転生したらスーパー戦隊になっていた件   作:盈月さん

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14話 魔王襲来

テンペストの首都リムルは、毎日千客万来だ。

多くの者達は友好的な魔物やドワーフ達で、俺とリムルへの挨拶や町の見学が目的のようだ。

たまに、庇護を求めての来訪なんてのもあった。

そのため、リムルに妖気(オーラ)を抑えるように言われ、リムルの教え通りに妖気(オーラ)を抑えている、だからか、たまに他所の魔物達に嘗められる。

 

「へっ!!人間風情が嘗めるなよ!!」

 

物騒な奴らがちょくちょく、俺にかかてくるが…

 

「ようこそ、魔都リムルへ…で、ご用件はなんでしょう?」

 

「ずびなぜんでじだ」

 

大体が俺とリムルの秘書をやっているシオンにボコられ、半殺し状態で終わる。

俺とシオンに抱えられたリムルが、様子を見るために森の中を歩き進む。

そんな俺らを木の影から見ている者達が居た。

 

「スライムと人間が王だと?調子に乗りやがって…」

 

「しかも、襲ってきた相手を殺しもしない、お人好しらしい…」

 

「じゃあその座も、笑顔で譲ってくれんじゃねぇ…ガッ!」

 

一人が空中に浮かび上がる。

 

「なっ…誰だ!?」

 

1人が空中でバタバタと暴れている中、もう一人が上を見ると、ソウエイが木の上に居た。

 

「確かにあの方々はおやさしい…お前らのような輩すら「殺すな」と、命じられているくらいだ…だが」

 

ソウエイは刀を抜き、釣り上げた一人に刀を向ける。

 

「「甚振るな」とは命じられていない」

 

ソウエイは少し不気味な笑みを浮かべた。

 

「今、何か悲鳴が聞こえなかったか?」

 

確かに、今なんか悲鳴が聞こえたな。

リムルの言葉に俺は共感していると

 

「今朝、ハクロウ様がゴブタの訓練レベルを上げると、言ってましたから」

 

「「…納得」」

 

シオンの説明を聞いて、俺とリムルは納得した。

恐らく、俺たちは新興勢力として試されている所だろうな。

とりあえず、来る者は拒まず、俺たちの存在を認知してもらうとするか。

と、俺たちは思っていたが

何かを察したリムルが、シオンから離れ、猛スピードで走って?行った。

 

「リムル様どちらへ…」

 

リムルが向かった目的は、あれ(・・)だろうな、俺もリムルの後を追って、走り出す。

魔力感知で強大な魔力の塊が飛来してくるのを捉えた。

リムルに追いついた俺は門の外へと飛び出す。

案の定、魔力の塊は空中で軌道を変化させ、俺ら…いや、恐らくリムルを追尾して来た。

とんでもない速度だ、何をどうすればあんな速度が出るのだろうか。

町の外出て、森の中で俺らは迎え撃つ事にした。

俺はアクセルラーをリムルはいつでも刀を抜ける態勢になった。

覚悟を決めると、その魔力の塊が俺らの目の前に着地した。

魔力の塊が着地した際、地面はえぐれ、風圧で木々が倒れていく。

 

「初めまして」

 

煙の中から少女の声が聞こえて来た。

煙が晴れると、そこに居たのは、少女だった。

桜金色の髪をツインテールに結び、露出の多い服で身を包んでいる。

 

「ワタシは魔王ミリム・ナーヴァだぞ。お前らがこの町で一番強そうだったから、挨拶に来てやったぞ!」

 

…………いきなり魔王かよ!!普通最初に来るのって、四天王(最弱)とかだろ!!

俺は心の中で叫んだ。

魔王こと、ミリムはスライム姿のリムルを指で突いていた。

 

「初めまして、リムルと申します…こっちはエムルです。なぜ私達が一番強いって思ったのですか?」

 

リムルが丁寧にミリムに聞く。

まぁ、妥当な判断だろうな。

リムルの質問に、ミリムは

 

「ふふん、それで妖気(オーラ)を隠したつもりか?…この「竜瞳(ミリムアイ)」にかかれば、相手の隠している魔素量(エネルギー)など、まる見えなのだ…ワタシの前で、弱者のフリなど出来ぬと思うがいい!」

 

自慢げにいいながら、ミリムはリムルを持ち上げた。

 

「ところで、お前はその姿が本性なのか?ゲルミュッドの残した水晶では人型だったが」

 

ゲルミュッド?

