新世界の敵、日本国   作:篠乃丸@綾香

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今回も1万3000文字まで行きました。


第二十八話『先進11カ国会議』

【朝刊】転移後初の国際会議に日本参加へ。平和実現のため、日本が出来ることとは。

『外務省は、来年開催予定の国際会議「先進11ヵ国会議」に日本も参加することが決まったと発表した。

 先進11ヵ国会議は新世界の主要な11ヵ国が集う国際会議で、2年おきに神聖ミリシアル帝国の港湾都市カルトアルパスで開催される。

 会議参加に関しては、今月初頭から外務省のレイフォル特区連絡事務所にて神聖ミリシアル帝国の外交関係者らと調整が行われていたとのこと。

 先進11ヵ国会議では参加各国が最新の軍艦からなる艦隊を派遣し、国際的な砲艦外交を行う慣わしがあることから、政府は海上自衛隊の護衛艦を開催地に派遣する予定だという。

 戦争の絶えず、覇権国家の乱立するこの世界で、外務省は参加各国の代表に国際平和を呼びかける予定だ』

──中央暦1641年5月21日 日本国 夕日新聞

 

 

【朝刊】日本版GPS網、整備が完了。4月中の稼働目指す

『内閣府宇宙開発戦略本部は新世界における日本版GPS網の整備が完了したことを発表した。

 4年前の転移にともなって全ての人工衛星が消失し、衛星を用いるGPSシステムは使用不能になっていたが、ようやく使用再開のめどが立ったのだ。

 日本周辺や国内では携帯電話基地局やWi-Fi、再稼働した地上電波航法システム「ロラン」を利用した測位でGPSを代用できたが、遠方の海域ではこれらが使用できず、旅客機や船舶が航法を誤って遭難する事故が複数起きている。日本版GPS網の整備により、この問題も解決するだろう。

 日本版GPS網は転移後に開発された測位衛星「ゆきさき」によって構成される。

 この衛星は前世界で2010年に打ち上げられた準天頂衛星「みちびき」の技術を応用したもので、すでに種子島宇宙センターなどから計40基が打ち上げられている。

 異例の急ピッチで行われた日本版GPS網の構築だが、宇宙開発戦略本部は4月中の稼働を目指している。

 前世界のように航法での利用が想定されており、新世界諸国へのシステムの輸出も検討されている。また、防衛省では自衛隊のミサイルの誘導などにも用いる予定だという』

──中央暦1642年3月8日 日本国 読読新聞

 

 

【朝刊】現代に蘇る戦艦、新型護衛艦「やまと」就役。一部からは時代遅れとの批判の声。

『海上自衛隊の護衛艦「やまと」が3月13日に就役した。引き渡し式と自衛艦旗授与は広島県呉市のJ社呉事業所造船所で行われた。

 同艦は従来の護衛艦よりも大型の砲と船体を有した「大型護衛艦」という海自初の艦種となる。

 仕様は次の通り。

 基準排水量:6万5000トン、全長:288メートル、船体幅:42メートル、機関:ガスタービンエンジン、武装:46cm砲8門、127mm砲6門、VLS(ミサイル発射器)224セル、高性能20mm機関砲8門、RAM対空ミサイル発射器2基、ヘリコプター4機。

 同艦の主砲や排水量は先代である大和型戦艦に匹敵し、全長は20メートル以上も大和を凌駕する巨艦となっている。

 建造はレイフォルとの戦争中から防衛省が計画していた。

 新世界では木造艦が主力の海軍も多く、高価なミサイルで攻撃するのは費用対効果が悪いため、ミサイルよりも低コストな誘導砲弾でこれに対処することが「やまと」の任務となる。

 また、逆に現行のミサイルが通用しにくい重装甲の軍艦を運用している国も多いため、「やまと」が搭載する46㎝砲でそれらを撃破することも目的となる。

 現代に蘇った戦艦ともいえる本艦だが、かつての戦艦を彷彿とさせる本艦を就役させたことには「時代遅れ」との批判も少なくない。

 就役した本艦は、神奈川県横須賀基地の第1護衛隊群に配備される予定。4月末に神聖ミリシアル帝国で控えた先進11ヶ国会議への派遣も予定されている』

──中央暦1642年3月14日 日本国 報日新聞

 

 

 

 

 

 

 

中央暦1642年4月22日

神聖ミリシアル帝国 港町カルトアルパス

 

 港町カルトアルパスは、第一文明圏において随一の港湾設備を持つ港町である。

 常日頃から各文明圏へ通じるハブ港としての役割だけでなく、各国の使節団の艦隊を収容できるその港湾設備の広さから、世界の先進国や列強が一同に集まる先進11カ国会議の開催地にも選ばれている。

 そしてこの日、その先進11カ国会議の前日。港湾管理局の局長ブロントは、カルトアルパスの全景を見守れる位置にある管理局の窓から、双眼鏡で各国の使節団艦隊を誘導していた。

