~???side~
アキラは夢を見た。
自分ではない誰かの視点。
目の前に映るのは2人の男。
その中の1人は長をしており、もう1人は裕福な服を着用した人と親友だ。
そして、私の視点はその2人をとてもよく慕っているのが分かるように、2人の話してる光景を嬉しそうに眺めている。
「「◻️◻️◻️」」
2人が、私の名を呼び2人に駆け寄れば、優しく頭を撫でられる。
そこで場面が切り替わる。
私は、丘に座っており小さくため息を吐いた。
「はぁ…… 」
「◻️◻️◻️」
「王子様…… 」
「いつものように名前で構わないよ」
と笑いながら、王子様は私の横へ腰を下ろす。
「どうしたんだい?今日は元気がないね?」
「お兄ちゃんと喧嘩して…… 」
「珍しいね?2人はとても仲が良いと思ってたんだけど」
「まあ、普通に仲はいいですよ。◻️◻️◻️◻️様と王女様と一緒で……」
そこで、一度言葉を切る。兄は長の親友である王子様とその妹である王女様を警戒していた。そんな兄と喧嘩したのだ。
「お兄ちゃんは、私が2人と仲良くしてるのが、気に入らないみたいで…」
「そうだね。まだ彼は、私達のことを疑っているんだろう。でも、大丈夫だよ。種族は違えど…僕たちはきっと分かり合える―――――――――」
と"王子様"が言った所で、私は夢から覚めた。なんだか、とても心地よかった夢だったな。
〈おはよー、アキラ〉
「おはよう。そう言えば、今日なんかあるの?外が少し騒がしいけど……」
〈戦功叙勲式と魔宮攻略組の報告があるって、ユリウスが言ってたよ〜〉
「あぁ。ユノたち帰還したけど怪我が酷かったんだっけ?」
そうレムと言葉を交わし、部屋を出るとちょうどパパと遭遇した。
「アキラ、おはよう。今から、アスタくんたちを迎えに行くんだけど、一緒に行くかい?」
「うん!行く!!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
魔宮から帰還した、アスタ達を本部の出入口でアキラとユリウスは待っていた。数分待っていると、こちらを探す5人の姿が見え、ユリウスが手を挙げ声をかける。
「こっちだよ~~~!」
その声に反応し、5人がアキラたちの元へ寄ってきた。
「やぁやぁ、いらっしゃい若者達よ」
朗らか声で呼びかけるそのユリウスを見てアスタとユノを除く3人が目を見開き驚く。
「こっ…これは…まさか貴方様直々に――…」
それと同時にアスタとユノ以外のメンバーがひれ伏す。
「誰だ?この派手なオッサン」
「さあ……」
アスタとユノはユリウスを知らないのだろう、ユリウスを見て呆然と立っていた。それを見て、クラウスが大きな声で言う。
「馬鹿者ォォ~~~!!!このお方が現魔法帝、『ユリウス・ノヴァクロノ』様だァァ―――!!!」
「えええええ――!!!」
アスタは勿論、ユノも驚いた表情を浮かべた。目の前に居る人物こそが、今の魔法帝なのだから。
「あはは…まあ、ユノとアスタが知らなくても無理は無いけどね?」
「あれ?お前って確か…魔法塔にいた」
「まあ実質初対面だよね…私は」
アスタに指をさされたアキラが答える前に、クラウスはアスタの胸ぐらを掴み
「アスタァァァァ!!貴様ァぁぁ!!この方は現魔法帝のご息女『アキラ・ノヴァクロノ』様だァァ―――!!軽々しく指を指すんじゃなぁぁぁい!!」
「えええええ―――!!」
と前後に揺さぶっていた。
騎士団本部に入り、魔法帝に報告をする。
「よくぞ手に入れたね!この魔法が恐らくあの魔宮の最重要遺物だ!」
ユノの魔導書を見ながら魔法帝ユリウスは言う。
「!…読めるんですか…?」
「何となくね!」
ユリウスは興味深そうに言う。ユノは何となくで読めるユリウスに驚いていた。
