ベルが如く   作:サンバガラス

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二章 眷属の物語(ファミリア・ミィス)
第十一話 小人族(パゥルム)


 

〜2日後〜

 

ベルは広間で待ち合わせをしていた。

 

(・・・何でこんな事になってんだ?)

 

それは昨日ベルがギルドに向かうとエイナに個室に連れて行かれたからだ。

 

『ベーーールーーーークーーーーンーーーー!!!』

 

『な、何ですかエイナさん!?』

 

ベルは怖い顔のエイナに迫られていた。色々と事情を聞かされてベルはそれに全て答えた。エイナは困惑していた。

 

『えっーーーと、・・・君がレベルXと言うと意味不明なレベルなのは分かったから・・・取り敢えず7階層まで行く事を許可するからね』

 

『ありがとうございますエイナさん』

 

『・・・所でベル君はあした何か用事あるかな?』

 

『ありませんが』

 

『・・・デート行かない?』

 

『・・・・え?』

 

こうしてベルはエイナとデートする事になった。そして、待っていると

 

「おーいベル君!!」

 

エイナがやって来た。

 

「おはようございますエイナさん。可愛い服装ですね」

 

「ふふふ、ありがとう。さぁ行こっか!!」

 

「ちょっと、エイナさん!?」

 

ベルはエイナに手を引かれて行った。そしてエイナに連れられてベルはバベルの中にあるヘファイストス・ファミリアのお店にやって来た。

 

「高い・・・」

 

「見て回るだけだからね」

 

ひと通り見た後次は上の階に上がった。

 

「安くなってるな」

 

「ここにあるのは、新米の鍛治師達の作品だからね。安いんだよ」

 

「成程」

 

「因みにだけど、7階層に行くんだったら、鎧を買ってからね」

 

「・・・・」

 

ベルは色々見ていたがこれと言った物が無かった。

 

「中々良いのが見つからないな・・・ん?」

 

ベルは防具の入った箱を見つけた。

 

「これは・・・良い。製作者はヴェルフ・クロッゾ?聞いた事無いな。名前はピョン吉・・・でも良い防具だ動きやすそうだな。値段は9,990か、これにしよう」

 

ベルはピョン吉を買った。そしてその帰り道の事だった。ベルが裏路地を歩いているとベルは1人の小人族の女の子とぶつかってしまった。

 

「大丈夫か?」

 

ベルがそう言うと後ろから男がやって来た。

 

「もう逃さねえからな!!このくそ小人族がぁ!!」

 

「おい待て」

 

「何だテメェは!?」

 

ベルは男を止めた。

 

「テメェもそいつの仲間か!?」

 

「違う。だが、大の大人が女の子を襲うなんてダサい真似やめろ」

 

「五月蝿え!!!」

 

俺はそう言って剣を抜いてベルに襲いかかった。

 

       タチの悪い冒険者

 

だが、ベルは男の手首をぶん殴り、剣を奪った。

 

       『強奪の極み』

 

「か、返しやがれ!!」

 

「ゼリィヤァァ!!!」

 

ベルは近くにあった壊れかけの看板で男を叩きつけた。

       『看板の極み』

 

「ギャァァァァ!!!!」

 

男は気絶した。そしていつの間に小人族の女の子は姿が無くなった。ベルはその場を去っていた。

 

 

〜次の日〜

 

「今日も行くか」

 

そうは言ってベルは周りの人達を見た。見ると巨大なバックを持った人が一緒にダンジョンに行っている。

 

「サポーターってあんな感じなのか」

 

そう思っていると後ろから声を掛けられた。

 

「お兄さん、お兄さん、白髪のお兄さん!!」

 

「ん?」

 

「初めましてお兄さん。突然ですが、サポーターを雇いませんか?」

 

「お前は確か・・・昨日の小人族の女の子だよな?」

 

「小人族?リリは、獣人ですが?」

 

「あれ?・・・人違いだったか?」

 

ベルはリリの犬の耳を撫でた。

 

「お、お兄さん・・・!」

 

「す、すまん」

 

ベルはリリに謝った。そんなこんなでベルはリリと話す事になった。

 

「まず、何で俺に声を掛けた?」

 

「見た所、お一人の様でしたし、それに冒険者自らバックパックを装備していたので恐らくと思ったので」

 

「成程な」

 

「お兄さん。どうですか?サポーターを雇いませんか?」

 

リリはベルにそう言った。

 

「・・・いいだろう」

 

「ありがとうございます!!」

 

「俺はベル・クラネルだ。アンタは?」

 

「申し遅れました。私はリリルカ・アーデと言います」

       ソーマファミリア団員

        リリルカ・アーデ

 

こうしてベルはリリを雇った。

 

 


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