この素晴らしい世界にねこですよろしくおねがいします 作:アカツメヒビキ
個人的なお願いですが、このすば原作のSCPの特典小説がすっっっごい読みたいです。誰か書いてくれぇ……(切実)
道理で視線が集まってた訳だよねって。理由がご立派な猫耳を頭に付けてたからだからねって。窓に映る自分の姿に絶望してたら、子供に尻尾を思っクソ握られたよねって。尻尾までついてんのかよってね。……てな訳で、これ以上は目立つから草原へとやってきた自分でありますドンドンパフパフー。
あの駄目神からもらった特典の《ねこですよろしくおねがいします》とは、自分に猫耳と尻尾を生やす特典だったというのか? なんだそれ、『ご主人様、ねこですよろしくおねがいします……』とでも言わせたいのか馬鹿野郎。そんな猫耳メイドこっちが欲しいわ。
街の外にある平原地帯。広い広い草原は、地平線までずっと草原だ。なんとなくごろんと寝転がると、自分の体に潰された草の青い匂いが鼻口をくすぐる。仰向けになったことで、太陽の光が顔に当たる。思わず目を細めるが、こうして日向ぼっこをしていると段々と眠気が襲ってきた。
ポカポカ降り注ぐ太陽。時々髪を揺らす涼しい風。本来なら眠るまでに結構時間が掛かるタイプなのだが、すぐに眠くなってくるので猫みたいだと思う。ねこですがね。一応二つの意味も含めて。
そんなことを思っていると、生臭いような匂いが鼻をツンとさせる。起き上がり、辺りをキョロキョロと見回してみると、なんか遠くの方でドスンドスンとナニカが跳ねてこちらに向かってきている。
なんだなんだ? 音だけなら某配管工事のおじさんに出てくるドスンとする奴だが、この匂いからして生き物なのは間違いない。視力があまり良くないのか、ぼんやりとしていて形がわからない。と、そうこうしている間に段々と近付いてきた謎の生き物X。距離は10mほどというところで、漸くはっきりと謎の生き物Xを視認できた。
色は緑。喉をぷくーっと膨らませ、ただでさえ大きい巨体をさらに大きく見せている。人を飲み込めそうな巨大な口からはゲコッと独特な鳴き声を発し、つぶらな瞳で一直線にこちらに向かってきている。
カエルだ。バリバリのカエルだ。カエルと言えばど根性を彷彿とさせるが、それが吹き飛ぶくらいの巨体である。カエルと自分との距離は3mほどとなったところで、カエルが口をパカっと開ける。うん。すごく……大きいです。それを見て『カエルさんの口はどうしてそんなに大きいの?』と赤い頭巾を被った少女のように聞いてみたい衝動に駆られる。
すぐ側にまでカエルが迫り、大きな口をこちらの頭上でスタンバイ。そう、まるで『それはね、お前を食うためさ!』と言わんばかりに……ちょっと待て。肉食だった、そう言えば。(意図しない五七五)
目の前の危機に漸く気が付き咄嗟に横にローリング。自分が一瞬前までいた場所を、大きな口で包むカエル。ヤバイヤバイヤバヤバーイ。このままでは捕食エンドまっしぐらだ。知ってる、どうせ胃液で衣服が溶かされヌルヌルプレイになるんだろ、そんなの死んでもお断りだ。逆にこんなんで喜ぶ奴は末期の変態だ。
そうこう無駄なことを考えているうちにカエルがこちらを向き、もう一度捕食しようと大きな口をこちらに向けてくる。怖い、すごい怖い。恐怖で足が生まれたての子鹿のように震えている。恐怖が八割膝にきていて、まともに走れないながらも必死に足を前へ前へと進める。
すぐそこまでに迫る死の恐怖に耐え切れず、視界から涙が溢れる。くそっ、ただでさえ目が悪いのにさらに見えにくくなったじゃないか。くそっ、くそっ!!
