ハイスクールD×D〜転生したら騎士(笑)になってました〜   作:ガスキン

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お久しぶりです。どうも体調を崩して更新出来なかったのではないかと心配してくださった方がいらっしゃったみたいで、大変申し訳ありません。私はすこぶる元気です。




第百二十四話 YESロリータ NOタッチ

変わり映えしない部屋。そこへ幼女が加わるだけでなんという事でしょう。途端にカオスな空間に大 変 身! 騎士(笑)から鋼の救世主(泣)になったと思ったら、最終的にはロリコン(死)ですか。これじゃ教会の連中と一緒じゃないですか。どうした? 笑えよベj・・・俺。

 

「・・・いや、待て。まだ慌てる時間じゃない」

 

ともかく、まずはどうしてこんな事になったのかを考えなければ。その為には、やっぱりこの幼女に話を聞くのが一番か・・・。

 

「すぴー・・・すぴー・・・すぴぴぴー・・・」

 

しっかし、本当に幸せそうな寝顔だなぁ。思わずこっちまで和んでしまいそうだ。こんな状況でなければ寝かせておいてあげたいけれど、俺の今後の人生がかかってるし、心苦しいが起きてもらおう。はは、ここが俺の部屋で本当によかったわ。第三者から見たら明らかにアウトだよなこr・・・。

 

「おっはよー、ご主人・・・様・・・」

 

・・・空気が凍るってこういう事を言うんだな。部屋へ入って来るなり動きを固めた黒歌を見て、俺はそんな感想を抱いた。ってか、アレ? これってマズイよね?

 

「ご、ご主人様が・・・」

 

「く、黒歌。これはだな・・・」

 

「ご主人様が・・・幼女をベッドに連れ込んでるにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

黒歌の叫び声が、早朝の家の中に響き渡る。どうしよう、完全にお隣さんにも届くくらいの声量だったんだけど、俺、ここに住めなくなっちゃうかも・・・。

 

「「なんですってぇ!?」」

 

黒歌は仲間を呼び寄せた! リアスと朱乃が現れた!

 

(・・・オカン。これも、ミリキャス君を勘違いさせてしまった俺への罰なんでしょうか?)

 

『うんにゃ。全く関係あらへんよ』

 

(ですよねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!)

 

俺の鋼の救世主(泣)としての人生は、一日目から早くも危機を迎える事になったのだった。

 

・・・・・・・

 

・・・・・

 

・・・

 

「・・・で、どうしてこうなったのかしら?」

 

神崎家の住人全てが俺の部屋に揃ったところで、リアスが口火を切る。彼女と朱乃、そして黒歌はものっそい怖い目で俺を見つめている。アーシアは純粋に戸惑っているようで、小猫は・・・心なしかちょっと嬉しそうなんですけど。おかしい。キミは人の不幸を見て喜ぶ様な子じゃ無かったはずだ!

 

「まさか、リョーマが幼女趣味だったなんて、ショックだわ」

 

「この状況で説得力が無いのはわかっているが、それでも否定させてもらうぞ。俺はロリコンじゃない」

 

「なら、その女の子は何?」

 

ひいい! 朱乃の目のハイライトがヤバい事になってる! この子が何かとか俺が知りたいよ!

 

「あ、あの、ちょっといいですか?」

 

「どうしたの、アーシア? この子に心当たりでも?」

 

「も、もしかしたらなんですけど、その子・・・スコルちゃんかもしれません」

 

「「「え?」」」

 

「な、何となくなんですけど、髪の色とか、顔つきとか、京都で人の姿になったスコルちゃんに似てる様な気がするんです。それに、その子の首に巻かれてる首輪・・・グレイプニルなんじゃないでしょうか」

 

言われてみると、確かに首にはスコルの首輪と同じ物が巻かれている。え、じゃあ、この幼女は本当にスコルなのか? 人化云々の説明は受けてるけど、こうして直接見るとやっぱり驚きで一杯だな。

 

「なら、確認の為にも、そろそろ眠り姫に起きてもらいましょうか。リョーマ、お願い。この子がスコルなら、声をかけない限り起きないでしょうし」

 

