バカとテストと男の娘?   作:清水樹

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問9 Bクラス戦 前編

「さて、皆 揃っているみたいだな」

 

雄二は皆がいることを確認してから前に出て行き壇上に立つとそう言った。

腕組みしててなんか偉そうだ。

 

「先日のDクラス戦はご苦労だった。今日はBクラスに試召戦争を仕掛けようと思う」

「Aクラスじゃないのか?」

 

AクラスではなくBクラス…須川君は疑問に思ったようで雄二に聞いた。

 

「ああ、そうだ。これもAクラスに勝つ為に必要なことだからな」

「そうか。ならこれ以上は聞かないことにする」

 

その答えに須川君はとりあえず納得したようだ。

 

「ああ、というわけで…だ。」

 

雄二はニヤリと笑うと須川君の肩をポンと叩く。

 

「須川 宣戦布告の死者、逝ってこい(誤字に非ず)」

「わかった」

 

須川君は即答で頷く。その反応に流石に雄二も面を食らったようだ。

 

「やけに素直だな。どうした」

「島田さんに唆されたとはいえアキちゃんには迷惑を掛けたからな。せめてもの罪滅ぼしだ」

「そ、そうか 戦争は昼過ぎからだ。行ってこい」

「おう」

 

そう言葉を交わすと須川君は教室を出て行った。

 

『ぎゃあああああああああああああああっ!』

 

そして少しすると須川君らしき悲鳴がこだましてきた。合掌。

それから数分すると須川君が戻ってくる。ボロボロだ。

 

「行ってきた…ぞ…」

「ああ、ありがとな」

「…気を、付けろ…Bクラスの代表はあの根本…だ…(ガクリ」

「なにっ!」

 

根本…根本恭二。噂では聞いたことがある。

卑怯上等、勝つ為ならどんなこともするという噂だ。

 

「そうか…あの根本か… 役割と作戦を練り直す。皆、昼休みに説明しなおすから昼は教室に残っていてくれ」

 

各々が了解の意を唱える。

 

そしてお昼休み

「んじゃまずは役割を言っていくぞ。飯食いながらでいいから聞いてくれ まずは明久。後方で支援に徹してもらうつもりだったが前線に出てもらえるか?」

「うん。いいよ」

「秀吉。お前は明久と一緒に前線に行ってくれ」

「うむ」

「ムッツリーニは…ごにょごにょ」

「……承知」

「姫路。お前は明久達が作った道を進んで根本にとどめを刺せ」

「は、はいっ」

「島田…は…そうだな。他の奴らに指示を出して戦線をあまり広げないようにしてくれ」

「なんでアキが前線でウチは前線じゃないのよ!」

「勝つ為の作戦だ。文句あるか」

 

そう言って雄二は美波ちゃんを睨む。

 

「わ、わかったわよ」

 

雄二は役割を伝えると続いて作戦を説明していく。

 

「――以上だ」

 

キーンコーンカーンコーン

 

雄二の説明が終わると同時にチャイムが鳴る。

…あ、しまった。

 

「…もう始まるし薬飲む時間…ないよねぇ…」

「明久くん? どうかしたんですか?」

「ううん。なんでもないよ。それより頑張ろうね 瑞希ちゃん」

「はい!」

 

瑞希ちゃんとそう話していると雄二が号令を掛ける。

 

「よし、お前ら 開戦だ! 勝つぞ!」

『『『『『おおおおおおおおおっ!』』』』』

 

そして今、BvsFクラスの試召戦争が始まった。

 

各々が行動を始める中、僕達はBクラスに向けて歩を進める。

すると僕達の前にBクラスらしき5人が立ちはだかった。

 

「さて、秀吉」

「うむ。姫路の通る道を作るのじゃ」

「あら、そう簡単に行かせるわけがないでしょう?」

「Dクラスに勝ったらしいが俺達Bクラスは一味違うぜ?」

「Fクラス風情が!ぶっ潰してやる!」

「総合科目で勝負だっ!」

「「「「「試獣召喚ッ!」」」」」

 

総合科目 Bクラス 女子 2152点

          男子4人 平均1985点

 

…どうしようかな。よし

 

「瑞希ちゃんは下がってて! 秀吉! 僕が男子4人の相手をするから秀吉は残り1人をお願いっ!」

「は、はいっ…!」

「わかったのじゃ!」

「なっ! 舐めやがって!」

 

