ハイスクールDxD〜暗き闇の戦士達の力を持つ少年〜 作:LEGION ONE
駒王町……そこではとある噂が流れていた。それは廃墟や廃工場など人が寄り付かない所に現れる怪物を仮面の戦士が倒していると言う噂……
目撃した人々は皆口を揃えてこういう『仮面の戦士が異形の存在をいとも簡単に倒していた』と……
「ふわぁ〜ねむ……」
男子生徒『月影 一夜』は大きな欠伸をしながらそう呟いた。
一夜が通っている高校は駒王学園といい、元々は女子校だったが去年から共学化され男子生徒も通っている。
「さぁてと帰ろうか……ん?」
授業は終え、帰りのHRを終えた一夜は帰る支度をしそのまま家にへと帰ろうとしようとしていた時、外が騒がしいことに気づき窓から外を眺めた。
『待てぇぇぇぇぇ!』
『逃げるなァァァァァァ!』
『この変態三人組ィィィ!』
校庭では剣道着を着た女子生徒たちが竹刀を振り回し怒りの形相で男子生徒三人組を追いかけていた。
この三人組は兵藤 一誠、元浜、松田と呼ばれており、女子更衣室を覗いたりと問題行動を起こしておりその為、女子生徒達から『変態三人組』と呼ばれ学園の問題児の一組である。
「あーぁ、懲りずに何やってるんだか」
覗きの何が楽しいんだか……。三人組の変態行動に呆れながら生徒玄関に向かって歩いていると黒髪のメガネをかけた真面目そうな女子生徒によって呼び止められた。
「待ってください月影君」
「げっ……なんですか生徒会長さん?」
この女子生徒の名は『支取蒼那』この学園の生徒会長であり一夜が最も苦手とする存在でもある。
「げっとはなんですか?げっとは」
「あ〜……気の所為じゃないですか?」
「まぁいいでしょう……それよりまた授業をサボったそうですね?」
「え〜……なんで知ってるんですかアンタ」
一夜もこの学園の問題児として数えられており、授業をよくサボることから教師や生徒会長である支取にマークされている。よく支取にバレては生徒会室に連行されては説教を喰らっている。
「小猫さんから報告がありましてね。ちゃんと説教を受けてもらいますから覚悟してくださいね」
「あー……これから用事があるから見逃してくれませんかね?」
「問答無用です」
何とか言い訳をし説教から逃げようとした一夜だったが、それも虚しく支取によって生徒会室に連行されてしまった。
「あーぁ、バレずに出来たと思ったのにな〜」
生徒会室での説教を終えた一夜は呟きながら帰り道を歩いていると、何処からか自分を見ている視線に気づくと静かにバックミラーの方を向いた。
『グラァァァァァァ!』
「ふーん見つかったんだ」
バックミラーに映っていたのは黒色の龍であり、普通の人間なら驚くが骸は驚くことはなく黒い龍に見つけたかどうか聞き始めた。
黒い龍はそれに対し静かに頷くと再び雄叫びをあげ、一夜を見ると何処かに向かって行った。一夜は静かに笑みを浮かべると黒い龍の後を追うように何処かに向かって歩き始めた。
深夜の廃工場
人っ子一人いない廃工場からナニカが出てきた。下半身は太く大きな四本脚、上半身は人間の男性のような体だが、顔は酷く醜い不気味な容姿をしている化け物だった。
『キヒヒまた馬鹿な人間が肝試しに来たな……』
化け物が廃工場から出てきた理由はただ一つ。肝試しに来た人間を捕食する為である。この廃工場に肝試しに来た存在は行方不明になると言う噂を餌に肝試しに来た人間を捕まえては毎晩捕食している。
今回も馬鹿な人間を捕食しようと肝試しに来た人間を首を動かしながら探していると、化け物はある方向を見るのと同時に動かしていた首を止めた。
「今回もはぐれか……」
『いた〜いた〜美味そうな人間が一人いた〜!』
化け物の前に居たのは狂気じみた笑みを浮かべている一夜だった。しかし、はぐれ悪魔と呼ばれる化け物は気にすることなくヨダレを垂らしながら今にも一夜を食べるようにこちらに迫ってきていた。
「悪いけど、アンタは俺を食うことは出来ないよ」
『なんだと?』
「だって……俺の快楽を満たすための道具になるんだからさぁ!」
そう言うと一夜はスタンプ台を備えた緑色のバックル『ツーサイドライバー』を取り出すと腰に装着した。そして、ポケットからコウモリの意匠が描かれたスタンプ『バットバイスタンプ』を起動させた。
バット!