 

「毎年のことで慣れていたが、やはり今日は壮観な光景だな」

 

 彼にとって、この日は重要な仕事であると同時にお祭りみたいなイベントでもある。

 使節を護衛する、という名目で参加各国がご自慢の最新鋭艦隊を送り込んでくるため、軍艦を見るのが好きな彼にとってはこの上なく大好きなイベントであった。

 

「トルキア王国海軍、到着。戦列艦7、使節船1、合計8隻」

「よし、トルキア艦隊は第一文明圏エリアへ誘導せよ」

「続いてアガルタ法国、到着しました。魔法船団6、民間船2」

「アガルタ艦隊はトルキア王国の隣へ誘導せよ」

 

 とは言っても、中にはあまり変わり映えのない艦隊しか送り込んで来ない国もあるため、その時は事務的に仕事をこなしている。

 事故が起こらないよう、空いているエリアに船を送り込むのも港湾管理局の仕事だ。そこら辺は抜かりなく、ブロントはしっかりと仕事をこなす。

 

「やはり今日はお祭りみたいですね。各国の艦隊がひしめき合ってます」

「そうだな……我が国もここに第零魔導艦隊が居れば、少しは張り合うこともできただろうか」

 

 自国の艦隊を各国の使節に見てもらえないのは残念だが、これも致し方ない。

 カルトアルパスを拠点として活動する第零魔導艦隊は、先進11カ国会議の際は周辺海域のパトロールを兼ね、大規模な演習を行うのが恒例であるからだ。

 伝統的にそうであるならば致し方ないと思い、ブロントは胸を躍らせて今日のキワモノを待つ。ブロントが期待していたのは、グラ・バルカス帝国とニホンの艦隊だった。

 グラ・バルカス帝国は、圧倒的な艦隊戦力でパーパルディア皇国を下し、解体した。その結果、世界に実力を認められて世界会議入りを果たした。

 一方のニホンは、グラ・バルカス帝国より早く同じ列強のレイフォル国を下し、少々遅れながらも今回で世界会議入りを果たしていた。

 かの二カ国がどのような艦隊で来るのか、どんな船で列強を下したのか、ブロントは気になっていたのだ。

 

『な、なんだあの船は……!?』

『あれは船……なのか?』

「どうした?」

 

 その時、部下が何やら騒がしくなるのを聞いたブロントは、通信で何があったのかを確認する。

 

『あっ……グラ・バルカス帝国の艦隊です、到着しました』

「来たか」

 

 ブロントが双眼鏡を覗いて、部下が言う方向を見る。

 しばらく待っていると、水平線の彼方に濃い灰色の船が見えてきた。その姿は徐々に大きくなり、湾内に入ってきた時にはあまりに巨大な、城のような全容を表した。

 

「お……おおお!」

『グラ・バルカス帝国艦隊、戦艦1、重巡洋艦1です!!』

「あれは……凄いぞ!!!」

 

 グラ・バルカス帝国より、戦艦〈グレード・アトラスター〉とタウルス級重巡洋艦〈アルデバラン〉の艦隊が入港する。

 その巨大さと造形美には、ミリシアルの魔導戦艦に見慣れていたはずのブロントですら、思わず驚嘆の声を上げた。

 ブロントの部下達も、カルトアルパスに居る人々も、皆一様にグラ・バルカス帝国が誇る巨大戦艦〈グレード・アトラスター〉に見惚れてしまう。

 

「あれが噂の、〈グレード・アトラスター〉……!」

「なんてデカい船なんだ……!」

「……グラ・バルカス帝国は科学文明と聞いていたが、中々大層な船を作るもんだ。こりゃ、考え方を改めなければならないな」

 

 正直、科学文明に対して見下すような感情を持っていたブロントですらも、それを恥じてあの巨大な勇姿ある戦艦を見て褒め称えた。

 そして徐に後ろを向き、港湾管理局のテーブルに設置してある海図を照らし合わせ、あの巨大戦艦が収まる場所を即座に探した。

 

「あれは第三文明圏エリアでは狭すぎる、特別に第一文明圏エリアに誘導しろ」

「了解です!」

 

 部下に対してそう告げると、ブロントは再び窓から双眼鏡を覗き込み、〈グレード・アトラスター〉の圧倒的な勇姿を目に焼き付ける。

 

「にしても、美しい船だなぁ……」

 

 軍艦を見慣れたブロントですら、美しいと感じる科学文明の巨大戦艦。いつまでも視界に入れて、スケッチの一つでも描いていたいと思わせる、そんな戦艦だった。

 科学文明の戦艦といえば、ムー連邦の誇る戦艦ラ・カサミ級などが挙げられるが、あの船はなんだか野暮ったいとも思っていたので、ブロントにとって完全な科学文明のみで建造された近代戦艦たる〈グレード・アトラスター〉は、彼にとってとても新鮮に見えた。

