私が屋上へ着いた瞬間、突如として結界が張り巡らされる。それも、かなり古いタイプ。それに、かなりの緻密さでいくらおじさんやガブリエル様でもすぐには気付けないだろう。そして、私は結界を張った者へ一礼する。
聖「お初にお目にかかります。こんな脆弱な人間にどの様な御用でしょうか?『帝釈天』様。」
帝釈天「HAHAHA!お前の様なガキのどこが脆弱か教えて欲しいもんだZE。」
私の前に現れたのは、須弥山の最高神である帝釈天様、またの名をインドラ神。姿はスキンヘッドにサングラス、アロハシャツに短パン、ビーチサンダルとラフ過ぎる格好だが、オーラはヤバい。うん、マジで怖い。
帝釈天「お前、ハーデスと組んでるんだろ?何をする気だ?」
聖「それを言ってしまえば楽しみが無くなるのでは?」
帝釈天「HAHAHA!確かにな!確か兵藤聖って言ったか?うちに来る気は無いか?」
聖「ありません。」
帝釈天「即答か。何が欲しい?金か?男か?名声か?」
聖「そのどれも要りませんよ。金も男も名声も。その全てが必要ありません。私からも1つよろしいでしょうか?」
帝釈天「なんだ、言ってみろ。」
聖「今回の九尾の誘拐、情報を流したのは帝釈天様ですね?」
私の発言に帝釈天様は少し口を釣り上げる。やっぱりか・・・。そもそも、会談は極秘だったはずなのに、英雄派は何故その事を知っていたのか。裏組織からの情報だとしてもそこまで確実な情報じゃない。なのに、何故正確な位置が分かったのか。それは、帝釈天様自身が流した情報だから。
聖「最初はカオス・ブリゲードに所属している者達が紛れ込んで居るのかと思いました。しかし、必ずしも会談に参加出来るとは限らない。なら、妖怪側?それは無いでしょう。英雄派は人間こそが至高と考えていますから。なら、考えられるのは1つだけです。英雄派が動く理由になる情報提供者は、会談相手の須弥山の主神である帝釈天様しか考えられません。」
帝釈天「強引な考えだが、無いわけじゃない。仮に俺が流したとして、なんの為にやる?」
聖「
帝釈天「HAHAHA!正解だ。ますます、お前が欲しくなったZE。」
聖「お断りします。それと、そろそろおじ・・・アザゼル総督達も勘づくはずです。今のうちに戻らないとややこしくなります。」
帝釈天「だな。また会う時があるだろう。それとアザゼルに伝えておけ。助っ人位は送ってやるってな。」
帝釈天様は神々しい光を放ち消えていく。それと同時に結界も消えて、おじさんとガブリエル様がドアを凄い勢いで開ける。私は安堵からその場にヘタレ混む。
アザゼル「おい、聖!無事か!?」
ガブリエル「このオーラは神・・・!それもかなり高位の!」
聖「帝釈天様です・・・。私に須弥山に来て欲しいみたいです・・・。」
アザゼル「インドラが・・・?あいつは確かシヴァと・・・」
ガブリエル「なるほど、インド神話との戦争を見てですか・・・」
聖「こ、怖かったぁ〜・・・」
アザゼル「お前さんでも怖いと思うもんはあるんだな。」
聖「当たり前でしょ?死ぬかと思ったわ。まあ、復活出来るけど、あれはマジでヤバい。」
ガブリエル「当然です。帝釈天殿は戦争を司る神であり、本人も相当の戦闘狂です。四大魔王が本気を出しても勝てる可能性は低いかと。」
聖「そりゃあ怖い訳だ・・・。あ、そうだ。帝釈天様からの伝言で、助っ人位は送ってやるっってさ。」
アザゼル「そうかい。お前もとっとと戻れ。またロスヴァイセにドヤされるぞ?」
聖「は〜い。」
はあ〜。せっかく覇気の練習をしようと思ったのに・・・。まあ、いいや。正直クソ疲れたし。私はパラドに戻ってもらい大人しく布団へ入りそのまま夢の中へと落ちる。