光の四葉の魔導書   作:六道水晶

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【6ページ】光と光

~アキラside~

 

〈アキラ、まだ不貞腐れてるの?〉

 

「だって、ミモザとユノはクラウスさんと一緒に魔宮(ダンジョン)攻略で、私は遺跡調査だよ?!不公平だよ!ウィリアム兄様のバカ~」

 

不貞腐れてる私に、声を掛けてきたレムにそう言いながら項垂れる。

すると、同じく任務に同行していたランギルス副団長が口を開いた。

 

「仕方ないでしょ。団長は新人の実力をみたいんだよ」

 

「私も新人なんですけど?」

 

「アキラは、例外でしょ」

 

とランギルス副団長にバッサリ切られた私は、さらに項垂れる。

 

 実際、私が例外なのは事実だ。

 

現魔法帝である、パパの養子になって以来私の回りは、全員といっていい程、魔法騎士団員だけだった。簡単に言えば私は、魔法騎士団の中で育ったようなものだ。故に、魔法騎士団の戦い方や、任務内容などは他の新人達より熟知している。

それを分かっているから、ウィリアム兄様は、私には教育係をつけずに自然と階級の高い団員達と組ませることが多い。

 

「そろそろ落ち着いた?ついたよ」

 

「でも、珍しいですね~。金色の夜明けに遺跡調査が回って来るなんて」

 

私は、そう言いながら前にある遺跡を観て呟いた。

 

「取り敢えず、早く済ませて帰るよ」

 

「はーい」

 

と言葉を交わし、2人で遺跡に足を踏み入れた。

その時....

 

〈ヘブッ!〉

 

と私の肩の辺りで飛んでいたレムが壁にぶつかったように、変な声をあげた。

 

「わわっ!」

 

ヘロヘロと落ちそうになったレムを寸前のところで両手で掬うようにキャッチする。

 

「どうしたの?」

 

〈透明な壁が....〉

 

「壁?........何もないけど...」

 

レムが言った壁を確認しようと手を前に出すが壁のようなものはなく普通だった。

 

「魔導書のなかに入ってみれば?」

 

とランギルス副団長に言われ、私が1度外に出てレムが魔導書のなかに入る。そして、再び私が遺跡に足を踏み入れたがレムだけが弾かれて遺跡から外に出された。

 

「無理みたいだね」

 

「う~ん、レムは取り敢えずここで待ってて。中には私とランギルス副団長で行ってくるよ」

 

〈うん。気を付けてね〉

 

レムと遺跡の入口で別れると私とランギルス副団長は、遺跡の奥へと足を進めた。

しばらく進むと、2つの分かれ道があった。

 

「どっちに行きましょうか」

 

「...ふたてにわかれるよ。僕が右から行くから、アキラは左ね。何もなかったら直ぐにここに戻ってくること。いい?」

 

「了解です」

 

そう言葉を交わし、ランギルス副団長と別れ私は左の道に進んだ。

しばらく進むと....

 

「行き止まり....」

 

道は行き止まりだったが、隠し扉や仕掛け等がないか、壁を触ったり床を踏んだりしてみたが、特に何もなかった。

 

「ということは....ランギルス副団長の方が当たりか....」

 

と呟き踵を返して元の場所に戻ろうとした瞬間...目の前に人が現れた。首より下の部分は白八割と黒二割の配色を持ったローブに、三つの目の様な装飾が付けられている服を着用した男だ。

私は、直ぐに臨戦態勢をとった。

 

「誰ですか?」

 

「............」

 

「どうしてこんな所に居るんですか?」

 

「...............」

 

私が投げ掛ける質問に男は、ただ微笑みで返すだけだった。

 

「答える気がないなら、敵とみなします」

 

私は、魔導書を開く。

 

―――光魔法・光神の刃―――

 

―――光魔法・断罪の光剣―――

 

私の放った光魔法は、彼の魔法によって相殺された。だが、私はそんなことより彼の魔導書を観て眼を見開いた。

 

「...なんで、その魔導書を...。...あり得ない....」

 

彼が持っている魔導書は、私とユノと同じ四葉が描かれていた。初代魔法帝以来、四葉の魔導書を持ったのは私とユノだけのはず........ここ何年、私達より先に四葉を持ったという話は聞いたことない....。

私が呆然としていると、彼は光となって消えた。

私が戸惑う間に、彼は私の目の前に立っていた。

 

(光速移動!!)

 

彼が私に手を伸ばしてくるのを、呆然と見ながら後退り、行き止まりの壁に身体がついた。彼は、私の頬に手を当て愛おしそうにそっと撫でる。

 

「アキラ........」

 

 

「....!?なんで...私の名前を........知って....」

 

 

私がしどろもどろに問うと、私が来た道から走って来る音が聞こえた。恐らく、戻ってこない私を探しに来たランギルス副団長だろう。

 

「ランギ........んっ...!」

 

私がランギルス副団長の名を呼ぼうとした瞬間それを防ぐように、彼は私の口を抑えた。

 

「まだ、少し早かったね.......この事は忘れて、お眠り」

 

「っ...」

 

「またね」

 

 

彼の最後の言葉を聞き私の意識は闇に沈んだ。

 

 

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