ヒーロー社会の妖怪の山   作:島田愛里寿

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第五十四話 新政治体制発足

鬼太郎一派への降伏勧告がなされていたころ。妖怪連合軍は政府機関のすべてを完全に手中に収め、緊急事態宣言を発令させた。これは事実上の戒厳令であった。

 

「政府機関は完全に手の内ね」

 

「ええ。先ほど皇居警備の皇居警察本部に先遣隊が到着した所、大喜びで謁見の準備をしてくれているとか」

 

「あらあら。現政権は天皇家と皇居警察にすら見放されたというわけね?」

 

「むしろよく今まで我慢してこられたものですよ。とはいえ我々にはまずやらなければいけないことがあります」

 

「ええ。わかってるわ」

 

そして首都圏一帯を支配下に置いた妖怪連合軍がマスゴミを集めて新政治体制の設立を宣言するとともに各地に逃げおおせた政治家や有力者、ならびに現在混乱を引き起こしていたヴィラン連合と異能解放戦線、そしてその鎮圧にあたっているヒーローらに対して明快にして断固たる声明をたたきつけたのだ。

 

その内容とはまず現在異能解放戦線が主張している解放は混乱を招くだけであるとし、速やかなる武装解除と幹部全員の出頭要請。並びに組織の解体を命令し、ヒーローにはこれまでの独善的な治安維持活動には問題点が多々あるということでヒーロー免許制度の停止及び活動の停止命令、人格やこれまでの経歴の調査や逮捕したヴィランに冤罪の容疑はないか?の確認が取れるまでは各地域ごとに指定された施設で拘束する。なお抵抗したり出頭しなかった者は直ちに全国手配をかけると。

 

そして政治家や妖怪連合軍が政治中枢を握ったタイミングで厚かましくもすり寄って来た有力者や上級国民、そしてマスゴミには次の命令を出した。

 

1.これまでため込んできた資産を普通の生活ができる程度の量を除いてすべて没収する。

 

2.不正行為などがないかを徹底的に調査する

 

3.様々な理由を付けて払ってこなかった税金などがあった場合は全財産を没収してでも払わせる

 

4.これまでの特権などはすべて無効とし、一国民としての責任を果たせ

 

5.政治家のこれまでの多額の給与体制を根本から見直し、経費等もしっかりと提出・公表せよ。なおしなかったり説明責任を放棄した場合は速やかに逮捕・拘束し、不正があった場合は死罪もあり得る。

 

6.報道の自由・報道しない自由などを盾に好き放題やって来たマスメディアの特権はすべてなくなる。これまでのような横暴が今後もまかり通ると思うな。万が一好き勝手やっているのを確認したら適切に処理する。なお某国営TVに関しては今後、受信料の徴収を禁止する。

 

という容赦のない内容であった。

 

当然、マスゴミを筆頭に『言論の自由を守れ!』やら『我々の権利は憲法で保証されている!』などと騒いだが無視を決め込んだ。(「戦車隊で殲滅しては?」という意見も有ったが「某共産党のような蛮行をするつもりか?」と却下された)

 

ちなみにこの声明を受けた近隣諸国(主にあの二国)は治安維持を名目に侵攻しようしたが、某C国では内乱が発生した。理由はいまだに民族差別を行っていたのだが、少数民族に加担した純狐を筆頭にするマフィア(とはいえその実体は中国妖怪の集まり)が動乱を引き起こしたのだ。K国は超常黎明期に混乱状態だった北を併合したは良かったのだが経済はめちゃくちゃで、C国だよりだったので動乱に巻き込まれた。

 

欧州ではこの日本の動きを受けて欧州の裏社会を支配していた吸血鬼一族のスカーレット家も同調し、表立った支配を開始し、欧州のヒーローと交戦を開始していた。

 

世界は混沌に向かっていった。




次回 新内閣・新議会
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