ヒーロー社会の妖怪の山   作:島田愛里寿

55 / 76
今回は少々短めです。


第五十二話 決起2

妖怪連合軍による首都圏の政府主要施設の制圧は予想以上の速さで完了していった。

 

‥‥いくつかの箇所を除いて。

 

まずはマスゴ…いやマスメディアである新聞社やTV局などの制圧だ。

 

特にTV局の制圧にはてこずった。なにせTV局などは制圧されそうなときに時間を稼げるように迷路のような作りをしているからだ。挙句の果てに生中継しようとするあほもいたのでやむなく戦車の砲撃やパンツァーファウストで壁を吹き飛ばして解決したが結構な数の記者を逃がしてしまった。

 

そして最もてこずり、なおかついまだ制圧できていない場所がある。

 

妖怪横丁だ。

 

 

『うわぁ!!』

 

『こちらT-14アルマータ8号車!4号車が湖に落ちた!乗員は脱出したが一時後退の許可を!』

 

「許可する!後退せよ!」

 

戦車隊を前面に森に突入するまではよかったが戦車隊が先走りすぎで孤立してしまいT-14アルマータを6両も行動不能させられてしまったのだ。(と言っても事故に近いやられ方だが)

 

「なかなか苦戦しているようだな文?」

 

「藍様。ええ、戦車隊を指揮していたのは経験が乏しかった山童の士官です。まぁ死者を出していない上に、捕虜になった者もいないので後できつく叱っておくだけにしておきますよ」

 

そしてしびれを切らした妖怪連合軍は切り札を投入することにした。

 

八雲家の八雲藍を筆頭にする化け狐部隊の精鋭と羽衣狐だ。

 

さらには一時T-14・T-15アルマータを下げてオイ車部隊を投入することも決定した。

 

「あのクソガキには一度痛い目に合わさんと気が済まないのでな」

 

「それはわらわも同じじゃ、あの小童。この前わらわの配下が悪人を処理しようとした際に邪魔をして逃がす原因を作りおって」

 

ちなみに妖怪連合軍内での鬼太郎たちへの印象は最悪の一言だ。そもそも妖怪はどんな形であれ人を襲ったり驚かす物だ。(佐渡の狸たちのところにいる多々良小傘の場合は驚かすだけでいいのだが最近はうまくいっていない模様)

 

しかし、妖怪の山ができて以降妖怪たちの人を襲う方針が定められた。

 

1.襲う相手は基本的に真の悪人のみに限定

 

2.危害を加えてきた者に関しては基本的に自己判断でよし

 

3.カタギ、つまり一般人をむやみやたらに襲うのはご法度。ただしその地域の住民が村八分じみたことをしてきた場合は問題なし

 

4.ヒーローに関しては時と場合による

 

と言ったものである。

 

この規定は妖怪の山と親交のある日本国内の妖怪組織にも伝わり即採用されたが、親交のなかった鬼太郎たちは知らず、悪人を食らおうとした妖怪を見かけてはことごとく攻撃してくるため、一部の妖怪以外からは嫌われているのである。

 

「まったく。あの鬼太郎は中部地方や近畿地方等にはその土地独特のルールがあることを知らないのですかね?この前なんかルーミアさんが餌を奪われたって怒ってましたよ?」(ちなみにこの世界線のルーミアはEX状態、すなわち大人の状態のルーミアです)

 

「やはりか」

 

「「「はぁ‥‥」」」




次回 決起3
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。