ある日ゼットンが家に住み着いた件について   作:レイノート

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どうもクソ投稿者です。
この作品を楽しみにしている方々には亀更新で申し訳ないんですが、リアルが忙しくなってきたこともあるのでご了承ください。
近々、登場させて欲しい怪獣等の募集を行うと思っていますのでもし良かったらメッセージボックスにこんな怪獣がいいんじゃないかってあったらコメントお願いします。
その中から選抜してアンケートに反映させようと思います。


第9話「とある電撃の怪獣娘」

「はぁ……だるぅ」

 

 

 

週初めの一時間目の古文の授業がめっちゃだるい。

古文担当の先生の話がめちゃくちゃ長い上に自分語りが多いので大半の生徒から苦手とされている。

だって……授業からめっちゃ脱線する上に、面白くない話を授業の半分くらい聞かされるのは新手の拷問だって思ってしまうよ。

あーぁ、なんか面白いことでも起きないかな~。

 

 

 

「はーい、皆席に着け」

 

 

 

古文の先生が教室に入ってきたと思い、みんな席に着く。

しかし入ってきたのは古文担当では無いうちの担任であった。

 

 

 

「えー古文の山田先生は腰を痛めてしまったらしく、学校に来れないということで一時間目は自習にする

 

騒ぎ立てなければ、スマホの使用とゲゲルは許す」

 

 

 

クラスメイト全員が声を抑えて喜ぶ。

一瞬やべぇ遊戯の名前が聞こえたが気の所為だろう。

学校……針……うっ頭が……

 

 

 

「んじゃあ静かに自習をするように」

 

 

 

と一言告げると担任は、教卓に座り先日のテストの採点作業に戻る。

自分語りが長いこと以外では、基本的に自由にやらさせてくれる先生で助かったぜ。

さて、この空いた時間をどうするか。

 

ある者は仲の良いものとくだらない雑談をし、ある者は睡眠時間にして、ある者はベルト目掛けて殴りあったりとなかなかにカオスだ。

まあいつもの事なので気にしないが、自分も何をしようか迷っていると誰かが教室の扉を開ける音が聞こえる。

クラス全員がそちらへ向けると、そこに居たのはうちの学校の制服の上から牛柄のパーカー来た女の子。

あれ?うちのクラスにあんな子いたっけ?

 

 

 

「すみません、電車が遅れてしまい遅刻してしまいました

 

これ遅延証明書です」

 

「君が転校生の子だね

 

遅刻の連絡は受けているから大丈夫、はいお前ら一旦席に着け

 

転校生を紹介する」

 

 

 

転校生か……随分と変わった格好してるけど、うちの学校は私服登校もできるから大丈夫なんだよな。

俺は私服の方がめんどいから学ランで来ている。

 

 

 

「七野 エレキって言います どうぞよろしくお願いします」

 

 

 

黒板に大きく自分の名前を書き、パーカーのフードを下ろして挨拶をするエレキちゃん。

成程……可愛い子ですねぇ。お近づきになりたいけど、俺の中のパラドが危険信号を出している。多分あの子も怪獣だと思うけど、特に関わらないだろうし大丈夫やろ。(フラグ)

 

 

 

「はい、自己紹介ありがとう

 

エレキの席は彼の隣だ」

 

 

 

俺の隣かい!!

恋愛漫画じゃないんだからそんなベタなことあるかよ。

ま、まあ軽く挨拶しておけばいいか。

 

 

 

「…………」

 

 

 

先生に促され、俺の隣の席へと座るエレキ。

やっぱり近くで見るとさらに可愛いな。最近は大人の女性やらロリっ子とかとエンカウントするのが多かったから同年代の美少女を見るのは新鮮だな。

 

 

 

「よ、よろしく」

 

 

 

一言挨拶をするが、特に返事は返ってこない。

今日は転校初日だし、多分緊張してるんだな。それとも俺みたいな冴えない奴の挨拶なんて聞きたくなかったのか…………

なんか自分で言ってて悲しくなるからやめておこう。俺のライフは最初から最後まで0よ!!

 

 

 

 

 

 


 

 

[放課後]

 

 

 

 

ホームルームも終わり、帰り支度を整えていると不意に龍臣が話をかけてきた。

 

 

 

「おーす親友、帰りに本屋寄らない?

