目が覚めた。耳をすませばぽつぽつと雨が降る音が聞こえる。
「ふぁ…雨か。さっさとご飯食べて出るかね」
何をするにもお腹が空いては出来ない。あくびをしながら上半身を起こし、横に置いておいたリュックの中から干し肉が入った袋を出して食べる。
うん、美味しい!やっぱ肉だ。干し肉だろうが何だろうが肉は肉だ。
軽装に着替えた後寝袋を片付け、金細工が施された鞘に仕舞われた、龍の眼の様な石が柄にはめ込まれた長剣を片手に外に出て空を見上げる。雲行きが怪しい。
「雨、強くなりそうだな…急ごう」
テントをテキパキ片付け、荷物をまとめた後小さい皮袋を出す。
「これほんと便利だな、どれだけ荷物を入れても重くもパンパンにもならない。かなり値は張ったけれども」
さて、そろそろ行こうとしよう。
突如閃光が走る。
そこには男はいない。
代わりに__黒い龍が居た。
森がざわめく。
[ここに人は流石に来れないだろうし…久しぶりに翼を広げようか]
龍_スレインは翼を広げて飛び立つ。
えーと、この先だったよな…ユールフォストは。
ユールフォストは農業が盛んな街だ。中でも果物が格別らしい。とても楽しみ。観光スポットも多いらしい。
果実酒などもあれば買いたいな…あぁ、待ちきれない。
そうこうしている間に近くまで来ていた様だ。少し遠くに降り立ち、人になり門の前まで歩く。
街に入る為の行列が出来ていたので最後尾へ。
この世界で街に入るためには、門番に簡単な質問_ここに来た目的、滞在日数など_をされたり、危険物を持っていないかチェックされたりするだけだ。やましい事が無ければ何も心配しなくていい。
…おっと、自分の番が来たようだ。
「ようこそユールフォストへ!こちらに来たのは観光ですか?」
「あぁ」
「そうですか、いいですね…滞在日数は何日ですか?」
「3日だ」
「分かりました!では次に危険物を…
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少し時間がかかったが、難なく入れたようだ。良かった。
にしても噂に聞いた通り綺麗な街並みだ。
レンガ造りの家が並んでおり、所々に壁にツタがつるんでいてなんとも歴史を感じる。
…さて、お腹が減ったし昼食にしようかな。いい感じのレストランを探そう。
それのついでに宿も探せばいいか!
暫く街を歩いていい雰囲気のカフェを見つけたので入り、カツサンドと特産品のオレンジで作ったらしいオレンジジュースを注文する。
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少し待っていると、なんとも美味しそうなカツサンドとオレンジジュースが運ばれて来る。これは間違いなく美味しいな。
「いただきます」
カツサンドの2つの内1つを右手に持ち口に運ぶ。…美味い。美味すぎるぞ。朝とか昨日の夜は干し肉だったから尚更美味しく感じるのだろうか。食べる度にサクサクと音がなる。ジューシーな肉は旨味がたっぷりだ…止まらない。
一旦ジュースを飲んでみると、甘さの中にほどよい酸味があって、まるで果物そのものを飲んでいるかのようだった。
気づけば完食しており、満腹になっていた。夜は開いていないらしいから明日も来よう。
会計を済ませて外に出る。…さて、宿を探そうか。
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そうして宿を探していい感じの所を見つけたので借り、部屋に入る。中は綺麗だ、よかった。
じゃあ荷物の整理でもするか。
魔道具…この世界における便利な道具。たくさんの種類がある。例えば水を使っても使っても無くならない皮袋や、灯りが消えないランプなどの日用品や、武器がある。
あまり高価ではないものもあるが、廉価なもの程自分が消費する魔力の効率が悪い。
龍…不吉の具現化。人に変身出来るとされている。
とても昔に数多の龍を屠った者がいるらしい。長い年月が経った事で龍は最早おとぎ話の類となっているようだが…?
スレイン…龍の旅人。龍の眼のような石_ドラゴンアイがはめ込まれた長剣を持ち歩いている。
ユールフォスト…農業が盛んな街。レンガ造りの綺麗な街並みと果物が有名。観光客が多い。
カツサンド…ユールフォストのとあるカフェの名物料理。
サクサクとした衣に包まれた肉はジューシーで、柔らかいパンとの相性が抜群のため病みつきになる人がとても多い。
本文では書きませんでしたが、基本龍は中国とかの東アジアっぽいのではなく、西洋のやつのイメージです!
ちなみにスレインさんは金髪です
感想待ってます!
誤字脱字など間違っている部分があったら連絡を〜!