リサ姉の弟はルナ姉?   作:初見さん

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 そういえばタグ少し変えました(重要)

キャラ崩壊してますけどバンドリには敬意を払っています。


ルナと友希那

「あら、いらっしゃい。上がりなさい」

「お邪魔するわ」

 

 ある日の午前中。今井ルナは湊友希那を家に招いた。

 理由などは特にない。強いて言うならリサが

 

『友希那と大事な話したいから家に呼ぶね! アタシちょっと買い出し行ってくるからルナが友希那を家に上げといてくれる?』

 

 そう言ったからである。

 Roseliaはバンド練習が無く、ルナも学校が休みで新作の死んだフリしたミッシェルフェルトや死んだフリしたマンボウのペーパークラフトを完成させて、手持ち無沙汰になっていた。

 そんな良いタイミングでインターホンが鳴り、見ると友希那が立っていたのだ。

 

「どうぞ、そこら辺でくつろぎなさい。私は急な姉のせいで雑になっちゃったけど、クッキー焼いたの。だからそれと飲み物持ってくるわね」

「かまわなくて良いわよ、急に来た手前、リサの行動のせいでもあるけどなんだか申し訳ないわ」

「折角作ったんだから食べなさい。猫型クッキーもあるから」

「猫……! 頂くわ」

「ええ、召し上がれ」

 

 猫の言葉に眼を輝かせた友希那を見ながら苦笑したルナは台所からクッキーと紅茶を持ってきた。

 

「相変わらず美味しいわね。全然雑に見えないけど、本当に急いで作ったの?」

「ええ、急いだせいで、ほらここ、型抜きをミスってちょっと耳が歪になってるじゃない」

「……深く見ないと気がつかないわ。よくここまで繊細に出来るわね」

「音楽で言うと原音『ド』を弾くところを1オクターブ高低どっちかの『ド』を弾く事同じくらい簡単な事よ」

「……成る程、ルナの目線からしたらそう考えているのね」

「ってか、リサ遅いわね。(ダチ)待たせて何してるのかしら?」

「大方知り合いとかに会っているんじゃない?」

 

 そんな会話をしながら、ルナと友希那は静かにクッキーと紅茶を堪能する。

 しばらくして、友希那がルナに言った。

 

「……ねぇ、ルナ」

「どうしたの?」

「……」

「……何よ言いたい事あるなら言いなさい、気になるじゃない」

 

 そんなルナの発言を聞いて、友希那は静かに深呼吸をした。でも、言葉が、次の言葉が出てこなかった。

 

「……大丈夫? どこか悪いの?」

「……いえ……そう言うわけじゃ無いわ……」

「……友希那らしく無いわね」

 

 ルナの言葉と共に、また数秒の沈黙。ルナは一瞬自分の携帯を手に取って見た。メッセージが一通、リサから届いていたからだ。それを見て、少し考えて友希那に聞く。

 

「……友希那」

「何かしら?」

「貴方多分だけど、リサじゃなくて私に用があるんじゃないの?」

「……どうしてそう思うの?」

「リサから買い物が長引くってメッセージが来たのよ」

「……それだけ?」

「あの友希那LOVEのリサが話したい事あるって言って遅刻するなんてまずないわ。それに、あの姉は何かあったら必ず面と向かってかメッセージを通して伝えたい事があるって言うのよ」

「リサから友希那に大事な話を伝えたい事があるって言ってるからそれが下らない話では無いわ。でも、今は遅刻するってメッセージが来た。それは何故か……大方時間稼ぎか何かよね」

「ここまで考えたら、リサが友希那に用があるんじゃなくて、友希那かリサが第三者に用があるって事よ」

「……よくそんな少ない情報で分かるわね」

「何年弟やって来たと思ってるの。バカみたいにいつまでも私を子供扱いして何年ご飯も、お風呂も、寝るのも、起きるのも、学校行くのも、遊ぶのも、やって来たと思ってるのよ。分からないと今井ルナなんて名乗れないわ」

「今も一緒に寝てるのは流石にアレだと思うけど……それで、リサの本当の目的は、友希那の目的は何なのかしら? 別に怒らないから言ってみなさい。本当に怒らないわよ。人にジャーマンスープレックスしたなら怒るけどね」

「私をなんだと思っているのよ」

「昔私にクリスト? だかよく分からない技かけたアンタが言うんじゃないわよ」

「……それはごめんなさい……って、そっちにごめんなさいしてどうするのよ!」

「何よ急に大声出して……んで、ごめんなさいって何よ?」

「……貴方の事よ。分かるでしょ?」

「昔の発言を取り消すのは無理よ」

「……っ、それでも、貴方に、ルナに謝らなければいけない。どれだけ貴方が私の言葉に傷ついても、性格が変わっても、それは私のせいだから。絶対謝罪をしないといけないわ。謝って済む問題じゃないとかは一旦置いておいて」

