「ルナ兄! 偶然だね!」
「あら、あこと燐子じゃない。珍しいわね」
ある休みの日、ルナはあこと燐子に会った。
「……いつもあこちゃんとは一緒なんですけど」
「引きこもりのアンタが外出るのは珍しいのよ。まぁ、大方あこに頼まれたからでしょうけど」
「……あこちゃんからカフェ行こうって……誘われて」
「良かったじゃない。気が許せる親友が貴方にもできて」
「なんか、ルナ兄りんりんに対して辛辣だよね」
「よくよく考えたら前の生徒会補助のお礼貰ってないのよ。下世話な話かもしれないけどねぇ、こっちも学生言ってもボランティアじゃないのよ。恩義の無い人には冷たくするわ」
「……ごめんなさい」
そう謝る燐子に対して、真顔で発言してからすぐに破顔一笑してルナは言う。
「……何辛気臭い顔してんのよ、冗談に決まってるでしょう」
「ルナ兄割と真顔だったけど」
「元からこういう顔なのよ。話戻すけど礼なんてゼロでいいわ。礼だけにね。そのかわりまた生徒会補助させてくれる? 印鑑押すのハマっちゃったのよねぇ」
「……はい、忙しかったらまたお願いします」
「……あのね燐子、本気で冗談だからね? 言った私も悪かったわよ。だからその不安そうな顔やめなさい。私はノンケ……女の子が恋愛対象だけど、貴方を獲って食う気は無いのよ」
「……そうですよね……ルナ君は……氷川さんがいますもんね」
「嫌よあんな堅物、誰が娶るかって言うの。私は紗夜よりはあこちゃんみたいに可愛くて愛想が良い子が好きよ」
「……でも、氷川さんと話してるルナ君は楽しそうですよ?」
「そんなの私の最高の姉、即ちリサのことを話してるからよ! 紗夜のプライベートとか聞かされても大して面白くも無いのよ」
「そうなの? ルナ兄」
「ええ、基本あの子は朝6:00くらいに起きて朝食と洗顔してからギター弾いて日菜の誘いから少しショッピングして、ファストフード店で大盛りのポテト食べて姉妹デートしてから家帰って日菜がアイドル活動してる間にギターと学校予習を済ませてNFOにログインして……」
((なんでルナ君(ルナ兄)は紗夜さん(氷川さん)のプライベートをこんなに事細かく話せるんだろう?))
「……というルーティンが休みの日の動きらしいわ。もう少しやる事ないのかしらね? たまにつぐみと料理してるらしいけどそれを何故か私にくれるのよね。最近になってやっと美味いって言えるくらいには成長したけど……」
「「あ、もういいです」」
「……あらそう? その後、あの子が間違えて私の飲み物飲んだドジ話でもしてからかってやろうかと思ったのだけど、残念ね」
((なんで付き合って無いんだろ?))
その時2人は、ルナに紗夜の事を聞いたらまずいと思ったのだった。
♪♪♪
「え? ルナさんですか?」
「はい……兄弟の会話以外どんな話をするのか気になりまして」
その翌日燐子は紗夜にルナとの会話の内容がどんなものか聞いてみた。
「あの人とはあまり話したくないので話してませんよ?」
「結構話してるイメージ……ありましたけど」
「そうですね……あの人は休日5:00くらいに起きて洗顔してから朝食を作り、バンドの早朝練習の時は今井さんと湊さんを起こして朝食を盛り付けて食べるんです。その後はルナさんが好んで作るクッキーやマドレーヌを焼いて私達の差し入れで持ってきてくれます。その後はルナさんは楽器を弾かないので、奥沢さんと羊毛フェルトとか編み物をしたり交流を深めてるらしいですよ。別に羨ましいとか思ってません。大体私もお菓子を作ってるのにあの人から出る言葉はやれ甘みが足りないとかカロリーが多そうとか、文句や批判ばかりで飽き飽きしてます。ですが時折褒めながら頭を撫でてくれる時はキュンとして時雨なんですけど私と彼はほぼ同級生なのでこう言った事は風紀に関わるのでやめて欲しいというか私自身はやめて欲しくないというか。そういえばこの前バドミントンやった時なんですけど……」
「あ、もういいです」
「そうですか? まだプロローグなんですけど?」
(……これで仲悪いって言ってる2人は頭イカれてるよね)
白金燐子。辛辣である。