「ちょっ!タンマタンマ!!」
「稽古をつけて欲しいと言ってきたのはエムル様ですぞ」
会話しながら俺はシンケンレッドで、指南役である鬼人、ハクロウと稽古をしていた。
無限ループのように剣を撃ち込んでくるハクロウと防衛一方の俺。
どうしてこうなったというと…遡ること数時間前
────数時間前
ふと、目を覚ますと天井が見えた。
頭がくらくらする…
頭を押さえながら俺はベットから上半身だけ起こした。
頭がクラクラするのは無理もない、魔人を一発で気絶させるパンチを人間が頭に喰らったのだ。普通ならば、死ぬのだろうが…俺のスキル
ハハッ…スキル様々だな…
「エムル様、起きられましたか」
シュナが俺の傍にやってくる。
「えっと…俺は確かミリムのパンチを諸に喰らって…」
そこからのまったく記憶がない…気絶したのだろうな。
「えぇ、それで頭が凄いことになっていたので…ある程度再生するまで待ったのち、ここへ運んだのです」
「…」
俺の頭どうなってたんだよ…
そんなことを思いながら、あることを思い出した。
「そういえば、あの魔人らはどうなった?」
「嗚呼、魔王カリオンの部下のフォビオのことですね、あの人たちならもう帰ってしまいましたよ」
「うん?」
俺は頭の上にハテナを浮かべた。
「……俺が気絶してから何時間たった?」
「三日ですよ」
「はい?」
「ですから三日ですよ、エムル様が寝ていたのは…」
…俺、そんなに寝ていたのか!?ま、まずは状況を聞くことにするか
「…俺が寝ている間、何があったんだ?」
「実は───
シュナ曰く、魔人の名は先程、言っていた"
フォビオが来た理由は、どうやら魔王カリオンが前の
フォビオを帰らせた後、それを聞いたリムルがミリムに問い詰めたところ、ミリムと他の魔王達が共謀し、
だから、ミリムが来たのか…確かミリムって配下とか居ないんだっけ?
「まぁ、大体の状況は分かった…取りあえず、腹が減ったから何かくれない?」
「……そ、それがですね…」
「?」
シュナが少し顔がこばわるのを見て、俺は疑問だったが、その答えはすぐ分かった。
「エムル様!お昼お持ちしました!」
部屋に入ってきたのは、ダークマターを器に入れたシオンだった。
ダークマターから物凄い異臭がしたため、俺は鼻をつまみ、シュナは着物の袖で鼻を覆う。
「最近、エムル様が魔物を使った料理を食べていると聞いたので、私も作ってみ」ました!」
う、嘘だろ…!ただでさえ、普通の食材でダークマターを作り出すシオンが、魔物を使って料理したら……ど、どうにかして回避する方法は…!
俺が必死に考えてると、ふと、あることを思いつく。
「し、シオン…料理はうれしいんだが、俺は三日間寝ていたから身体がなまってるんだ…だから、ハクロウに稽古を先につけて欲しいんだ…だからな、それを置いといたら冷めてしまうから、ベニマルとかに食べさせてあげて…」
「そうですか…」
寂しげな顔をしたシオンは、料理を持って失礼しますとだけ、言い出て行った。
すまんな、ベニマル…
「それじゃあ、ハクロウと戦ってくるか…」
「気負つけてくださいね」
「嗚呼…」
シュナを部屋に残し、俺はハクロウの下へ向かった。
────現在
「ぐわぁー!」
ハクロウの剣で吹き飛ばされ、木にぶつかって止まる。
その際、変身が解除されてしまう。
「まだまだですな、エムル様…」
「まだまだ…!」
次に俺はリュウソウチェンジャーを作り出し、左腕に付け、次は赤い色のリュウソウルを作り出しては、ナイトモードへと変える。
「リュウソウチェンジ!」
そう叫んでは、リュウソウルをリュウソウチェンジャーに装填する。
ケ・ボーン! ワッセイ!ワッセイ!ソウ!ソウ!ソウ!ワッセイ!ワッセイ!ソレ!ソレ!ソレ!ソレ
待機音が鳴り終わったのと同時に、バイザーを回す。
リュウ SO COOL! ウワ~ッハッハッハッハァ!
