魔物使いで奴隷使い   作:しおだれはみさーもん

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ステータス

アレン=ジース 性別 男 種族 人類種 Lv21
【才能】無し 職業【魔物使い】
体力6150 攻撃力245

守備力260 魔法攻撃力180

魔法防御力180 速さ140

武器 鉄の剣 盾

防具 皮の鎧


メダリア=ファーム 性別 女 種族 獣人Lv19
【才能】??? 職業【奴隷】
体力5200 攻撃力240

守備力210 魔法攻撃力40

魔法防御力170 速さ320

武器 短剣

防具 皮の鎧

スキル
同化時【白の舞】


ネーヴェ=グライス 性別 女 種族 人類種 Lv15
【才能】魔法を扱う 【職業】?
体力4300 攻撃力130

守備力200 魔法攻撃力250

魔法防御力240 速さ140

スキル
氷魔法【アイスエッジ】
氷魔法【アイスレイン】
氷魔法【ブリザードストーム】
氷魔法【アイスボール】







第十四話【決着、それから】

「ネーヴェちゃんお疲れ様!やったね!」

 

全身傷だらけでフラフラになりながらも、メダリアは笑顔を浮かべて駆け寄り、ネーヴェに手を差し伸べる。

 

「ええ……。あなたのおかげよ」

 

ネーヴェもまた、魔力の多くを使い果たし、ふらつきながら差し出された手を握り返して抱き合い、二人は喜びをかみ締めた。

 

だが、その喜びもつかの間、異変が起きる。

 

「え……嘘」

 

先ほど、氷漬けにして倒したはずのダークセンチピードが。

 

いや、正確にはダークセンチピードだったものか。

 

それは気付いた時にはもう既に、原型を失いつつあった。

 

「なにこれ……」

 

「もしかして……魔障のせい?ほら、見てよ」

 

メダリアは震えながら指差す。

 

そこには、さっきまでダークセンチピードだったものの残骸が、魔障に完全に包まれ落ちていた。

 

しかし、それはまるで生き物のようにグネグネと動き出し、徐々に形を変えていき新たな姿へと生まれ変わっていく。

 

細長く巨大な身体は小さく、小さくなり、ニメトラ程で収縮が終わり上半身と下半身の様なものが。

 

そして、頭部には二つの目、鼻、口、耳が出来上がり。

 

無数にあった脚は、上半身と下半身で四本までまとまり、それぞれが両腕と両足の形を成し、全身に皮膚が張り巡らされていく。

 

その姿はまさに“人間”そのものだ。

 

「まさか、こんなことって……」

 

ネーヴェはその不気味な姿を見て戦慄する。

 

「これは、やばいね……」

 

ダークセンチピードは、姿を変え終えると、ゆっくりと歩き出す。

 

そして──

 

『アァーーーーッ!!!!』

 

天に向かって雄叫びを上げた。

 

「ッ!!」

 

ビリビリと空気が震え、肌を突き刺してくるような圧倒的な強者の圧力。

 

それは、先ほどのダークセンチピードとは比べ物にならない程の力を感じさせる。

 

ダークセンチピードは筋肉質に変化した両腕を振り上げると、それを勢いよく振り下ろし地面に叩きつけた。

 

瞬間、凄まじい衝撃波が発生し地面を揺らし木々を吹き飛ばす。

 

「きゃっ!」「くぅッ!!」

 

あまりの衝撃にネーヴェ達は吹き飛ばされ、木に強く打ち付けられてしまった。

 

「う……あぁ……」

 

「つぅ……なんて威力……」

 

なんとか起き上がるも、二人とも体力も魔力も残り少なくなり満身創痍だ。

 

(このままじゃ……)

 

この場から逃げようにも、恐らくダークセンチピードの方が速いだろう。

 

「ネーヴェちゃん……」

 

「わかっているわ。もう逃げる体力も残されていないもの」

 

「そうだよね……」

 

「仕方ないけどここまでのようね」

 

「うん……でも諦めたくない」

 

「ええ……私もよ。だから最期の最期まで足掻きましょう!!」

 

二人は覚悟を決め、立ち上がる。

 

そして、最後の抵抗を試みるため武器を構えた。

 

だが、次の瞬間──

 

「くくっ合格だ。行け僕の天使達よ」

 

「「……え?」」

 

パチンッ──

 

乾いた音が響くと同時に、ダークセンチピードの前に二つの影が現れた。

 

その二つの影は、ダークセンチピードを凄まじい速さで切り刻んでいく。

 

