日本の食文化を守るために変態技術を駆使しまくった結果 作:Haganed
狙われた会合、暗殺対象とされたルルーシュ。これらが意味するのは情報の漏洩を第1に予想するのは想像に難くない、だがそれと同時に起きた不可思議な出来事。その不可思議な出来事が起きた時でも問題なく稼働できた『大将』たる青年を構成するナノマシンによる自立稼働プログラムによりルルーシュは凶弾に倒れる事なく済み、日と場所を改めて会議は行われる形となった。
さて、お集まりの皆様。前回の出来事から早数日ほど経った現在ようやく建設的な会議が邪魔されることなく行われる今日この日を自分は待ち遠しく思って──
『前置きはよしとしよう。こちらからは幾つか聞きたいことがある、その質疑応答が主な議題だ』
おっと、これは失敬。それでは皆々様に今回起きたルルーシュ・ヴィ・ブリタニア暗殺未遂事件の顛末というヤツをこの場で共有させていただきましょう。因みにその暗殺者当人、色々と口を割ってくれたおかげで我々の障害となる組織の名も判明したことを予めお伝えしておきましょう。
『もう? いや、早すぎる気もするが……一体何をした?』
ちょちょーっと、人間の三大欲求の1つを刺激しまくって懐柔させただけですよ。
「あれを懐柔と呼ぶには鬼畜過ぎるものだったがな」
んもー人聞き悪い……ちょ、皆さん? 何で頷いてるんですか、まさか自分が鬼畜の所業をしていたとでも言うおつもりなのですか?!
「鬼畜というか、大人気なかったというか……なぁ?」
「えぇ」
ちょちょちょっ、少なくともごく一般的な拷問方法じゃないだけマシだと思うんですけど。肉体を安易に傷つけることなく精神にも異常をきたすことなく、穏便かつ平和的に解決したじゃないですか!
「料理を1口だけ食わせた後は自分が美味しそうに食事している光景を間近で見せられる事の、どこが穏便で平和的な拷問方法だ。どっちが敵だか分からなかったぞあの時は……というか拷問に穏便も平和も無いだろ」
『えぇ……?』
はーいそこ、困惑しない! 寧ろ長々と時間をかけずに情報を引き出せた手腕を褒めてくださーい! 褒められると伸びるタイプなので褒めてくださーい! イェイ!
「さっさと会議を始めろアホ大将」
ルルーシュ君が虐めてくるー! ま、これ以上の茶番も面倒臭いからさっさと説明しようか。
「変わり身はやっ」
えーまず今回の事件に関して。暗殺者当人からの情報でルルーシュ君を狙っていたことは確実とのこと、十中八九ブリタニア側の、もといシャルル側の起こした行動で間違いないね。ルルーシュ君が死ねば難癖つけてブリタニアから攻める理由は出来るからねぇ、いつかは起きると思ってたけど自分が予想してたより遅かったので少し油断しちゃってた。
で、本筋に戻るんだけども……この暗殺者。名前に関しては本人の口からも教えられることは無かったので、この説明に限り暗殺者当人のことを「甲」と称しましょう。今回「甲」が行った暗殺には幾つか不可解な点があった事を知ってるでしょう、自分も緊急時の自立稼働プログラムが発動したので一時的に意識が無かった時間が僅かにありました。他の団員のログも確認した結果、自分同様に自立稼働プログラムが作動していたので、まず間違いは無いでしょう。
ただ現状、あの場に居た我々に何かしらの後遺症は見られないので薬品による可能性は無く、その後も肉体や脳への支障は見られなかったことから荒唐無稽にも思える荒業で暗殺を狙っていた事になってしまう。シュナイゼル殿下、今から自分が話すことは全て真実だという前提として聞いていただけますかな?
『内容にもよるだろうが、善処しよう』
では。まずはじめに突発的に起きた短時間の意識不明状態、これは「甲」の意思によって発動した超能力の類であるということ。信頼する人物に確認を取らせたので間違いは無いでしょう。次に「甲」を送り込んだ組織、ギアス饗団と称される者らの画策であったということが判明致しました。こちらに関しても先の信頼する人物に確認を取らせましたので間違いありませんよ。何せそのギアス饗団に在籍していた人物を2名、自分らの方で保護しておりますので。
『超能力に、ギアス饗団……俄には信じ難いな。聞くがその元ギアス饗団の人間は信用に足る人物なのだろうか?』
ご心配なく。1人は元々小さな料理屋で店主と一緒に店を切り盛りしていたので、そもそもギアス饗団を裏切って逃走したと本人からの事情聴取で確認を取らせました。もう1人は既に懐柔済みです、既にこちら側に着いていて協力体制を整えています。更に心の声を聞く、という能力持ちですので今後の活躍も期待できます。あぁ、先程申した信頼できる人物というのがこの能力者になります。
『……仮に君の言っていることが真実だとすると、今の我々はシャルル・ジ・ブリタニアとその一派。そしてギアス饗団なる勢力と対峙していることになるな』
ええ、正しく。ギアス饗団に関してはこちらも所在を調べあげるつもりですが、念の為そちら側でもギアス饗団に関する情報の収集をお願いしてもよろしいでしょうか? 勿論危険でしたら直ぐに辞めていただいても構いません。
『そうさせてもらおう。こちら側の障害となるなら、既にやるべき事は決まりきっている……だが現時点で関わるのはかなりリスクの高い案件となる、そちらの見返りを多少融通してほしいとは思うが』
まあ簡単に行くわけ無いとは思ってたよ。……ふむ、それなら今後の未来に役立つ技術の提供というのは如何かな?
『それは?』
常温核融合炉なんてどうでしょう?
日は流れ、2013年10月25日。ある情報が世界中に広まっていた。その報道により世界の歯車は劇的な変化を伴って回り始めていこうとしており、そうならざるを得ないものであったというのもある。もはやこの世界の流れは誰にも止めることは出来ず、人々はただただこの流れに身を任せることしか選択肢がない状況となった。
そのようにさせた張本人であるルルーシュ・ヴィ・ブリタニアとその妹であるナナリー・ヴィ・ブリタニアは今後、良くも悪くもあの皇帝たる父から離反した皇族として扱われるだろう。しかしこの選択はブリタニア内部の敵味方を区別するという意味では役に立つし、また他国との交渉にも使える手立てはある。決して損なことばかりではないのだ。
そして日本は、これに乗じて先手を打つ。まずは中華連邦との協定を結ぶことから始めていくが現時点での連邦に対する信頼は殆ど無いと言っていい、故にまずは確実に協力を整えられる環境作りから行わなければならない。もう後戻り出来ないところまで来たのだ、今更背を向けて無かったことになぞ出来やしない。全てはブリタニア皇帝たるシャルル・ジ・ブリタニアを失脚させるために、そして各々が抱える望みの為に牙を向けるのだ。
「さぁて、皇帝サマ。元はそちらが売った喧嘩なんだ、こちらもそれ相応にやらせてもらうとするよ」
青年の目的は未だに変わらず、ただただ日本の食文化の未来のためだけに皇帝シャルルに喧嘩を売る。過去に歩もうとする人間に対する憎悪を募らせながらも、頭は冷静に今後を見据えながら糖分を求めたため青年は