俺が友達とsakiの世界に転生して泥臭い麻雀で生きていく話   作:お肉大好き 真

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第三話

一日中赤毛を観察した翌日、今日も麻雀教室へ親に連れて行って貰った。昨日アイツの能力について考察して、ある程度の憶測は立ったが、実を言うと全く勝てるビジョンが見えていない。アイツは有効牌だけをツモり、俺はツモを支配された上でどうやって勝てと言うのか。勝ち目が全く見えない現状だが、俺は一切絶望していない。

憶測にはなるが俺が赤毛に勝つ事は可能だ。その根拠は主に二つ。

 

一つ。能力は成長する事。二つ。能力の有無だけで勝敗は決まらない事。

 

仮に能力が100パー才能ゲーで成長なしだったら、勿論豊作、不作の年はあるだろうが基本的には学年関係無く大会で活躍するのが普通だ。しかし基本的に学生の大会で活躍しているのは3年生だ。

 

俺は咲のあらすじを友達から聞いた程度にしか知らないが確か非能力者のデジタル雀士が中学の全国チャンプだったと聞いた気がする。

 

つまり能力が成長しきっていない中学生までなら少なくともデジタル麻雀は通用する。いわんや小学生をや。って事だ。

 

勿論俺はデジタルのデの字も分かっていない様な雑魚だし、ボコボコにされた訳だから赤毛に俺の地力で勝とうなど思っていない。

でも徹底的にメタってやれば、まだ発達段階の赤毛に一回位は勝てる。何度敗北しようとも絶対に勝ってやる。千里の道も一歩から。そういう気持ちで卓に座った。

 

同卓してから数半荘打ったが今日は一昨日と比べてより一層圧を感じた。具体的に言うと赤毛が明らかに俺を睨みつけながら麻雀を打っている。それに明らかに打牌が強い。どこの雀○会だよってレベルで叩き付けてくる。

 

並の打ち手が一方的に上がられて威圧を受け続ければ弱気な選択が多くなり勝つチャンスを逃して良いようにサンドバックにされるか、ムキになってミスを連発してサンドバックにされることが多いだろうが俺は違う。俺は長期的な目を持っている打ち手だ。ムキにもならないし弱気にもならない。今日は見。まだ見。未だ有効な対策がない内ムキになってにコチラの手の内を晒すようなヘマはしない。しかし、前回と同じ様に一方的にやられるだけなら得られる物は少ない。少しずつ変化をつけて、奴の対応を見る。

 

まずは、鳴きを多用する。リアル麻雀を打ったことのある人ならわかると思うが案外下手な鳴きでも、多用されまくると、自分のペースを崩すことがある。 

 

結果から言うと、鳴かせて貰えなかった。これは予想外。鳴きを多用する事自体はなんら技術を必要としない、その日にルールを覚えた素人でもできる程に簡単で、発生頻度も高い筈なのに。

 

これは相当困ったかの様に見えたが、その程度で諦める俺ではない。俺が鳴かせて貰えないなら、人に鳴いて貰えばいい。{1234567P赤5s赤5m白白中中}ドラ3p

俺はこの金塊のような配牌から手始めにドラを第一打に選んだ。一瞬俺の下家が止まってからの『チー』。次順赤5m

を捨てる。これも間を開けてから下家から『チー』の発声。三巡目赤5sを捨てる。待ってましたと下家からは『チー』の発声。この三巡で周囲からは『なんだこいつ?』と言いたげな白い目を向けられる様になってしまったが、それくらいは五巡目に下家に満貫をツモらせた必要経費だろう。

 

赤毛は自分が上がる流れとでも思っていたのか、えらく驚いて俺のことを見ていやがった。この三日間の中で一番気持ちよかった瞬間だった。

 

これはもしや赤毛に土を付けられるかと思ったが神風はそこで止んでしまい結局、次局は赤毛からのプレッシャーが一層強くなったと思ったら、一枚も鳴くことは愚か、鳴かせることすらさせて貰えなかった。その後当然の様に赤毛が親倍満を2連続でツモって俺が飛んでゲーム終了。

 

これは作戦を変える必要があるかと思ったが、一つ、たった一つではあるが赤毛の変化に気がついた。奴は普段憎たらしい位の無表情なのに、なんと奴の顔が紅潮しているではないか。

 

どうして普段と違い今のやつの顔が紅潮しているのか。考えられる事は主に三つ。一つは普段から無表情という訳ではなく俺が見ていた時がたまたまずっと無表情だったパターン。もう一つが単純に今日体調がわるいパターン。そして最後、能力を使いすぎた反動で紅潮しているパターン。

 

上の二つなら特に攻略の鍵にはなり得ないが、もし最後のパターンだったら。この情報は赤毛対策の鍵になり得る。そう考えると、より一層能力を使いすぎた反動のような気がしてくる。

 

そもそも普通の麻雀を普通にやるだけでも、一時間も経てば素人は集中力を欠く様になるし、経験者でも日によるが10時間もぶっ通しでやれば集中力の欠如で明らかなミスや、頭痛を覚えることも珍しくない。

 

赤毛はただ自分の手配と河、手出しツモぎりに注意を払うのに加えて、自分の手配と敵の手配のコントロールと、自分と敵のツモのコントロールを行なっている。こんなの麻雀に慣れたメンバーでさえ集中力が続かない筈。それをまだ中学校にすら通ってないガキにできる訳が無い。

 

一度見つけた隙を見逃すほど俺は優しくはない。その能力試させてもらおうか。

 

 

 

 

 

 

 

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