ダークセンチピードも反撃しようと腕を振るうが、攻撃は全てかわされ、逆に斬撃を浴びせられていく。

 

足が、腕が、身体が次々に切断されていく。

 

「なに……これ……」

 

メダリアとネーヴェは目の前で起きた出来事に呆然としている。

 

アレン、メダリア、ネーヴェの三人で限界ギリギリの状態で撃破したダークセンチピードを遥かに凌駕する二つの影。

 

そして、それを操る男。

 

自分達と圧倒的な実力差があるのは一目瞭然だった。

 

『ギャアアアアッ────』

 

そんな二つの影に切り刻まれ続けたダークセンチピードは遂に、頭を切り落とされ断末魔を上げながら魔障を噴き出し消滅。

 

ダークセンチピードを撃破した二つの影は、光の粒子となって消え去った。

 

「嘘でしょ……」

 

「これは……」

 

「くっくくっ。やはり面白いな魔障というものは。」

 

二人の前に姿を現した男は、楽しげに笑う。

黒いシルクハットを被り燕尾服に身を包み、年齢は二十代前半黒髪に切れ長の目にメガネをした整った容姿の男だ。

 

「あなたは一体……」

 

「ああ、僕はシリウス=フィーレだ。君達の名前は?」

 

「「…………」」

 

「ふむ……だんまりか。くくっ酷いなぁメダリア=ファームにネーヴェ=グライス」

 

男、シリウス=フィーレはなお、楽しそうに笑っている。

 

「なんで私達の名前を!?それにどうして私達のことを知ってるのよ!」

 

「くくっ。まぁそれはどうでもいいじゃないか。僕はアレを回収しに来ただけだよ」

 

そう言ってシリウスは、先程ダークセンチピードが消滅した箇所へ行き、“禍々しい黒い球体の様なもの”を拾い上げ回収した。

 

「さて、僕の目的はこれで達した。君達には期待しているよ。特にメダリア=ファーム、君にはね」

 

「え……それはどういう?」

 

「それではまた、“近いうちに出会う”事になるだろう」

 

それだけ言い残すと、彼は闇に溶け込むようにして姿を消した。

 

「……なんだったの?あの人……」

 

「わからないわ。でも……」

 

「うん……」

 

「「ただ者じゃない(ね)」」

 

二人は、同時に同じ結論に至ったようだ。

 

「とりあえず今は考えても仕方ないし…」

 

「そうね。というか何か忘れているような……」

 

二人は、顎に手を当て考え、そして一人の男の事を同時に思い出した。

 

「「あっ!!」」

 

「アレン!」「ご主人様!」

 

*

 

「ぶえっっっくしょん!!うー寒!確か俺はダークセンチピードと戦ってて…」

 

アレンは、ダークセンチピードの攻撃からメダリアとネーヴェを守った後気絶していたが、先程目を覚ました。

 

「あ、そうだメダリア達は……ッ!!」

 

アレンは慌てて周りを見渡すと、辺りには誰もおらず、一面白銀の雪景色が広がる美しい場所に変貌していた。

 

「一体俺が気絶している間に何があったんだ?」

 

所々、地面が抉れて何本も木々が薙ぎ倒されていることから激しい戦闘があったことは明白だ。

 

「まさかダークセンチピードにやられてしまったのか!?」

 

最悪の事態を考え、アレンは青ざめる。

 

(クソッ!!俺のせいで二人を死なせてしまうなんて!!!)

 

「とにかく早く探さないと!!」

 

アレンは、焦燥感を募らせながら必死になってメダリア達を探し始めようとした時だった。

 

「アレン!」「ご主人様!」

 

声の方へ振り向くとそこには無事、と言っても二人共足元がおぼつかないが、こちらの方へ向かって歩いてきているところだった。

 

「メダリア……ネーヴェ!!」

 

「え、ちょっ」「きゃあッ」

 

アレンは思わず駆け寄り、抱き締めていた。

 

「ちょっ、ちょっと!!」

 

「ご、ご主人様!?」

 

メダリアもネーヴェもその突然の行動に戸惑いを隠せず、目を丸くしている。

 

「よかった……お前達が無事で本当によかった……ぐすっ……」

 

「大袈裟よ全く……もう……」

 

「ご、ご主人様泣かないでください」

 

アレンは、涙を流しながら二人の無事に安堵し、メダリアとネーヴェは、アレンのそんな様子に嬉しいような恥ずかしいような気持ちになっていた。

 