起動させたスタンプをエンブレム部分に押印し、そのまま一体化してある『エビルブレード』に装填した。
Confirmed!
『ッ!?蝙蝠!?』
すると一夜の影から大量の蝙蝠が出現し、はぐれ悪魔を驚かせ後退させた。はぐれ悪魔が驚く中、一夜はドライバーのエビルブレードを抜刀した。
Eeny, meeny, miny, moe…! Eeny, meeny, miny, moe…!
「変身」
狂気じみた笑顔から無表情にスっと変わると一夜は分離させたエビルブレードのトリガーを引きそう呟くように言った。
バーサスアップ!
Madness!Hopeless!Darkness!バット!(Hehe!)
仮面ライダーエビル!(Yeah!Haha!)
一夜から大量に出てきた蝙蝠が集束し巨大な蝙蝠になると一夜の体に覆いかぶさり姿を変えた。
その姿は羽を閉じたコウモリが逆さにぶら下がった姿を思わせる頭部、インクの飛沫のようになっている複眼の仮面の戦士『仮面ライダーエビル』に変身したのだった。
『な、なんだその姿は!?き、貴様神器持ちか!?』
「知らねぇよそんなもん」
一夜がエビルに変身した事に驚きを隠せないはぐれ悪魔はそう言うが、エビルは適当にそう返すと一瞬ではぐれ悪魔の間合いに入り、両腕を一瞬で斬り裂かれてしまったのだ。
『グギャァァァァァッ!?この!』
斬り裂かれた両腕の根元から血が吹き出し苦しんでいるはぐれ悪魔だったが、負けじと太く大きな四本足でエビルを踏み潰そうとする。
「遅せぇよそんな攻撃」
しかし、エビルは余裕ではぐれ悪魔の攻撃を躱すと、エビルブレードではぐれ悪魔の四本足を全て斬り裂いた。
『グガァァァァァァァァァァァァ!』
体を支えていた足を全て失ったはぐれ悪魔はそのまま地面に倒れ伏せてしまった。しかし、エビルの攻撃は続き、地面に倒れ伏せていたはぐれ悪魔の頭を掴むとそのまま顔面に膝蹴りを何度も喰らわせ、最後に回し蹴りを叩き込み蹴り飛ばした。
「オラッ!」
『ァァァァァァァァァァァァァァァ!』
エビルよって蹴り飛ばされたはぐれ悪魔は何度も地面を転がるとそのまま再び地面に倒れ伏せてしまった。
『(なんなんだコイツは!?はぐれ悪魔である俺をいとも簡単に!?)』
はぐれ悪魔はいきなり現れ、両腕を斬り裂き自身を圧倒したエビルと呼ばれる仮面の戦士に恐怖を抱くと、力を振り絞り地面を這いずりながらエビルから逃げようとする。
『さっさと終わらせるか」
しかし……現実は無慈悲でありエビルはブレードに装填されたスタンプのスイッチを押し、トリガーを引いた。
必殺承認!
バット!ダークネスフィニッシュ!
地面を這いずりながらエビルから逃げようとするはぐれ悪魔に青緑色の斬撃を連続で飛ばし、はぐれ悪魔の身体を細切れにした。
『ガッ!?』
細切れにされた化け物は断末魔をあげることなく、そのまま肉片となり辺り一面は血の海になってしまった。
はぐれ悪魔を倒し終えたエビルは指パッチンをすると、割れた鏡から先程の黒龍と紫色の大蛇、銀色のサイ、赤いエイが現れた。
「ほら、飯だぞ。仲良く食べろよ」
エビルの合図に黒龍達は口に細切れになったはぐれ悪魔の死体を咥えるとそのまま割れたガラスの中に戻っていった。
「流石にはぐれ悪魔と殺し合うのは飽きたな〜」
エビルの状態でそう呟いていた骸はつまらなさそうにしていると、近くに赤色の魔法陣が展開され始めた。
「あーようやく来たんだ……来るのおっそ」
赤い魔法陣を展開した存在にそう言うとツーサイドライバーから送られる「ゲノムパワー」で両肩の装甲「エビルバットショルダー」から翼を広げそのまま空に向かって飛翔した。
「今度はもっと刺激的な相手と戦いたいな」
そう言い残し、エビルは闇夜に紛れ廃工場から飛び去って行った。