 

『……長、ブロント局長!』

 

 と、そこまで考えを照らし合わせていたブロントは、部下からの通信によって我に返った。慌てて答えたブロントは、少々口調が荒々しくなる。

 

「あっ、ああ、なんだ!?」

『ニホン国の艦隊が到着しました!グラ・バルカスの後ろです!』

「おお……来たか!」

 

 次点で期待していたニホン国の艦隊が来たと聞き、ブロントは再び港湾の入り口の方向を見る。

 しばらく待っていると、港湾の入り口から巨大な灰色の船影が見えてくる。先ほどの〈グレード・アトラスター〉とは対照的な、のっぺりとした外見の巨艦だ。

 

『に、ニホン艦隊が到着……戦艦1、重巡洋艦1、軽巡洋艦2です……』

「なんだ、あれは……」

 

 日本国、海上自衛隊から第1護衛隊群がカルトアルパスへ入港。BBD-001〈やまと〉、DDG-179〈まや〉、DD-119〈あさひ〉、DD-120〈しらぬい〉の4隻が、その異質な見た目をカルトアルパスの住民達に晒す。

 

【挿絵表示】

 

 ブロントの部下は、一番前に出て来ていた大型艦の異様さに言葉が上手く出ず、やっと絞り出した言葉で"戦艦"と評した。

 

──しかしそれは"戦艦"と呼ぶには、あまりに異質だった。

 

 ブロント自身も、双眼鏡を覗き込みながら言葉を失う。

 見た目自体は、さして珍しい造形ではない。ミリシアル海軍が誇るミスリル級戦艦などにも見られる、部品の露出が少ないのっぺりとした見た目だ。

 しかし、問題はその排水量とデザインだった。

 

「ば、馬鹿デカい……」

「ありゃ、グレード・アトラスターよりデカいんじゃないか……?」

「しかも、四連装砲だと……?」

 

 巨艦の全容はミリシアルの戦艦よりも遥かに太く、巨大で、威圧感がある。前から見れば、壁が迫ってくるように見えるその艦橋構造物と、力強い四連装砲がこちらを威圧しているからだ。

 そして船体各所には、主砲以外の武装がハリネズミのように取り付けられ、船としての美しさよりも、殺意が勝って見える。

 それは美しさや威厳よりも先に、敵を皆殺しにしてやるという、設計段階から盛り込まれた明確な意思だろう。ブロントにはそれが汲み取れた。

 それでいて船体色は薄い灰色に彩られ、太陽の光を反射し、船らしく気取っている。ブロントにはそのギャップが、殺気を隠す怪物のように見え、思わず背筋を凍らせた。

 

「あんな船が、この世に存在するとはな……」

 

 しばらく見つめて、ようやく絞り出した言葉がこれである。ブロントはあまりに異質なニホンの戦艦〈やまと〉に対し、畏敬の念を抱いていた。

 

「……ブロント局長、確かニホン国は戦艦を保有していなかった筈では?」

「ああ、その筈だが、裏で隠して作っていたりしたのだろうか?そうだとしたら、隠蔽が巧すぎるぞ……」

 

 確かに、今回の会議で姿が見えるまで日本が戦艦を持っていると言う情報は全くなかった。もしバレたくないから隠したのだとしたら、隠蔽が巧妙すぎる。そこまで隠して何をしたいのだと、ブロント自身も気になってしまう。

 

「まあいい。しかしニホンの戦艦か……果たしてどんな性能なのか、正直見てみたいものだな」

 

 異質で無機質な日本の戦艦だったが、やはり軍艦好きとしては、その隠された性能が気になって仕方ない。

 もし誰かと戦うようなことがあれば、その性能を存分に振るって欲しいものだと、外様ながらにブロントは思った。そんな事態にはなって欲しくない、とも思うが。

 

 

 

 

 

 

グラ・バルカス帝国監査軍

戦艦〈グレード・アトラスター〉艦橋

 

 日本国の艦隊の隣りへ誘導された〈グレード・アトラスター〉では、乗組員達が日本の戦艦を見て大騒ぎしていた。それもそのはず、自分たちの戦艦より明らかに巨大な艦が隣に停泊したのだから、騒ぐのは当然である。

 立派に聳え立つ〈やまと〉を観察しながら、乗組員達は口々にああでもない、こうでもない、いいやこうだなどと、自慢や考察に走っている。そんな感じで、外交官らが出発するまではいろんな噂が流れていた。

 そして、〈グレード・アトラスター〉の誇る艦橋構造物、その第一艦橋においても、日本の戦艦を観察する軍人が二人いた。

 

「あれがニホンの戦艦か……」

 

 顎に手を当てながら、〈グレード・アトラスター〉艦長のラクスタル・エリオン大佐は唸る。副長のユリウス・ローランド中佐も、そんな様子の艦長を見て不満を漏らした。

 