別に舐めてるわけじゃないんだけどね。これが一番効率良さそうだったんだ。

 

「いくよ。秀吉」

「うむ!」

「「試獣召喚ッ!」」

 

総合科目 Fクラス 木下秀吉 1230点

     Fクラス 吉井明久 ???? 点

 

「さぁ…掛かってきなよ。勝負だ」

「上等だ! Bクラスの怖さ、教えてやるぜッ!」

 

そういうと4人が一斉に掛かってきた。

彼らの武器は斧、大太刀、大剣、ハンマー…。

僕の召喚獣は防御を捨てている。当たったら流石にやばそうだ。

だから…少し本気で行かせてもらうよ。

 

「腕輪発動ッ!」

「なに…ッ!」

 

4人の攻撃が当たる、そう思った瞬間。

明久は避けて見せた。相手からは攻撃がすり抜けたかのように見えたかもしれない。

 

「腕輪だと…!?」

「すり抜けた…? いや、避けたのか?」

「どうでもいいけど考えてる暇あるのかな?」

「ッ…しまっ…!」

 

隙を狙って僕は攻撃に転じる。

流石にBクラスの装備となると鎧がしっかりしている。急所狙いは無理そうだ。

だから…。

 

「狙わせてもらうよ…!」

 

そう、急所を狙えないから狙う。鎧の隙間を…ッ!

 

「鎧通しッ!」

 

Bクラス 男子4人 平均135点

 

鎧通し、守りの硬い鎧に対して攻撃するために編み出された鎧の装甲と装甲の間を狙う技だ。

急所を狙われない…普通なら大したダメージにもならないだろうこの技…だがそれにも拘わらず彼らの点数は大幅に減っていた。

 

その理由は単純。

 

Fクラス 吉井明久 4325点

 

圧倒的な点数差である。

 

「4000点オーバー…!?」

「学年次席レベル…だと…!」

「いや、腕輪を発動していた。ということは本来もっとあったはずだ…!」

「化け物か…ッ!?」

 

…ひどい言われ様だ。

 

「まぁいいや。さて…とどめだよ」

「ヒィッ…!」

「か、勝てるわけがない!」

「に、逃げるんだ…!」

「逃げろぉぉぉぉ!」

 

そう言うと彼らは慌てて逃げ出した。…あーあ…やっちゃったね。

 

「敵前逃亡は…」

「敵前逃亡は即戦死扱いだッ!戦死者は補習ぅぅぅぅ!」

「「「「うわああああああああッ!」」」」

「補習頑張ってね~」

 

手を振り振り。さて…秀吉の方はどうなってるかな?

 

「まったく…! あいつら使えないわね…ッ!」

「くっ…! このままではいかんのじゃ…!」

 

Fクラス 木下秀吉 245点

Bクラス 女子 1582点

 

流石に秀吉の劣勢か…。そうだっ!

 

「秀吉っ! 僕の動きを真似るんだッ!」

「あ、明久を…!? や、やってみるのじゃ…!」

「何をするつもりかわからないけど何をやっても無駄よッ!」

 

ブォンッ!

 

Bクラス女子は秀吉に向けてトドメの一太刀を浴びせようとする。

だがしかし、秀吉はひらりと躱した。

 

「えっ!?」

「当たらないのじゃ」

「くっ…当たりなさいッ!」

 

だが当たらない。秀吉は全て紙一重で回避していく。

それどころかしっかりと反撃を返していく。まさに明久のようだ。

どんどんと彼女の点数は削られていく。

 

「…これでとどめじゃっ!」

「そ、そんなっ…!」

 

Bクラス 女子 0点 DEAD

 

「やったね秀吉っ!」

「…ふぅ、うむ。明久のおかげでなんとかなったのじゃ」

「いやいや、秀吉の実力だよ」

「む。そ、そうかの」

「そうだよ。じゃ進も――」

「た、大変だ…ッ!」

 

進もう。と口にしようとしたその時。慌てた声が聞こえてきた。

 

「よ、横溝君? どうしたの?」

「あっ…!アキちゃん…!教室が…教室が大変なんだ…ッ!」

 

教室がなにやら大変なことになっているらしい。

僕はこの時からなにか嫌な予感がしていたんだ…。

 

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