カナエを見送って数ヶ月が経った。
今は時屋敷でしのぶと二人で暮らしている。
先日の柱合会議で柱3人が辞めた翌日に御館様からの呼び出しがあった。
輝哉「頼みがあるんだ。」
颯「なんでしょう。」
輝哉「先日の柱合会議で三人の柱がやめただろう?」
颯「年齢の関係で…でしたっけ。」
輝哉「だから…新しい水柱に相応しい人がいるんだけど…そのことについて話してきてくれないかい?候補の子が二人いるんだ。」
颯「別にいいですけど…場所は?」
輝哉「君のよく知っている場所さ。」
鱗滝「颯、帰ったか。」
颯「お久しぶりです、鱗滝さん。」
義勇「久しぶりだな。」
錆兎「志木寺颯…」
颯「お、二人ともいたか。話があるから聞いてくれ。」
義勇&錆兎「なるほど…それなら錆兎(義勇)が適任だろう。」
颯「そうなるだろうから2人とも俺と手合わせしろ。戦った具合で俺が決める。」
錆兎「ならは…俺が先に行く。」
義勇「そうか。」
颯「少しは何か言ってやれよ…」
錆兎「では…行くぞ!」
颯「来な、若き剣士よ!」
鱗滝「お前の方が若いぞ…」
水の呼吸 捌ノ型 改 滝壷・激流
颯「へぇ…技の改良か。確かに普通の滝壷よりも威力が高い。」
錆兎「どうした!鬼殺隊最強はこんなものか!」
颯「中々出ないな…見せてやろうと思っ…お、出た。」
最近…って言うか珠世さんを守った黒死牟戦以降、痣は出ていない。1年ぶりくらいに手の甲に時計模様が浮かび上がる。
錆兎「攻めないのならば…それまでの男だったと思うまでだ。」
水の呼吸 弐ノ型 水車…
颯「水車か。じゃあ俺も。」
色の呼吸 濃 蒼ノ型 大車輪・水流
錆兎「…!(押し負けた…同じ型のはず…!?)」
颯「怯んでる隙を見逃すほど優しい兄弟子じゃないぞ。」
色の呼吸 濃 蒼ノ型 雫波紋・雷鳥
錆兎「うぐっ…」
颯「あ、ごめん。鳩尾入ったかも…」
錆兎「ゲホッ…ゴホッ…くっ…完敗だ。真菰、隠れていないで出てこい。」
真菰「…うん。」
颯「迷子がいますよ。」
鱗滝「あの子は”真菰”という。お前や義勇、錆兎の後に儂のところに来た。」
真菰「…あんなに強い錆兎でも負けちゃうんだね…あんな人に。」
颯「あいつなんなんですか?」
義勇「俺の番はまだだろうか?」
颯「忘れてたわ。」
颯「拾壱ノ型はどうだ?」
義勇「極めた…とまではいかないが、それなりにある程度の練度に達している。」
颯「そりゃあ楽しみだな…じゃ、始めるか。」
水の呼吸 陸ノ型 ねじれ渦
色の呼吸 濃 蒼ノ型 神流舞い
義勇「強いな。」
颯「本当に刀を振るのが早いな…お前。」
色の呼吸 濃 蒼ノ型 海面切り…
水の呼吸 拾壱ノ型 凪
颯「弾かれるか…やるね。」
水の呼吸 肆ノ型 打ち潮
色の呼吸 濃 蒼ノ型 大車輪・水流
義勇「あの体勢からすぐに立て直すのか…」
颯「木刀が折れそうだが…まだやるか?」
義勇「当たり前だ。」
水の呼吸 漆ノ型 雫波紋突き 神速
お、神速か。やっぱり原作より強化されている可能性があるな…他の柱もそれなら鬼との戦いも楽になる。
颯「まあ……95点ってところかも。」
色の呼吸 蒼ノ型 凪
義勇「!」
錆兎「あいつ…義勇の技を…」
颯「教えたのは俺だぞ?俺が使えなくてどうする。」
義勇「無理だ。あれ以上やってもお前には勝てない。」
颯「痣状態の俺に食らいついたお前も凄いよ。」
錆兎「今のを通してわかっただろう。義勇、お前は俺より強い。」
義勇「…俺に…柱が務まるのだろうか。」
颯「務まるかどうかじゃない。柱として人を守れるかどうか、だ。」
義勇「分かった…御館様に伝えてくれ。水柱になる。」
颯「了解。助かった。それじゃ。」
義勇「柱、か。」
真菰「あの人…本当に強いんだ…鱗滝さんの言ってた通りだった。」
錆兎「俺達も最初はあいつを疑ったさ。」
義勇「颯の強さは…想像以上だった。そして…初めて誰かを超えたいと思った。」
