転生したらスーパー戦隊になっていた件   作:盈月さん

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07話 捕食者

黒炎を剣に纏わせ、リムルが走り出し、豚頭魔王(オーク・ディザスター)に斬りかかる。

左手で肉切包丁(ミートクラッシャー)を持った豚頭魔王(オーク・ディザスター)がガードするが、剣の炎により刀身が溶け出す。

 

「ちっ!」

 

豚頭魔王(オーク・ディザスター)が左腕で振り払うも、リムルは素早くゲルドから距離を取る。

 

混沌喰(カオスイーター)!」

 

妖気(オーラ)が実現化したものがリムルに一斉に襲いかかる。

リムルは妖気(オーラ)を淡々と避けていた。

ふと、あることに気づいた。いくら時間が経っても豚頭魔王(オーク・ディザスター)の再生が始まらない。

 

豚頭魔王(オーク・ディザスター)の腕が再生しない…?」

 

「斬り口に黒炎を燻らせヤツの再生を阻んでおるのでしょう。血止めになってしまうため致命傷には至りませんが…」

 

どうやらベニマルも気づいていたらしく、壮年の侍が説明してくれる。

もうなんでもアリだな、アイツは…

 

餓鬼之行進演舞(デスマーチダンス)!!」

 

再び豚頭魔王(オーク・ディザスター)が魔力弾を放つ、今度は俺達にも届く勢いだ。

 

「触れるな!腐食効果があるぞ!」

 

どうやらゲルミュッドの時と違って、腐食効果があるみたいだ。

ソウエイと俺で魔力弾に当たりそうになった者達を助け出す。

ソウエイは糸で、俺はスーパーダッシュで移動しながらイチガンバスターのエネルギー弾で相殺して行く。

 

「ようやく捕まえたゾ」

 

豚頭魔王(オーク・ディザスター)がそんなことを言ったため見てみると、豚頭魔王(オーク・ディザスター)の右腕が再生しており、再生した右手でリムルが捕まっていた。

 

「リムル様!」

 

「う、腕が再生してるっす!」

 

「彼奴め、炎ごと自らの腕を喰ろうたか」

 

「…悪食が」

 

全員が戸惑っている中、壮年の侍が冷静に説明してくれた。

ベニマルの言葉には共感できる…仲間を喰ったまではなく、自分の身体も喰らうなんて、とんだ悪食だな…

 

「残念だったナ…お前はここでオレに喰われるのダ…飢餓者(ウエルモノ)で「腐食」されたものはそのまま我らの糧となる」

 

「お前は腐り溶けて死ヌ」

 

豚頭魔王(オーク・ディザスター)が言う通りにリムルの身体が解け始めるが、少しだけ不自然だった。

 

「…否。」

 

炎化爆獄陣(フレアサークル)。」

 

豚頭魔王(オーク・ディザスター)の足元に魔法陣が現れ、そこから炎が一気に燃え上がる。

リムルは耐性があるのか、苦痛ではなさそうだった。

 

「な…にッ!?」

 

炎により、豚頭魔王(オーク・ディザスター)の身体がどんどん崩壊し始める。

この調子だと倒せそうだが、一筋縄ではいかないのが魔王だ。

 

「ふーっはっはっはっはっはぁ!!」

 

やはり、魔王だ…あっさりと耐性とかを獲得した。

 

「ふん、オレに炎は効かぬようだぞ…」

 

「そうかよ、炎で焼け死んだ方が幸せだったかもしれねぞ?」

 

「俺はお前を敵として認めた…今こそ、本気でお前の相手をしてやるよ!」

 

リムルは冷静さを保ったまま宣言した、その瞬間リムルが溶かされた…いや、自ら溶けた。

リムルの溶けてできた液体は豚頭魔王(オーク・ディザスター)にへばり付いた。

 

「き、貴様ァ…!!」

 

「言ってなかったけ?俺スライムなんだよ……喰うのはお前の専売特許じゃねぇんだよ」

 

あっ、そういえばスライムだったなアイツ…

 

「お前が俺を喰うのが先か…」

 

リムルは液体となった身体を豚頭魔王(オーク・ディザスター)の身体にさらにへばり付かせる。

 

「俺がお前を喰うのが先か……相手を喰い尽くした方の勝ちだ!」

 

「ぬおぉー--!!」

 

豚頭魔王(オーク・ディザスター)は腐食でリムルを溶かすが、リムルの再生スピードが圧倒的に早いため、どんどん豚頭魔王(オーク・ディザスター)を食べていく。

皆が見守る中、液体の中からリムルが人型になって出てきた。

 

「俺の勝ちだ…安らかに眠れ、ゲルド…」

 

リムルが出てきた…つまり、俺達の勝利だ。

 

ワアァァァァァァァ!!

 

オォオォォォ!!

 

味方は全員、武器を空に投げて勝利に喜び、敵側は武器を地面に落として敗北に嘆いた。

戦争は終わったが、まだまだ続きがある。

ゲルミュッドが言っていた後ろ盾の魔王について、そして何よりオーク達をどうするかだ…まあ、リムルに任せたらいいだろ。

そんなことを思っていたら、風が吹き、誰かが現れる。

 

「流石はリムル様、見事に約束を果たして下さいましたね」

 

現れたのは、リムルと知り合いらしい美人だった。

 

「いいタイミングだな、トレイニーさん」

 

なるほど、あの美人の名前はトレイニーというのか…

羨ましいなぁと俺が思っていた時、

 

「おい、あれ樹妖精(ドライアド)様じゃないか!?」

 

「えっ!?」

 

えっ!?樹妖精(ドライアド)だと!?あの、ゲームで有名な樹妖精(ドライアド)!!?おいおい、リムルの奴…なんて人と知り合いなんだよ…是非、俺も知り合いになりたいもんだ…

 

「森の管理者の権限において、事態の収束へ向けた話し合いを行います。日時は明日、早朝…場所はここより少し南西、森よりの広場…参加を希望する種族は、一族の意見をまとめ、代表を選んでおくように、以上です」

 

おお、流石は樹妖精(ドライアド)、まとめるのが上手いな~…

俺がほれぼれしていたら、トレイニーさんが後から付け足すように

 

「それから、異論はないと思いますが…議長はリムル=テンペストとします!」

 

と宣言し、リムルがえ!?という表情を浮かべる。

リムルお疲れさん、でも…こうなるとリムルに色々と聞くのは結構後になりそうだな~…

だが、この時の俺は知らなかった。この後、ジュラ大同盟成立として歴史に刻まれる重要な会談が行われた際、まさかの事態が起きることに…

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