そして、暫くして落ち着いたところで、アレンはようやく離した。

 

「……それで、ダークセンチピードはどうなったんだ?」

 

アレンは二人に気になっていた疑問を投げかけた。

 

すると、

 

「聞いて驚きなさい倒したわよ私達二人で!」

 

「マジか……」

 

「はい!ネーヴェちゃん氷魔法でダークセンチピードを氷漬けにしたんです!もう本当に凄かったんです!」

 

ネーヴェは、ふふんと鼻を鳴らし自慢げにドヤ顔をしており、そんなネーヴェを興奮気味でメダリアは褒めちぎっていた。

 

(という事は、この周りの雪景色はネーヴェの魔法によるものなのか。おそらく上級魔法だと思うが…上級魔法なんてかなりレベルを上げなければ使えないはずだ)

 

(それに、ネーヴェも主人が死んだとはいえ奴隷のはずだ。戦闘の経験は今日まで無かったはず。それがここまで戦えるなんてこれもメダリアの【共鳴】の力なのか?それともまた別の力なのか?)

 

そう考えるとますますメダリアの能力とネーヴェが魔法を使い戦えた事に疑問符を浮かべざるを得ない。

 

様々な思考を巡らせているアレンだったが。

 

「アレン!ちょっと聞いているの!?」

 

「ん、ああ悪い。少し考え事をしていてな」

 

ネーヴェが頬を膨らませながら不満そうな表情でアレンを睨んでいた。

 

「まったく、私がどうやってダークセンチピードをメダリアと一緒に倒したのか教えてあげてたのに!」

 

「あぁ悪かったって。よく頑張ったなネーヴェ。メダリアも」

 

「ちょっと!子供扱いしないでよ!」

 

「えへへ……♪」

 

アレンは二人の頭を撫でながら労った。

 

メダリアは嬉しそうに笑い、ネーヴェは子供扱いされた事に不服なようだが満更でもないといった感じでまるで二人は子犬と子猫のようだった。

 

「さて、これからの事だがネーヴェお前はどうするんだ?」

 

「え?どうするも何もアレンが私の面倒を見てくれるんじゃないの?私の主人は死んだんだし。それに妹探しを手伝ってくれる約束でしょ?なら一緒に住んだ方が早いじゃない」

 

「まあそれは確かにそうだな。戦力としても充分、というかぶっちゃけ俺より強いだろうしな。メダリアもそれでいいか?」

 

「はい!もちろんです!やったねネーヴェちゃん!いっぱい遊べるよ!」

 

「ええ。これからは家族だし友達よ」

 

メダリアは、ネーヴェが家族の一員になった事に喜びはしゃいでいる。

 

「という訳でこれからよろしくなネーヴェ」

 

「ええ。こちらこそよろしくお願いするわご主人様?」

 

アレンが差し出した手を小悪魔のようでいて一点の曇りのない笑みで握り返すネーヴェだった。

 

禍々しい程紅い空が晴れ、青いいつもの空に太陽の光が明るく照らし、レイド戦の終了を告げた。

 

今回のレイド戦は、拠点内が舞台であったため死者は数万人にも登るという。

 

だが、生き残った人々はこの理不尽な世界を終わらせ、いつか元の世界に帰るために人々は歩んでいく。

 

そんな世界で足掻くアレン、メダリアそして、新たな仲間のネーヴェの三人を優しい風が包むように優しく吹き抜けていった。




最後まで読んでいただきありがとうございます!
これにて、第一章が終わり次は第二章からになります。
第二章からどんな物語を進んでいくのでしょうか。楽しみに待って頂ければありがたいです。

ステータス

アレン=ジース 性別 男 種族 人類種 Lv21
【才能】無し 職業【魔物使い】
体力6150 攻撃力245

守備力260 魔法攻撃力180

魔法防御力180 速さ140

武器 鉄の剣 盾

防具 皮の鎧


メダリア=ファーム 性別 女 種族 獣人Lv19
【才能】??? 職業【奴隷】
体力5200 攻撃力240

守備力210 魔法攻撃力40

魔法防御力170 速さ320

武器 短剣

防具 皮の鎧

スキル
同化時【白の舞】


ネーヴェ=グライス 性別 女 種族 人類種 Lv15
【才能】魔法を扱う 【職業】?
体力4300 攻撃力130

守備力200 魔法攻撃力250

魔法防御力240 速さ140

スキル
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氷魔法【アイスレイン】
氷魔法【ブリザードストーム】
氷魔法【アイスボール】




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