転生したらスーパー戦隊になっていた件   作:盈月さん

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51話 対クレイマン戦

「クッ…クックック…やれやれです。 自分の手を汚したくないと言う理由で、面倒なことになってしまった…ミリム、命令です。 リムル=テンペストを殺りなさい」

 

連れて来た狐を抱き上げたクレイマンは、ミリムにそう命令した。

クレイマンに命令されたミリムは席から一瞬で消え、リムルに殴りかかった。

リムルはミリムのパンチを避けるために空中へと飛んだ。

 

「よく言うよ、他人に頼っているくせに」

 

「何を言う、ミリムは人の命令を聞くような者ではないでしょう? ということは、今のはミリムの意思だ」

 

リムルが問い詰めるも、クレイマンは屁理屈を言い放った。

 

「まぁ、いいさ…どうせミリムは助け出すつもりだったし、それに俺らが出たら弱い者いじめになってしまうからな…お前の相手は、俺らの部下が丁度いい」

 

煽るようにリムルは言い、シオンの方をチラッと見た。

 

「ほざくなよスライム風情が…! 貴様は絶望して死ぬの────」

 

クレイマンがそこまで言いかけた次の瞬間、拳に妖気(オーラ)を纏わせたシオンが、一瞬で30発くらいクレイマンを殴りつけ吹き飛ばしては、すっきりした顔で、

 

「宜しいのですか?リムル様、エムル様」

 

お前、そうゆうのは殴る前に言う物だぞ…

俺がそう思っていると、ボコボコにされたクレイマンが、自己再生辺りのスキルで傷を再生しつつ、立ち上がった。

 

「きさ、キサマ…貴様あぁあぁあ!!」

 

クレイマンがドス黒い妖気(オーラ)は放つと、上から人形が現れ、小さかった狐が大きくなった。

 

「図に乗るなよ…貴様ら! ビオーラ、九頭獣(ナインヘッド)!!」

 

クレイマンは人形と狐に命令して、俺達に向かってきた。

 

(リムル、あの人形と狐は俺に任せてくれ)

 

(ああ、頼む…!)

 

大親友(バディ)の意思疎通なら、いくら魔王でも盗み聞きができないで、作戦などは意思疎通で会話することにしていた俺らは、早速、意思疎通で人形と狐を相手を俺がすることに決めた。

そして、俺達が対峙し始めたその時、ギィが内側から破壊が出来ない結界張ったのち、空間拡張を行った。

これなら思いっきり戦えるな。

そう思った俺は、早速智慧之王(ラファエル)さんに頼み込んだ。

 

智慧之王(ラファエル)さん、解析鑑定をお願いします!)

 

《告。解析鑑定の結果、個体名ビオーラから支配の呪法(デモンドミネイト)は確認されませんでしたが、九頭獣(ナインヘッド)からは支配の呪法(デモンドミネイト)の影響を確認しました。頭に触れることで解呪が可能です。》

 

なるほど、あの人形はともかく…あの狐は操られているだけか…それなら!

俺はこの際なら、と思い俺が作り出した新技を使うことにした。

二体の攻撃を避けつつ、俺はガブリカリバーを作り出し、左手の指を全て切り落とした。

 

「新技、魂分裂体(ソウルクレイヴィジ)!」

 

俺が切り落とした五本の指にから、五人の俺が現れては、それぞれがビオーラに向かって妖気(オーラ)を纏わせた拳で殴りかかった。

 

「なん…だと…!?」

 

俺の新技を見たクレイマンが、動揺で一歩下がった。

俺の新技である魂分裂体(ソウルクレイヴィジ)不死之王(イーコール)の権能である「魂分裂」で、俺自身の魂を分裂させ、身体から切り離した部位に魂を宿す技、魂分裂体(ソウルクレイヴィジ)で作られた分裂体は、それぞれに意思があるので俺の命令なく動いてくれる。

しかし、ラファエルさん曰く、分裂体を多く作れば作るほど、分裂体に分ける魂のサイズが小さくなり、分裂体の活動時間が減るとのこと。 本体である俺の魂は、不死之王(イーコール)が魂が小さくなることを死と判断するため、時間はかかる物の、魂の大きさは元のサイズに戻るらしい。

そして、今回作り出した五体の分裂体は五分後には消えるが、五分もあるのなら十分だ。

 