俺はリュウソウレッドへと姿を変えた。
「栄光の騎士!リュウソウレッド!…ソウルを一つに、行くぞ!」
名乗った後、俺はリュウソウケンを片手にハクロウに斬りかかる。
「その意気ですぞ、エムル様」
しかし、俺の剣はすぐにはじき返されたため、距離を取る。
「…」ツヨソウル!
リュウソウケンにツヨソウルを装填しては、恐竜の頭部を二回程動かす。
リュウ、ソウ、ソウ、ソウ!コノカンジ!
更にリズムに合わせて恐竜の頭部を四回程動かしながら、ハクロウに向かって走り出す。
「はあぁー!」
ツヨソウルの効果により身体能力を強化し、ハクロウに斬りかかる。
「ふむ、身体強化ですか…」
流石はハクロウだ、剣を受け止めただけで、俺がしたことが分かるらしい。
「まだまだ!」
無造作に剣を勢いよく振り続けては、少しずつハクロウを押していく。
「確かにそのお力はお強い…じゃが…」
俺の腹にハクロウの剣が三連撃で入ってくる。
「がはっ!」
吹き飛ばされた俺は地面に転がり、その際にツヨソウルの竜装が強制解除される。
「まだまだ使えこなされてませんな」
「くっ…!」
ハクロウの言う通りだ。実際、俺はスーパー戦隊の力を使えこなせていない…まぁ、何百人もいるスーパー戦隊の力を一人が使うとなると、全員の力を習得するには時間がかかる。
まぁ、そこは時間をかけるしかないな、目指せ!ゴーカイジャー並みの使いこなし!
「余所見しているとは余裕そうですな、エムル様」
「えっ…」
こうして、俺はハクロウに数時間叩きのめされた。
────
「し、死ぬ…」
やっとの思いで、俺は自分の庵に戻ってきた。
「遅かったな」
声が聞こえた、縁側に居たのはスライム姿のリムルだった。
「ハクロウに殺されかけたよ…」
「死なないのに?」
軽く笑うリムル。
「痛いモノは痛いんだよ…で、何か用?」
リムルが何用もなく俺の所に来るはずがないと思った俺は、リムルに尋ねる。
「ふっふっふ…実はな、ある計画を進めることになったんだ?」
「ある計画?」
「そう!その名も、ヨウム英雄化計画!!」
「…ヨウム、英雄化計画…?」
ヨウムって誰?
俺がそんなこと思っているが、リムルは話を続けた。
「実はな───
リムル曰く、前に、リムルが人の国に流した
リムルがヨウムと話していたのだが、ヨウムが見た目と違って、いい奴だと判断したリムルが、英雄化計画をすることにしたらしい。
元々はリムルが
まぁ、
そこで、ヨウム達を英雄だとでっち上げ、リムルや俺らは、勇敢な英雄に装備や食料を渡したいい魔物の集団とアピールするのと、人間である俺と英雄が居ることで安全だとアピールするつもりらしい。
「…なるほど、ヨウム達は英雄と称賛を受けることができ、俺らは人に安全だとアピールすることが出来ると…まさに、win-winな関係だな…」
「だろ~?」
リムルの説明を受け、俺は納得した。
「…てことは、これからヨウム達がハクロウの稽古に参加するのか?」
「当分はな」
正直な所、俺は心の中で喜んだ。
だって、ハクロウのしごきが少し楽になるからだ。
「あっ、そうそう…酒を持ってきたから、飲もうぜ…!」
そう言い、リムルは酒を取り出したのち、人の姿へと変わる。
「んじゃあ、頂きますか!」
こうして、月を見ながら俺達は酒を楽しんだ。
酒のせいか、途中で頭が痛くなり、それと共に誰かと酒を飲んでいる記憶が見えるが、視界に入っていた全員の顔に黒い靄がかかっていて、よくわからなかった。
これは、俺の前世の記憶が少しずつ戻っているっということか?
まぁ、今は酒を楽しむか…!
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