「……上層部の読みが外れましたね。ニホンは戦艦を持っていないとの事でしたが、実際はあんなに立派な戦艦を隠蔽していました」

「珍しく情報局が出し抜かれたのかもな。こりゃ、困ったことになりそうだ」

 

 上層部から言われていた事前の説明では、ニホンは戦艦を保有していないとのことだったが、実際にはこんなに立派な戦艦を持っていたと言う事実は、ラクスタル艦長らに重くのしかかった。

 それは日本の戦艦の性能がどうよりも、祖国の情報局が日本の隠蔽工作に引っかかった事、そして上層部がその情報を鵜呑みにしていたと言う点で、危機感を覚える内容だった。

 つまり、防諜能力に関しては日本の方が上だった、という事である。

 

「見てください、主砲は四連装砲です。珍しい機構を採用していますね」

「ああ。口径に関しても40cm以上はありそうだ。もし戦うとなったら、主砲性能ではこちらと互角といったところだろう」

「砲の配置を考えると、艦首方向への砲撃戦では彼方の方に分がありそうですね……正面からの砲撃戦は避けたいです」

「ああ。それに前方集中配置なら、砲塔周りのバイタルパートはコンパクトにすることができる。それを踏まえると、かなり考えられて作られているな」

 

 戦艦に勤務している都合上、ラクスタルらには〈やまと〉が秘めるその秘密の一端が見えた。

 武装の強力さ、主砲の配置、そしてそれがどんな意図を持って採用されたのか。同じ戦艦に勤務するラクスタル艦長とユリウス副長だからこそ、その意図が考察できる。

 彼らから見ても、〈やまと〉は初めて戦艦を建造したにしては、相当出来がいい船に見えた。正直言って正面から戦うのは避けたいと思うくらいの、強力な船であろう。

 

「その他には副砲として単装の両用砲……いや、速射砲でしょうか?左右に3門と考えると、合計6門ですね」

「構造物上に機関砲の類も見える。対空武装も脅威だな」

「高性能な信管付き砲弾を常備している可能性もあります。我が国が保有するような近接信管の場合、速射砲の想定される連射力で発射されれば、生半可な航空攻撃では撃退されるかもしれません」

「そうだろうな……それに、カイザル大将殿が仰っていた件もある。ニホンに関しては警戒べきだろう」

 

 ラクスタルらは、カルトアルパスに向かうより前に、事前の情報確認を受けていた。その際、海軍のカイザル大将から日本に関して重々警戒するべきだと言われていたのだ。

 ラクスタルとしては、常日頃から仮想敵に対する警戒心は怠らない性格だ。しかしカイザル大将がそこまで念を押す理由として挙げられるのが、どれも荒唐無稽な事柄ばかりで、正直半信半疑だった。

 自分なりに考えてみたこともあるが、結局その答えはこのカルトアルパスにて、目の前に君臨する〈やまと〉として現れていた。ここに来てやっと、ラクスタルはカイザル大将が言っていた言葉の意味を知ったのである。

 

「……そういえば、当の"外務省のアイドル"はどうした?」

 

 ふと、今回カルトアルパスに連れてきた外交官らの様子が気になって、ラクスタル艦長は問いただした。

 

「ああ、シエリアさんでしたら、もう既に出発してますよ。ニホンの戦艦を見て浮かない表情でしたが……まあ、別に宣戦布告をする訳じゃないので大丈夫かと思いますよ」

「そうだな。まあ確かに、あんな戦艦を持つ国相手に非難声明を出せというのは荷が重いだろうが……ここは彼女の手腕に任せよう」

 

 ユリウス副長は、これから忙しくなるであろう外交官らの事情をそう説明し、外交の仕事を任せた。ラクスタル艦長も同じ考えで、外様の仕事はプロに任せようと、それ以上は口を出さなかった。

 しばらく沈黙が流れると、ふとユリウス副長は思い出したかのように、別の話を切り出す。

 

「……それと艦長。私を含め、乗組員が下船したいとソワソワしております。せっかくの港町ですから、陸に上がる許可をいただけると有り難いです」

「はぁ……分かっとるよ、上陸許可を出す。長い航海も終わった事だし、我々も羽を伸ばそう」

「そうです、そう来なくては」

 

 難しいことを考えても、今は解決しないことだろうと思い、ラクスタル艦長は思考を乗組員らの健康状態についてに切り替えた。

 本国からカルトアルパスまでの長い航海を受け、乗組員らは第一文明圏随一の港町を観光したくて仕方ないだろう。それを思い、ラクスタル艦長は乗組員らに下船許可を出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻

日本国海上自衛隊 第1護衛隊

 

 一方で、街中から注目を集める海上自衛隊の方では、すでに上陸許可が降りていた。習熟訓練を兼ねた長期航海を受け、多くの新人隊員はその疲労を解消するべく街に繰り出していた。