捕食エンドは嫌だ。絶対に嫌だ。まだ死にたくないし、また死にたくない。死にたくない、死にたくない。死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない。
そう思っても、自分には武器も何もない。逃げることだけが唯一の抵抗。『誰か助けてくれ、お願いだから、誰でもいいから助けてくれよっ!!』そう叫んだ___はずだった。
口から出てきたのは、忘れかけていた特典の名前。どうしてこの言葉が出てきたのか理解が出来なかった。そして、突然カエルが自分のすぐ横を何もないにも関わらず捕食する動作をしたのも、理解出来なかった。
「『ねこはいます、井戸小屋です。ずっとそこにいます、ねこです』」
自分は『一体全体どうなってるの?』と口を開くとまたも意味不明な言葉に変換される。カエルのつぶらな瞳を見つめながら言った。目の前に餌がいるにも関わらず、見当違いの方向を何回も、何回も、何回も捕食の動作を繰り返している。
誰か説明してくれ。この状況を、分かりやすく今北産業の人にも説明してくれよ。ずっといた自分でさえ意味が分からないんだ。
自分が話す言葉は、全て意味不明な言葉に変換させられる。そして、その言葉を聞いたカエルは、狂ったように奇行を続けている。先程よりも更に激しく、何もない空間を捕食し続けている。
このカエルは狂っている。直感的に__いや、本能的に、そう断定した。ならば次は、何故狂ったかだ。理由は決まってる、この自分の口から発せられる言葉だ。この言葉を聞いた者は狂ってしまうのだ。
そうと気付けば、自分が行動に移すのは早かった。地面の土を掴み、カエルに投げ付ける。そして目が合った瞬間に畳み掛ける。
「『ねこです、ねこはそこにいました。ずっとまえからいたのに、やっときがついたのですね。ねこです、ねこはいます。ねこはここにもあそこにもいます。ねこです、ねこは井戸の中にいます。ねこといっしょにこもりましょう。きいてますか? ねこです、ねこをみてください。ねこはここにいます。ここにねこはいます。どこみてるんですか、ねこです。ねこはいます、ねこはいました。ねこはどこにでもいます。ねこはそばにいます、ずっといます。ねこははなれたところでじっとみてます。ねこです、ねこはいますねこはあそこにいます、ねこはあなたのよこにいます。ねこです、ねこはねこじゃありません。ねこです、あなたはねこではありません。ねこはどこにでもいます。ねこは寝るときも起きるときもいます。ねこはひとりです。ねこはこっちですよ。ここにねこはいません。ねこはあなたが嫌いです。ねこはずっとずっと側にいますよ。ねこです、ねこのきもちがわかりません。ねこはずっとさがしています。ねこはたいくつです。そうですよ、ねこはみていました。あんなところにもねこはいます。ねこですねこにはわかりません。ねこといますか? ねこです、ねこはまわりみちをします。ねこはなにもしりません。ねこはひとつだけしっています。ねこです、ねこは十字路がすきです。ここはしずかですね。ねこですよんでますよ? ねこです、どこかにいかないでください。ねこです、どこにもいけないでしょう? どこかにいきたいです。ねこです、ねこはここにのこります。ねこはのらねこではありません。ねこはすぐにきえます。ねこですねこですねねこですよ。ねこです、ねこはさびしがりなんですね。ねこはみてませんねこはみえてます。ねこですねこですよ、ねこはねこですねこはねこなんです。みえてますよね? ねこです。
__ねこです。そのまま狂って狂って死に晒せばいいのですよ。ねこです、地獄はひとりでよろしくおねがいします』」
最初は狂いながらも聞いていた。半分を過ぎると狂いながら踊り始めた。最後には自分の目玉を抉り取りながらもまだ狂って蠢いている。最後の最後には、カエルの手が目から脳へと届いて動かなくなった。
目に痛いほどの鮮やかな赤色が、目の前に飛び散った。
話しかけることによって認識→感染。話せば話すほど症状は酷くなる
《修正箇所》
くすんだ灰色が、目の前に飛び散った
→目に痛いほどの鮮やかな赤色が、目の前に飛び散った
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