「よしよし、怖くないぞ~…」

 

分裂体が人形を取り押さえている中、俺は狐の頭に手を置いた。

 

《告。支配の呪法(デモンドミネイト)を解呪します。》

 

あっさりと智慧之王(ラファエル)さんは狐にかけられていた呪法を解呪した。

呪法を解呪された狐は小さくなり、その場で寝始めたので、俺は拾い上げた。

可愛い…

そう思いながら、いい毛並みをしている狐を俺は撫でた。

ふと、人形の方を見ると、俺の分裂体達は俺が置いていたガブリカリバーで、人形のコアらしき物を貫き、それによって人形の動きが止まった。

これで、クレイマンの従者は片付けた。

 

「魔王ギィ、流石に戦意がない子を戦い巻き込むことはしたくないから、この子だけ外に出していいか?」

 

これからミリムと戦っているリムルに加勢したい俺は、俺の腕の中ですやすやと寝ている狐を外に出すために、ギィの目の前で頼み込んだ。

 

「仕方ない…」

 

ギィが指を鳴らすと、結界に大きめの穴が開いた。

 

「トレイニーさん頼むぞ」

 

「お任せください…!」

 

俺はラミリスの後ろに居たトレイニーさんに狐を預け、リムルに加勢しに向かった。

俺がリムルの下に向かうと、リムルは苦戦していた。

 

(リムル!加勢するぞ!)

 

(おお、頼むぞ!)

 

(ああ…!)

 

意思疎通で会話をしつつ、俺はまだ時間がある分裂体をミリムにぶつけた。

 

「…」

 

数でミリムは徐々に押されかけ、少し不満そうな顔をした。

 

(そう言えば、ミリムの呪法は分かったのか?)

 

(それが、呪法は腕輪に埋め込まれている宝珠みたいなんだが…ラファエルさんでも解呪できなそうなんだよ。 クレイマンの奴、実は相当な実力者みたいだ)

 

それを聞き、俺は疑問の思った。

あれ?さっき、智慧之王(ラファエル)さん…支配の呪法(デモンドミネイト)を簡単に見つけて、解呪してなかったか?

不思議に思った俺は智慧之王(ラファエル)さんに訊ねた。

 

(…智慧之王(ラファエル)、今のリムルの話は本当か?)

 

(なんでお前、うたが──)

 

リムルが話している途中で意思疎通が切れた。

何故切れたか驚いていると、智慧之王(ラファエル)さんから解説が入った。

 

《解。 支配の呪法(デモンドミネイト)を発見することはできませんでした。 ですが、これは個体名ミリムが自ら解呪した、または呪法が効いていなかったと思われます。 なお、主様(マスター)は解析鑑定の結果を聞かず、個体名ミリムが呪法に掛かっていると思い込んでます。》

 

少し不機嫌そうに言う智慧之王(ラファエル)さん。

 

(あ~…それはリムルが悪いな…面白そうだし、このままにしとくか)

 

《是。 その案を採用させてもらいます。》

 

なんだろう、智慧之王(ラファエル)さんが今、悪い顔をしている気がする。

そうしていたら、

 

(──い、おーい!聞こえるか!?)

 

リムルとの意思疎通が再び繋がった。

どうやら、智慧之王(ラファエル)さんが切っていたみたいだ。

 

(ああ、とにかくミリムを助けるぞ)

 

(だな!)

 

…後でリムルに智慧之王(ラファエル)さんの話をちゃんと聞くように言い聞かせないとな、と思いつつ、俺らは操られているフリをしているミリムと戦い始めた。

 




魂分裂体(ソウルクレイヴィジ)…身体の一部を切り離す前に、切り離す部位に魂分裂で分裂させた魂を宿す技。
       魂を宿した部位は、切り離された部位から再生を行い、エムルの分裂体となる。
       魂を宿しているためか、分裂体は本体の命令が無くても、本体の意思通りに動く。
       魂のサイズで活動ができる時間が変わり、最大で30分までとなっている。
       活動時間を超えた分裂体は、肉体事自然消滅し、魂がエムルに戻ることはない。
       本体の魂が本来のサイズに戻るには、身体の再生よりも
       時間がかかるが、元のサイズにちゃんと戻る。
       ※エムルの分裂体はちゃんと服を着ております。

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