「わかった。・・・スコル。スコル、起きてくれ」

 

声をかけながら体を揺する。すると、幼女の目がゆっくりと開かれた。二、三度パチパチと瞬きして、幼女は大きなあくびと共に声をあげた。

 

「ふわぁ・・・おはようお兄ちゃん。・・・あれれ? アーシアお姉ちゃん達もいる? どうしたのだ、みんな?」

 

「スコルちゃん・・・だよね?」

 

「うん、ボクはスコルなのだ! って、あれれれ!? どーしてボク、アーシアお姉ちゃんとおしゃべり出来てるのだ!?」

 

自身の変化に気付いていないのか、目を丸くしながらそんな事を言う幼女もといスコル。そんなスコルへ、事情を説明すると、彼女は合点したように頷いた。

 

「あ、そういえば、昨日お兄ちゃんが帰って来た時にお迎えしたら、凄く辛そうな顔だったから、心配になってお部屋までついて行ってそのまま眠っちゃったのだ」

 

「言われてみれば、あなた、昨日は夕食も取らずに部屋から出て来なかったわよね。何かあったの?」

 

「いや、それについては解決したから大丈夫だ」

 

そう、鋼の救世主(泣)である事を受け入れる事でな。

 

「でも、どうして人の姿に?」

 

「んー、ボクもわかんないけど、辛そうなお兄ちゃんを見て、ボクがお話出来たら元気にしてあげられるのになーって思いながら眠ったのは憶えてるのだ」

 

「で、眠っている間に人の姿になっていた・・・と。アザゼル先生はグレイプニルの有無が人化に関わっているかもと言っていたけれど、どうやら違う様ね」

 

「はい。それに、京都の時はもっと大人な女性の姿になってました」

 

「それが本来のスコルとしての姿なんでしょうね。今のスコルはあくまでもリミッターをかけられている事によってこの姿になっているのだから。なら、元の姿には戻れるの?」

 

「やってみるのだ。うむむ~~~・・・えい!」

 

なんとも可愛らしい声をあげると共に、スコルの体が光に包まれたと思った次の瞬間、彼女は子犬の姿へ戻っていた。

 

「アッサリ戻ったにゃ」

 

「不思議です・・・」

 

「それじゃあ、今度は人の姿になってみて」

 

「がう!」

 

元気よく返事をするスコルだが、それから五分くらい部屋の中を歩きまわったり、床をコロコロ転がったり色々動きまわるだけで、人の姿になる事はなかった。

 

「くぅ~ん・・・」

 

「・・・どうやら、元の姿に戻るのは簡単に出来るけど、人の姿になるのには何かしらの条件がいるようね」

 

条件か・・・。何なんだろうな。それを満たしたら、スコルだけじゃなくて、フェンリルやハティも人の姿になるんだろうか。

 

「けど、よかったわ。リョーマが小さい子好きじゃなくて。もしそうなら手の打ちようがなかったもの」

 

「全くにゃ。まあ、白音からしたらそっちの方がよかったんだろうけどねぇ」

 

「よ、余計な事は言わないでください姉様」

 

「にゅふふ、さっきのドヤ顔のお返しにゃ」

 

「だから、最初からそう言ってるじゃないか」

 

「で、でしたら、リョーマさんの好みの女性ってどんな方なんですか?」

 

そうだなぁ・・・って、おいおい、アーシアさんや。今は俺の好みのタイプの話なんかどうでもいいんじゃ・・・。

 

「「「「「・・・」」」」」

 

あ、あれ、どうしたのみんな? 俺、まだ何の発言もしてないのに、何故にそんな真剣さ通り越して射殺さんばかりの目線を送って来てるの? 質問というか、もう尋問みたいな空気になってるんですけど、これいかに。

 

「そ、そうだな・・・。『この人と一緒にいて幸せ』だと思える人・・・かな」

 

俺の両親がそうだった。いつでもどこでも仲睦まじくて、呆れる所も多々あったけれど、やっぱり子どもとしては、両親の仲がいいと嬉しいものだった。俺もいつか、こんな相手が欲しいと思わせるくらいに。