何で知ってるんだ?と、俺が思っていたら

 

「この姿のことですかね」

 

「おおっ、これだ!」

 

リムルが人型になると、ミリムはまじまじとリムルの観察を始める。

そういえば、ゲルミュッドの奴が魔王がどうとかこうとか言ってたな。

 

「水晶ではもう少しちまかった気がするのだ。さてはお前…豚頭帝(オークロード)を喰ったのか?」

 

「…ええ、まぁ」

 

2人が話している中、考える。

何が目的なんだこの魔王…ゲルミュッドか豚頭帝(オークロード)の復讐か?

 

「それで今日は、どんな御用でのお起こしでしょうか?」

 

「む?」

 

リムルの質問に、ミリムは何を言っているのだという顔で

 

「最初に言ったではないか、挨拶だぞ?」

 

リムルの言葉に間ができる。

それだけかよ!?

俺と恐らく、リムルも心の中で叫んだ。

ま、まぁ戦わずに済むならそれでいい、多分今戦ったら俺らが負ける可能性の方が高い。

俺が一安心していたら、後ろから気配を感じ振り返る。

リムルも気づいたようで、後ろを見ると、誰かが剣を持って飛び上がっており、そのままミリムに斬りかかった。

 

「ランガ!リムル様とエムル様を連れて逃げなさい!」

 

ミリムに斬りかかったのは、シオンだった。

何やってるんだよ、あの秘書!

俺が止めようとするが、

 

「心得た!」

 

リムルの影から出てきたランガが、俺とリムルを背中に乗せて走り出す。

 

「なんだ? ワタシと遊びたいのか?」

 

シオンの剣をミリムは片手で掴んで止めていた。

 

「ま、待て!待てランガ!」

 

「待てません!お許しをリムル様、エムル様!」

 

リムルが止まるように言うが、ランガはそのままは走り続けた。

 

「待てって!!」

 

リムルは木の枝を両手で掴み、両足をランガの首を挟んだ。

 

「キャイン!」

 

俺はランガが止められた瞬間、地面に降りた。

リムルにやられたランガは、ぐってりとする。

そんな中、俺とリムルはシオンとミリムの方を向いた。

だが、ミリムに仕掛けていたのはシオンではなく、ソウエイだった。

ソウエイはミリムを糸で拘束していた。

 

「魔王とはいえども、この糸の束縛より逃れることは簡単には出来まい…少なくとも数秒はな」

 

「数秒で十分だ」

 

今度はベニマルが現れ、ベニマルは左手に黒炎を生成していた。

 

黒炎獄(ヘルフレア)

 

ミリムは諸にベニマルの黒炎獄(へルフレア)を食らった。

 

「火傷くらいしてくれると嬉しいが…」

 

黒炎が燃え続けているなか、ベニマルは呟くが

 

「わはははは!すごのだ! これ程の攻撃、他の魔王ならあるいは倒すことが出来たかも知れぬ、だが…」

 

黒炎獄(へルフレア)を諸に喰らったミリムだったが、無傷の状態で立っていた。

 

「ワタシには通用しないのだ!」

 

ミリムが妖気(オーラ)を一気に解放した瞬間、風圧で地面がえぐれ、木々が吹き飛ばされていく。

俺とリムルはランガが俺達の上に乗って守ってくれた。

 

「…なんとすさまじい…」

 

ランガの言うとおりだ、妖気(オーラ)を放っただけで、地面が大きくえぐれ、木々が無くなっている。

 

「!リムル様!?」

 

気が付くとリムルの姿が無かった。

リムルは怪我をしているシオン達に近づき、

 

「大丈夫かシオン、ホレ、回復薬だ」

 

「…リムル様!」

 

「リムル様…なにしてんだ、早く逃げてくれ」

 

「お前らもホレ、それを飲んで寝てろ」

 

リムルは回復薬をベニマル、シオン、ソウエイに渡してミリムの方を向く。

 

「あとは俺がやる」

 

それだけを言い、ミリムと見つめ合う。

リムルの奴、ミリムをどうやって倒すつもりだ…!

そう思いながら、俺はリムルとミリムの戦いの結末を見届けることにした。

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