 護衛隊群を取り仕切るの立場にある秋山海将補と日高一等海佐も、久しぶりの陸地に羽を伸ばすため、陸地を歩いていた。もちろん、将官クラスなので護衛を伴っている。

 

「日高一佐、見てみろ、ここからなら港を一望できるぞ」

 

 港から少し離れた街並みの一角に、港の様子を一望できる場所を見つけた秋山海将補は、指を指して日高一佐を隣へ手引きした。

 

「おお、壮観ですなぁ……」

「こうして見ると、第一文明圏随一の港町というのは本当のようだな。規模で言えば神戸や横須賀どころか、地球にあった高雄港や釜山港にも負けないレベルだ」

「ここは第三文明圏や第二文明圏へ続くハブ港湾でもありますし、発展するのも頷けます。流石はミリシアルと言ったところですかね」

 

 港湾、もしくは空港でもそうであるが、何かと何かを繋ぐハブの役割をもたらす地理にある街は、往々にして港湾や空港などを起点として発展しやすい。

 そういう意味では、カルトアルパスは二つの文明圏に挟まれた地理的都合と、高度に発展した港湾設備を持ち、ハブ港湾としての条件を満たしている。カルトアルパスが港町として発展するのも、頷けるわけだ。

 

「……しかしまあ、こうして見ると〈やまと〉はかなり場所をとっているように見えるな」

「何せ〈やまと〉は幅が広いですからね……仕方ないです」

 

 ここから見える通り、大型護衛艦たる〈やまと〉は港でかなり目立つ上、場所をとっていた。〈やまと〉艦長の日高一佐も、自身の艦の全幅は分かっているため苦笑いで答えた。

 それもそのはず、やまと型護衛艦の全長は288m、幅は42mと、かつての大和型戦艦よりも一回り超過している巨大艦である。桟橋を占有してしまうのも、無理なかった。

 

「……さて、もう少し街の中の方を探索しよう。まだまだ時間は十分にあることだしな」

「そうですな、ご同行しますよ」

 

 秋山海将補に続き、日高一佐と護衛官らが街の散策に続くべく、小高い丘を後にする。

 徒歩で街を散策し、中心部まで歩みを進めると、活気も目立ってきた。特に今日は世界会議の前日ということもあり、街の人々は稼ぎ時と言わんばかりに屋台を展開していた。

 

「随分と賑わってますね……他の海軍士官の方もいます」

「ああ、そりゃ今日は稼ぎ時だからな」

 

 屋台ではファーストフードやら、お土産やら特産品やらを売っている。店や街全体が持つその活気が、秋山らにも伝わっていた。

 

「ねぇ、見て……あの髪色って……」

「ああ。例のニホン人だ……」

「怖いわ……なんでこんなところにいるのよ?」

 

 と、秋山らから少し離れた場所では、数人の街人がヒソヒソと何かを噂していた。秋山らに聞こえるか聞こえないかの声のボリュームで、彼らは陰湿な陰口を叩く。

 

「世界会議に呼ばれたからいるんだろう。奴らめ、会議で何を吹き込むつもりなんだか……」

「第二文明圏では、貿易摩擦を押し付けて人々を奴隷化しているっていう噂を聞くし……歩いているだけで恐ろしくて仕方ないわ」

「正直、この街には来ないでほしいわね……」

 

 彼ら彼女らの言いたい放題は、秋山と日高の耳にもしっかりと聞こえていた。どこから噂が来たのか、明らかな偏見と嫌悪感に満ちたその陰口に、秋山らは不愉快な気分になる。

 しかし侮辱された程度で言い返すのも、馬鹿馬鹿しくなるほどの言い草だったため、秋山はため息を吐くだけに留めた。

 

「……まあ、この世界ならそういう感情もありえよう」

 

 こう言った感じで異世界人から陰口を言われることは、カルトアルパスに行く前からなんと無く想定していたことだ。

 それにしたってやり方が幼稚すぎる気もするが、秋山と日高は知らないふりをすることにした。

 

──しかし、なんでこんなくだらない噂が広まっているのか、意味がわからない。

 

 彼らの噂の元になっているのは、もちろんアニュンリール皇国の工作である。彼らの工作によってリークされたニホンに関する様々な悪い噂が、尾鰭を付けて第一文明圏の住民にまで渡っているのが現状だった。

 そんな真相を知ることなく、秋山らは街の散策を続け、少し目立つ色をした屋台を見つけた。異世界の言語はあまり読めなかったが、屋台で蒸している生地が何かのお菓子の類だと気づき、秋山は気になった。

 

「ほう、この街のスイーツか……」

「行ってみますか?」

「ああ」

 

 日高が同意するのをみて、秋山らは屋台に向かう。屋台ではリーム王国の軍服を着た水兵らが、両手に菓子を抱えて満足げに立ち去っていた。店主もそれに対して笑顔で答えていたが、秋山らが店の前に立った途端、その笑顔がスッと消えた。

 

「……いらっしゃい」

「?」

「……?」

 

