誤字脱字があったら教えていただけるとありがたいです。
衣夢「颯からもらったこれ、大事にするね!」
母さんが嬉しそうな顔をする。そんな安い小遣いで買った首飾りでも息子から貰ったものだから嬉しいものなのかな。
俺は転生してから…何年経ったっけな…とりあえず少年期って感じだ。 俺はそろそろ【特典】について考えていこうと思う。
俺が貰った特典は
・0.5秒間時を止める能力
・色の呼吸を使える
の2つだ。色の呼吸は置いといて時を止める能力はどんなものなのか把握しておく必要がある。
さて…外に出て辺りを見渡す……お、いたいた。
俺は家の屋根にいた鳥に向かって落ちてた木の枝を投げた。届きはしなかったけど近くに木の枝が降ってきたこともあるのか鳥は大きく翼を広げて空へ逃げていく。よし、今だ!
(時よ…止まれ!)
カチカチカチ…
おぉ…
スン…
颯「すげぇ…本当に止まるんだな…」
どうやらこの能力は本物だ。
さっき俺が心の中で時を止めろと念じた時、少しの間だけど周囲に異変が起きた。
飛び立った鳥は宙に浮いたまま翼を動かすこともなく静止した状態だったのだ。まぁ今は空へ行っちゃったけどね。
「颯さーん何してるんですかー」
近所の子が話しかけてくる。いやぁ最初この子の顔を見た時驚いたね。
颯「ん?鳥を見てた。玄弥は何をしてるんだ?」
玄弥「兄ちゃんが今母ちゃんの手伝いしに行ったからやることなくて外に出たんだ。」
不死川玄弥。炭治郎や善逸の同期であり前世でも好きだったキャラだ。
颯「他の兄弟と遊んだりはしないのか?」
玄弥「嫌だ。颯さんと遊ぶ。」
この時は可愛いんだなあと思って玄弥の頭を撫でる。将来御館様の娘をぶん殴る子だとはとても思えない。
ちなみになんで玄弥みたいな原作キャラがここにいるのかって話なんだけど…
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衣夢「颯?どうしたの?」
颯「つまんないからお母さん遊んでー(まだ幼稚園児くらいだし呼吸法の練習とかもできないし)」
衣夢「それならご近所さんの不死川さんの子と遊んできなさい。お隣さんの前の家よ。」
颯「しなずが……え?不死川?」
颯「ここか…」
玄弥「どうしたの?」
颯「うおっ!?」
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って感じ。
その後は色々話したり他の兄弟と触れ合ったりして今じゃすごく懐かれてる。年下だし。1人を除く…
「お前…またここに来たのか」
颯「お、実弥」
実弥「玄弥達の遊び相手になるのもいいけどよ、家の手伝いとかはしないのか?」
颯「母さんは遊んでこいって行ってるし。」
実弥「なるほどな。」
この頃は「〇〇するんじゃねェ」とか「何してんだァ?」みたいな口調じゃなかったんやな…顔も傷だらけじゃないし…鬼ってひどいやつだ(小並感)
「兄ちゃん!」
「何話してるのー?」
実弥「別に何も話してねえよ」
「えぇ絶対嘘だー!」
実弥って本当に良いお兄ちゃんなんだなぁと思いながら俺は不死川家の兄弟を見る。うん…うん…誰が誰だか分からねぇや。7人兄妹とかやばくね?ことちゃんとかしゅうやくんとか名前覚えられねえよ…
実弥「どうした?」
颯「ん?あぁ、可愛い子達だなぁって」
実弥「へへっ、だろ?」
実弥が俺の方を向いて原作の実弥と本当に同じキャラなのかってくらいの笑顔を見せる。玄弥以外死んじゃうんだよなぁ…
颯「俺そろそろ帰るわ。またな。」
そう告げながら実弥達に手を振って家へ向かった。って言っても実弥の家から徒歩13秒くらいで家だけどな。
前世じゃ友達なんて少なかったし、結構楽しいもんだな…
颯「帰ってくるの随分と遅いな…」
今俺の母さんと父さんは買い物に行ってる。いつもはもっと早く帰ってくるのになぁ…
うわああああああぁぁ!!!
颯「!?」
…今の悲鳴は…?玄弥の声だよな?
俺は恐る恐る実弥の家へ向かってみると…
血だらけの子供たちと何者かに襲われそうになってる玄弥の姿があった。
あれは…【鬼】だ。
原作で実弥の兄妹を殺した。
でも実弥のお母さんではない。
見た目がそもそも人間じゃない…角が生えて肌の色が緑になっている…
その時、鬼が玄弥に鋭い牙を向けて首を噛もうとしていた。
颯「玄弥!?」
玄弥「颯…さん…逃げて…」
颯「…! くそっ!離せこの野郎!」
俺はすぐに鬼にしがみつき動きを封じた。
どうやらこの鬼は異能の鬼じゃないらしい。鬼の顔をよく見る。やはり人間だった頃の面影を感じられないくらい顔の形が変形している…
颯「玄弥から離れ……え?」
俺は自分の目を疑った。
だって…この鬼が首にかけているものって…
『颯からもらったこれ、大事にするね!』
俺が…母さんにあげたやつじゃないか…!
颯「…嘘だろ…?」
鬼「グガアア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!」
颯「ぐっ!」
くっ…左腕を噛まれて俺は鬼から離れてしまった。
鬼は俺を狙ってきた。咄嗟に立ち上がりすぐに武器になりそうなものを探した。
こいつはもう俺の母親じゃない。母親じゃない。母親じゃない…
実弥「颯!どうした!?」
実弥が俺の方に走ってくる。
実弥「大丈夫か!すぐに家の中から武器になりそうなものを…………え?」
玄弥「…」
実弥「玄弥?…おい…これ…どういうことだ?」
鬼「グゥ…グゥ… 」
実弥「就也!弘!こと!貞子!すみ!」
玄弥「うっ…うぅ…」
実弥「おい!早く起きろよ!なぁ!おい!うわああああああ!!!」
鬼「ガアアアァ!!」
颯「うぐっ…」
鬼になんども噛まれる…腕でガードしてるから体は無傷だけど流石にやばくなってきたな…
くそ…とっとと朝になればこの鬼も消えるのにと考えたからだろうか。暗かった空に太陽が顔を見せた。鬼の体はだんだんと崩れ落ち、生き残ったのは俺と実弥と玄弥だけだった。
よく見ると鬼が消えた場所に俺があげた首飾りが落ちていた。
颯「結局…この道を選ぶしかなさそうだな…」
正直俺は鬼殺隊になる気はなかった。どうせなら隠とかの方がいいに決まってる。でも…
俺の…第二の人生を良いものにしてくれた母さんを…鬼にした無惨が憎かった。
俺は少しづつ歩き始める。どこへ行くのかすら分からないし行先なんてないけれど、俺は必ず鬼殺隊になる。そう決めた。
実弥「…颯?」
なんで鬼が来ることを忘れてたんだろうな…これじゃ転生の意味がないじゃないか…
俺は歩き続ける。これからどうするかなんて考えていない。ただ歩き続ける。
時を止める能力の扱いが難しい…ここまで読んでくれてありがとうございます。