オラリオに失望するのは間違っているだろうか? 作:超高校級の切望
「ああ……嗚呼! 見たぞ! このヘルメスしかと見たぞ!!」
「うわぁ! な、何だよ急に…?」
「発作です。気にしないでください………神ヘスティア、手を。眷属のもとまで連れていきます」
アスフィがそう言ってヘスティアを連れ飛び立つも、ヘルメスの興奮は冷めやらぬ。
「あれがベル・クラネル!
歌劇のように高らかに語る。観客は居ない。
「動く、動くぞ! 時代が動く! このオラリオの地で時代を揺るがす何かが起こる! 【
故に見守ろう。この最高の
英雄達の行く末を、その生と死を。
「親愛なる彼等が紡ぐ【
最高の見世物。最高の娯楽。
最高の暇つぶしにして最高の娯楽。
「ああ、この地に降りて良かった!!」
「どういう状況だこりゃ………?」
「この景色……7年前に、似てる………」
ダンジョンの異変を感じ取り、フィンに調査に向かうよう言われた【ロキ・ファミリア】でも特に機動力の高いアイズとベートは17階層にて見つけた特大の大穴から覗ける18階層の惨状に眉をひそめる。
18階層も半壊して19階層と繋がっている。
階層破壊といえば深層のヴァルガング・ドラゴンを 連想させるが17階層の壁は焼き焦げているだけで崩れてはいない。貫通力の代わりに破壊力が増しているようだが………。
「モンスターの姿がねぇ。まさか倒したのか? リヴィラの雑魚どもが?」
だとしたら、まあ良くやった。
「…………後続部隊…………レフィーヤが、遅れてたそうです。巻き込まれてないといいけど」
「とにかく現状確認だ、急ぐぞ………」
ベートはそう言って大穴に飛び込んだ。アイズも直ぐ後を追う。
リヴィラの街跡地。もう既に仮説的なテントが建てられ冒険者達が休憩している。この空気からして、
後は誰かに何があったか聞けばいい。緊急だったらどちらかが報告に戻るよう言われたが、これなら問題はなさそうだ。
「あら【
「あ、アリーゼさん……」
と、そんな彼等に気付いたのはアリーゼだった。装備がだいぶぼろぼろになっている。
「ここで何があった?」
「アイズちゃんも知ってる7年前の
「ああ? 7年前………」
と、記憶を探るベート。7年前………ダンジョン内に邪神が放ったというモンスターか? 討伐されたらしいが、同種がまた現れた?
「お前が倒したのか?」
「いいえ。リヴィラの皆で戦って、とどめはベル君よ」
「……………ベルが?」
「兎野郎だと!? 何処にいやがる!」
「あっち」
と、アリーゼが指さした方向に向かい走るベート。アイズはキョロキョロと破壊の跡を見回す。間違いなく深層級の怪物。あの時と同じ…………それを、Lv.2のベルが? リヴィラの住人の協力もあったとはいえ、可能なのだろうか………。
「【
「レフィーヤも………? あの、今何処に………」
「あっち」
アリーゼが指さした方向は先程と同じ。アイズも直ぐにベートの後を追う。
「兎野郎!」
「へ、へい!?」
「てめぇじゃねえ!」
ベートは己の言葉に反応した
「悪いな、彼奴疲れてんだ。そっとしといてくれねえか?」
「話なら俺達が聞こう」
Lv.1とLv.2。第一級たるベートからして取るに足らない雑魚。しかしベートを睨み、引かない。ほぉ、と少しだけ苛立ちが消えるベート。
「…………ベートさん?」
「ああ? なんでてめぇがここにいやがる」
レフィーヤに気付いたベートはジロリと睨み付ける。後続部隊に帰還しようとしたタイミングで森に向かったと聞いていたが………。
「あ、あの! 違うんです、レフィーヤは……僕達の為に………」
レフィーヤを庇うように前に出るベル。怯えながらも、逃げない。
「あ、いた………」
「「ア、ア、アイズさん!?」」
そしてアイズが姿を現すと同時に二人揃って同じ反応をする。
「レフィーヤも、居たんだね。二人とも無事で良かった」
「むっ! ヴァレン某!」
ツインテールの少女はサッとアイズの前に移動して威嚇する。
ベートは舌打ちして頭をかくと自分の前に立った二人の冒険者に視線を向ける。
「何があった、話せ………」
「あ、ああ………」
どうやらツインテールのチビは気配を隠している神だったらしい。
その神を、ベルに嫉妬した冒険者が誘拐。その様子に気づいたレフィーヤが後を追い、冒険者達と混戦。ヘスティアが場を収めようとしたが今度は突如深層の階層主級の怪物が出現。
18階層の床と天井に大穴を開けたらしい。
その規格外の怪物を最終的にとどめを刺したのがベル。サポートしたのがレフィーヤ。Lv.6のアリーゼですら倒しきれない怪物をLv.2とLv.3が………正直巫山戯てんのかと言いたいが周りの冒険者達が口を挟まない辺り本当なのだろう。
その後下の階層から戻ってきたアミッドが皆を回復させ、報告してくるとヴァルドに抱えられて帰ったらしい。丁度入れ違いだ。
リヴィラの住人も、ここまで派手に破壊された以上は順次一度地上に戻るらしい。
「僕達は功労者ってことで一番最初に帰って良いって」
「まあそもそもダンジョンに神がいるのは良くないしねぇ」
ヘラヘラと笑うヘルメス。アスフィはなら来るとか言うなよと言いたげな顔をしていた。
「ベル、すごく………すごいね。私との修行も、ちゃんといかせてる」
「そうよねえ。すばしっこくって兎みたい!」
「流石ですベル様!」
「ヴァルドに目をかけられるだけはありますね」
「流石は私の
地上に向かう道中。襲ってくるモンスターに対処するベルを見ながらアリーゼやアイズが褒める。それを面白くなさそうに見るヘスティアは足元の小石を蹴り飛ばす。
「!? な、なんだあ!?」
その小石が壁に当たり、亀裂が走り壁が崩れる。
ざぁ、砂煙が舞い、人が通れそうな穴が空いた。
「これは、未開拓領域!?」
「ヘスティア様が見つけたの? すごい……」
「すごい偶然ね!」
アスフィ、アイズ、アリーゼ。第一級や第二級の彼女達でも知らないダンジョンの新たな領域の入口。ベートは顔を顰める。
「クンクン…………ハっ!」
「なんだぁ、この卵みてぇな匂いは………今此奴
ベートが思わず口に出す反応速度を見せた命はそのままスンスン鼻を鳴らし、穴の奥へと消えていった。
「………命!? おい、一人は危険だ!」
「ま、待ってください!」
「追うわよ、皆!」
「はい………」
「おいアイズ!? たく、何でお前まで………!」
ベル君頑張ったからご褒美あげよう。アイズさんの水着姿というご褒美をな!
よかったね、ご褒美回だ。ゆっくり休むといいよ
さて、アイズがまともに活動できなくなる深い温泉を追加しとくか
因みにヴァルドはギルドへ報告が終わると公衆浴場に向かった
カーリー・ファミリアのバーチェがどうなるかは決めてるんですよ。アルガナはどうしよう
-
フィンに任せる
-
ヴァルドに調き─鍛錬されたティオネが勝つ
-
ヴァルド「戦士の作法を教えてやろう」
-
船止めるためにぶん投げた石で船ごと沈む