バカとテストと男の娘?   作:清水樹

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問2 え?これが教室?

明久side

「Fクラスかぁ…知ってる人がいるといいなぁ…」

 

そう呟き不安な気持ちを抑えながらFクラスに向けて歩いていたらなんだか凄く豪華な部屋が見える…学年表札を見るとそこには2-Aと書かれていた。

 

「これがAクラスかぁ。凄いなぁ…これ本当に教室なの…? 豪華過ぎない・・・?」

 

その豪華な内装が気になったので僕は見つからないようにちょっとだけ見ていくことにしてみた。…どうせ遅刻だしね…

そうしてこっそり見てみると自己紹介の時間だったのか物静かで長く綺麗な黒髪の女性…僕のお友達の翔子ちゃんが前に出て来ていた。

 

「…霧島翔子です…よろしくお願いします」

 

チラッ…

目が合った。

うーん…どうしようか迷ったけどとりあえず笑顔を返しておくことにしよう。

 

「………(ニコッ)」

 

プイッ

 

「………////」

 

あ、目を逸らされた。そんなに僕の笑顔って見たくないのかな…

 

本当はそんなことは全くあるわけがないのだが鈍感な明久がそんなことに気付くわけもなく、明久は少しショボーンとなりながらAクラスの前を離れて行くのだった。

 

明久sideout

 

翔子side

「…霧島 翔子です…よろしくお願いします」

 

…今は私の自己紹介の時間…

なんだか視線を感じたからそっちの方を見てみると明久がいた…

…そっか…今日からなんだ…

…うれしい…

…そう思ってると明久が私に笑顔を見せてくれた…

 

「………(ニコッ)」

 

サッ…

っ…!あの笑顔は反則…////

私はつい咄嗟に目を逸らしてしまった…

 

「………(ショボーン)」

 

とぼとぼ…

明久はAクラスの前を離れて歩いて行った…

…あれは落ち込んでた…明久はきっと見てられないくらいひどいんだって勘違いしてると思う…

…今が休み時間じゃなくて否定しに行けないことが凄く口惜しい…

 

「…でも…今日からなんだ…よかった…」

 

…私は明久を見送ると最後にポツリとそう呟いた…

 

翔子sideout

 

Aクラスの前を離れてFクラスに向けて歩いているとAクラスと比べても比べなくてもどう見てもボロボロな教室が見えてきた。

…ま…まさか…このボロっちい教室が…?

 

「これが…Fクラス…?」

 

いくらなんでもひどすぎる。これは教室と言っていいのだろうか…。

もしかしたら外の方がまだマシかもしれない。

一瞬フリーズしかけたけどいつまでもそこに立ち止まってるわけにもいかないからとりあえず僕は教室に入ることにした。

 

ガラッ

 

「遅くなっちゃいまし――」

「早く座れ。このうじ虫やろ――」

「――た…」

「――う…」

 

…いきなりの罵倒に僕はつい俯いてしまった。

 

「あ、明久ぁ!?」

「…うじ…虫…? そっか…僕うじ虫だったんだんだね…?」

「い、いや!お前だとは思わなかったんだ!すまん明久!」

 

俯いた顔を上げてよく見てみると教室に入るなりいきなり罵倒してきたのは赤いツンツン頭が特徴の僕の親友であり悪友の坂本雄二だった。

 

「び、びっくりしたなぁ…嫌われたのかと思ったじゃないか」

「はっ!ずっと見舞いに行ってたし どこで嫌いになれって言うんだ」

「あはは、それもそうだね」

「しかし今日から復学だったのか」

「うん。調子がよくなったからね。多分今年1年は通えるよ」

「んじゃ今年1年よろしくな。明久」

「うん。よろ――」

 

「えー…ちょっと通してもらえますか?」

 

うん。よろしくね。雄二 と言い出しかけたそのとき、なんだか冴えない感じの初老の先生…担任かな?が教室に入ってきた。

 

「HRを始めます。席に着いてください」

 

やっぱり思った通り担任だったみたいだ。

 

「はーい」

「ういっす」

 

僕と雄二は適当に返事をするととりあえず空いてるところに座ることにした。

 

「えー、みなさんおはようございます。Fクラス担任の福原です」

 

そう言って先生は黒板に名前を――書かない。いや、書けないんだろう。チョークがないみたいだ。

 

「では設備の確認を始めたいと思います。皆さん。ちゃぶ台と座布団は支給されていますか?不備があれば言ってください」

 

そう言われて周りを見渡してみたけど…

隅に張ってるクモの巣、嫌な臭いのする畳、割れた窓、ひび割れや落書きだらけの壁、机や椅子じゃなくてちゃぶ台と座布団なところ。

…これで不備がないと言える人間はいないと思う。

 

「せんせー!俺の座布団ほとんど綿入ってません!」

「あー…はい。我慢してください」

「俺のちゃぶ台の足折れてます!」

「我慢してくださ――」

「無理ですよ!?」

「冗談です。これで直してください」

 

ドン(木工用ボンドを置く音)

 

「先生!窓が割れててすきま風で寒いです!」

「ビニール袋とセロハンテープの支給を申請しておきます」

 

…案の定やっぱり不備だらけだ…。…というかひどすぎない?

これは本当に教室だと言っていいのだろうか。誰も住んでないボロ小屋といい勝負だと僕は思う。

 

「では自己紹介を始めましょうか。廊下側の人からお願いします」

 

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