扶桑のプレゼン 「TRY」   作:ヒルベルト

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用意する物 TRY

*用意する物

 

「まずは用意するものですが。」

 

・見分けがつくサイコロ二つ。

・メモ用紙、筆記用具。

・電卓。

 

「Dice二つは、どうして見分けがつけられる物を使うの?」

「ちょっと変わった使い方をするからです。」

 

 

*サイコロの使い方

 

「今手許に、黒いサイコロと白いサイコロがあります。」

「黒いサイコロをA,白いサイコロをBとします。」

「さらに6は0ということにします。」

「それで、サイコロの使い方ですが。」

 

・A+(6×B)=サイコロの目

 

「だから例えば…。」

・A=5 B=3ならば

 5+(6×3)=23

・A=3 B=6ならば

 3+(6×0)=3

・A=6 B=1ならば

 0+(6×1)=6

 

「…サイコロは、こういう風に使います。ですから、サイコロの目は0から35までの値を取ることになります。」

 

 

*メモ用紙に書くこと キャラクターシート 「F値」 「MP」 「EXP」

 

「メモ用紙はキャラクターシートとして使います。キャラクターシートに記入してもらうことは…。」

 

・キャラクタの名前

・F値 上限 :6

・MP 初期値:1

・EXP欄

・その他メモ

 

「え?これだけ?HPとか、力とか、素速さとかは?」

 

「F値がHPであり、力であり、時には素速さや器用さということになります。」

「F値は…キャラクタの、冒険者としての力量を漠然と示す値だと考えてください。」

「キャラクタ作成時には、F値は一律で6とします。」

「F値はHPでもありますから、ゲーム中に変動します。0になればそのキャラクタは死亡、ということになりますね。」

 

「何だか素っ気ないって言うか、寂しいわね。」

 

「お手軽さと簡潔さを追求したら、こうなってしまいました。」

 

 

*TRY

 

「冒険の過程で生じる困難や問題を、乗り越えられるかどうかを判定することをTRY(トライ)と呼ぶことにします。」

「ついでに、今説明しているこのシステムのこともTRYと呼ぶことにしましょう。」

「ここがこの説明の肝心要の点です。根気のない私としては、ここの説明を終えたら、後のことは自分で考えてくださいと、あなたに丸投げしてしまいたいくらいです。」

「それで、TRYのやり方ですが。」

 

・F値の「現在値」<難易度Dの時、プレイヤーがサイコロを振ってTRYを行う。

・{F値の「現在値」/(F値の「現在値」+難易度D)}×36の「整数部分」:TRYポイント

・サイコロの目<TRYポイント ならばTRYは「成功」とする。

 

「数値例を示しましょう。」

 

例:某店舗で頑固な店主を説得! 難易度D=18 プレイヤーのF値、現在5。

 

「5<18ですから、サイコロはプレイヤーが振ります。」

 

・TRYポイント

 {5/(5+18)}×36=7.8260... ∴TRYポイントは7

 

「それで実際にサイコロを振ってみます。」

 

A=1 B=2 → 1+(6×2)=13

 

「13>7ですから、このTRYは失敗、ということになりました。」

「念のため確認するけど、Diceの目が丁度7だったら?」

「その時も失敗と判定します。」

 

「それで、ここが肝心なのですが…。」

 

・TRYを四回連続で成功させた時、F値の「上限」を+1する。

 

 

「TRYを成功させた時、キャラクターシートのEXP欄にそのことをチェックします。」

 

TRY成功→ EXP欄:I

 

「それで、TRYを四回連続で成功させた時、キャラクタはレベルアップして、F値の「上限」に+1される、というわけです。」

 

EXP欄:IIII → レベルアップ。 F値上限 +1 

 

「レベルアップするのは、あくまでもTRYを四回連続で成功させた時、その時に限ります。」

 

EXP欄:III → この状態で次のTRYに失敗した時、レベルアップは失敗。EXP欄は空白に戻す。

 

 

「そういえば、F値の「現在値」<難易度Dの時、プレイヤーがサイコロを振ってTRYを行う、ということだったけど。」

「F値の「現在値」≧難易度Dの時はどうするの?」

 

「その時は、ゲームマスター…GMがサイコロを振ってTRYを行います。」

 

・F値の「現在値」≧難易度Dの場合、GMがサイコロを振ってTRYを行う。

・{難易度D/(F値の「現在値」+難易度D)}×36の「整数部分」:TRYポイント

・サイコロの目<TRYポイント ならば、「プレイヤーにとっての」TRYは失敗とする。

・プレイヤーがTRYを行ったわけではないので、EXP欄の変動は無し。

 

「数値例を出しましょう。」

 

例:自販機の下に転がった小銭を拾う! 難易度D=5 プレイヤーのF値、現在6。

 

「5<6ですから、サイコロはGMが振ります。」

・TRYポイント

 {5/(5+6)}×36=16.3636... ∴TRYポイントは16

 

 

「実際にサイコロを振ると。」

 

A=6 B=3 → 6+{6×3}=24

 