 なんだか店主の態度が、先ほどの水兵たちに向けたものより硬くなるのを感じ、秋山らは不審に思った。だがすぐに秋山らは、気にせず注文を答える。

 

「この……紅茶味を1ダースほど」

「……ああ、なら20ミドル(2000円以上)ってところかな」

「ん?」

「少し高くないか……?」

 

 明らかにおかしい値段の吊り上げに、秋山らは困った。ふと確認で店の看板を見てみたが、やはりそこには20ミドル、日本円にして2000円以上の値段の商品などない。

 

「……看板の商品は、どれも10ミドル以下ですが?」

「はぁ、ぼったくりとでも言うつもりかアンタら?お前らニホン人だって、第二文明圏でおんなじ事やってんだろ?」

「…………は?」

「少しは反省しろ、反省して少しはこっちに金を落とせや。でなきゃ、売ってやらねぇぞ」

「…………」

 

 訳のわからないイチャモンをつけられ、不当にぼったくられるのを見た秋山は、さらに不愉快な気分になる。しかし、明らか不当な値段をここで支払うわけにはいかないので、どうするべきかと悩んでしまった。

 

「なら店主さん、俺たちにはいくらで売ってくれるんだい?」

 

 すると秋山らの横から、別の人物が顔を出した。どこかの海軍の制服と帽子を被り、胸には煌びやかな階級章を付けている。地球でその階級章を例えるなら、ありし日のドイツ国防海軍とよく類似していた。

 

「えっ、ああ……アンタらグラ・バルカスの軍人さんかい?なら、安くしておくよ」

「ありがとう。では、"ニホン人"への奢りに紅茶味を1ダース」

「っ……チッ、分かったよ!」

 

 第三者から助け舟が出され、バツが悪くなった店主は気まずそうにしながらお菓子を袋に詰め、それを海軍軍人に渡した。

 海軍軍人はそのお菓子の袋を、秋山に手渡す。お金に関しては、彼の副官らしき若い青年が支払ってくれていた。

 

「どうぞ」

「あっ……どうもありがとうございます」

 

 日本人らしく礼を言う秋山に、海軍軍人の方は帽子を脱ぎ、丁寧な挨拶を行う。

 

「ニホンの海軍軍人の方ですよね?はじめまして、私はグラ・バルカス帝国海軍のラクスタル・エリオン大佐と申します」

「私は、副官のユリウス・ローランドです」

 

 同じ海軍軍人が挨拶したのを受け、秋山らも帽子を脱いで挨拶を交わす。

 

「こちらこそ、先ほどはありがとうございます。日本国海上自衛隊、海将補の秋山です」

「私は、日高と申します。階級は一佐です」

 

 お互いが自己紹介を挟むと、ラクスタル大佐は秋山らを連れ、先ほどの意地悪な店から少し距離を取り、話の続きを行う。

 

「いやはや、まさか同じ海軍関係者と出会うとは」

「こちらこそ、貴方のような寛大な軍人と出会えて嬉しいです」

「ありがとうございます。まあ、立ち話もなんですし、喫茶店にでも行きますか?実は、良さげな店を知っておりまして」

「ほう……」

 

 秋山は、喫茶店に入ると聞きまず後ろに着いてきている護衛らを見た。それに気づいたのか、ラクスタル大佐は配慮の言葉を投げかける。

 

「もちろん、貴方方の護衛も一緒にどうぞ」

「そうですね、ならばせっかくですし、ご一緒します」

 

 ラクスタル大佐の人柄の良さに少し興味を持った秋山らは、彼に従い喫茶店のある場所にまで着いて行くことにした。

 先ほど店主に意地悪されたことも、ラクスタル大佐の気さくな態度によって少しほぐれる。同じ軍人として、秋山らから見てもラクスタルは尊敬できる軍人だと瞬時に分かった。

 しばらく歩くと、道の大通りにオシャレな外観をした喫茶店に案内された。酒樽などが置かれているが、確かに喫茶店としての落ち着いた雰囲気を出している。

 

「"喫茶中央世界"、ですか?」

「ここは昼の間は喫茶店、夜は酒場になるんですよ」

 

 そう言ってラクスタルらと秋山らは、喫茶中央世界の入り口を開け、中へと入る。気前の良さそうな看板娘が席へと案内してくれ、四人は席に着く。護衛官は四人が見える位置に案内され、警戒についている。

 

「ラクスタル大佐、ここにはよくいらっしゃるので?」

「いえ、私は初めてですよ。副官のユリウスが、一度下見に来たくらいですかね」

 

 秋山らがユリウスと呼ばれた青年を見ると、彼は苦笑いを挟みながら頷いた。

 

「ユリウスの話によると、ここには面白いサービスがあるらしいのです。なんでもここのコーヒー豆を購入すれば、自分で焙煎して淹れられるとか」

「ほう……それは面白いですなぁ」

「せっかくなので、今回は私が皆様の目の前で淹れてみます。こう見えて、自信があるので」

 

