機動戦士ガンダムSEED ~哀・戦士~   作:単眼駄猪介

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まずは誤字報告ありがとうございます!
本当に申し訳ないぜぃ………ミスがないよう、気を付けなければ(できないやつ)

そしてお待たせして申し訳ない(震え声)
頭が鬱ハッピーセットやらストレスシールドが削られたりして今も語彙力が変です。
バトオペでピックアップでリバウLv2(絶望)を引き、APEXでブロンズ(適正)に上がり、マキオンで運のなさに嘆く日々でした。
それはさておきep9をどうぞ!




ep9 悪魔と虎

 

 

 

 

 

激戦の宇宙から地上へと降り立ったアークエンジェル。

ストライクもまた、スラスター噴射により着地しモビルスーツハンガーに戻る。

耐熱フィルムは既に放棄されるも機体の各所に破片が引っ掛かり、ジェルや冷却ガスもなくなり、所々焼けているストライクには一種の芸術に見えた。

その様子をムウはどことなく、アムロの精神の不安定を写している様に見えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場面は変わり、アークエンジェルの艦長室に変わる。

現アークエンジェルにおいて階級の高いムウ、マリュー、ナタルの三人は降下地点という問題に頭を抱えていた。

 

「アフリカ大陸に降ろされるとはな………こりゃ相手が上手だったか?」

 

「どのみちストライクを失うわけも、アークエンジェルが墜とされるにはいかなかったのだから、仕方がないわ」

 

そして連絡が早いことに、アークエンジェルがインド洋にへと移動する度にアフリカのザフトに襲撃され、休まる日がない。

相手は【砂漠の虎】だからこそ、気が抜けない。

地上に降りてからの彼の活躍は連合にとって目に余る活躍であり、暗殺やスパイを送り込んでも撃滅されスパイも簡単に処理されており、モビルスーツ戦闘だけでなく彼自身の能力が高いことも伺える。

 

「アムロもかなり精神を磨耗しているぜ?ちょっと前に見てきたが……結構ヤバそうだったな」

 

そういうムウ本人も目に隈を作っているが、大人としてのプライドが彼をここに立たせていた。

 

「物資はまだ少し余裕はありますが……水が問題です」

 

「節水をしても、やっぱりこの暑さではね……」

 

艶のないマリューとナタルの髪を見ればわかる通り、アークエンジェルではかなり厳しい節水をしている。

戦闘によるストライクとストライクの支援機として宇宙にいたときに運ばれていた【スカイグラスパー】の各部の洗浄、暑さによる水分補充等でアークエンジェルの俊足でもザフトによる足止めをくらい、水の消費が早かったのだ。

つまるところ、アークエンジェルの足を過信しすぎていたのである。

そも、これまでナスカ級以外では追い掛けられる事もなかったアークエンジェル。

それが無意識に過信にへと繋がっていた。

確かに宇宙ではナスカ級くらいしかアークエンジェルに追い付ける戦艦はいない。

だが、地球という重力のある空間ではアークエンジェルが俊足であることは難しい。

形状からして若干の無理があるアークエンジェルが空を浮かんでいられるのは磁場を利用した浮遊させる装置がアークエンジェルにあるからこそ、こうして飛んでいる。

しかし、その巨大故に稼働時間は一日も長くはないしザフトの襲撃の連続でメンテナンスが絶えない今、アークエンジェルの速度は確かに遅くなっていた。

 

「やっぱり、ザフトの支配域なのが不味いわね……」

 

「高度を上げればザフトに狙い撃ち、下げてもこの有り様かぁ……マードックからはもう猫の手も欲しいってぼやいてたし、かなり限界だぞ」

 

「クルーも連日の襲撃で疲労が溜まりきっています。どこか隠れる場所を見つけなければ………」

 

しかし、そんな折にアークエンジェルに衝撃が走った。

 

「なんだ!?」

 

すぐにブリッジからの連絡がやって来た三人は、ブリッジからの報告を聞き、聞いた一同は思わず机を叩き付けたり気絶してしまう。

 

「アムロ君が脱走した!?」

 

