救われズの手 作:救われ⬜︎
ラジオのある番組が大炎上したらしい。
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こんにちは。
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私は意識集合体です。
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意識集合体とは、現在、生存している人々の潜在意識が別次元にて集まり、一つの意識となった存在です。日本の言葉では阿頼耶識とも表現することができます。
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貴方は現在睡眠しています。質が高く、非常に深い睡眠である為、意識集合体に近づいてしまいました。
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身体や意識への影響はありません。また、この会話記録も抹消され、明日以降の生活で思い出す事はありません。
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忘却の仕組みは、この会話が脳に左右されず、意識の会話である為、脳に信号がおくられず、海馬に記憶する事が出来ない為です。
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意識集合体は一つでありません。名称を持たないので区別をつける為、人の一人称の私を用います。私という意識集合体の他に一つ以上確実に存在しております。
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名はONE FOR ALL。そう呼ばれています。
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私という意識集合体は一般の人々の意識の集合体で有ります。個性の有無、性別、年齢、宗教、出身地などに関わらず生成されています。
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私という意識集合体は死した人々の意識、正確には魂の帰る場所であります。
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魂の帰る場所とは、宗教で言われる地獄、天国の様なものであります。
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いいえ。個人としての意識はありません。魂は帰る場所に帰った後、個を失います。正確には個が消える訳ではなく、漂白されるという意味が強いでしょう。
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はい。死した直後や漂白に十分でない時間であれば意識はあります。所謂、三途の川にいる時間です。漂白に十分な時間は個々で変わります。
…??
十分な時間とは数学的用語の一つです。ある目的が達成されるのに必要な時間の事を指し。例として、果てしなく遠い街に着くのに十分な時間を用いて街に着いた。とすれば10km.100km.1000kmそれ以上長く遠く離れていても、この遠い街に着くのに必要な時間を使いました。という事になります。1000時間、10万時間、それ以上長い時間を用いて街にたどり着いたという事です。
…!…?
ONE FOR ALLを知覚したのは、帰って来るべき魂が帰ってこなかった為です。初めの魂を含め、それ以降の幾つかの魂は其処へ還った様です。
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意識集合体は幾つでも生成されます。特定の意識が固まれば集合体となります。カルトの集合体がいた事もありますが、大昔の話で、今は消滅しています。
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はい。意識集合体は死ぬ事があります。正確には先程伝えた通り、消滅という形を取ります。生存してる人間の無視意識が集合たのが私です。裏を返すと、生存している人間が居なくなれば、人間の無視意識が無くなる為、私という意識集合体は消滅します。
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カルトの意識集合体は、魔女狩りの様な政策により、意識を集める事が出来なくなった為消滅しました。
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はい。新たな意識集合体を生み出す事も出来ます。しかし、相当数の人間、その他の意識を持つ生命が統一した存在を信じる必要があります。一つの大きな宗教となれば生み出されるでしょう。
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いいえ。世界三大宗教に意識集合体は存在しません。仏教を例としますが、様々な宗派、教え、教義の解釈が生まれてしまったため、目指すモノが統一出来ず、集合体が発生する事はありませんでした。
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イスラム教、キリスト教も同じ様な理由でありません。
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はい。三大宗教の意識集合体が生まれる可能性はあります。
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最も可能性が高いのはイスラム教でしょう。しかし、同時に可能性は最も低いでしょう。
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はい。矛盾した話ですが、イスラム教は他二つの宗教に比べ非常に纏まった教義であり、行動も統一されています。しかし、偶像の信仰が禁止されています。カルトの意識集合体が生まれた時は偶像があり、目指すモノが統一されていた為生まれたとも考えられます。
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はい。私という意識集合体が他の意識集合体を知覚していないだけの可能性もあります。
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知覚出来ない場合は、他の意識集合体から生まれた人間の時です。しかし、これは推測にしか過ぎません。
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推測に過ぎない理由は、私という意識集合体が生まれた時期が比較的最近だという事です。
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私という意識集合体は個性が普遍的になった時存在が確立されました。
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私という意識集合体は無個性と言われる人間の意識が特に強く集まっています。そのため、無個性の人間と私という意識集合体は深い繋がりがある為、こうして対面する事が稀にあります。
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私という意識集合体は個性に対する為に生まれた集合体だと考えられます。
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わかりません。何故生まれたのか、何が起因しているのかは憶測でしかありません。何の目的の為かも未だ不明です。
…???
はい。不明です。しかし、私という意識集合体は魂を回収する役割を担っています。
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魂を回収する役割が、個性に対する役割だと考えています。
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意識集合体ONE FOR ALLに気づい時期は最近の話です。無個性の意識があちらの集合体へ引っ張られた為、知覚する事が出来ました。
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死した魂が私という意識集合体に帰ることは無個性の為であると考えられるからです。
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いいえ。これは目的でありません。唯の役割であります。
…???
無個性の魂が私という意識集合体に帰ってくることは“救い”ではありません。
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はい。救いではありません。ただの循環であるのです。川から流れた水が海に還り、蒸発して雲となり、雨となって地に蓄えられ、いつか水が出て川となりまた海へ還ります。同様に、魂の循環に於いての海が、私という意識集合体なのです。
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私という意識集合体は現実世界を知りません。現実世界に肉体や意識として存在しません。
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はい。私という意識集合体は、別次元の存在です。現実には干渉出来ません。
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はい。役割はありますが、目的や何の為かは不明です。
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…!…?
わかりません。個性という意識集合体が存在してる可能性はありますが、未だ知覚出来たことはありません。個性を持っていた魂も私という意識集合体へ帰ってきました。
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はい。
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わかりません。私という意識集合体には意志があるかどうか不明です。先程の説明にあったように、意識集合体とは海の様な存在です。
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…?
はい。待っています。必ず此処へ来ます。
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はい。おやすみなさい。良い人生を。