バカとテストと男の娘?   作:清水樹

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補習その2 お泊り勉強会

「はぁ? 勉強会がしたいだと」

「明久は頭が良いのだからその必要はなさそうじゃがのう」

 

学校に着いてみんなが集まった時、僕は勉強会がしたいと話を切り出していた。

 

「いやいや、僕じゃなくってさ。みんなでAクラスに入りたいじゃないか」

「……理解した」

「なるほど~。いい考えだと思いますよ。明久くん」

「まぁ、確かに。姫路や明久は大丈夫にしても俺達は分からないしな」

「なるほどの。そうじゃ。Aクラスの者に勉強を教えてもらう約束もあるのじゃから、合わせて教えてもらうというのはどうかのう?」

 

おおー。それは名案だよ秀吉!

 

「……だが、そんな人数でどこに集まるんだ」

 

確かに雄二の言う通りだ。僕達だけならまだ僕の家に集まれるけど、Aクラスの3人もとなると狭いかもしれない。

 

「ふむ。確かに大所帯になるのう」

「…確か翔子の家はでかかったはずだ。了解を貰えたらいいんだがな」

「それじゃあ、翔子ちゃんに確認を――」

「…その必要はない」

 

へ? うわぁ!?

翔子ちゃんに確認を取ろうと携帯を取り出したら、背後にその翔子ちゃんがいた。

 

「びっくりしたなぁ。翔子ちゃんいつの間に?」

「…ついさっき。明久に挨拶しにきた。…おはよう」

「アタシもいるわよ。おはよう 明久君」

 

翔子ちゃんだけかと思ったけどその後ろには優子さんもいた。

 

「なんじゃ。姉上もおったのか」

「あ、優子さんも。おはよう2人とも」

「…(コクリ)。それでさっきの話…」

「あ、うん。みんなでAクラスに入るために――」

 

皆でAクラスに入るために勉強会を開きたいこと。

Aクラスの翔子ちゃん達に勉強を教えてもらいたいこと。

そのために集まる場所として翔子ちゃんの家を使えないかということ。

それらを僕は翔子ちゃん達に順番に説明していった。

 

「――というわけなんだけど…」

「…問題ない。明日は土曜日だからどうせなら泊まり込みでも構わない」

「…え? あの、翔子ちゃん? 愛子さんがいないところで勝手に決めていいの?」

「アタシがあとで伝えておくわよ。愛子のことだからすぐに了解すると思うし」

 

そんなこんなで明日から泊まり込みの勉強会をすることが決まった。

集まるメンバーは

僕・雄二・秀吉・ムッツリーニ・瑞希ちゃん・翔子ちゃん・優子さん・愛子さん

の8人だ。

ちなみに優子さんが愛子さんに確認したところ。

 

「え? お泊りで勉強会するの? うん。楽しそうだしいいよー」

 

と二つ返事だったのは言うまでもなかった。

 

 

そして翌日。

 

「えっと、こっちだったよね」

 

昔はよく遊びに行っていた翔子ちゃんの家。

僕は懐かしさを感じながら翔子ちゃんの家に向かう道を歩いていた。

 

「あっ、明久くーん」

 

周囲の景色を見ながら歩いていた僕を呼ぶ声がしたからそっちを見てみると、そこには駆け寄ってくる瑞希ちゃんがいた。

 

「あ、瑞希ちゃん。おはよう」

「…ふぅ…はい。おはようございます」

 

瑞希ちゃんが息を整えるのを待って、挨拶をしてから並んで歩き始める。

 

「それにしても翔子ちゃんの家なんていつ以来でしょうか」

「うーん…小さい頃はよく遊んだよね」

「はい。懐かしいですね~…」

 

僕と雄二と瑞希ちゃんと翔子ちゃんの4人でよく一緒に遊んだものだ。

その後も昔の思い出話をしながら歩いていた僕達はいつの間にか翔子ちゃんの家の前に着いていた。

 

ピンポーン

…ガチャリ。

 

「…待ってた」

「よう。やっと来たか」

 

インターホンを鳴らしてみると、翔子ちゃん…と雄二が出迎えてくれた。

 

「あれ、雄二ももう来てたんだ」

「ああ、って言うかお前らで最後だな」

「あ、お待たせしちゃいましたか」

「…大丈夫。まだ集まってから10分くらい」

「そっか。それで、どこに集まってるの?」

「…こっち」

 

翔子ちゃんの案内でみんなが集まってる部屋に向かってる途中、いろんな部屋が見えた。翔子ちゃんのお父さんの書斎にシアタールームに…。

…あれ?

 

「あの部屋ってなに? 昔遊びに来てた時にはなかったよね?」

「…明久と、私の愛の巣(ポッ)」

「「………(ピシッ)」」

 

雄二が固まって絶句していた。当然僕もだ。

そして瑞希ちゃんも絶――

 

「ずるいです! その時は私も混ぜてください!」

「…わかった。その時は呼ぶ」

 

――句してるわけじゃなかった。ええええええっ!? 何言ってるのさ 瑞希ちゃん!? 翔子ちゃん!?

 

「ね、ねぇ 雄二」

「…なんだ明久」

「…少し、帰りたくなってきたかも」

「…そうか。諦めろ」

 

…やっぱり、そうだよね。

 

「……ここ」

「おい 明久。そろそろ戻ってこい」

「…え? あ」

 

翔子ちゃん達の衝撃の発言に放心していたら、いつの間にかみんなの集まる部屋に着いていたらしい。

 

ガチャリ

 

「あら。おはよう 明久君」

「む。来たのう お主ら」

「あ、おはよう。優子さん 秀吉」

「おはようございます。お二人とも」

 

…あれ?

