メタルマン made by ギンギツネ   作:青色好き

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自分の好きなフレンズが出てくる回その1。


第4話:戦いへ

『マスクの方は何個か造ったんだけどボディはまだ造ってないのよ。今隊長が着てるプロトタイプの製作に材料を沢山使っちゃったから……』

 

「え、マスクは幾つか造ったの?」

 

『そうよ。あっちに置いてあるわ。マスクを着てもパワーアップ出来るけど、ボディと共に着る事で更にパワーアップ出来るの!』

 

「へぇ~、そうなんですか!」

 

『ついでに、戦闘特化のマスクもあるのよ!』

 

 一方、隊長達はギンアイやドール達と軽い雑談をしている。すっかりご近所同士のお茶話のような明るい雰囲気だ。

 すると、突然ブザー音が鳴り響く。

 

「な、緊急警報!?」

 

「まさか、セルリアンが出たのでしょうか!?」

 

『もしかして…… ラッキービースト、聞こえるかしら?』

 

 警報に皆が驚く中、ギンアイは誰かと話をするかのように連絡を取っているようだ。隊長が見ている画面には通信を示すアイコンが表示されている*1。暫くすると、ラッキービーストからの通信が入った。

 

『ヤァ、キミガ ミライタチカラ キイテイタ ギンアイ ダネ?』

 

「あ、ラッキービースト!」

 

『その通りよ。今警報が出てるの?』

 

『ソウダヨ。セルリアンガ タクサン デテルヨ』

 

『何ですって!』

 

「セルリアンが!?」

 

「え! 本当ですか!?」

 

『ココノ チカク ニモ デテルヨ』

 

 ラッキービーストからの通信によりセルリアンが大量に出現した事に一同は驚く。今頃フレンズ達が力を合わせてセルリアンと戦っているだろう。自分達も行かなければならない。

 

「隊長! 行きましょう!」

 

「皆を助けに行こう!」

 

「私達の力を見せましょう!」

 

「私達のジャスティスでセルリアンをやっつけましょう!」

 

「プライドに賭けて必ず勝つよ!」

 

「皆……」

 

『これは行くしかないわね』

 

「あぁ、勿論だ!」

 

 ドール達がセルリアン退治にやる気になっている。セルリアンを放置すればパークは忽ち崩壊してしまう。そうなれば今までの楽しい日常を過ごせなくなるのだ。それは絶対に避けなければならない。パークやフレンズを守るために隊長達は戦わなければならないのだ。

 

「ギンアイ! このメタルマンでセルリアンと戦えるよね?」

 

『確かに戦えるけど、これはプロトタイプだから燃費はそんなに良くないわ。多めに食料を持って行きなさい』

 

「戦闘中に飲むのは難しそうだ……」

 

「私達がセルリアンと戦って足止めしてる時に、食料を飲ませるのはどうでしょう?」

 

『その方が良いわね。よし、隊長! 箱にあるだけの食料を入れましょう!』

 

「うん!」

 

 隊長は近くにある箱に冷蔵庫内の食料を出来るだけ多く入れる。味こそ不味いがどうこう言ってる暇は無い。

 

「よし! これで準備は出来た!」

 

『さぁ、行きましょう!』

 

「「「「「おー!」」」」」

 

 こうして、隊長率いる探検隊はセルリアンとの戦いに投じる事となった。

 フレンズ、そしてジャパリパークの平和を守るために。

 

 

 

 

 

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

 

 

 

 

 

 研究所からそう遠くないのとある平野。そんなに長くない草が生い茂っており、風が吹くと草が海の波のように揺れて風の形を作り出す。パークのちょっとした名所だ。

 その平野にフレンズ達がセルリアン相手に戦っている。相手となるセルリアンは30匹程いる。フレンズ達はやや苦戦しているようだ。

 

「く…… 手強いな……」

 

「あぁ、なかなか硬いな。少し時間がかかりそうだ」

 

「キュ~…… そろそろ疲れてきました……」

 

「うぅ~ん、僕の攻撃もあまり効いてないような……」

 

「そろそろゲンカイなの……」

 

