「待たせたわね、それでは法皇両翼合同会議を始めましょう」
坂口ヒナタの宣言で、
今回、いがみ合っている
「ではまず、魔物の国についての報告です。街道は綺麗に整備されており、商人が多くみられました。流石に魔素濃度は少しばかり高かったですが、人体に影響が出るレベルではありませんでした。魔王リムルは、その言葉通りに人との友好関係を望んでいる、という印象を受けました」
報告書を見ながら、
「…暴風竜ヴェルドラは見たの?」
ヒナタの質問に、リティスは首を横に振った。
「いえ…封印の洞窟への立ち入りは禁じられており、その所在は分かりませんでした」
「そう…」
ヴェルドラの姿を確認できなかったことを、リティスは申し訳なくヒナタに伝え、ヒナタは少し残念そうな表情を浮かべた。
そんなヒナタを見て、口を開けたのは
「まぁ焦る気持ちも分かるは…どっかの誰かさんが、スライムを取り逃がしたせいで、新な魔王の誕生と暴風竜の復活を阻止できなかったからね」
嘲笑うような言い方で、サーレはヒナタの方を見た。
そんなサーレを見た
「ヒナタ様に不敬ですよ、サーレ殿」
と、サーレに忠告した。
更に、それに続くように
「おう小僧、団長に文句があるのなら、俺が相手になるぜ?」
サーレを子供扱いしながら睨んだ。
そんな二人を見た
「けっ!お上品な聖騎士様方が、俺達と喧嘩しようってか?」
二人に対して嫌悪感を込めた目で見ながら、皮肉を言い放った。
「なんだと?」
「死にたいようですね…」
グレゴリーの言葉が癪に障ったのか、二人の怒りは頂点に到達しようとしていた。
「…いい加減にして頂戴。帳の向こうには法皇猊下も居られるのよ、争いは結構だけど、今はくだらないことで争う時じゃないでしょう」
だからこそ、その二つの組織を取りまとめる者、聖騎士団長と
ヒナタの威圧がある一言で、全員が静かになった。
「…それじゃあ、私から神ルミナスより下りた信託を言うわよ……"暴風竜ヴェルドラを御せることが出来るのは、魔王リムルに魔人エムルであると、故に「魔王リムル、魔人エムルに手出しをするのは、まかりならぬ」そうよ」
ヒナタが神ルミナスから受けた信託を皆に伝えると、全員が驚いた表情を浮かべた。
「そりゃあ魔王は
ヒナタが皆に伝えた信託に、セーラが勢いよく立ち上がって、納得できないという表情を受かべた。
「しかし…魔王リムルはまだ分かりますが…何故、魔人エムルにも手を出しては行けないんですか?」
エムルに手を出してはいけない理由を分からないリティスが、ヒナタに訊ねた。
「…魔人エムルが保有している力はヴェルドラと同等の力があると言われているわ。実際、
「確かに、魔人エムルはゴーレムと思わしき魔人、ドラゴンのような魔物、そして赤い精霊と、
ヒナタの説明を受け、それに納得するようにレナードが、エムルについての追加の情報を話した。
「ええ、それに…彼には
ヒナタの発言に、多くの者達が目を見開いて驚いた。
そして、あまりにも
「…そう言えば、魔人エムルと魔王リムルは親友関係だと言う噂を聞いたことがあったね」
話を聞いていた
「その噂が本当なら、厄介ですね…もし、魔人エムルを討伐することが出来たとしても、魔王リムル、最悪の場合暴風竜の逆鱗に触れる可能性があります」
グレンダからの情報が正しい場合、魔人エムルには手出しがほぼ不可能な事を考えたアルノーがヒナタに話す。
「……決定的に敵対する前に一度、話し合いに向かおうと思ってるわ」
ヒナタが魔王リムルと話し合いをしたいと言うと、全員が口々に止めようと声を上げたが、ヒナタは片手で全員に待つように指示し、扉の方を見た。
「まぁ、待ちなさい…彼の考えを…」
ヒナタがそう言いかけた時、扉からノックする音が聞こえ、レイヒムとニコラウスが入って来た。
