「クッ…クックック…やれやれです。 自分の手を汚したくないと言う理由で、面倒なことになってしまった…ミリム、命令です。 リムル=テンペストを殺りなさい」
連れて来た狐を抱き上げたクレイマンは、ミリムにそう命令した。
クレイマンに命令されたミリムは席から一瞬で消え、リムルに殴りかかった。
リムルはミリムのパンチを避けるために空中へと飛んだ。
「よく言うよ、他人に頼っているくせに」
「何を言う、ミリムは人の命令を聞くような者ではないでしょう? ということは、今のはミリムの意思だ」
リムルが問い詰めるも、クレイマンは屁理屈を言い放った。
「まぁ、いいさ…どうせミリムは助け出すつもりだったし、それに俺らが出たら弱い者いじめになってしまうからな…お前の相手は、俺らの部下が丁度いい」
煽るようにリムルは言い、シオンの方をチラッと見た。
「ほざくなよスライム風情が…! 貴様は絶望して死ぬの────」
クレイマンがそこまで言いかけた次の瞬間、拳に
「宜しいのですか?リムル様、エムル様」
お前、そうゆうのは殴る前に言う物だぞ…
俺がそう思っていると、ボコボコにされたクレイマンが、自己再生辺りのスキルで傷を再生しつつ、立ち上がった。
「きさ、キサマ…貴様あぁあぁあ!!」
クレイマンがドス黒い
「図に乗るなよ…貴様ら! ビオーラ、
クレイマンは人形と狐に命令して、俺達に向かってきた。
(リムル、あの人形と狐は俺に任せてくれ)
(ああ、頼む…!)
そして、俺達が対峙し始めたその時、ギィが内側から破壊が出来ない結界張ったのち、空間拡張を行った。
これなら思いっきり戦えるな。
そう思った俺は、早速
(
《告。解析鑑定の結果、個体名ビオーラから
なるほど、あの人形はともかく…あの狐は操られているだけか…それなら!
俺はこの際なら、と思い俺が作り出した新技を使うことにした。
二体の攻撃を避けつつ、俺はガブリカリバーを作り出し、左手の指を全て切り落とした。
「新技、
俺が切り落とした五本の指にから、五人の俺が現れては、それぞれがビオーラに向かって
「なん…だと…!?」
俺の新技を見たクレイマンが、動揺で一歩下がった。
俺の新技である
しかし、ラファエルさん曰く、分裂体を多く作れば作るほど、分裂体に分ける魂のサイズが小さくなり、分裂体の活動時間が減るとのこと。 本体である俺の魂は、
そして、今回作り出した五体の分裂体は五分後には消えるが、五分もあるのなら十分だ。
「よしよし、怖くないぞ~…」
分裂体が人形を取り押さえている中、俺は狐の頭に手を置いた。
《告。
あっさりと
呪法を解呪された狐は小さくなり、その場で寝始めたので、俺は拾い上げた。
可愛い…
そう思いながら、いい毛並みをしている狐を俺は撫でた。
ふと、人形の方を見ると、俺の分裂体達は俺が置いていたガブリカリバーで、人形のコアらしき物を貫き、それによって人形の動きが止まった。
これで、クレイマンの従者は片付けた。
「魔王ギィ、流石に戦意がない子を戦い巻き込むことはしたくないから、この子だけ外に出していいか?」
これからミリムと戦っているリムルに加勢したい俺は、俺の腕の中ですやすやと寝ている狐を外に出すために、ギィの目の前で頼み込んだ。
「仕方ない…」
ギィが指を鳴らすと、結界に大きめの穴が開いた。
「トレイニーさん頼むぞ」
「お任せください…!」
俺はラミリスの後ろに居たトレイニーさんに狐を預け、リムルに加勢しに向かった。
俺がリムルの下に向かうと、リムルは苦戦していた。
(リムル!加勢するぞ!)
(おお、頼むぞ!)
(ああ…!)
意思疎通で会話をしつつ、俺はまだ時間がある分裂体をミリムにぶつけた。
「…」
数でミリムは徐々に押されかけ、少し不満そうな顔をした。
(そう言えば、ミリムの呪法は分かったのか?)
(それが、呪法は腕輪に埋め込まれている宝珠みたいなんだが…ラファエルさんでも解呪できなそうなんだよ。 クレイマンの奴、実は相当な実力者みたいだ)
それを聞き、俺は疑問の思った。
あれ?さっき、
不思議に思った俺は
(…
(なんでお前、うたが──)
リムルが話している途中で意思疎通が切れた。
何故切れたか驚いていると、
《解。
少し不機嫌そうに言う
(あ~…それはリムルが悪いな…面白そうだし、このままにしとくか)
《是。 その案を採用させてもらいます。》
なんだろう、
そうしていたら、
(──い、おーい!聞こえるか!?)
リムルとの意思疎通が再び繋がった。
どうやら、
(ああ、とにかくミリムを助けるぞ)
(だな!)
…後でリムルに
魂を宿した部位は、切り離された部位から再生を行い、エムルの分裂体となる。
魂を宿しているためか、分裂体は本体の命令が無くても、本体の意思通りに動く。
魂のサイズで活動ができる時間が変わり、最大で30分までとなっている。
活動時間を超えた分裂体は、肉体事自然消滅し、魂がエムルに戻ることはない。
本体の魂が本来のサイズに戻るには、身体の再生よりも
時間がかかるが、元のサイズにちゃんと戻る。
※エムルの分裂体はちゃんと服を着ております。
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