 

ウルマガの発売だから一緒に買おうよ」

 

 

 

おっと、今日は週間ウルトラマガジンの発売だった。

病院通院歴ダイジ・煉獄の刀・後藤さんの花屋とかの続きめっちゃ気になってたし、帰りに買っていこう。

 

 

 

「いいよ、行こうぜ」

 

 

 

リュックに荷物を詰め込み、下校口へと向かう。

軽い雑談をしながら階段を下り、ふと今日来た転校生の話になった。

 

 

 

「いや~転校生のエレキちゃん、可愛かったね」

 

 

「分かるわ、うちのクラスの女子も可愛い子いるけどダントツだと思う」

 

 

 

たしかに可愛い。

普通にアイドルやってますと言っても疑いようがないほど、顔立ちは整っているし、スタイルも高校生の平均よりはあるだろう。

高嶺の花と言うべきか、そんな雰囲気を醸し出してる彼女に話しかける人はいなかった。

 

 

 

「まあ、俺たちにはあんな美少女縁がないって」

 

 

「そりゃそうだ笑」

 

 

 

下駄箱で靴に履き替え、校門の方に歩いていくと

 

 

 

「ん?あれってエレキさんじゃない?」

 

 

 

龍臣が指を指した方向を見ると校門の隅に件の転校生・エレキが立っている。

誰かを待っているのだろうか、でも転校初日で特に仲の良い関係を築いた人は見たところいなかったし、送迎の車でも待ってるのだろう。

俺と龍臣は少し彼女から離れ、会釈をしてから校門を出る。

校門から数歩離れたその時に、

 

 

 

 

無視すんなやゴラァァァァァ!!

 

 

 

 

怒声とともに俺は背中に強い衝撃を受ける。

 

 

 

「そげぶ!!」

 

 

 

どうやら俺はエレキちゃんの悪質タックルを食らったようだ。

これは痛い……痛すぎる。

女の子が出していい威力じゃないぜ。これは間違いない……彼女は……

 

 

 

「悪いけど、こいつを借りていくわよ

 

文句はないわよね?」

 

 

「ヴェ!マリモ!」

 

 

 

龍臣は彼女の強い圧によって従うほかなかった。

チョ、チョットマッテクダサイヨタツオミサン!!ソリャナイデショ!!

ヤメロォ!!死にたくない!死にたくない!死にたくない!!

 

 

 

「それじゃあ行くわよ……」

 

 

 

俺の必死の嘆願は虚しく拒否され、そのまま拉致された。

龍臣の野郎、後で覚悟してろよ。

 

 

 

 

 


 

 

[近くのファミレス]

 

 

 

 

「………………」

 

 

 

やべぇよやべぇよ……なんで俺拉致られてファミレスにいるんだよ。

エレキちゃんは一体俺をどうするつもりなんだ……

 

 

 

「アンタ……私の事覚えてないの?」

 

 

 

んん?覚えていない?

いや初対面のはずなんだけどな……こんな美少女と出会っていたら覚えていないわけないし、もしかして他の誰かと勘違いしてるんじゃないか?

 

 

 

「えーと俺たちは初対面のはずですが……」

 

 

 

「アンタ……本当に覚えていないの?」

 

 

 

戸惑った顔でこちらを見るエレキちゃん。

ええ……覚えてないと言われても心当たりがないな。

 

 

 

「ご、ごめん覚えていないかな……?」

 

 

 

一瞬、間があったが大きな溜め息をついてアンタはそういう奴だったと呟く。

やはり何処かであったことがあるのだろうか、忘れているのは申し訳ない。お詫びにグリーンリバーのランサーが自害します。

 

 

 

「じゃあ、改めて自己紹介するわ

 

私は七野エレキ……宇宙怪獣エレキングよ」

 

 

 

え、エレキングだと!?マズイですよ!!(迫真)

 

 

 

[()()()()()()()()()]

 

 

 

原作ウルトラセブンから登場した宇宙怪獣。

ピット星人が操る生体兵器としてセブンと対峙し、体表から自在に電気ショックを操ることで苦戦をさせるなどトリッキーな戦法を使う。

後年のウルトラシリーズにおいても度々出演しており、エレキングの愛くるしい見た目もあり、多くのファンが存在する。

俺もエレキングめっちゃ好きなので、改めて認知すると見方が変わってしまう。

 

やめろ俺の煩悩!俺は推しを愛でるタイプなんだ!!

 

 

 

「自己紹介ありがとう、じゃあ俺はこれで……」

 

 

 

食べた料理の代金を置いて、立ち去ろうとするが彼女に肩を掴まれる。相手は女の子と言ってもウルトラ怪獣だ、逃げられるわけがなかったよ。

 

 

 

「待ちなさい、ちょっと私に付き合いなさい」

 

 

 

え!?それってデートってことですか?

