この素晴らしい世界にねこですよろしくおねがいします   作:アカツメヒビキ

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カズマさんsideにするか、ねこsideにするかで迷いました。一旦どちらも書いてみて、ねこsideにしました。

…そこの貴方、このすば×SCPで小説を書いてみませんか?




ねこです。駄目神と再会です。

 

 

 

 

崩れ落ちた駄目神に、隣にいた男(同い年くらいだろうか)が「お、おい!!」と声をかける。そんな男を自分は首だけを向け、ぎろりと睨みながら指を動かした。

 

 

【ねこです貴方はこの駄目神と同じこれはねこです発言をしますか? するのですか? そうならば貴方も問答無用で狂わせ】

 

「わあぁーー!!! ねこさん! ねこさんやり過ぎです!! 落ち着いてください落ち着いてください。ほ、ほら喉でも背中でも撫でてあげますから……いたっ、なんで叩いたんですかっ?!」

 

 

書き途中で喉をこしょこしょしてくるウィズさんの手を叩き落とす。自分は猫ではない。そう書こうとすれば、今度は背中を撫でてきたので強めに胸部に偏った脂肪を引っ叩く。

 

 

ぶるん。そう大きく揺れたのがムカついたので、もう一度叩く。「なんでですかぁ?!」と悲鳴を上げたウィズさんと格闘していれば、すっかり蚊帳の外となった男が話しかけてきた。

 

 

「あのー……えっと、と、取り敢えず。ウィズ、約束通り来たんだけど…」

 

 

そう言えばいたな。そう思いながらも、自分は男と話をすることにした。

 

 

男の名前は佐藤和真というみたいだ。聞いてみれば、ウィズさんと約束をしていたので来たらしい。名前からして察していたが、どうやらカズマも転生者らしい。特典で駄目神を連れてくるとか、自分でもやらなかったことをやってのけるその勇気は賞賛に値する。

 

 

まあ、そんな話をして、ウィズさんに敵意はないみたいで安心する。……ウィズさんの揺れる胸を見ていたのは見逃してやろう。健全な反応である。だが、度が過ぎれば狂わせてやろう。

 

 

「うふふ、この店にはねこが沢山いるのね。猫カフェってやつかしら。あらカズマ、あなたの肩にねこがいるわよ。白くて毛がなくて人間のような目で…」

 

「あーー!! あぁーー!! やめろお前ふざけんな! 俺に汚染されろってんのか?! 正気に戻れアクア!!」

 

 

と、そんな事を考えながら目の前でぎゃーぎゃーしているカズマ達を見る。一応狂わせてしまった謝罪とその理由、そして自分の事を説明するとカズマは大変驚いた。主に、この特典のことで。そして「ジェノサイドでもしたいのか?」とまで言われた。

 

 

カズマはこの特典の元ネタとやらを知っているようで、さっきからアクアを正気に戻そうとしたり怒鳴ったりしている。自分は思っていたより効きが薄いのに驚いているが……腐っても女神ということだろうか? なんて、この光景を見てそう思う辺り、自分はなんと軽薄なことだろう。

 

 

「あらあら、このねこ怪我しているわ。治してあげましょうねぇ」

 

 

目が虚なアクアは聖母のように優しく膝上の何もない空間を撫でるようにして口を開き、「『セイクリッド・ハイネス・ヒール』」と唱える。瞬間、光がアクアごと包み込む。その感じた覚えがある魔力に、お茶を出すためにキッチンにいるウィズさんの悲鳴が聞こえ、嗚呼、あの時の魔力はアクアだったのかと気付く。

 

 

すると、突然目に光が戻ったアクアが辺りをキョロキョロし始めた。そして「あの、紅茶でもお飲みになりますか…?」とトレイにティーカップを乗せてきたウィズさんの前までずんずんと歩き、カップを手に取り口に運ぶと__

 

 

「ぬるいわ!! リッチーっていうのはお茶の一つも満足に入れられないのね!!」

 

 

と、姑のように言い放った。突然なんだコイツ、もう一回狂わせてやろうか? そういう気配を察知したのか、カズマが先回りとしてアクアの後頭部にダガーの柄を喰らわせる。

 

 

そして蹲るアクアから目を逸らすと、カズマは此方に顔を向けた。

 

 

「アクアも元に戻ったみたいだし、ウィズ。スキルについて教えてくれ」

 