「ファルムス大司教レイヒム、招集に応じ罷り越しました」
「貴方には真実を教えて欲しいのよ…巷で噂されている暴風竜の経緯は不自然な所がある。恐らく魔王リムルが流したデマでしょう…それじゃあ、話してくれる?」
「…は、はい…」
入って来たレイヒムにヒナタは、あの戦場で何があったか真実を話すように伝えた。
そして、レイヒムは身震いしながら真実を話し始めた。
「…私は……私は愚かでした。最初に、先導していた一万の軍から化物が現れたと、報告を受けたのです…そして、その数十秒後でした…降り注ぐ光線、音もなく倒れていく兵士達…アレは正真正目の魔王です。我らの手で、新たな魔王を誕生させてしまったのです!」
レイヒムの言葉を聞いたヒナタ以外全員が、冷や汗を垂らした。
「──たった三万を一人で!?」
「いや、それにしては移動時間と準備時間が短すぎる」
レナードが目の開いて驚くと、
「
「冗談だろ、それだと魔王リムルと魔人エムルがまるで…真の魔王じゃないか…!」
サーレが出した推測をアルノーは、信じられない表情を浮かべた。
「どうする?魔王リムルは恐らく真の魔王になっているだろし、魔人エムルに関しては魔王種に進化を果たしているはずだ。このままだと第二の
全員が焦りかける中、ヒナタは髪を耳にかけ直し、
「皆黙りなさい。神託は絶対よ…どうあれリムルと魔人エムルには手出しを…」
ヒナタは神託が絶対ということで、会議を終わらせようとしたその時だった。
「レイヒムよ、他に伝言はないのか?」
レイヒムの方から声が聞こえ、ヒナタは目を見開いてレイヒムを見た。
すると、レイヒムから光が漏れ出し、顔を隠したローブ姿の三人の男達、西方聖教会の最高顧問である七曜が現れた。
「そ、そうでした。これを預かってます」
そう言うとレイヒムは、袖の所から水晶を取り出し、水晶に映っている映像をヒナタに見せた。
映像にはリムルが映っており、真っ直ぐとした目で告げた。
《相手してやるよ。俺とお前の一騎打ちでな》
リムルが短く一言言うと、水晶の映像は切れ、水晶は真っ暗になってしまった。
リムルからの宣戦布告と受け取れるメッセージに対して、色々な意見が飛び交う中、ヒナタは冷静に考えた。
(メッセージが短い…ファルムスの攻略に比べて余りにも短絡的だわ…)
そう考える中、ヒナタは七曜の発言を思い出した。
「やれやれね、私が指定されている以上、私が一度行くしかないわ」
「危険です!魔王リムルに害意がある以上…!」
「今の伝言はあまりにも短すぎて、真偽を知ることはできない…だからこそ、一度会って話し合ってみるべきでしょ?」
ヒナタがリムル下に行かないように、ニコラウスは止めに入ったが、ヒナタの意思は固かった。
「フフフ、その意思良し、お前ならば倒せるだろう…しかし、魔王リムルの傍にはあの邪竜が居る…そこでだ、お前にこれを渡そう」
ヒナタの意思を見た七曜の一人は、ヒナタの目の前に
「さあ受け取るがいい、もしもの場合、その剣がお前を守るだろう」
「…謹んでお預かりします。七曜の老師よ」
ヒナタは七曜が自分を排除したいと言う思惑を分かりながらも、その剣を手に取った。
「これにて合議を終了する。各自それぞれの役目を全うするように」
ヒナタの言葉で、法皇両翼合同会議は終了した。
突如として俺らに襲い掛かって来た少女、シンシア…なんと、別世界リムルの娘だとか。
シンシアは俺達の世界を助けるため、別世界からやってきた。
「お願い…皆の…パパの仇を一緒に…!」
「今度こそ、お前らの力を頂こうか…!」
俺達を狙う大きな影。
皆、準備は良いか…!?
長編版 転生したらスーパー戦隊になっていた件 もう一人の魔王と英雄編
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