〜1日後〜
「本当ですか!?」
ギルドにてエイナの声が聞こえた。
「ベル君達が帰還してないと!?」
「・・・その様子じゃあ、やはりここにも立ち寄って無いんだな」
ヘスティアはエイナにそう言った。エイナは同僚に確認したが、誰も見てないと言った。
「・・・そうか。
「!!はい」
そしてギルド職員はすぐに作業に取り掛かったその時だった。
「ヘスティア!!」
「?」
声のした方を向くとそこには神友であるタケミカヅチとその眷属がいた。
「タケ?」
その頃、ベル達はダンジョン内を彷徨っていた。
「ウッ!!クッ!!!」
「大丈夫か。ヴェルフ」
足を負傷したヴェルフをベルが肩を貸して移動していた。
「ああ、すまん。クッソ!!全くついてねぇな。一刻も早く上に戻りたいのに2階層分も落ちるなんて・・・」
「あの崩落の中で3人とも生きているのは奇跡です」
「ああ、早く地上に戻らないとな」
ベルはそう言って進んで行ったが、
「あ・・・」
「チッ!!ここも行き止まりか・・・」
またしても行き止まりであった。更に遠くからモンスターの雄叫びがこだましていた。するとヴェルフは覚悟を決めた顔した。
「ベル、リリ助。いざとなったら俺を置いていけ」
「何言ってんだヴェルフ!!」
「どのみちだ」
ヴェルフは自分の足を見た。
「この様じゃ足手まといにしかならないからな・・・」
「だからってそんな事出来るわけねぇだろうが!!」
「仕方ないだろ!!俺が犠牲になればお前らが助かる可能性があるんだからな」
ヴェルフの発言にベルは怒った。
「そんな事言うんじゃあねぇ!!」
「っ!!」
「命の価値を自分勝手に決めてんじゃあねぇ。全員で生きて帰るぞ。だからヴェルフ、諦めんな!!」
「・・・すまん」
するとリリが言った。
「・・・あえて、生きて帰る為。あえて下の階層、18階層まで進む手があります」
「リリ、待て。ここより下の階層を目指すのか!?」
「敵は強くなる一方だぞ!!」
「しかし18階層はダンジョンに存在する安全地帯の一つです。つまりモンスターが生まれない階層です。そこで地上に戻る上級冒険者に同伴させて貰えれば無事に帰れる可能性も高くなります」
「だが、どうやってだ?」
ベルがリリに質問するとリリは穴の方を見て答えた。
「縦穴を使います。中層にはあの様な縦穴が無数にあります。上に登る階段を見つけるより、遥かに効率的に下の階層へ行けるはずです」
しかしヴェルフのは暗い顔のままだった。
「だが、階層主はどうする!?17階層だろ?例のデカブツがいるのは」
「デカブツ?」
ベルはヴェルフにそう言った。
「ゴライアスなら、遠征に向かったロキファミリアが倒している筈です。復活するインターバルを考えてもギリギリ間に合います」
「お前正気か!?」
「あくまで選択肢の一つです。ご決断はパーティのリーダーである。ベル様にお任せます」
リリはそう言った。
「・・・・俺が?」
「いい。決めろ。どうなったって俺達はお前を恨みやしない」
ヴェルフやリリは覚悟を決めていた。そして
「進むぞ」
「はい。ベル様!!」
「分かったぜ。ベル!!」
ベルは18階層へ進む事を決意した。
「だが、その前にだ。リリお前に一つだけ頼みがある」
「リリにですか?」
ベルはリリに頼み事を言った。
「リリ射撃は上手いよな」
「ええ、それなりには」
「なら、お前にはこれを託す」
そう言って、ベルはリリにある武器を渡した。
「・・・えっと、何ですかこれは?」
「俺も見た事が無い武器だな?」
「銃だ。緊急事態だからな」
リリの目の前には9ミリオートが2丁、ハンティングショットガン、ニューバラライカ、手榴弾10個、ショットガンとサブマシンガンの弾が5個が置かれていた。
「俺も援護する。だから、リリこれを使って戦ってくれ。頼む」
そう言ってベルはリリに頭を下げた。
「よ、よしてくださいベル様!?頭を上げてください!!やりますから!!」
「・・・ありがとうリリ」
こうしてリリはベルから銃の基本的な扱いを教えて貰った。これが後に『