時刻は午前8時。場所は学校まであと少しといったところ。
腰まである白…光の加減次第では銀色にも見える長い髪を靡かせて僕…吉井明久は全力疾走していた。
その理由は――
「ちぃ~こぉ~くぅ~だぁぁぁぁぁ…!」
ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!
「目覚まし時計が動いてなかったなんて…なんでぇええぇええぇ…!?」
寝坊した。目覚まし時計が動いてなかったのだ。
理由を考えてみても多分これしかない。
「そうだ!入院してる間ずっと目覚まし時計使ってなかったから電池変えてなかった…!」
そう。入院中目覚まし時計は家に置いたままだったのだ。当然電池も変えられていない。
「やっと退院して学校に通えると思ったのに…こんなの…こんなの…!あんまりだぁぁぁぁ…!」
「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…ッ!」
「遅いぞ!貴様は今、何時だと思っているんだ!よし…い!?」
「はぁ…はぁ…あっ…!鉄人…西村先生、おはようございます…!」
校門前にやっと着いた僕を待っていたのは筋骨隆々の教師。鉄人こと西村宗一だった。
なにやら驚いてる様子だったがなにがあったんだろう?そう思っていると
「だから鉄人と呼ぶなと…! …それよりもお前は吉井でいいのか?」
「ご…ごめんなさい…ッ 西村先生 よ、吉井明久で合ってます…!」
怒鳴られた僕はつい俯いてしまった。
そしてどうやらこの容姿に驚いているようだ。
「そ、そうか。まぁいい 受け取れ吉井、これがお前の結果だ」
そう言って西村先生は懐から封筒を取り出し僕に手渡した。
この学園はテストの結果を元にクラスを振り分ける振り分け試験と呼ばれるテストによってA/B/C/D/E/Fのクラスに振り分けられる。
手渡された封筒にはその結果が書かれた紙が入っているのである。
そして僕はその封筒を開けることなくこう言った。
「Fクラス…ですよねぇ…退院間に合わなかったし…」
そう。僕はつい最近まで入院していて振り分け試験を受けることが出来なかったのだ。
「む? ああ 確かにそうだ 今年は残念だったな。 だが来年にまたチャンスがある。これから頑張って来年結果を出してくれ」
間に合わなかったことを悔やんで落ち込んだ僕に向って西村先生はそう言って励ましてくれた。
「はっはいっ…!ありがとうございます…!頑張ります…!」
落ち込んだ顔から一変。西村先生から励ましの言葉を貰い、笑顔になった僕は教室へと足を進めて行ったのであった。
──そしてその姿を見送った西村は
「………しかし吉井は女子だったか?いやだが去年はあんな姿じゃなかったはずなんだがな… …あいつらが大人しくしているはずがないし面倒なことが起こりそうだ…はぁ…」
男であると認識していたはずのどう見ても女子にしか見えなかった生徒。
吉井明久の周りにいる生徒たちのことを思い浮かべると呟き、頭を押さえてため息をつくのだった…。
吉井 明久(よしい あきひさ) 性別:男(の娘)
所属:Fクラス
趣味:ゲーム(病院内で召喚獣のことを学べるように作られたオリジナル)・家事
容姿及び性格
ぶっちゃけて言うと半オリキャラ状態。長期入院していたためやせ細り肌は白く、髪は治療によって白髪(光の加減によっては銀髪にも見える)になっていて長さもかなり伸びて跳ねておらずその長さは腰まである。
性格はあまり変わらないが体力や腕力がないので原作に比べて若干大人しくなっている。
総合するとかなりの美少女となっているが本人は無自覚の超鈍感。
…ちなみに性的知識は皆無。
学力
振り分け試験に間に合わなかったため点数はまだない。
長期入院中、病室でちゃんと勉強していた為学力は高い。(学年次席以上学年首席未満)
その上まともな学園生活を夢見ていたからかまだまだのびしろがある。
召喚獣
白髪(銀髪)の映えるゴスロリ姿の美少女。
本人は男(周りはそう思っていない)なのであまり気に入っていないがその可愛らしい見た目から人気は高い。
武器は二本の短刀で、趣味の欄に書かれているゲームで磨いた操作技術を駆使して舞うように戦う。
【挿絵表示】
腕輪
『鋭敏』
操作に一切のタイムラグが発生しなくなる。操作技術の高い明久だからこそ本領を発揮出来る腕輪。