錆兎「…あぁ。俺もだ。」
颯「話してきましたよ。水柱になることを決心してくれました。」
輝哉「そうか。ありがとう。」
颯「いえいえ。」
それからさらに何ヶ月後…
「なぁ知ってるか?最近めちゃくちゃ荒っぽい風の呼吸の使い手がどんどん階級が上がっていくらしいんだ!」
「カナエちゃん可愛いな…あれで次期花柱とも言われているし…強いし可愛いし完璧かよ…」
「妹も可愛いらしいぜ!俺…二人とも狙っちまおうかな…」
「時柱様が二人を拾ったらしいぞ。」
「ごめん何でもないわ。」
「煉獄家のやついるじゃん?あいつ噂通りめちゃくちゃ強かったんだよな。」
そういう噂話をする隊士が多くなってきた。
最終選別が少し前にあったから久々にカナエに会ってきた。花の呼吸を使えるようにしたらしい。
カナエ『しのぶは颯くんのところで頑張っているんでしょ?今度会う時はしっかり勝ってみせるんだから!』
とお馴染みの明るい笑顔で俺にやる気を見せる。
しのぶにこのことを伝えると少しだけ微笑んでいたような。
ちなみにしのぶは藤の花の毒について知識を深めてもらい、原作同様刺したら毒が注入される特別な日輪刀を鉄六さんに作ってもらった。柱っていいよね。
天元「最近若手が育っているらしいな。」
颯「へー…嬉しいことで。」
天元「そういう訳だから俺の家に来いよ。」
颯「どういう訳だよ。」
須磨「おかえりなさい天元様!」
雛鶴「あら…そちらの方は…?」
まきを「見ねぇ顔だな…まさかてk」
颯「初手から酷くないか。」
天元「まあそう言うな。こいつは俺の同僚だ。俺より派手に強い。」
須磨「えええぇ!?じゃあとっても強いじゃないですか!?化け物じゃないですか!」
まきを「…うえぇ…?」
雛鶴「天元様がそう仰るならそうなんでしょうけど…」
颯「泣いていい?」
天元「…すまん。」
雛鶴「なるほど…最終選別で出会った柱が…」
天元「ああ。しっかし驚いたな…まさかお前が会って一週間で音の呼吸を使えるとはよ。」
颯「俺に使えない呼吸なんて無いからね。」
須磨「不思議な人ですね~。」
まきを「鬼殺隊最強の時柱…まさか私らより年下だとは…」
雛鶴「では、私たちは夕飯の準備を…」
天元「そうか。よし、颯!風呂入るぞ!」
颯「別にいいけど…今?」
天元「何か問題でもあるのか?」
颯「奥さん達に迷惑かからない?なんか他人が入った風呂とかに色々思うだろうし。」
天元「その心配は無用だ。もう既にあいつらは済ませてある。」
颯「うわー用意周到。」
颯「うおっ…すげー筋肉。」
天元「お前に言われたくねーよ。本当に14なのかってくらいガッチリしてんじゃねーか。」
颯「鍛えてますから。」
天元「まぁそんなもんか?」
颯「そんなもんそんなもん。いや広いなー…音屋敷。」
天元「まぁな。嫁が三人いることは御館様もしっかり分かってくださってる。あの人はド派手にすげー人だ。」
颯「それは分かる。」
天元「でよ、質問なんだが。」
颯「ん?なんだよ。」
天元「お前、胡蝶姉妹を拾ったんだろ?どっちが本命なんだよ。」
颯「そういうのねえよ。あんな綺麗や女の子が俺に似合う訳ないだろ。もっといい人見つけて結婚式でからかうのが理想だな。」
天元「へぇ…意外だな。まぁ俺はもう運命の人ってのを見つけてるから無縁な話だけどな。」
颯「随分と愛妻家で。」
天元「当たり前だ。」
雛鶴「天元様、楽しそう。」
まきを「友って呼べる人が今までいなかっからな。」
須磨「私も混ざろうかな~。」
雛鶴「まきを。」
まきを「あいよ。」
須磨「えっちょっ……どこに連れていくんですかまきをさん!?降ろして!ちょっ」
颯「聞かれてんぞ。」
天元「だな。」
それから俺は夕飯をご馳走になり、泊まった。
ちなみにめちゃくちゃ夜は気を使った。
「え!?俺1人の方が寝やすいんで!」とか言ったら天元にしばかれた。なんで?
