「…」
ついさっき、起きた俺はベットに足を延ばして座っていた。
俺は
……やって、しまったんだな俺は……同族である人を…
俺は人を殺めた両手を見た。
だが、不思議と罪悪感などは感じない。
もしかしたら…俺は、あの騎士が言っていた通り人の皮を被った魔物なのかもしれないな…
「よ、大丈夫か?」
そうこうしていたら、リムルがやって来た。
「リムル……すまん! お前に
俺はベットから降りて、土下座をしてリムルに謝った。
俺はリムルに責められるつもりだったが、リムルは怒らず、
「顔を上げろ、今回の件は俺の責任だ…後、アイツらを蘇生する方法を見つけたんだ…」
と言ってきた。
「え?」
呆気を取られた俺は、声漏らし混乱した。
蘇生…死んだシオン達をか?
俺が混乱している中、リムルは死者蘇生について話してくれた。
シオン達を蘇生する方法は簡単、リムルが魔王になれば蘇生できる可能性があるそうで、前例である竜皇女…ミリムの話の場合、魂が消滅したため、友が化物になってしまったが、シオン達の場合、結界で魂の拡散が抑え込まれている可能性があり、その可能性は3.14%と、十分だった。
それに、リムルは魔王種を獲得していたため、後は種を発芽させるだけだ。
だが、種を発芽させるには、条件があり、その条件は──人間の魂一万以上が必要になる。
そして今、ファルムス王国と西方聖教会の連盟軍およそ三万が進軍中だそうだ。
だが、そこで問題が起きた。
ベニマル達で魔物を弱体化させている結界を破壊してもらおうと、リムルは思っているそうだが、問題が先導している軍たちだ。
二手に分かれているため、どっちに指揮官が居るか分からないし、リムルが片方と戦っている間に、逃げられた、後々めんどくさいことになる。
……リムルは今回の件は、自分がケジメをつける必要があると言って居るが、俺も今回の件にはケジメをつけたい、シオンは俺を守るために死んだんだ…このまま、指をくわえ、何もできないのは嫌だ。
俺は真剣な眼差しでリムルを見て、リムルに頼み込んだ。
「リムル、先導している軍の方は、俺に任せてくれないか!? 今回の件は俺もケジメをつけたいんだ!」
「……だけど、お前は人間だろ? 俺らはこれ以上、お前に同族である人を殺させたくないんだ…」
リムルは嫌そうな顔をしたが、それでも俺は、真剣な眼差しでリムルを見た。
「頼む…! 覚悟は出来てるんだ!!」
「…………分かった…先導している軍は、お前に任せる…だが、前みたいに無茶はするなよ」
「…ああ、分かっている…ありがとうなリムル…」
俺が先導している軍の相手を任せてくれたリムルに、俺はお礼を言った。
「じゃあ、俺はやることあるから、先に会議室に行っといてくれ」
「分かった、早く来いよ」
俺はリムルを見送り、服装を整えた後、会議室へと向かった。
────────────
俺が会議室に来て、しばらくの時間が経ち、リムルが会議室に入ってき、魔王になることだけ、皆に宣言して皆が人々をどう思っているかを聞いた。
不意を突いて襲撃してきた人が許せないと言う者も居れば、今まで通りに人と接する自信がない者もなどいった者が多かった。
だが、ゴブタとリグル、リグルド達は、同じ師匠の下で同じ釜めしを食べたヨウム達、俺らを心配して駆け付けてくれたエレン達、冒険者や商人達、そして、自分たちのために尽力を尽くしてくれた…俺が居るこそ、人間と一括りにすべきではないという者も居た。
人との今後の関係に対して、様々な意見が交わされた中、リムルがあることを話した。
「…あのな皆、俺は元人間で、俺とエムルは転生者だ…」
リムルの発言に、多くの者が驚いた顔をする。
そして、リムルは転生前と転生後…皆と会うまでのことを話し、自身が元人間だったから、人間と仲良くしようと考えた。
そして、そんな甘い考えが今回の事態を引き起こしたと言い、リムルは皆に謝った。
リムルは会議が始まる前、思念伝達で聞いてた。
俺が転生者だということを、俺は勿論了承した。
最初こそ、リムルに驚かれたが、覚悟を決めたのに、俺だけ言わないのはおかしいからな。
「……俺の前世のことを言おう…」
リムル同様、俺も前世で何があったことを話した。
俺のスーパー戦隊の力のことも、向こうで電車に引かれて死んで、色々なことを忘れていることを…そして、町を襲撃した異世界人達と同じ世界だと…
俺とリムルは、裏切り者と罵られ、最悪この町を追われると、覚悟していたが、皆は
俺らの前世を無視して、俺らが何者だろうと、自身の主であることには変わりはない、となり、今回の件は自分たち全員の甘えと油断で、今回の件が起こったと、いう事になった。
少し休憩を挟み、今後について話し合った。
リムルは、魔王になる理由を述べた。
理由は二つあるそうで、一つはシオン達の復活。
二つ目は、人と友好関係を結ぶために、魔王の箔を使うことで、武力による交渉は不可能だと悟らせ、同時に他の魔王に対して、牽制を行い、人類の盾になると悟らせる。
そして、リムルは相手に対して鏡のように接すると、今後の方針は決まった。
だが、カイジンは、新たな魔王の誕生となると西方聖教会当たりが強くなると予想しているそうだ。
西方聖教会…確か、魔物の殲滅を掲げている教会で、今、ファルムス王国と共に
「差し当たって、対処すべき人間は侵攻中の連合軍ですね。 布陣を考えませんと…」
ベニマルが布陣を考えていると、リムルが口を出した。
「ああ、それなんだが、連合軍の相手は俺とエムルに任せて欲しい」
「え?」
ベニマルは驚いた顔していたが、リムルは続けた。
「理由はある、これを成すには、俺が魔王になることが絶対条件だ…それに、これは俺とエムルのケジメなんだ…」
「ああ、勿論だが、俺らは油断もしないし…手加減もしない…」
俺らの身を心配する声もあったが、俺らは皆を説得し、人選を選んだ。
魔物を弱体化させている結界の元を、北はソウエイ達諜報部隊が、東がベニマルが、南をガビル率いる、
俺とリムルは、出撃前に準備をしていた。
いつもの戦闘服を着て、リムルは翼広げ、俺はスカイホーキーに跨った。
「ほれ、お前も、変身までこれを付けとけ…」
「これって…」
リムルが渡してきたのは、リムルが良くつけている抗魔の仮面と言っていた物だった。
だが、色が変わっており、白色の部分は変わらないが、銀色の線の部分が金色に変わっていた。
「それなら
「…分かった」
俺はリムルに言われるとおりに、仮面を付けた。
リムルも俺に続くように仮面を付けた。
俺とリムルは顔を合わせ、頷いた。
「「────行くか」」
俺とリムルは空に飛びあがり、連合軍の相手をするために向かった。
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