英雄派の襲撃から約4日後。学校が再度再開され、明日の修学旅行は予定通り行われることになっている。引率教師は、おじさんとロスヴァイセさん、ガブリエル様。本当はグレイフィアさんも行く予定だったけど、前回の襲撃から残る事に。ま、これでめっちゃ安心でしょう。例え襲撃されたとしても爆死必須である。
そんな訳で、今準備してはいるものの正直、ガシャットに迷う。ギアデュアルβはアーシアさんに渡すとして、マイティアクションXとジュージューバーガー、マキシマムマイティXは必須。後は、プロトマイティアクションXと正規品のガシャット、念の為仮面ライダークロニクルとバグヴァイザーIIだけど・・・。オリジンはどうしよう・・・。いや、レーザーターボ用を持っていこう。
・・・そういや、覇気ってあと一つなんかあったよな。なんだっけ・・・?りゅなんたらみたいな・・・。え〜っと・・・。あ、『流桜』とかいう名前だった気がする。でもどう使うんだ・・・?やべ、17年前だから覚えてねぇ・・・。最初の方が流れるって漢字だから身を任せる?でも桜はなんだ・・・?やべぇ、分からん。いや、そもそも覇気ってなんだっけ・・・?え〜っと・・・。万人がその素質を持ってて誰にでも使える可能性があるんだっけ?
聖「う〜ん・・・。」
レイヴェル「何を唸っていますの?」
私が覇気について唸っていると後ろからレイヴェルが抱きついてくる。いや、見聞色で分かってはいたけど。
聖「覇気の進化について模索してたの。」
レイヴェル「覇気・・・?あの手が真っ黒になるあれですの?」
聖「そうそう。他にも使えないかな〜と思って。」
レイヴェル「ふむ・・・。そういえば変身した時には使いませんわよね?なんでですの?」
聖「何故か生身でしか使えないの。『マイティードランゴンズ』の時は生身で使えるんだけど・・・」
まあ、実際使えたら誰にでも勝てるしな。う〜ん・・・。どうするか・・・。武器に纏わせるのはそこまでだし・・・
聖「纏わせる・・・」
レイヴェル「纏わせる?・・・それであれば、相手に覇気を纏わせたりは出来ませんの?」
聖「相手に?」
レイヴェル「はい。外面というよりは内面を攻める感じですわ。もしそれが出来るのだとしたら、鎧を着たイッセーさん等にも、かなりの有効打になると思うのですが・・・」
なるほど。案外、悪くないのかもしれない。もし防御が堅い奴が現れても有効打になる・・・。よし!
聖「ありがとう、レイヴェル!いい案を貰った!」
レイヴェル「ふふ、それは良かったですわ。今から練習を?」
聖「ううん。明日から少しの間会えなくなるだろうから、今日でレイヴェルを補充するぅ〜!」
レイヴェル「きゃっ!んもう、聖ったら・・・」
え?この後?そりゃあ、女だけの夜の大運動会よ。もちろん、ちゃんと防音魔法も張ったよ?誰にもレイヴェルのあんな姿やこんな姿は見せたくないし。
・・・まあ、最初は私が攻めて、いつの間にか攻守交替になってるけど。でも、明日は早起きする予定だから手加減してもらった。
そして、次の日は朝5時に起きてエレベーターで最下層まで行く。なんとこの家、訓練所まであったらしい!まあ、私は使わないから最近知ったんだけど。しかも、ある程度環境を変えられる為、森の中や建物の中なんかも出来る。いや、悪魔はなんでも出来るんか?
エレベーターが地下へ着くと、既にリアス先輩達が模擬戦を行っていた。いや、早いな。何時起き?
リアス「あら、聖さん。あなたがこんな早朝に起きてるなんて珍しいわね。」
聖「おはようございます、リアス先輩。たまにはスキルアップしようと思って。」
あ、兄さんが木場君に負けた。まあ、木場君は生粋のテクニックタイプだし、まだまだ突貫の兄さんには分が悪いか。
ゼノヴィア「聖!もし良かったら、私とどうだい?」
聖「朝から元気だねぇ〜。いいよ、たまにはやろっか。」
私はゼノヴィアさんと向かい合い、持ってきたアイマスクを付ける。当然、激しく動いても外れないように紐もキツめに縛ってる。
ゼノヴィア「・・・ふざけているのか?」
聖「まさか。真剣だよ。私の今の課題は感じ取る事。どうせなら木場君と塔城さんも来なよ。その方がお互いの利になるかもよ?」
小猫「っ!分かりました。」
木場「確かに君との模擬戦では得られるものが多そうだ。」
イッセー「なら、俺も!」
聖「そう来なくちゃ。」
4人は私を囲むように立つのがよく分かる。それと、リアス先輩達が呆れてるのも。そして、リアス先輩の合図と共に全員が一斉に仕掛けてくるも、出来るだけ同士討ちする様に避ける。兄さんは真正面から。ゼノヴィアさんは大袈裟、塔城さんは下からのアッパー、木場君は八文字・・・。
ああ、全て手に取るように分かる。私は兄さんの下をすり抜け避ける。木場君とゼノヴィアさんは緊急回避を行うも塔城さんは間に合わなかったらしく兄さんは盛大にアッパーを喰らったようだ。
イッセー「ぶべら!」
小猫「あ・・・」
聖「今の感じだとかなりのものを貰ったね〜。兄さん、可哀想。」
私が話ている間にもゼノヴィアさんと木場君は攻撃をしてくるが全て避ける。でも、ただ避けるだけじゃない。私は必死に思い出していた。覇気とはなんなのか。そしてたった1つだけ言葉を思い出した。
『疑わないこと。それが強さだ!!!』
この言葉で私はハッとした。私は今まで全てに対して疑いを持っていた。家族、友人、恋人のレイヴェルでさえ。・・・正直、今でもめっちゃ疑ってる。孤独は怖い。でも、目の前で居なくなるのはもっと嫌。なら、私は疑わない。私自身を。
武装色を纏い、覇気に身を、魂を任せる。すると、今までとは全く違う感覚に襲われる。・・・これが次の段階。私は躱しながら正面から来る兄さんの気配を感じとり、鳩尾辺りを狙って正拳突きを放つ。その際に覇気を流す。すると、少しの破壊音と私の顔に何かの液体が掛かるのを感じる。
木場「イッセー君!?」
ゼノヴィア「よ、鎧は少し砕けている程度なのに吐血を・・・!」
聖「え?じゃあ、これって兄さんの血!?」
小猫「イッセー先輩!」
私は急いでアイマスクを外すと、めっちゃ吐血してる!?マジか、レイヴェルの言った通りじゃん!
リアス「アーシア!今すぐ治療を!」
アーシア「は、はい!」
朱乃「聖さん。今、何をしましたの?」
ロスヴァイセ「イッセー君に攻撃が当たったのは分かりましたが、そこまで高威力にも見えませんでしたが・・・」
聖「覇気の可能性です。昨日、レイヴェルのくれたアドバイスを試してみたんですが・・・」
イッセー「いてて・・・。な、なんか上手く言えないけど、内蔵に直接パンチを貰った感覚だった・・・」
リアス「はあ・・・とりあえず今日はここまでよ。それと聖さん、その技は模擬戦では禁止よ。いいわね?」
聖「は、はい・・・」
この後リアス先輩から有難い折檻を受け、寝起きのレイヴェルを堪能しながら、私達二年生組は荷物を持って駅へと向かった。