 

しかし、女の子達の前で自分の好きなタイプを吐けとかどんだけ羞恥プレイだよ。仕返しとばかりにリアス達のタイプも聞いたら、みんな揃って焦った様に秘密だと返されてしまった。・・・今、俺は泣いていい。

 

「さ、さてと、そろそろ学園へ行く準備をしないと!」

 

「わ、私も」

 

「そ、そういえば、今日の朝食の担当は私だったにゃ」

 

「お、お手伝いします姉様」

 

「あわわ・・・ま、待ってくださいみなさん」

 

バタバタと退室していくリアス達。そして、この場には俺とスコルだけが残されたのだった。

 

「・・・俺も準備しないとな」

 

「く~ん」

 

のそのそと動きだす俺の足下へ駆け寄って来て体を擦りつけて来るスコル。・・・うん、大丈夫。今日も一日頑張れそうだ。

 

制服に着替え、俺はスコルを抱き上げて部屋を後にするのだった。

 

SIDE OUT

 

 

イッセーSIDE

 

「ふわあ・・・」

 

朝の通学路、俺はでかでかとあくびをした。幸い、周囲に人はいない。まあ、見られたとしても気にしないけどな。

 

神崎先輩の戦いを綴ったという『鋼の救世主』が出版されてこっちで一週間。毎日夜遅くまで読み続けている所為で寝不足だった。けど、小説なんざロクに読んだ事の無い俺をここまでのめり込ませるだけの内容だったからしょうがない。むしろ、寝る時間さえ勿体無いくらいだった。

 

「今日も放課後はオカルト部に直行だな」

 

みんなと一緒に本を読みながらのんびりと時間を過ごす。それがこんなにも楽しい事だと思わなかった。

 

「先輩からも直接話とか聞けたらもっと面白いんだろうけどなぁ」

 

でも、それだとネタバレしちゃうかもしれないしな。まずはしっかり読んで、それから話を聞いてみよう。へへ、今から楽しみだぜ!

 

『鋼の救世主』を入れた鞄を手に、俺は学園へ向かう足を速めるのだった。

 

・・・・・・・

 

・・・・・

 

・・・

 

そして放課後、俺はいつもの通り、オカルト部の部室へと赴いたのだが、そこには驚きの人物の姿があった。

 

「あ、あなたは・・・!」

 

「邪魔しているぞ、兵藤一誠」

 

ソファに座ってお茶を飲むその人は・・・間違いなく、俺達の次の相手であるサイラオーグさんその人だった。

 

「ど、どうしたんですか、サイラオーグさん!? なんであなたがここに!?」

 

「勝負の前に一度挨拶をと思ってな。それと、神崎殿に頼みごとがあってお邪魔した」

 

「連れて来たわよ、サイラオーグ」

 

そこへ、神崎先輩を連れた部長が姿を現した。先輩を見たサイラオーグさんが立ち上がり、手を伸ばす。

 

「久しいな、神崎殿」

 

「ええ、お元気そうで何よりです」

 

ガッチリと握手をした所で、部長がサイラオーグさんに尋ねた。

 

「それで、サイラオーグ。リョーマにお願いしたい事ってなんなの?」

 

部長の問いに、サイラオーグさんは先輩を前に深々と頭を下げた。

 

「神崎殿! 突然の申し出に戸惑われるかもしれないが、このサイラオーグ・バアル! 貴殿に師事させて頂きたく参上した! 今度のレーティングゲームにおいて、俺にその資格があるかどうか、判断して頂きたい!」

 

師事? つまり、神崎先輩の弟子になりたいって事だよな。

 

「・・・って、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?」

 

その言葉の意味を理解した俺の驚きの声が部室内へ響き渡ったのだった。




どうでもいい情報ですが、六月二十一日を以って、ちょうど連載開始一周年となります。始めた当初は、まさかこんなにも多くの方に読んで頂けるとは思っていませんでした。本当にありがとうございました。
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