転生したらスーパー戦隊になっていた件   作:盈月さん

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48話 宴への備え

各国の代表が帰った後、俺らは談話室に集まってり、ラミリスから色々と聞いていた。

ラミリス曰く、魔王達の宴ワルプルギスは、元々ラミリスとミリムに、ギィという魔王が、三人でお茶会みたいなのをしていたのだが、後に他の魔王達も集まるようになり、揉め事があったら多数決で決める場所になったそうだ。

そして、今から千年前に人間が魔王達の宴ワルプルギスと名付けたそうだ。 

 

「まあ、その時は大戦で混乱していた頃だし、人間からしたら、魔王達が集まって話し合っているのは不吉に思えたんじゃない?」 

 

「「大戦があったのか」」

 

俺とリムルは口をそろえて言うと、ラミリスはマカロンをサクサクと食べ続けながら答えた。

 

「そ、五百年周期で発生する天魔大戦」 

 

それを聞き、俺に疑問が浮かんだ。

あれ? 千年前に、魔王達の宴ワルプルギスの呼称が広まっている時に、五百年周期で起こる天魔大戦が起こっているってことか? もしかして、近々大戦があるってこと!?

リムルがラミリスに問い詰めようとしたが、流された。 

 

「そんなことより、大切なことは今回の魔王達の宴ワルプルギスよ! リムルあんた…魔王達の宴ワルプルギスに参加するつもりなの?」

 

「魔王達の宴ワルプルギスにはクレイマンが来るんだろ? こっちから出向いてみたら面白いて思ってな…飛び入り参加は駄目か?」 

 

「う~ん、大丈夫だと思うけど…」

 

 

ラミリスの問いに、リムルはスライム姿で冷静に答えた。

リムルの答えを聞いた皆からは、クレイマン以外に敵が居ないとは限らないという心配する声や、クレイマンの城に攻め込む機会だという意見が上がった。

だが、俺とリムルが一番気にかけているのは 

 

「…ミリム様の事ですよね?」 

 

俺らの考えを察したベニマルが代わりに言ってくれた。

 

「確かに、ミリム様の今回の動向の裏にはクレイマンの影が見れ隠れしている。 だが操れているのか、自身の意思なのか決め手に欠ける」

 

「それはありません!」

 

シオンはミリムが操られていることを否定した。

ソウエイがミリムの心を読むことはできないと言うも、

 

「根拠はありませんが、あれは絶対本気で懐いていました!」

 

シオンは流石と言いたくなるほど潔かった。

 

「まぁ、何がともあれ、ミリムに直接問いただすしかないな…」

 

「だな、俺らが真相を知る術はないし」

 

「じゃあ、決まりだね!」

 

ラミリスは、座っていたところから浮き上がった。

 

「ワタシがリムルの参加をばっちり認めさせてやるわ! あっ、そうそう…従者は二人までだから、誰にするか決めといてよね!」

 

ラミリスの最後の言葉にシオンやディアブロだけではなく、棚に並んでいた漫画を選んでいたヴェルドラが、自分が行くと喧嘩を始めた。

 

「リムルよ! 無論、我が共に行くよな!?」

 

「いや、お前は留守番だぞ」

 

「…る、留守っ!?」

 

リムルの言葉が余ほどショックだったのか、ヴェルドラはフラついた。

 

「嗚呼、連れて行くのはシオンとエムルだな…」

 

俺とリムルのお供が出来ると分かったシオンは嬉しがり、その他の幹部達は悔しそうな表情を浮かべた。

 

「ベニマル、ガビル、ゲルド達は三獣士と共に進軍中のクレイマン軍を出来る限り捕まえろ、ハクロウ、シュナ、ソウエイでクレイマンの城に攻め込んでくれ…後、ヴェルドラは町の防衛を頼むぞ」

 

「承知」

 

「仰せのままに!」

 

リムルに命令された幹部達が返事をする中、

 

「何故だリムル! 我なら他の魔王どもに引けを取らむぞ!」

 

唯一、ヴェルドラだけは納得していないらしい。

 