 そう言ってラクスタルは、店主をベルで呼び出してコーヒー豆を少しだけ購入。それを持ってこさせると、トランクケースの中から専用のコーヒーミルを取り出した。

 

「おお……これは凄い」

「自慢の品です。一から淹れていきますよ」

 

 そう言ってすでに燻してある豆をコーヒーミルに入れると、丁寧な手際で一つづつ粉にしていく。そうして出来上がったコーヒー粉を、傍で沸騰させたお湯でドリップし、2杯分のコーヒーを作り上げた。

 

「どうぞ」

「では……いただきます」

 

 秋山は差し出されたコーヒーを、まず香りから楽しむ。焙煎の効いたコーヒーのいい香りが、鼻腔にほろ苦い風味を残して吸い込まれていく。

 そして口を付け、コーヒーの液体を一杯飲み込む。すると口の中に先ほどの香りと奥深い味が染み込み、コーヒーとしての味わい深さを舌に伝えた。

 

「これは……美味しい」

「ええ、絶品ですな」

 

 同じコーヒーを口にした日高も、同じような感想を抱いて笑みを浮かべた。

 

「ありがとうございます」

「大佐の淹れるコーヒーは、いつも絶品です。私は帝国海軍随一だと確信しておりますよ」

「こらこらユリウス、あまり持ち上げるんじゃない」

 

 副官のユリウスがラクスタルを持ち上げるのを見て、秋山と日高らは自然と笑ってしまった。

 

「そういえばなのですが……アキヤマ殿は"カイショウホ"と仰っておりましたな。失礼ですが、どのような階級でして?」

「そうですね……他国で言うならば少将に値します」

「おお……失礼、上官だったとは」

「いえいえ、今は良いんです。階級なんか気にせず楽しみましょう」

 

 制服を着ているが、秋山は今のこの場をプライベート空間として処理することにした。

 実際、同じ海軍軍人同士でコーヒーを飲み交わせる機会など、そうそうあるわけではない。秋山らは、この場を何も気にせず楽しみたかった。

 

「なるほど。にしても貴方方の艦隊、私も目を奪われました。あれほど驚くべきほどの巨艦、我が国でもそうそうお目にかかれるものではありません故」

「ああ……いえ、あの艦は幅が広すぎて色々困ることもあるのですよ。大きすぎる船というのも、困りものです」

「ほう……となると、ヒダカ殿があの戦艦の艦長でして?」

「はい。私が〈やまと〉の艦長をしております」

 

 艦長職であることを日高はバラすが、問題はなかった。別に誰が艦長かなんてバレたところで問題になるわけではないし、性能に影響するわけではない。

 しかも日本ではそのような自衛隊の幹部の情報は、実名で公開されている。本当に別に隠すべき事は他にあるため、艦長である事は早々にバラしても問題ないのだ。

 

「そうでしたか……私もこう見えて、艦長職をしております。戦艦〈グレード・アトラスター〉の方です」

「おお、となると両国の戦艦の艦長が偶然出会えた、ということになるのですな?」

「ええ、その通りです」

 

 まさかかの〈グレード・アトラスター〉の艦長と出会えるとは、これは偶然にしては相当な縁である。特に日高一佐は、同じ戦艦の艦長として話が弾んだ。

 

「お互い、戦艦の艦長職というのは大変なこともあるでしょう。特に、"オヤジ"として乗組員の面倒を見るのも」

「ええ、本当に大変ですよ。詳しい数字は明かせませんが、〈グレード・アトラスター〉には数千名の乗組員がいます。その全員の面倒を見るというのは、この上なく大変です」

「確かに、戦艦というのは乗組員が他の艦艇より多数必要ですから、乗組員の様子を見るだけでも大変ですね……」

「そうですよね……その、差し支えない程度に教えていただだければなのですが、貴国では乗組員の育成にどのような工夫をしていらして?」

 

 と、ここでラクスタル大佐が踏み込んだ内容の質問をしてきた。コーヒーを飲む手を止めた秋山は、日高をチラリと目配せして合図を見送る。

 

「そうですね……乗組員の育成に関しては、おそらく貴国と同じで各種専門技能の取得からですね。その基礎は、各国でも変わらないかと」

「他に乗組員の話なら……省人数化が挙げられますね。我が国が最近になって着手している案件です」

 

 秋山が助け舟として、少しだけ逸らした話を繰り出す。

 

「省人数化?」

「恥ずかしながら我が国は近年、人手不足でして……乗組員として確保できる人材も限られているのです。なので、出来る限りの部分で人数を省略できるよう、自動化を図っております」

「ほう……なるほど、省人数化ですか……」

 