マズイですよ!転校してきた美少女と冴えない男子の俺が一緒にいるところなんて見られたら何を言われるか。

 

 

 

「勿論、来るわよね?」

 

 

 

エレキちゃんは声を強ばらせて耳元で呟く。

 

 

 

「サーイエッサー!!」

 

 

 

 

 


 

 

 

それからファミレスを出て、俺たち二人はゲームセンターで色々なゲームで遊んでいた。

彼女がボクシングマシーンで最高記録を出した時は、冷やかしで見ていた不良があんぐりと口を開けて固まってたのはお笑いだった。

その後は格ゲーシリーズをやるも、見事にフルボッコだドン。

それなりに自信はあったんだけど、画面ハメされたり、完全カウンタースタイルでやられたよ。

エレキちゃん、俺の以外の人ともやってたけど容赦ない手さばきでノーダメでらくらく勝利している。対戦相手がめっちゃ台パンしてたけど、そんなチンパンジーは強面の筋肉操作しそうな店員(めっちゃ優しい人)に店の外に出されていたな。

 

 

 

「いやぁ~楽しかったわ~」

 

 

めちゃくちゃフルボッコにされたけど、彼女が楽しそうならまあいいか。

女の子の笑顔は何よりも素晴らしいしね。

おっと、なんか恋人みたいなこと言ってるけどそんな関係じゃないからね。違うからね!(※大事なことなので二回言いました)

 

 

 

「おっと、もう着いたか」

 

 

 

 

エレキちゃんとの楽しい雑談に夢中になっていたら、あっという間に家まで着いていた。

少し名残惜しいが、楽しい時間だった。

 

 

 

「今日はありがとう、また明日」

 

 

 

と挨拶をして家の鍵を開けて中に入る。

はあ、漸くゆっくり出来ると思ったのも束の間。

エレキちゃんは玄関の扉を抑えて、中へと入ってきたのだ。

 

 

 

「え!?ちょっと!?」

 

 

「アンタ、この流れなら普通家に上げて飯食べていくみたいな雰囲気でしょうが!!」

 

 

 

それ自分で言うんかい!

嫌だって、流石に健全な青少年が年端もいかない少女をあげるのはね。

でも帰ってくれる雰囲気でもないし、しゃあない。

 

 

 

「えーと……飯食べていきます……?」

 

 

「アンタがそう言うなら……食べてあげてもいいわよ」

 

 

 

何だこのすげぇ言わされた感。

仕方ない、ゼットンに言ってもう一人分作ってもらおうかな。

 

 

 

「ただいま~」

 

 

 

と言い、居間の扉を開く。

 

 

 

『お帰りなさい、今日はビーフシチューだ』

 

 

 

とゼットンのあたたかい出迎えを受ける。

おっと、エレキちゃんを紹介しないとね。

 

 

 

「先生!!」

 

 

 

俺の後ろにいたエレキちゃんは驚愕の声を出す。

え?先生?どういうことだってばよ!!

 

 

 

『おや、エレキくんじゃないか……一年ぶりくらいかな』

 

 

とゼットンも彼女の事を知っている様子だった。

どういうことだゼットン!!説明しろ!!

 

 

 

[ゼットン説明中]

 

 

 

成程……だいたい分かった。

エレキちゃんはゼットンの開いている料理教室の生徒であり、その中でも格段に料理が美味かったと。

ふむふむ………………は?

あのさぁゼットン…………君の人脈に関するツッコミがキリないから何も言わないけど、本当に何者なんだおまえは。

まあ二人とも親しいので細かいことはヨシ!

 

 

 

「先生、調理の途中なら私も手伝わせてください」

 

 

『今日の君はお客様だ

 

できるまでの間はゆっくりしているといい』

 

 

 

やんわりとエレキちゃんを制止するゼットン。

しかし彼女も諦めず、

 

 

 

「お願いします、私にも手伝わせてください」

 

 

と頭を下げて必死にお願いする。

 

 

 

『わかった、君は一度やると言ったら聞かないタイプだからね

 

本音言うと君が成長した姿を見てみたかった』

 

 

 

エレキちゃんの必死さに折れたゼットン。

二人が作る料理が楽しみだな。

 

 

 

[数分後]

 

 

 

「完成したわ」

 

 

 

二人の料理の達人が揃ったことにより、通常よりも早い時間でビーフシチューは完成した。

おお…………匂いだけで食欲を刺激してくるのは反則でござる。

ラントなんて滝のようなヨダレが出てるし。

 

 

 

「それじゃあ手を合わせて…………イタダキヤス……」

 

