SV-22 MCH-101を更新するために開発された、掃海/輸送ティルローター機。
シールズ用に特殊作戦使用の機体が15機存在する。今後もさらに増産予定ーーーー
CV-22 陸上自衛隊が使用する輸送ティルローター機。
AV-1A/B軽攻撃機 アメリカから導入予定だったリーパー無人攻撃機が導入不可能となってしまったため、旧世界のハリアーを自衛隊仕様に新規設計し導入した軽攻撃機。B型である艦上機はいずも型軽航空母艦に搭載される予定の
F-35Bが24機と少数しか導入できなかったため足りなくなった分を補うために導入された。
陸上基地でも運用できることに現場からは高い評価が各方面から上がって来ている。
シージャック 前編
ーーーフランソワ海域 午前11時49分 第4艦隊所属 空母ひりゅう
艦内食堂ーーー
6枚もの絆創膏を顔の至る所に貼って昼食の配膳を受ける列に並ぶというのは滑稽だなと、戦闘機乗りの上川 力翔准尉は思った。「ひりゅう」の食堂はその艦容に比例し大きく、陸上にあるそこらの食堂より広く、賑やかだった。事実、ひりゅうの乗組員は1528人と徹底的な省人化にも関わらず空母という種類のためアメリカ並みとはいかなくても、必然的に増えてしまう。そのため、食堂は大量の人間が賑わっていた。上川もそのうちの1人だった。
ステーキとほうれん草のおひたし、減塩味噌汁、デザートでバニラアイス。これに上川たちのような航空科には栄養補給食として牛乳と栄養ゼリー入り吸引パックが渡される。
献立を盛った盆を手にF-2D複座艦上戦闘機後席の菅野 俊二准尉と席に向かい、殆ど埋まった席の空席を見つけ着席する。
「おれの知ってる戦闘機乗りで、降りる時に梯子から足を滑らせて顔面をぶつけるなんて芸当を出来るのは上川だけだぞ」
菅野准尉は言った。
「しょうがないだろ、波で揺れるんだから、でも航空機乗りという括りだったらもう1人ぐらいは、流石にいるだろう」
「そんなもんかね……」
「それはそうと俺、ここで勤務するんだな………」
「いや、勤務するというよりここで暮らすと考えた方がいい。艦艇も一応法律上は日本の領土の一つだ。聞いたことも無いような名前の未開の外国で勤務するってわけじゃない。それに……」
「それに?」
「この世界で最大最強の軍艦に、正面切って喧嘩を売ろうなんてアホは殆どいないぞ。2年前まではいたみたいだけど」
上川は吹き出す。少なくとも海自艦艇に身を置いている限りでは安全だ、ということである。
『ーーー速報です。タイキック号事件に関したった今新しい情報が入りました。日本人乗客14名の内1名、川獺二郎さんの死亡が確認されました。繰り返します。『スロリア革命連合』を名乗る武装集団にシージャックされたタイキック号において、初めて日本人乗客の川獺二郎さんの死亡が確認されました』
「そんな…………」
食堂の至る所に据え付けられているテレビの画面、それまで某配信者の7股と某有名俳優のトリプル不倫を放送していたワイドショーがそれまでの改まった表情の司会者と軍事/テロ専門家を引き立て現地情勢の解説に入っていた。訓練と同時並行するかのように日本から東に3000㎞の海上を隔てた海で起こった大型豪華客船乗っ取り事件。当初は途絶えて久しい身代金事案かと思われたが、犯行グループの政治的背景………サンドール王国の反政府武装勢力ということが明らかになるにつれて、それは次第に関係各国の問題に発展しつつあるーーーーー
翌日ーーーー
『ーーー艦長より総員に達する。本艦はこれより小笠原諸島近海を離脱。タイキック号へ針路を取る』
「…………!」
艦内放送で知らされたCV-201「ひりゅう」は急遽、北方海域から南下してきたイージス艦「まや」と合流した。その後に向かって来たSV-22シーオスプレイで輸送されて来た要員を収容する。そしてーーー
『川獺さん殺害を受け、政府は午前の閣議で自衛隊に現在、日本近海で訓練中の航空母艦「ひりゅう」を筆頭としフランソワ海への急行を命じると同時に、派遣部隊に海上警備行動を発令しました』
パイロット待機室の一角では上川と菅野が話していた。
「遂に上は重い腰を上げたみたいだな」
「俺たちも大忙しだな……」
「それより知ってるか?シールズが来たらしいぞ」
「シールズってあのシールズ!?」
上川たち航空機乗りと同じくシールズなどの特殊部隊も航空母艦はまさに「母艦」となる。
タイキック号が置かれた状況を打破するためには特殊部隊が必要なのを事情に疎い一般人でも分かるほど状況は悪化していた。
『サンドール王国のアミタホ国務局長は、現在「スロリア革命連合」の制圧下にあるタイキック号について言及し、サンドール政府は平和的解決を最も重視し、事件解決のためには「連合」の要求に応じることも吝かでは無いと発言し、「連合」への強硬姿勢を崩さない日本政府を強く牽制しました』
上川の近くに置いてある大型モニターではテレビニュースが放送されており女性キャスター不機嫌に報道していた。
「霞ヶ関もやりずらいだろーな。よりによって船はあのサンドールだ」
「スロリアなんちゃら連合って言うテロ集団もそもそもサンドールの反政府組織らしい。何でも向こうの構成員がサンドールのお坊っちゃまばかりらしくてさ、サンドール政府もホイホイ取り締まりできないらしい」
「脳みそお花畑の革命ごっこってやつか………。日本でも昔似たようなことがあったなぁ………」
「それより同行者はどういうおつもりなんだろうな」
「同行者?」と、上川が首を傾げると、菅生准尉は食堂に複数置かれている広角端末の一つに映っている一隻の艦影を指差した。濃緑一色に包まれた、異様に目立つ軍艦だった。
「エルマニアのミサイル巡洋艦だよ。タイキック号には、エルマニア人も乗ってるからな」
「共同作戦でもやるの?」
「まさか、エルマニアのお花畑どもは弱腰……じゃなくて対話重視なんだぞ。要するに連中の目的は………」
熱い紅茶を啜りながら菅野は続けた。
「おれたちを見張っているのさ。何かやらかさないように……」
次回……1週間以内目指して頑張ります!
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気合いで!
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