「24>16ですから、GMのTRYは失敗。そしてプレイヤーは小銭を拾うことに成功します。」

「プレイヤーは『そんなに難しいことをしたわけではない』ので、このTRYによる成長はありません。ですからEXP欄の変動もありません。」

 

 

「それじゃあさ…。」

「難易度Dが極端に大きくなったら、例えば594とかだったらどうするの?この場合だと、TRYポイントは0ってことになると思うんだけど?」

 

「その場合は…そうですね、具体例を挙げて説明しましょう。」

 

プレイヤーのF値、現在6。 難易度D=594

・TRYポイント

 {6/(6+594)}×36=0.36 ∴TRYポイントは0

 

「この場合は、整数部分が0より大きくなるまで36を掛け続けます。」

 

{6/(6+594)}×36=0.36 

{6/(6+594)}×36×36=12.96 

 

「そしてTRYを二回行います。そして二回とも成功させた時に、このTRYは成功とします。」

 

 

{6/(6+594)}×36=0.36    第一TRYポイントは0。 サイコロの目が0なら第一のTRYは成功。

{6/(6+594)}×36×36=12.96  第二TRYポイントは12。 サイコロの目<12なら、ここでTRYは成功。

 

 

「それじゃあ難易度Dが…えーと、例えば46650の時は…。」

 

プレイヤーのF値、現在6。 難易度D=46650

・TRYポイント

 {6/(6+46650)}×36=0.0046...   第一TRYポイントは0。

 {6/(6+46650)}×36×36=0.1666... 第二TRYポイントも0。

 {6/(6+46650)}×36×36×36=6    第三TRYポイントは6。

 

「Diceを二回振って二回とも0を出して、その上で三回目にDiceの目<6ならば、このTRYは成功、というわけね?」

「その通りです。」

 

 

 

*スキル

 

「特殊技能によって困難や問題を乗り越えることの扱い方ですが。」

 

・スキル関数:S(F)=F値の現在値+36

・S(F)<難易度Dの時、プレイヤーがサイコロを振ってTRYを行う。

・{S(F)/(S(F)+難易度D)}×36の「整数部分」:TRYポイント

・サイコロの目<TRYポイント ならばTRYは「成功」とする。

 

「まあ大体GMがTRYを行うことになると思います。数値例を出してみます。」

 

例:宝箱の罠を解除する!素人でもなんとかなりそうだ! 難易度D=6。 プレイヤーのF値、現在6。

 

「ここでプレイヤーに『罠の解除』という特殊技能があったとすると。」

 

S(F)=6+36

    =42

 

「42>6ですから、サイコロはGMが振ります。」

 

・TRYポイント

 {6/(42+6)}×36=4.5 ∴TRYポイントは4。

 

「実際にサイコロを振ると。」

 

A=4 B=4 → 4+(6×4)=28

 

「28>4ですから、GMのTRYは失敗。プレイヤーは罠の解除に成功した、ということになります。」

「技能を持っているプレイヤーは難しいことをしたわけではありませんから、このTRYによるEXP欄の変動はありません。」

 

「その特殊技能ってのは、キャラクタ作成時に付与するの?」

「はい。」

「それじゃあゲームを進めていく中で、新しい特殊技能を身に付けたくなったら、どうすればいいのかな?」

 

「…そうですね…。」

「その時は、師匠とか教習所とか、訓練所みたいなものを設定して、そこで安からぬ費用を支払ったうえで、難易度D=12のTRYを3回連続で成功させれば習得できる、としておきましょうか。」

「具体的にどんな特殊技能を採用するかは、このシステムを実際に使うGMの皆様に丸投げすることにしましょう。」

 

 

 

*魔法

 

「次は魔法の扱いですが、一気に説明します。」

 

・F値の「現在値」<MPのとき、プレイヤーがサイコロを振ってTRYを行う。

・{F値の「現在値」/(F値の「現在値」+MP)}×36の「整数部分」:TRYポイント

・サイコロの目<TRYポイントならば、プレイヤーのTRYは成功。 魔法は効果を発動する。 MPは+1。 EXP欄にチェック。

 

・F値の「現在値」≧MPのとき、GMがサイコロを振ってTRYを行う。

・{MP/(F値の「現在値」+MP)}×36の「整数部分」:TRYポイント

・サイコロの目≧TRYポイントならば、GMのTRYは失敗。 魔法は効果を発動する。 MPは+1。 EXP欄には変動なし。

 

「えーと、このルールの下で魔法を成功させるとMPが+1されるってことは…MPが増えれば増えるほど、魔法は使いにくくなるってことなのね?」

「それじゃ、増えてしまったMPを減らすにはどうすれば良いのかしら?」

 

「まあ宿屋に泊まるとか、それ用のアイテムを使う…とすれば良いと思います。」

 

「あと、今説明された魔法の使い方って、回復魔法とか、移動魔法とか…戦闘以外の場で使う魔法の使い方よね?」

「戦闘中に使う魔法…攻撃魔法とかは、どう扱われるのかしら?」

 

「それは戦闘の説明をするときに、ついでに説明しましょう。」

「あと、具体的にどんな魔法を採用するかについても、このシステムを実際に使うGMの皆様に丸投げしてしまいましょう。」

 

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