颯「お世話になりましたーっと。」
天元「おう。」
雛鶴「またいらしてください。」
須磨「待ってます!」
まきを「これからも天元様と仲良くしてやってくれよ!」
保護者かな?って思った。でもいい奥さんだなぁってつくづく思う。良い夫がいてこそ成立する夫婦愛なのだろう。
それからまた数ヶ月。
輝哉「今日は新しい柱が二人増える。」
颯「今のところ…僕ら4人だけですからね。」
行冥「喜ばしいことだ。」
天元「前にいた柱は全員やめちまったからな。」
愼寿郎「…」
輝哉「まずは【水柱】、冨岡義勇。」
義勇「…。」
輝哉「次に【花柱】、胡蝶カナエ。」
カナエ「精いっぱい頑張ります!」
輝哉「颯は二人のことを知っているだろう?柱について分からないこともあるだろうから、色々教えてあげてほしいんだ。」
颯「はい。」
輝哉「天元、行冥、愼寿郎も。」
天元&行冥&愼寿郎「御意。」
そして御館様が退室。
義勇「…よろしく頼む。」
天元「(地味なやつが来たな…)」
カナエ「颯くん久しぶり!元気だった?」
颯「うん。俺はg」
カナエ「しのぶは元気?」
颯「うん。しのb」
カナエ「どう?寂しくて泣いてない?」
颯「うん。泣いてn」
カナエ「あと…」
颯「もう時屋敷来なよ。」
しのぶ「姉さん!」
カナエ「しのぶ!」
感動の再会…まぁ1年も経ってないけど。
カナエ「さて…あの時の約束、覚えているかしら?」
しのぶ「当たり前よ。」
カナエ&しのぶ「颯くん(さん)!あなたに決闘を申し込みます!二人で!」
颯「あー…あれ本当だったんだ。別にいいけど。」
カナエ「颯くん…武器は?」
颯「ん?いらない。一応小さい硬い木棒でも持っておくけど。」
しのぶ「…舐められたものね。」
蟲の呼吸 蜻蛉ノ舞 複眼六角
颯「危なっ。」
花の呼吸 陸ノ型 渦桃
カナエ「…避けられた…」
颯「ほらほら早く。二人で約束果たすんだろ。」
蟲の呼吸 蜈蚣ノ舞 百足蛇腹
花の呼吸 肆ノ型 紅花衣
カナエ「なんでっ…」
しのぶ「当たらないの…!?」
颯「んー…まだまだかな。」
色の呼吸 薄紅ノ型 御影梅
しのぶ「ぐっ…」
カナエ「なんで使えるのよ…」
颯「まだやる?腕とか足とかに狙ってやるの難しいんだよね。」
しのぶ「負ける…」
カナエ「もんですか!」
蟲の呼吸 蜂牙ノ舞 真靡き
花の呼吸 伍ノ型 徒の芍薬
颯「そろそろ終わりにしますか。お腹減ったし。」
(時よ…止まれ!)
カチカチカチ…
久々に伍ノ型でも使うか。趨炎附熱は範囲広いから二人まとめて倒せる。
スン…
時の呼吸 伍ノ型 遅炎龍
カナエ「…」
しのぶ「二人がかりでも勝てなかった…化け物よ。」
颯「2回目だよそれ言われるの。」
カナエ「やっぱり颯くんは強いなー。時の呼吸…私も使ってみたい。」
しのぶ「そもそもずるいのよ…一瞬で何十回も攻撃するんだもの。」
颯「時柱舐めんな。」
カナエ「それで…颯くん…実は…」
颯「蝶屋敷のこと?」
カナエ「よく分かったわね。」
しのぶ「蝶屋敷?」
颯「カナエが御館様に頼んでカナエの屋敷代わりに病院に似たようなものができたんだよ。そこにしのぶも来てほしい。でしょ?」
カナエ「うん。でもしのぶはずっと颯くんと…」
しのぶ「そっ…そんな関係じゃ!?」
颯「行ってきなよ。カナエ1人じゃ厳しいのは事実だろ。俺なんかに気を使うな。」
しのぶ「…分かった。」
それからしのぶの荷物運びを手伝う。時屋敷と蝶屋敷じゃめちゃくちゃ距離あるからすごい時間かかった。
しのぶ「颯さん…今までありかどうございました…!」
颯「え?俺死ぬの?」
しのぶに別れを告げる…って言うか蝶屋敷の道具とかはまだ揃っていないから度々俺も手伝いに行くことになる。会えない訳では無いから安心してほしいところだと思う。うん。
それなら暫く経ちまして…
颯「一般隊士と任務かぁ…荒っぽいんだっけ?面倒だなぁ…」
「てめぇかァ?同行する柱ってのはよォ。」
「実弥!この人は時柱、志木寺颯さんだぞ!鬼殺隊の中で1番強いって噂も流れているんだから行儀正しくしないと!もしこれで怒られたら牛鍋奢れ!」
「…志木寺…颯?」
颯「え…実弥?」
実弥「…お前…本当に…」
颯「…えぇ…マジ?」
未来の風柱と…幼馴染とご対面とは…
更新がかなり遅れてしまいました…ごめんなさい…