 セルリアンの相手をしているジャガー・タイリクオオカミ・タテゴトアザラシ・ケルベロス・カンザシフウチョウは体力的にそろそろ限界を迎えそうな程疲弊している。今戦っているセルリアンは数が多いだけでなく体も硬いため倒すのにどうしても体力を使う。残りは30体にまで減らしたがそろそろ限界だった。

 

 すると、一体のセルリアンが触手で攻撃してきた。触手は力を入れてジャガー達に向かっている。何とか戦える位の体力が残っているジャガーとタイリクオオカミが迎撃しようと構えた。

 

 その時だった。

 

 

 

 

 

 大きな打撃音が炸裂した。

 

 

 

 

 

 それと同時に触手を伸ばしていたセルリアンが爆散した。

 

 

 

 

 

「っ!? 何だ!?」

 

「いきなり爆発したぞ!?」

 

「キュゥ~!」

 

「えぇ!? 何々?」

 

「ナニがオきてるの!?」

 

 突然の事態にジャガー達は困惑しているが、それはセルリアンの方も同じだった。突然目の前の仲間が倒された事に困惑している。セルリアンは周辺に何かがいないか探しているが何も無い。何が起きているのか把握出来ない。

 

 そうしている間に別のセルリアンが爆散した。

 

 更にもう一体、もう一体と、爆散していくセルリアンはどんどん増えていく。セルリアン達が逃げ出そうとした頃には残りが十体となっており、瞬く間に5体がやられて残りは5体となった。セルリアンは必死な様子で逃げている。もうジャガー達の事を諦めているのだろう。

 

「何だったんだ……?」

 

 ジャガー達が頭上に?を掲げながらその様子を見ていた。

 

 だが、その直後、逃げるセルリアンの前から何やら大きな影が現れる。

 

 それは、別のセルリアンだった。

 

「キュッ!? もう一体いたの!?」

 

「まずいな……!」

 

 あのセルリアンは強い。彼女達の直観がそう語っている。見た目は人と同じ位の大きさで体色は青い。普通のセルリアンのようだが、彼女達からすればあのセルリアンは強く感じてしまうのだ。

 逃げているセルリアンはこのセルリアンの出現に驚いているようだ。その様子を見ている別のセルリアンは何の変化も無く見ている。その様子が少々変なように感じた。

 

「……?」

 

「何してんだろう……?」

 

 ジャガー達は何もしない様子を不思議に思っているが、どうやらセルリアン達もそう思っているらしく、「?」と思ってるような動きをしている。

 

 すると、

 

 近くの草むらから何かが飛び出してきた!

 

「やああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 そこから飛び出してきたのはドール・ミーアキャット・マイルカ・ハクトウワシ・ライオンの五人。隊長が率いる探検隊のメンバー達だ。彼女達が一斉に飛び出し、5体のセルリアンに向かって攻撃してきたのだ。突然の事態にセルリアンは驚くが、反撃する暇も無く一瞬で倒されてしまった。

 

「え? ドール!?」

 

「皆さん、無事ですか?」

 

「あぁ、何とか……」

 

「助かったよ~」

 

「でも、セルリアンがノコっている」

 

「大丈夫です! 隊長さ~ん!」

 

 ドールがそう呼ぶと、セルリアンが光りだした。光が収まるとそこに佇んでいたのは金色と紫色の金属を纏ったパワードスーツ、メタルマンだ。その様子を見ていたジャガー達は驚いてしまう。

 

「えぇ!? 何それ!?」

 

「ほぅ、もしやそれはミライ達が言っていたメタルマンとやらか?」

 

「キュ~! キラキラ光っててかっこいいです~! これがオトナ……!」

 

「へぇ~、ハデス程じゃないけどかっこいいね~!」

 

「ヤミのナカでカガヤきそうなケガワなの」

 

 ジャガー達が各々のメタルマンの感想を述べる。どうやら全員好評のようだ。少なくとも不評ではない。

 

『ふふ、メタルマンの素晴らしさを分かってるわね! 流石本物の私!』

 

「意外だなぁ……」

 

 彼女達の好評を聞いてギンアイはすっかり嬉しさで包まれている。隊長自身はメタルマンのデザインを微妙だと思っているが、ドール含めて多くのフレンズはメタルマンについて肯定的だ。フレンズにとってメタルマンのようなデザインは受けやすいのだろうか……?