「ルナ、私がRoseliaを結成して、貴方の存在を否定してしまって、本当にごめんなさい」

「……本当に謝るだけなのね」

「え?」

 

 ルナの言葉に友希那は少し不安そうな顔をする。言葉足らずだったと自覚したルナは友希那に再び言葉を伝える。

 

「ごめんなさい、そう言うつもりじゃなくて……友希那なら『音楽に集中していたとはいえ』とか、何かしらつけると思ったから」

「真剣に謝るのにそんな言い分は要らないわ。貴方にはストレートに謝りたかった。それだけよ」

「……そう、それじゃあ私からも、その答えを出すわ」

 

 そう言って一言

 

「許す」

「……はい?」

「だから、許すって言ってんの。ごめんなさいに続く言葉はYESかNOしかないでしょう? 私はYESよ」

「そんな簡単に……」

「過去の歴史は必要でも過去の話は要らないのよ、私としてはもう時効よ時効」

「遅すぎたって事かしら?」

「アンタはそんなつもりはなかったと思うけど、一回私に前謝った事があるからね」

「……え? 私が?」

「……不法侵入は頂けないわね」

「っ!? 気づいていたの?」

「いいえ、紗夜からリサを通して聞いたわ。最初は気がつかなかったけど、リサが玄関で友希那の匂いがするって思ってたらしいの。友希那が侵入したけど、私がリサを宥めてて気がつかなかったのはごめんなさいね」

「リサ怖いわ……でもそれって」

「私には伝わってないわよ。でも、貴方は伝える努力をした。聞こえていようが聞こえてなかろうが、貴方が私に謝ろうとしていた事は事実でしょう?」

「……友希那。ごめんなさい。私も、悪かったわ。心の中で勝手に友希那とリサは私がいないとダメっていう自意識過剰になっていたわ。そして、意図してなくても、それに気づかせてくれてありがとう」

「それと、私は友希那が好きよ。喧嘩しても、酷い事を言われても、貴方を嫌いになっても、幼馴染じゃなければとか、貴方なんて居ない方が良かったとか、そんな事一切思った事は無いわ」

「だから、こんないざこざ、さっさと解決しましょう、ほら」

 

 そう言ってルナは友希那に手を差し伸べた。

 

「……私は、貴方と仲良くなっても良いの?」

「良いわよ」

「また、酷い事を言うかもしれないわ」

「その時はごめんなさいで済ますわよ」

「……今度、楽器弾きましょう?」

「カスタネットくらいなら時間捧げてやるわ。ワンチャンギターとか良いわね」

「……ルナは……私やリサ、紗夜に燐子、あこにも仲良くしてくれる?」

「……ああ! もう! 注文多いわね! アンタらみんな(ダチ)よ! 友希那もリサも燐子もあこも、みんな友!」

「だから、早くこの手を取りなさい! 仲直りの握手! 常識でしょう!」

 

 そう言って強引に友希那の手を引っ張り……

 

「……そういえばアンタには一つだけ許せない事があったわ」

「……何かしら?」

「それは……ね!」

 

 そう言ってルナは友希那を引っ張り、背後から抱きしめたフリをした……そして

 

「……アンタにプロレス技かけられて死にかけた事だよ!」

 

 ヘッドロックした。

 

「っ!? 痛い痛い痛い!! やってくれるわね! コイツを喰らいなさい!」

 

 そう言って友希那は見事にルナの体勢を力技で崩して……

 

「ああああ!! 痛い痛い痛い痛い!!」

「これで終いよ!」

 

 うつ伏せにしたルナの首を後ろから持ち上げた。

 

「……やっほー、ルナ、友希那、仲直りできた……」

「ギブギブギブ!! ってかなんでアンタそんなに力強いのよ!」

「こう見えても楽器持ち運んでるのよ! 体力と腕力は別物なのよ!」

「冗談じゃないわよぉ!!」

「……うん! 解決したんだね!」

「どこをどう見たらそうなるのよ!! リサ、助けなさいよ!!」

 

 そう言ったルナの顔は結構笑っていたそう。

 

(……あれ? そう言えばルナさっき紗夜の事、友って言ってないわよね? じゃあ、紗夜だけはなんなのかしら?)

「考え事するならこの手を離しなさいよぉ!」

「この手を離さない」

「おいコラ市ヶ谷ぁぁぁぁぁ!!」

香澄(かすみ)だよ」

 

 ポピパキーボード市ヶ谷有咲(いちがやありさ)。もらい事故であった。

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