転生したらスーパー戦隊になっていた件   作:盈月さん

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今回は、リムル視点です。


34話 絶望の魔国連邦

イングラシア王国からの帰路で、西方聖教会の誇る聖騎士団(クルセイダーズ)の長、坂口日向(ヒナタ・サカグチ)と交戦していた俺は大賢者とランガから、町中に空間転移と影移動ができないこと聞き、ランガにまたがり洞窟の近くに転移することにした。

エムルが居るから、間が一があっても大丈夫かもしれないが…

俺は皆の無事を願いながら転移した。

 

「リムル様!」

 

洞窟からガビルが出て来た。

恐らく、俺の気配を感じて出て来たのだろう。

ガビルと共に出て来たベスタ―から、町が何からの魔法に覆われて、外部からの干渉を阻まれているのではないかとベスタ―の予測を聞き、さらに、ミリムの宣戦布告にユーラザニアの避難民受け入れ要請。

ミリムの方も気になるが、今は魔国連邦(テンペスト)に起こった異変だ。

 

「ご無事で何よりです。 リムル様」

 

「ソウエイ」

 

俺の影からソウエイが現れた。

恐らく、ヒナタ達にやられ、消えたソ分身体の気配を察し、俺の身に何かあったのだろうと心配してくれてたのだろう。

俺はソウエイと、ソーカ達を始めたソウエイの部下達と、町の端に来ていた。

 

《内部に基点のある大魔法"魔法不能領域(アンマジックエリア)"の影響と、外部から仕掛けられた結界による魔素濃度の低下を確認。》

 

大賢者に結界の解析鑑定をさせ、その結果を俺は聞いていた。

 

(魔素濃度の低下?ヒナタと戦った時の"聖浄化結界(ホーリーフィールド)"と同じものか?)

 

《否。原理は同じですが、浄化能力が弱く。 劣化版だと推測。 多重結界で抵抗可能です。》

 

俺は、ソウエイに聖浄化結界(ホーリーフィールド)の劣化版を張っている者を探すように伝え、魔法不能領域(アンマジックエリア)の影響を受けず、思念伝達を送れるようにするために、粘鋼糸をソウエイに預け、町の中に入った。

町の中は、とてもひどい状態で、あちらこちらで、家や露店が壊され、火が燃えていたり、壁に血が付いていた。

胸騒ぎが増していく中、俺は広場に向かうと、広場には人だかりができていて、俺に気が付いたリグルドやカイジン達が走って来た。

俺と連絡が付かなくなったことで心配を掛けたようで、リグルドは泣き出す始末だ。

リグルドが落ち着いたころで、俺が人だかりを聞こうとしたその時、爆発音が響いた。

爆発音が聞こえた裏路地へ駆け付けると、ゲルド達、猪人族(ハイオーク)達が道を封鎖し、内側ではベニマルとグルーシスが戦っていた。

その背後で見知らぬ美女が蹲り、意識のないヨウムを抱えている。

グルーシスはどうやら二人を守ろうとしているみたいだ。

 

「……そこを退け、グルーシス」

 

「それは出来んな。 冷静さを欠いた今のあんたらに、この女は渡せねーよ!」

 

「そいつは、第一容疑者だ」

 

刀を抜いていないベニマルは、襲い掛かって来たグルーシスを左手一本で地面に叩きつけた。

 

「お前やヨウムには悪いが、追求しない訳にはいかない」

 

「やめろベニマル!」

 

俺はベニマルを止め、改めて何があったかを聞き、町の中央広場へと移動した。

そこには、多くの魔物達が横たえられていた。

男も女も子供も関係なく。

広場で横たえられていた全員が息絶えていた。

……なんだ? なんで、町の住人達が血塗れになって…死んでいるんだ? 

ベニマルやゴブリンロードの一人が、人間達による襲撃があったと、説明してくれる中、俺は説明を聞き流しながらその光景を見続けた。

そうか……俺が言った、人間を襲うなという命令に従ったせいか。

弱体化していた魔物達は、抵抗もできず…

 

「私が大魔法を使用しなければ、こんなことにはならなかったでしょう」

 

ミュウランの言葉を聞き、俺は殺意がこもった目でミュウランを見たが、

 

《告。大魔法"魔法不能領域(アンマジックエリア)"よりも、町の外部から張られている、もう一つの結界のほうが影響は上だと推定。》

 

それを『大賢者』が止めてくれた。

そうだ…落ち着け。冷静にならないと…

俺は心の中で、何度も自分に言い聞かせ、怒りを押し込めた。

俺は息を吐き、ミュウランの処遇を保留し、宿に軟禁することにした。

そして、俺はふと思い、ベニマル達に訊ねた。

 

「なぁ…エムルはどうしたんだ?」

 

先ほどからエムルの姿が見ない。

あいつがこの事態を放置するはずがない。

 

「……リムル様、詳しいことは会議室で話しましょう…」

 

皆が視線を落としている中、ベニマルが声を絞り出すように会議室へ移動を提案してきた。

 

「…分かった、そっちで聞く」

 

俺は頷き、その場にいる幹部達と共に、会議室へ移動しようとした時、

 

「リムル様」

 

聞き覚えのある声に呼び止められ、俺は声の方を振り返る。

 

「よろしければワシも会議に参加させてもらいませんか? 今回の件について、外の者の視点でお話しできるかと」

 

「あんたは──来ていたのか…ああ、助かるよ。 ミョルマイル」

 

俺の視線の先には商人で、前に魔国連邦(テンペスト)から上位回復薬(ハイポーション)を1000本買ってくれたミョルマイルが居た。

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