転生したらスーパー戦隊になっていた件   作:盈月さん

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30話 商人ミョルマイル

リムルが旅立って数週間経った。

ドワルゴンの時と同様、リムルが居なくても、皆は平和に暮らしていた。

俺の仕事も、シュナのお蔭でだいぶ楽になっている。

今日も、執務室で仕事をしていたら、

誰かがノックして来た。

 

「入っていいぞ」

 

「失礼します…エムル様、エムル様とお会いしたい人が参りました…通してよろしいでしょうか?」

 

シュナが執務室に入って来ては、来客が居ると言ってきた。

 

「分かった、今行く」

 

俺は仕事を一回中断し、来客が居る場所へと向かった。

 

────────────

 

来客室で待っていたのは、丸々と太った身体で、立派な髭を生やした商人らしき男だった。

 

「お初にお目にかかります…私は、フューズ殿の紹介で参りました。 商人のガルド・ミョルマイルと申します」

 

ミョルマイルと言った、商人は紹介状のような物を取り出した。

 

「自分は、ジュラの大同盟の副盟主、エムル=テンペストです。紹介状を拝見させてもらいますね」

 

俺は、ミョルマイルから紹介状を貰い、紹介状の内容を確認した。

確かに、フューズが書いた紹介状だ。 リムルの奴、ちゃんと上位回復薬(ハイポーション)の販売先を確保してくれたな。

 

「はい、確かに、フューズ殿からの紹介状を拝見しました。 今すぐ、上位回復薬(ハイポーション)1000本をご用意致します…リグルド、用意してきてくれ」

 

「承知しました」

 

同伴してくれていたリグルドは、一礼してから、上位回復薬(ハイポーション)を用意するために来客室から出て行った。

 

「宜しくお願い致しますぞ……失礼なことを伺いますが、何故、人でありながら、魔物に肩入りするのですか?」

 

やはり聞いてきたか、確かに通の人なら、脅威である魔物に肩入りしようとは、思わないだろうな。

少しの間を空けたのち、俺は口を開いた。

 

「確かに、魔物は脅威です…ですが、魔物の中には、争いもせず、良好な者も居るのです。だからこそ、自分と盟主であるリムル殿で、この国、魔国連邦(テンペスト)を様々な種族と共存が出来る国にしたいのですよ…そのためには、人の協力は不可欠と、自分とリムル殿は考えているのですよ」

 

俺たちの考えをミョルマイルに伝えると、ミョルマイルは目を瞑って考え始めたのち、ミョルマイルは

 

「…なるほど、よくわかりました」

 

ミョルマイルが少し納得しているように、頷いていると、

 

「失礼します。 ご要望の上位回復薬(ハイポーション)1000本を馬車にご用意させていただきました」

 

リグルドが、来客室に入ってきた。

 

「では、私はこれで失礼致します…これからも是非、宜しくお願い致しますぞ」

 

そう言い、ミョルマイルは来客室から退出していった。

上位回復薬(ハイポーション)を一気に1000本ねぇ、相当な商人なんだろうな。

俺はそう思いつつ、執務室に戻った。

 

────────────

 

ミョルマイルが来てから数日後、俺は自分の庵で寝転がっていら、少し懐かしい気配を感じ、庭の方を見ると、そこにはスライム姿のリムルが居た。

 

「よっ!久しぶりだな」

 

「……せめて、思念伝達で前連絡を言ってくれよ」

 

「悪い悪い、お土産買ってきたから、それで許してくれ」

 

そう言いながら、リムルは庵に上がって来ては、何かが入った箱を取り出してくれた。

箱の中身が気になり、開けてみると、そこにはシュークリームが入っていた。

 

「…た、食べていいよな?」

 

俺がリムルに訊ねる。

 

「ああ、今、思念伝達でシュナとシオンも呼んだから、もう少しで来ると思うぞ」

 

リムルの返事を聞きながら、俺はシュークリームを食べ始めた。

俺が夢中でシュークリームを食べていたら、シュナとシオンも到着した。

 

「まぁ! なんと愛らしい形のお菓子なのでしょう、これがシュークリムル(・・・)というスイーツなのですね!」

 

「シュークリームな」

 

シオンとシュナは、美味しそうにシュークリームを食べ始めた。

 

「あれ?リムル様?」

 

「よぅ、ベニマル、お土産あるぞ」

 

今度はベニマルがやって来た。

 

「いつの間に帰っていたんです?」

 

「ついさっきだよ、影移動で一時帰国だ」

 

リムルがベニマルに説明していると、次はハクロウとゴブタ達がやって来ては、リムルが帰ってきたと聞いた者達が次々へと俺の庵に集まってきて、庵の中はぎゅうぎゅう詰めになった。

皆が集まる中、俺はリムルに町の運営について話した。

勿論、ミョルマイルについても話した。

 

「リムル様、リムル様のお話もお聞かせください。 人間の国で先生になられたとか」

 

「実はな…」

 

シュナが気になって、リムルの話を訊ねると、リムルは全て話してくれた。

シズさんの心残りだという子供達は、国が強制的に呼び出し、そのせいで魔素が安定せず、死を待つだけなのだそうだ。

これを聞いたいリグルドは、子供達同情し、涙を流した。

 

「気の毒だとは思うが、手を貸してどうにかなるもんですか?」

 

「難しいでしょうな、膨大な魔素を安定させる程のスキルとなるとユニーク級…厳しい修行を課したとて、獲得できるとは限りませぬ」

 

ベニマルの質問にハクロウが茶を啜りながら答えた。

だが、リムルには一つ、思い当たることがあるようで、鍵は精霊らしい。

リムル曰く、シズさんも元は子供の頃に魔王に呼び出されたそうで、その魔王に炎の巨人(イフリート)を憑依させられたのだが、イフリートのお蔭で魔素を制御できていたのでは?というのが、リムルの仮説なのだ。

しかし、いつの間にか四つもシュークリームを食べていたトレイニーさんが、口ばさんだ。

トレイニーさん曰く、上位精霊は気まぐれで、気に入らないと行けないらしいので、どうにかして、精霊女王と呼ばれる者が治める、精霊の住処に行ければ、相性のいい精霊と会えるかもしれないらしい。

 

「まぁ、皆ありがとうな…またな!」

 

色々な情報を集めることが出来たリムルは、俺らに礼を行った後、影移動で戻って行った。

俺らも、少しばかり庵で休んだ後、それぞれが仕事に戻った。




はい、大半の人が予想出来ているでしょうが、次章から胸クソやグロシーンが多めになってきます。
ご注意ください。

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