「ねえねえ!この魔法使ってみせてくれないかい!?頼むよ!」
目を輝かせながら子供のようにはしゃぐユリウス。噂に聞く「魔法帝は無類の魔法マニア」と言うのは真実だとわかる光景だ。それを見て、アキラは軽く溜息を吐く。
「…すいません…。魔宮で一度発動したんだと思うんですが…あの時以来使えなくて――…」
「えッ!?そうか~~いや―――残念」
見るからに残念がるユリウス。こうもあからさまに落ち込む人は珍しい。
(四大精霊…風の精霊"シルフ"。この時代では
アキラは、ユノの魔導書を見て心中呟く。
「今言えるのは…この魔法は君と共に成長しいずれとてつもない力になるということ、大切にするんだよ」
ユリウスはユノの魔導書を閉じてユノに返す。
次にアスタが勢いよくユリウス自身の魔導書を見せる。
「魔法帝っっ!!オレの魔導書にも変な文章出たんス!見てくださいぃぃ!!!」
「……これは…!まっったく読めない…!文献でも見たことがないね」
(うっわ、めちゃくちゃな字列……)
目を凝らし、頭を悩ましても見たことがないと言うユリウスと、めちゃくちゃな字列を見て苦虫を噛み潰したような顔を一瞬見せるアキラ。
すると、アスタはそのページから剣を取り出してユリウスに見せる。
「こんなん出ますッ!!」
「おぉっ!2本目の反魔法の剣だねっ!」
アスタはユノに勝ち誇った表情を見せているが、ユノは何とも思っていなさそうな表情をうかべる。
「反魔法の力…さ…触ってもいいかい?」
魔法帝は目を輝かせながら手を伸ばし
「どうぞ!!」
アスタも剣を差し出す。いざユリウスが持つと剣は重みで落ちる。
「って重ッッ!!」
「大丈夫ですか魔法帝ぃぃぃ!!」
「よくこんなの振り回せるね……!」
ユリウスの表情が変わる。
(魔力を…吸われる…!?)
手に持つ剣の特性が分かり、ユリウスは納得したようにアスタに剣を返す。
「まぁとにかく素晴らしい活躍だったよ!お疲れ様!」
「…あああ…あののっっ…ちょちょちょちょっといいですか!?」
「?何だい?」
アスタは声を震わせながら魔法帝ユリウスに質問をする。
「……」
少し黙って自分を落ち着かせるとアスタはユノ一緒にある事を尋ねた。
「「どうやったら……魔法帝になれるんですか!?」」
ユリウスは、一瞬、止まったような表情を浮かべたが、
「そうか、君達は魔法帝を目指してるんだね騎士団員足るものそうでないとね!」
と笑いながらアスタとユノの方を見た。
「お前達そんな事直接聞くのは魔法帝に失礼だろ!!いいか魔法帝とは気高い心を持ち民の信頼厚き者が――…」
「いえ…」
クラウスの言葉をアキラが遮り、ユリウスはその言葉に告げた。
「実績だよ」
そうユリウスは言った。
「プライドだけでは人を守れないし、信頼は実績の後についてくるものだ。"魔法帝"に求められるものはただ一つ…"最強"と言わしめる実績だ。実績を出せ。ひたすらに実績を積むこと…それが全てだ。それが出来ない者は頂点に立つことなど出来はしない…!」
それを聞いた2人の震えは止まらなかった。だが、それで止まる2人ではない。2人は息を飲むと口角を上げ口を開いた。
「「望むところです…!」」
そんな2人の目を見て、ユリウスは
(いい目の新人を持ったね…ウィリアム、ヤミ)
2人の思い深い団長の顔をうかべたユリウスは、笑いながら
「さてと!実は今日『星』取得数が特に多い騎士団員達を集めて戦功叙勲式をするんだ君達も是非参加してってくれ!」
『え…!』
そして案内されるままユリウスの後に続いていく。その先には大きな扉があり、その先には
「…さて…君達は彼らより実績を出せるかな…?」
先には複数の団の団員が立っていた。