「で、何かファルムス攻略に問題でも起きたのか?」
「いえいえ、とんでもございません」
リムルの質問に、ディアブロは満面の笑みを浮かべた。
正直、少し恐怖を感じるが、それを口に出したらいけないため、俺は静かにすることにした。
「全て順調に進んでいます。経過を報告してもよろしいですか?」
「あ、ああ…」
絶対やり過ぎているような予感を感じながら、俺らはディアブロからファルムス攻略の経過を聞くことにした。
ディアブロが説明してくれたファルムス攻略の内容は、非常に悪魔らしいものだった。
まず、手始めに王座に、シオンによってモザイクがかかるほど、グロイ姿になった王が入った木箱を置いたそうだ。
それを王宮の者達に発見し、王を元の姿に戻すために、あらゆるポーションや回復魔法を試させたそうだが、案の定効くことはなかった。
多くの者達が戸惑っている中、そこにショウゴを行かせたそうだ。
「え、まった…その異世界人には、ラーゼンの精神に入っているんだよな?…ラーゼンって、ファルムスの伝説的な
ディアブロの報告を聞いていたリムルが、一つ疑問に思ったことを、ディアブロに訊ねた。
リムルの言う通り、ラーゼンはファルムスの
「王宮魔術師長の地位は、説得するのに丁度よかったので、使役することにしたのです…本人からの申し出もありましたしね」
なるほど、自分からディアブロの下に付いたのか…一体何があったのやら…
「では報告を続けますね」
ディアブロはファルムス攻略の報告を続けることにした。
ショウゴこと、ラーゼンは自身がラーゼンであること、そして暴風竜ヴェルドラが復活したと、皆に伝えると案の定、全員が驚いたそうだ。
暴風竜ヴェルドラによって、ファルムス軍は死体も残らず全滅したと告げ、次にラーゼン達が無事だったことを説明するために、次はレイヒムを向かわせ、生き残った理由を言わせたみたいだ。
王宮の者達が絶望する中、そこに現れたのは、
そして、ヨウムがリムルと俺が、唯一ヴェルドラと交渉できる存在だと説明した後、ファルムスが俺らにしたことを突き付け、和睦協議を提案した。
周りの者達が困惑する中、一人の貴族が偉そうに反対するが、ラーゼンによって、氷漬けにされたらしく、その後は別の貴族が、和睦協議の提案を受け入れると言ったそうだ。
それを聞いたディアブロが、王に近づいたのち、
そして、ディアブロは自身が考えた和睦協議の条件を述べた。
一つ目は王が退位して戦争賠償金を払うこと、二つ目は
そして、返事は一週間後に決めたのだが、そこで一人の貴族が時間を延ばしてくれと、言ってきたのだが、ディアブロの圧により、その貴族を含めて全員が黙り込んだそうだ。
それを見たディアブロは、そのまま王室を後にし、
「なるほどな…」
リムルと俺はコーヒーが入ったカップが、テーブルに置かれてあったのでそれを手に取り、互いに飲もうとしたその時、
「ああ、それとですね…講和の条件ですが、賠償金として星金貨一万枚を要求しました」
それを聞いて、俺らは口に含んでいたコーヒーを吹いた。
星金貨一万枚…国が傾くんじゃないのか?
「それだけの量…応じるのか?」
俺はカップを置いて、ディアブロに訊ねた。
「クフフフフ、問題はございません…何せ彼らは賠償に応じるしかないのです…戦争継続が不可能なのは言うに及ばず、属国になるのは貴族達が納得しない」
ディアブロの開設を聞いたリムルが手をポンと叩いた。
「なるほど、三つの選択肢を与えているが、実質一択ということか」
「その通りでございます…貴族の一部は王に責任を全て擦り付けることでしょう、ここでファルムスは国王派と貴族派に二分されます。貴族派にとって都合がいいことに、王を守る騎士団はもいない」
ディアブロの新たな説明を聞き、次は俺が手を叩いた。
「ああなるほど、そこで国王派はヨウムを引き込むわけか、確かに、いくら国内で人気の英雄でも、いきなり王座を譲るのは無理があるな」
「ヨウムが国を救ったという事実が出来たら、国民も納得しやすいしな…!」
「お二方のご明察恐れ入ります」
ディアブロは胸に手を当てて俺らに頭を下げた。
君の作戦の方が凄いんだけどな…てっきり、無理矢理ヨウムを王とするとごり押したのかと思った。
「デザートをお持ち致しました!」
俺らが話し合っていると、ハルナが盆に乗せた抹茶プリンを持って来てくれた。
早速、一口を食べてみると、物凄く美味しい。
「クァーハッハッハッハ、ディアブロよ、貴様は中々義理堅い男のようだ」
ふと、ヴェルドラの声が聞こえ、ヴェルドラの方を見てみると、ヴェルドラがディアブロから抹茶プリンを受け取って行った。
「なんだディアブロ、ヴェルドラにあげちゃったのか?」
ヴェルドラがスプーンでプリンを突いている中、リムルがディアブロに聞くとディアブロは笑顔で答えた。
「ええ、情報の対価として、お支払いしたのです」
情報ぉ…?
「あぁ、そういうことか…」
「なるほど…」
ディアブロの言葉を聞いた俺とリムルは、ヴェルドラの方を睨み、俺らの声が聞こえたヴェルドラは、ビクッと身体を震わせて驚いた。
「なんで
「な、何故二人して我を睨む!仲間に「ほーれんそー」して、怒られることがあろうか…!」
はぁ、確かに悪くはないが…大事な仕事中のディアブロに茶々を入れたのか…?
「ま、まぁ…ちょっとタイミングが悪くて、講和の条件を読み上げてた時に声を掛けちゃったが、それ以外はいい感じにやり取りだったとも」
「…なんて声をかけたんだ?」
「うむ、
あっ、バカ…
リムルが怒らないと判断したヴェルドラが、生き生きとして言うが、前世から親友の俺からしたら、リムルの口車にまんまと乗せたられたとしか、言いようがない。
「はい、お陰様でリムル様とエムル様をお出迎えの準備もできました」
「へー、なるほどなるほど」
ディアブロが付け足すように笑みで言い、それを聞いたリムルは笑顔で頷いては、しばらく沈黙を保っていだが、
「おい」
「我、ちょっとトイレ…」
魔王覇気を発動させて、鋭い眼光でヴェルドラを睨んだ。
怒られると判断したヴェルドラは、すぐさまトイレに行くとして、その場を立ち去ろうと試みたが、
「君、精神生命体なんだから、排泄とかする必要ないよね?」
リムルに肩を掴まれてしまった。
「もしディアブロがしくじっていたらどーするんだ!自分の影響力を考えろ!!」
リムルはヴェルドラに指をさしながら説教しては、ヴェルドラがディアブロからもらった抹茶プリンを没収した。
まぁ、実際ヴェルドラの影響力は凄いからな、ディアブロだからよかったけど、他の者なら混乱を招く可能性があったからな。
「ハルナさん、当分ヴェルドラのおやつは抜きにしてくれ」
「なっ…!酷すぎるぞリムル!!」
恐らくファルムスの者達は誰も知らないだろう、新たな魔王と暴風竜の在り方を
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