【ねこもそうですが……貴方、女神の扱いがアレすぎやしませんか?】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ウィズ。以前言ってたろ? 何か、リッチーのスキルを教えてくれるって。スキルポイントに余裕ができたからさ。何か教えてくれないか?」

 

「はぁ?! カズマ、あんた何考えてんのよっ!! リッチーなんて薄暗くてジメジメした所が大好きななめくじの親戚みたいな連中なのよ?! そんな奴らのスキルを取ろうって言うのっ!?」

 

 

カズマが切り出した話に、売り物のポーションを興味深そうに手に取っていたアクアが大声を上げ、罵声を飛ばす。そしてその罵声がクリーンヒットしたウィズさんは「ひ、酷いっ!」と涙ぐむ。

 

 

…………。自分はマッチをチラつかせながらアクアに向かって指を動かす。

 

 

【その手にあるのは、温めると爆発するねこです。ポーションですよ。マッチの火を放り投げてもいいですか?

 

……因みに小屋ですが、貴方が今後ずさっている背後には衝撃が与えられると爆発するポーションがあるので気を付けてください。でした】

 

 

自分の脅しに後退りしたアクアに追い討ちをかけると、アクアは小さく悲鳴を上げてすみっこに体育座りをしてビビシのようにたけっている。大人しくしてくれるのはいいが、そのまますみっこで暮らすなよ。

 

 

その様子を見たカズマが、苦笑しながら口を開いた。なんだその目は。

 

 

「俺もそうだが……ねこも女神の扱いがアレ過ぎないか?」

 

【ウィズさんの方が女神としては相応しいですね、ねこです】

 

「あ、それは俺も思った」

 

 

だよなぁ、それなぁ、と言っていればおずおずとウィズさんが聞いてくる。

 

 

「そ、その。さっきから思ってたんですが、以前私を簡単にターンアンデッドで消し去りかけたりしたのは……。ひょっとして、本物の女神様だったりするのですか?」

 

 

……これ、言ってもいいのだろうか? ウィズさんなら周りに言いふらさないと思うが(そもそもこの性格では信じる奴は少ないだろう)。だが、リッチーであるウィズさんに女神は天敵ではないだろうか? 女神だと知らせて怖がらせるのも…

 

 

「まあね。私はアクア。そう、アクシズ教団で崇められている清らかで美しい女神、アクアよ! 控えなさいリッチー!」

 

「ひいっ?!」

 

 

お、おまええぇ!!! いつの間にか立ち直っていたアクアが、ウィズさんの前で高らかに名乗ると、自分でなければ見逃してしまうほどの速さで自分の後ろに回り込んできた。携帯のマナーモードくらいにガタガタ震えているので、振動が伝わってくる。これは震度7強だな。可哀想なウィズさんだ、ウィズさんをこんなに怖がらせるなんて許せないぞ。

 

 

……やはり、あんな駄目神とはいえ女神なんだよな。神とリッチー。聖属性と闇属性。例えるならばアクアにとってウィズさんは『こうかは ばつぐんだ!』なのだ。そんな言わば天敵に会ってしまったら、ここまで怯えるのも仕方がないといえよう。

 

 

「おいウィズ、そんな怯えなくてもいい。アンデッドと女神なんて水と油みたいな関係なんだろうけどもさ」

 

 

カズマがそう慰めると、自分に頭を撫でられているウィズさんが震える声で言う。

 

 

「い、いえその……。アクシズ教団の人は頭のおかしい人が多く、関わり合いにならない方がいいというのが世間の常識なので、アクシズ教団の元締めの女神様と聞いて……」

 

【かなり恐怖を感じた、というねこですか】

 

「何ですってぇっ?! うちの子たちは頭の良い、賢い子達ばかりなんですけど! 謝って! うちの可愛い子たちに可愛くないことを言ったことを謝って!」

 

 

詰め寄って来たアクアに、ウィズさんを庇うように前に立って応戦していれば、カズマがぽつりと呟いた。

 

 

「………は、話が進まねぇ…」

 

 

 

 

 

 






今更ですが、ねこの一人称は"自分"です。ねこ語に変換されると"ねこ"になってしまうので、心の中だけですが

ねこがなんか、ウィズさんのセコムに見えてきました。そんなつもりではなかったのに、何故でしょうか……

好きな猫系SCPは?

  • 無害な子猫
  • 半身猫のジョーシー
  • お使いのテレビ(以下略)
  • 『ふくろねこ』
  • ねこですよろしくおねがいします
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