 

「ねぇ、ムッツリーニと愛子さんは?」

「…うむ。それならば」

「…あれよ」

 

と指差す方を見てみると、

 

「土屋くんは理論的過ぎるんだよ!」

「……理論は大事だ。工藤愛子 実際お前は保健体育の点数で俺に負けている」

「なっ、次のテストではボクが勝つからね!」

「……やってみろ。次も俺は負けない」

 

…今終わったみたいだけどなにやら保健体育に関して論議してたみたい。

そして論議が終わって僕達に気付いた2人も加わり勉強会が始まった。

…まぁ、勉強会の様子なんて見てても面白くないだろうから割愛させてもらうけどね。

 

「…ふぅ、結構いい時間になったね」

「確かに、お腹が空きましたね~」

「…夕食を用意させてる」

「……昼飯も美味かった」

「ああ、期待出来るな」

 

夕食の風景も(略

そしてお風呂に入ることになったんだけど…この時、僕にとっての事件が起きた。

 

「さぁ、お風呂に入りましょう。明久くん!」

「…え? あ、うん。じゃあお風呂上りにまた集まろっか」

「え? 明久くんはこちらですよ?」

「……え? ど、どういうこと」

「…明久は私達と一緒に入る」

「え、ええええええ! 何言ってるのさ!? 百歩譲って彼女だから3人はいいとして愛子さんはどうするのさ! …そ、そうだ! 優子さんも何か言ってよ!」

 

彼女ではない愛子さんと、さっきから黙っていた優子さんに助けを求めた…けど。

 

「ボクは構わないよー?」

「あ、う、えっと…明久君。あまり見ないで、ね…?」

 

返ってきた答えは僕の望むものじゃない肯定的な返事で…。

雄二達はニヤニヤしてるし、どうやら僕の味方はいないらしい。

 

「…私達が構わないと言ってる。だから一緒に入る」

 

こういう時の女の子の行動力っていうのは凄まじいらしい。

僕はあれよあれよと言う間に女風呂へと引きずられていった。

 

「…男として羨ましいとも思わなくもないが…ご愁傷様じゃのう」

「…そうだな」

「……羨ましい」

 

所変わって脱衣所。

 

「ほらー、早く明久くんも脱ぎなよ」

 

4人の女の子達は僕なんていないかのように服を脱ぎだした。

当然、僕は目を逸らすのに精いっぱいで服を脱いでる余裕なんてなかった。

でも、それは悪手だったみたいで…。

 

「…明久君。まだ脱いでなかったのね」

「ほら、明久くん。脱ぎ脱ぎしましょうね!」

「なんならボク達で脱がせてあげようか?」

「…遠慮しなくていい」

「…へ?」

 

…いつの間にか僕はバスタオルを巻いた女の子4人に囲まれていた。

 

「え? ちょ、まっ」

「うーん。待てないかなー」

 

制止の声も空しく、抵抗らしい抵抗もさせてもらえないまま服が脱がされていく。

 

「…こ、これは」

「私よりお肌がすべすべですー…」

「体の線もアタシより細いわね…」

「…女として負けた気がする」

 

4人がなにかにショックを受けて動きが止まってる間に、僕はなんとか守り抜いた最後の砦をバスタオルを巻いて脱いだのだった。

 

「うわー、ひろーい!」

「凄いですねー。ね、明久くん」

「広いとは思っていたけれど、ここまでとはね…」

「あ、う、うん。そうだね…」

 

お風呂場に入ってみると、そこは温泉みたいに広いお風呂の風景が広がっていた。

けれど、こんな状況で余裕をもってお風呂を見ていられるほどその時の僕には余裕が残っていなかった。

お風呂場に入ると急いで彼女達の方を見ないようにお風呂場の隅っこで背を向ける。

 

「…明久」

「見ちゃダメだ見ちゃダメだ見ちゃダメだ見ちゃダメ……え? 何? …!」

 

しまった。そう思った時にはもう遅かった。

彼女達を見ないように向けていた背に声を掛けられて、思わず振り向いてしまった。

背後にはお風呂だから当然だけどバスタオル1枚だけを身に着けた4人の女の子達が迫っていた。

 

「…洗ってあげる」

「私達に任せてくださいね~」

「え、遠慮しなくていいのよ?」

「ボク達が綺麗にしてあげるからねー」

「い、いいよ大丈夫! 自分で洗えるからね!?」

 

こうなった彼女達は制止の言葉程度じゃ止まらないらしい。

徐々に彼女達がにじり寄ってくる。

 

…プツン

 

途中まで結局洗われてたことは覚えていたけど、前を洗われそうになった時に僕は逆上せたのか気を失ったのか その後の記憶が残っていなかった。

気付いたらベッドに寝かせられていた。何故か服を着ていた。

誰が着せたんだろう…。

聞いてみても彼女達は顔を赤くして黙秘するだけだった。

 




書かなかった期間が少し長かったため久々の文章に苦戦してしまいましたがなんとか書き終わりました。
遅くなって申し訳ありません。

次に投降する話で最後になる予定なのでよかったら最後までお付き合いください。
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