転生したらスーパー戦隊になっていた件   作:盈月さん

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42話 獣王国が滅ぶ日

リムルの自宅である庵で、俺とリムル、ディアブロは三獣士から話を聞いていた。

戦いの行く末を見守るために、一人、獣王国(ユーラザニア)に残ったフォビオ曰く、一週間前…魔国連邦(テンペスト)がファルムスに襲撃さえた日、ミリムは獣王国(ユーラザニア)に宣戦布告したそうだ。

最初は獣王戦士団で全員で、カリオンと共にミリムとたたかうつもりだったのだが、カリオンがそれを止めた。

そして、一週間後、ミリムがやってきて、カリオンとミリムの一騎打ちが始まったそうだ。

最初はカリオンがミリムを勢いで押し、さらに百獣化という獣人族(ライカンスロープ)特有の獣化の強化版で身体を強化したのち、獣魔粒子咆(ビースト・ロア)を放ちミリムに直撃させたが、ミリムは無傷で耐えては竜星爆炎覇(ドラゴ・ノヴァ)を放っては、獣王国(ユーラザニア)の首都を跡形もなく消し飛ばしたそうだ。

勿論、フォビオは巻き込まれて瓦礫の下敷きになり、自力で瓦礫をどけた時に見えた光景は、魔王フレイと呼ばれる有翼族(ハーピィ)の女王がカリオンを抱えて飛んで行ったそうだ。

 

「……ミリムらしくないな…」

 

俺はそう呟きながら、味だけいいシオン製のお茶を啜った。

 

「確かにな、アイツが一対一の勝負に他人の介入を許したことが気になるな…」

 

リムルがテーブルに肘を付けなけながら喋ると、シュナが入れたお茶を持っていたスフィアが自身が不思議に思ったことをつぶやいた。

 

「らしくないと言えば、フレイがフォビオを見逃したのも腑に落ちないな…有翼族(ハーピィ)は空から獲物を狙撃する視力をもっている、その上天空女王(スカイクイーン)と呼ばれる有翼族(ハーピィ)の女王がフォビオを見逃すとは思えねぇんだよな…」

 

魔王フレイ…確か、豚頭帝(オークロード)を傀儡の魔王にする計画に加担していた一人だよな。 加担していた魔王達は確か、ミリムとカリオンとフレイと…

 

「…シオン、地図と一緒にミュウランを呼んできてくれ」

 

「はい」

 

────────────

 

シオンがミュウランを連れてきてくれて、俺達はミュウランから色々と話を聞いていた。

 

「────はい、確かにクレイマンは魔王ミリムに接触を図っていました。 あと、私の印象になりますが…クレイマンはミリム様の獣王国(ユーラザニア)に対する宣戦布告は想定外だったそうで、とても苛立っていました」

 

「お、お待ちください!」

 

ミュウランの証言を聞いたアルビスが声を上げて立ち上がった。

 

「魔王クレイマンが獣王国(ユーラザニア)滅亡を裏で糸を引いていたと…?」

 

驚いた顔でアルビスが表情を浮かべている中、スフィアが静かに立ち上がり、どこかへ行こうとしたが

 

「待ちなさいスフィア!」

 

アルビスがスフィアを止めた。

 

「行くなら、全員で攻め込みますよ」

 

怒りの表情を浮かべているアルビス。

獣人族は激情家が多いな…

 

「まぁ待て、もう少し判断材料が欲しい…フォビオ、どっちの方向にフレイは飛んで行ったんだ?」

 

リムルはアルビス達を宥めながらシオンが持ってきた地図を広げた。

 

「魔王フレイは獣王国(ユーラザニア)の北東…おそらくミリム様の支配領域である忘れられた竜の都へ向かったのかと…」

 

フォビオは獣王国(ユーラザニア)から忘れられた竜の都へ指を動かした。

獣王国(ユーラザニア)の北東…フレイの目的地が先にあると言えば…

リムルが獣王国(ユーラザニア)の北東方向へと真っ直ぐに指を動かし、その先にある一つの国に指をさした。

 

「…傀儡国ジスタ―ヴ、魔王クレイマンの支配領域です」

 

────────────

 

考えるために俺は一人、自分の庵に戻っていた。

幸い、今すぐにクレイマン領に攻め込まんばかりだった三獣士達だったが、ベニマルが宥めておいてくれたおかげで今は落ち着いている。

う~ん。 今、魔国連邦(ウチ)は問題が重なってるんだよな…まず一つ目はカリオンの件、ミリムの考えはよくわからない。

二つ目はファルムス王国の後始末…そして、最後に西方聖教会への牽制。

どれもこれも無視することができない問題ばかりなのだが、明らか許容量を超えている。

 

「……悟は、アイツはどうするんだろうな…」

 

畳の上に俺は寝ころび、いつになったら悟に俺の事を話せるか考えた。

悟と俺は親友だ。 よく二人で遊んだし悪戯もしてた。

何をするにもほとんど一緒だった…だが、互いに社会人になってからはあまり会えなくなって、俺とリムルの間には距離が出来てしまった。

だから、今度おごりで酒を飲もうと思っていた時、俺は死に、記憶を失った。

けど、転生先の世界で偶然、俺と同じく転生した親友が居た。

 

「……そりゃ、俺とリムルがよく息が合うわけだ…」

 

様々な三上悟と五永雄太の記憶が頭の中で浮かぶ中、俺は起き上がっては、頬を軽く叩いた。

 

「…よし決めた…前世では色々と後悔があったが、今度こそ! 悔いのないように生きてやる…それが俺の目標だ!」

 

月光が俺を照らす中、俺は一人、高らかに宣言した。

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