 

「そういえば、沢山のセルリアンが突然爆散したんだけど……」

 

『あぁ、それはメタルマンのフルステルスのおかげよ!』

 

「フルステルス?」

 

 聞いた事無い言葉にジャガー達は首を傾げる。少し前にセルリアン達が爆散させた技の事だろうか。

 

『簡単に言えばパンサーカメレオンみたいに完全に透明になれるのよ』

 

「えぇ!? そうなの!?」

 

「そして僕が次々とセルリアンを倒したんだ」

 

 ギンアイの答えにジャガー達は驚きを隠せなかった。

 これがメタルマンに装着したチップにより使えるようになった機能だ。この完全な透明化によりフレンズやセルリアン達に気付かれる事無く接近出来たのだ。そしてメタルマンのパンチによりセルリアンを倒したという事だ。

 

「それじゃあ、さっきまでセルリアンの姿だったのも、メタルマンの機能ですか?」

 

『その通りよ。メタルマンの機能により色んな姿に変身出来るの! 隊長、やってみて!』

 

「え? あれをやるの……?」

 

『そうよ。さぁ、早く!』

 

「う、うん……」

 

 恥ずかしい行為らしいのか、隊長はやや困惑気味だ。だが、ギンアイの押しに勝てず結局やる事になった。

 まず、隊長はこめかみに指を当てた。そしてしばらくするとメタルマンが光りだし、光が収まるとそこには違う人物が立っていた。その姿はフレンズなら誰もが知っている人物、ミライだ。

 

「あれ? ミライさんになった!」

 

「ほう、今度はミライさんか!」

 

「キュ~! もしかしてなんにでもなれるんですか?」

 

『残念だけど、予めインプットしてある姿しかなれないわ』

 

「て事はなれる姿は決まってるって事か~」

 

「でも、スゴいギジュツ」

 

『ホログラム技術を利用してるのよ! どう、凄いでしょ?』

 

「まさか、ミライさんになれるとは…… 何か変な気分だ……」

 

 変装時の奇妙なポーズ・女装してるような感じがしてしまうため、隊長は結構恥ずかしい気分になっている。穴があったら入りたい気分だ。周りに穴は無いが。

 すると、ホログラムがブレ始め、隊長の姿に戻った。

 

「あれ? 元に戻りましたよ?」

 

『あ、ホログラムは思い付きで急遽入れた装置だから不安定なのよ*2。もう使えなくなっちゃったわ』

 

「えぇ……」

 

 どうやらホログラム機能は使えなくなったようだ。結構便利な能力の為隊長は残念に思っている。

 

「あの~、隊長さん、ギンアイさん。そろそろ他の所に行きましょう」

 

『おっと、そうね! 隊長、急ぐわよ!』

 

「う、うん!」

 

 ドールの声により隊長とギンアイは思い出す。今はセルリアンが大量発生している時。沢山のセルリアンを倒さなければならない。今でも多くのフレンズが戦ってるのだ。此処で油を売ってる場合ではない。元のメタルマンの姿に戻り、近くに停めてあるジャパリパークの乗り物に乗る。ジャガー達もこれに乗り、他の場所に助太刀しに行くつもりだ。

 

「よし、急ごう!」

 

「「「「はい!」」」」

 

 バスは勢い良く発進し、皆がセルリアンと戦っている場所を目指して進んでいった。自分達なら必ず勝てると信じて。その思いを胸に秘めながら向かっていく。

 

 

 

 

 

「かっこいいヒーローって空を飛ぶイメージがあるから、隊長のメタルマンも飛べればいいのにねぇ~」

 

『確かにそうね! 後で飛行装置を付けてみて試してみましょう!』

 

「おいおい、やめてくれ……」

 

 バス内では、こんな会話もあったそうな。

*1
今作オリジナル機能です。

*2
今作オリジナル機能です。便利なので直ぐにセルリアンを倒して話が終わってしまうし……。




次回の更新は2022年7月15日19時00分に投稿予定です。
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