「仕方ないだろ、対クレイマン戦では魔国連邦国(テンペスト)の全軍が出動するんだからさ、町には一応、オッチャンとミニティラ、ズバーンを残していくけど、お前が居たらより完璧になるんだよ…頼んだぞ、親友!」

 

俺の説得にヴェルドラは不満そうな顔をしたが、早速町に、強固な結界を張ってくれた。

 

────────────

 

俺らは執務室で迎えを待っていた。

リムルのお供は俺とシオン、ラミリスのお供はリムルが作った人形に受肉させた悪魔のベレッタと、元々はラミリスの下に居て、霊樹人形妖精(ドリュアス・ドール・ドライアド)へと進化を果たしたトレイニーさんだ。

ちなみに、俺らが知らない魔王の情報を聞くためにヴェルドラを呼んでいる。

 

「魔王は、我が知っている限り、我が戯れで滅ぼした吸血鬼族(ヴァンパイア)の都を治めていた魔王と、我と何回か喧嘩したが、勝負がつかなかった巨人族(ジャイアント)の魔王、ダグリュールが居ったな」

 

ヴェルドラが滅ぼした都を治めていた魔王と、ヴェルドラと互角に戦い合える魔王ね…ダグリュールと言う魔王はともかく、吸血鬼族(ヴァンパイア)の魔王に関しては、恨みが薄れていることを祈るしかないな。

 

吸血鬼族(ヴァンパイア)の魔王の名は確か…ル、ルルス? ミルスだったか?」

 

吸血鬼族(ヴァンパイア)の魔王なら結構前に代替わりしたよ、今はヴァレンタイって男」

 

魔王ヴァレンタイね…すごく関係ないのだが、某カップルイベントを思い出してしまう…!

 

「そう言えば、師匠ってギィとは戦ったことはないの?」

 

「む? うーむ…奴は、はるか北方に居を構えて居るため、何もないところに行く必要はないのだ!」

 

ラミリスの問いに、ヴェルドラは何かを胡麻化すように、スライム姿のリムルを横に引っ張った。

 

「まぁギィは強いし、ギィはこのワタシとミリムと同格の最古の魔王の一人だからね!」

 

ラミリスはドヤ顔で言い張った。

それを見た俺は、途端にギィも大した事ないように思えてしまった。

絶対、油断しないようにしないとな…うん。

俺がそう思っていると、万能感知に反応があり、俺らを見送るために待機してくれているランガとミニティラが壁に向かって唸り始めた。

 

「ランガとミニティラ大丈夫だ」

 

リムルはスライムの姿から、シュナが作った黒が基調の新衣装に身を包んだ人型へと変わっては、ランガとミニティラを落ち着かせた。

 

「折角、魔王からの招待なんだ、これくらいの無礼が丁度いい」

 

俺も立ち上がっては、リムルの右後ろ斜めに立った。

そして、光と共に壁に作り込まれている大きな扉が現れ、ゆっくりと扉が開いた。

 

「───お迎えに参りました。 ラミリス様」

 

扉から緑色の髪色をした、ディアブロと同様の威圧を放つ悪魔族(デーモン)…それも最上位種である悪魔公(デーモンロード)が現れた。

 

「そちらが、リムル様ですね…我が主であるギィ様より、お連れするよう仰せつかりました。 どうぞこちらの門を通り、魔王達の宴(ワルプルギス)の会場へ、お進みください」

 

門には、ミリムやクレイマン、ヴェルドラと互角に戦える奴ら、そしてラミリスと同様、最古の魔王が居る、文字通りの魔窟だろうな。

 

「リムル様、行こうぜ」

 

俺は少しからかうようにリムルを様付けした。

 

「…お前にリムル様って言われるのは違和感があるな…」

 

「仕方ねえだろ、俺はリムル様の配下として付き添うんだから、様付けしないとリムル様が配下に嘗められていって思われないようにしないといけないんだからさ」

 

「だとしてもさ…」

 

少し違和感を感じているリムルだが、こればかりは耐えてもらうしかない。

正直なことを言うと、俺も違和感を感じている。

 

「…行くか」

 

リムルが門の向こう側に歩き出したので、俺とシオンはリムルの後を追うように歩き出した。




次回、リムルVSエムル三番勝負

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