 少し逸れたベクトルの回答を受け、ラクスタル大佐は興味深そうに頷いた。傍のユリウスも、少し驚いたように首を縦に振る。

 確かに省人数化は、やまと型護衛艦をはじめとした、転移後に建造された護衛艦に広く採用されている工夫の一つだ。

 見張り員を外部カメラで代用したり、艦内の設備を自動化したり、武器システムを改良したりなど。

 いくら転移後に入隊希望者が増え、徴用自衛官制度まで整ったといえど、それらのほとんどが陸自などに回されている都合上、海自は乗組員の確保に工夫をしなければならない。その一環が、省人数化だった。

 

「なるほど。お互い、海軍の仕事というのは工夫だらけで大変ですな……」

「全くです」

 

 その後しばらく、ラクスタルらと秋山らの対談は続き、話が弾んでいた。途中でポットのお湯が無くなるほどコーヒーを飲み交わし、何度もトイレに行っては戻ってを繰り返し、喫茶店の一角を占領し続けていた。

 そのうちに、秋山らはラクスタル大佐の持つ寛大さとおおらかさに気がついていた。多少踏み込んだ内容の話をしてくるが、おそらくそれは誰かに命令された事。本当は同じ軍人として、心の底から話し合いたいのだと感じ取れた。

 

「今日はありがとうございました、ラクスタル大佐」

「コーヒーも美味しかったです」

「いえいえ、こちらこそ」

 

 夕方まで話し合った彼らは、空がオレンジ色になった頃に別れた。その際護衛官は、一度もラクスタル大佐のコーヒーを飲めなかったことを受け、少し不満そうにしていたが。

 

「明日の会議も頑張ってください、それでは」

「ありがとうございました」

 

 そう言って秋山と日高とその護衛官は、ラクスタルらと別れを交わし、お互いの船の方向へ帰っていく。ラクスタルはそんな彼らの後ろ姿を見送りつつ、言葉を漏らした。

 

「あの船について何か聞き出す予定だったが……まあ、はぐらかされてしまったな」

「ええ、軍人としてしっかりしています」

 

 彼らは船の秘密については語らない、はぐらかす彼らの軍人らしい気質を見て、正直感心をしていた。秘密を語らない事は、真っ当な軍人としての証拠である。

 

「あれがニホン人か……正直、話してて楽しかったよ。彼らとは戦いたくないものだ」

「情が移りましたか?」

「いや……まあ、公私混同はしないようにするさ」

 

 そう言ってラクスタル大佐は、彼らに背を向けて〈グレード・アトラスター〉の方へと歩き出した。長い海軍軍人としての人生の中、久しぶりにいい人らと出会えたことに感謝しつつ、その日を終えた。

 




解説

・日本版GPSは何故原作よりも早く整備されたの?
日本が転移したのはムー大陸から6000㎞も離れた絶海。原作の日本のように、ロデニウス大陸やフィルアデス大陸など近場に大陸が無く、航空機や船舶の遭難が相次いでしまう環境だったからこそ、原作よりも何年も早くGPS網を整備する必要に迫られていたからです。
原作6巻で「僕の星」回収計画に使われていた宇宙開発のリソースも、今作では全てGPS網整備に投入されています(原作では転移6年後までに整備予定、今作では転移4年後に整備完了)。


・カルトアルパス住民の意地悪で、海自隊員がトラブルを起こしたりしなかったの?
流石に国際会議の前日ですし、一般の海自隊員らの場合トラブルを起こさないように厳命されていたわけですから、トラブルを起こすわけにはいかず、仕方なく払うとかしていたのでしょう。


・やまと型護衛艦の見た目が原作と違いすぎない?
こっちの世界線だと、グレード・アトラスターの鹵獲からではなく一から設計して作られたので、見た目が違うのは当たり前です。


・何故にやまと型は四連装砲を採用したの?
ヘリコプター甲板を後部に設けたかったからです。後部をヘリコプターの発着スペースとして開けるため、主砲は前方集中配置が望まれました。
計画段階ではイギリスのネルソン級の様な山型配置も考えられていましたが、これは史実のネルソン級が艦隊運用で苦労した史実の情報から却下されました。
代わりとして計画に浮上したのが、フランスのリシュリュー級で採用されていた四連装砲の案です。
こちらの案はメリットが多く、まずリシュリュー級の四連装砲の構造は連装砲を束ねているだけなので、三連装砲よりも開発のハードルが低いです。
なおかつ間に装甲を設ければ防御区画を分けることが可能で、ダメコン能力にも優れていました。そして四連装砲の場合、砲塔が2基程度で済むのもバイタルパートの集約に繋がります。
デメリットとして幅が大きくなることが挙げられましたが、装甲を妥協するため全体的な重量は軽いこと、幅が広くなれば重心が安定すること、そしてそもそも海自が想定する戦場に幅が制限されるような海域がないことなどが、四連装砲の採用を後押ししました。
結果、やまと型大型護衛艦の全幅は42mと地球でも新世界でも最太な戦艦になりましたが……艦隊運用に問題は無かったそうです。
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