 

「「いただきます!!」」

 

 

 

スプーンで一口掬い、口内へと運ぶ。

その時……俺の体の中に衝撃が走る。

 

 

 

「ウメェじゃねえかコノヤロー!!」

 

 

たった一口を食したら、もう止まらない。

程よい味付けに、舌に乗ったら簡単に解れるほど柔らかい牛肉、玉ねぎ、じゃがいもなどの具材達。

美味い……美味すぎる。

手が止まらない……俺の食欲が飽きを見せない程にこの味を求めているのだ。

いつの間にか食器の中身は空になり、その間僅か一分弱しか経ってない。

それはラントも同様だった。

普段から食欲旺盛な彼女もこのビーフシチューの前には勝てない。

否、服従する他ない。

 

 

 

「「おかわり!」」

 

 

再度運ばれてきたビーフシチューをひたすらに味わう。

ありがとうエレキちゃん、ゼットン。

俺はこんなにも美味いもんが食べられて幸せだよ。

 

 

 

「「「ご馳走様でした」」」

 

 

 

寸胴鍋で創ったビーフシチューは瞬く間に完食。

それほどまでに美味なるものだったというのが見て取れる。

 

 

 

「今日はありがとう、お客様なのに手伝わせちゃって」

 

 

 

食べ終えた食器を下げて、エレキちゃんにお礼を言う。

いやまじで美味かったよ。彼女ならいいお嫁さんになれるよ、マジで。

 

 

 

「別に……これぐらい余裕よ

 

それに…………もし…………アンタがよければ…………毎日作ってあげてもいいわよ…………」

 

 

 

???(宇宙猫)

今なんて言ったかよく聞こえないな。

毎日通って飯を作ってくれるって言ったように聞こえたけど気のせいでしょう。

うん、これは夢だ。

 

 

 

「えーと、今日はもう遅いし、送っていこうか?」

 

 

「大丈夫よ、今日は色々付き合って貰えたし、一人で帰られるわ……」

 

 

 

そ、そうですか。

いい雰囲気だから行けると思っていた俺の姿はお笑いだったぜ。

 

 

 

「じゃあ…………また明日ね……」

 

 

 

とエレキちゃんは帰って行った。

ふぅ……今日も濃い一日だったな。

まさかうちの学校にウルトラ怪獣が来るとは思わなかった。もしかしてこれからもこういうことがあるんじゃないか…………あるわけないか(フラグ)

さて、皿洗いして風呂はいって寝るとしよう。

 

 

 

 

 


 

 

 

「えへへ…………私の料理に喜んでくれたな…………」

 

 

 

彼に自分の料理が美味しいと言われたことが余程嬉しかったのか、その顔は恋する乙女が見せる満面な笑みだった。

彼女の笑みを見たものは、皆温かい目で見守っているのは本人には内緒。

 

 

 

 


 

 

 

[ブルー宅]

 

 

 

「強力なライバルが生まれた予感がするわ……」

 

 

 

またしても乙女の勘が冴え渡るブルー。

正しくその予感は的中しており、彼女にとっての大きな障害になることは間違いないだろう。

 

 

 

「ふふふ……今度来たら彼が来たら……甘く蕩ける程のものを味合わせないとね 」(※デザートです)

 

 

また商店街の魚屋の前では、

 

 

 

「おい、まさか…………」

 

 

 

ゴモラは何かを感じ取った。

これは彼女にとって最も重要な事。それ故に大きく怒りを感じる。

 

 

 

「鯖じゃねぇ!!」

 

 

 

鯖ではなく、間違えて魬を買ったことにブチギレていた。

 

 

 

 

 

[to be continued]

 

 

 

 

 

 

 





次回、仮面ライダー564は




「マックイーンが言っていた……」




「どけ!俺はツッコミだぞ!!」



「(首の骨が折れる音)」



「アタシは戦う……ウマ娘として……ゴルちゃんとして!!」



[黄金の不沈艦]



次回もぜってぇ見てくれよな。

住み着きゼットンの名場面ベストランキング

  • ゼットン初登場
  • 恐ろしく早いゼットンの手刀
  • ツ ッ コ ミ ア ッ ク ス
  • 赤井さんによる岩盤ラリアット
  • メフィラスを異空間に閉じこめる
  • 不良品バトルナイザーによる怪獣召喚
  • ゼットンによるかめ○め波
  • 丸太による大根切り
  • 龍臣の幼女魂開眼
  • ゼットのオリジナルフォーム登場
  • ゴルシアクセルによるクリムゾンスマッシュ

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