「ウッソだろオイ……」

 

「こんなときに遊んでいるのか……っ!」

 

マリューはその一報にショックで尻餅をつき、ムウは更なる重い情報で処理落ちして気絶。

ナタルは自分達大人に負があると理解していても、腹立ちが収まらず机を叩いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当のアムロはそんなことをお構いなしにストライクで脱走して解放感に快感を感じていた。

連日の戦いで精神的に磨耗していたアムロは、遂に衰弱しかけていた。

だが、そこでアムロの頭脳が徹夜テンションという物もあって閃く。

脱走という手段を。

 

「ハハハ!ハハハハハ!ざまぁないぜ!」

 

自らの帰る場所を復讐を遂げたぜと、言いたそうな顔で笑い続けるアムロは、まさに狂人という言葉が合っているだろう。

実際、正常な判断ができていないアムロは、アークエンジェルが見えなくなるまで移動して、グッスリと眠ってからようやく自分の犯した過ちに気付くのだが今のアムロはただ感じる自由となった今を満喫するのだった。

 

 

 

 

で、深夜から夜が明け夕方近くになるまで熟睡したアムロは己の過ちに気付き、後悔する。

 

「僕は……僕は取り返しのつかないことをしてしまった……!」

 

ストライクのコクピットで頭を抱えるアムロは、悩んでもどうしようもないと一旦区切りをつけ、ローブを着て紙資料による地図で現在位置から近い町に向かうことにしたアムロ。

ガンダムは砂の下に隠し、アムロは私服で脱走する思考はできていた事に昨日の自分に感謝して町へ歩き続ける。

コロニーの快適な環境でそこまで運動もせず、機械をいじっていただけのアムロにはこの砂漠を歩くことはかなり、いや地獄であった。

暑さと太陽から照らさせる日光はアムロの貧弱な体力をガリガリ削った。

水筒の水を空にしてからどれくらい経ったのか。

アムロの体感では半日も歩いた感覚だったが、実際は計算した通りたったの一時間で、辿り着いた町は少し寂れた場所であった。

アムロはザフトの地上戦艦を発見してビビるも、今は連合ではなく、ガンダムにも乗っていない自分を撃つことはないと自分を説得して酒場と思われる場所へと入る。

予測なのは看板が砂で掠れており、読み取れなかったのと、そのすぐ脇の道路にバクゥやジンを乗せた輸送車があったからだ。

見張りに立っている赤毛の青年と視線を合わせまいと、フードを深く被り、店の中に入った。

そこにはやはりというか、ザフトの人々が夕食を摂っていた。

アムロもなけなしの金でパンと水を購入するが、砂漠地帯と言うのもあって水は無料ではなく、主に水で金をボッタくられた感じだ。

所持金が三分の一を切ったアムロは、これからの明日に絶望する。

とにかく腹を満たして喉も潤そう、と思っていたが後ろからの好奇の視線を感じとり、アムロは居心地が悪くなる。

そして遂に、集団の真ん中にいた一人の男がアムロに話し掛けた。

 

「やあ、少年。一人でこんなところになんでいるんだい?」

 

声をかけられて振り向きたくはないものの、アムロは振り向かざるをえない。

故に、アムロは声をかけてきた男の顔をよく見れた。

褐色肌の健康的な肌。

砂漠には場違いなアロハシャツから見える鍛え上げられた軍人の肉体。

そして、コーディネーターらしく整ったハンサムな顔立ち。

アムロは緊張を隠しきれない中、彼からの質問を既に食事中に立てていた嘘の身の上を話す。

 

「せ、戦争で住んでた町を追い出されてあてもなくさまよってるんです……」

 

「そうか……俺達が憎いか?」

 

唐突な質問に、アムロは思わず舌を噛みかけるが何とか返す。

 

「憎くもありますけど……でも、戦争だからどうしようもないですから…」

 

その返答に男は同情し、そして彼はアムロのテーブルの上にあるものを置いた。

 

「うーむ、そうか……なら、せめてもの償いだ。持っていってくれ」

 

「えっ!?こ、こんなに!?」

 

置かれたのは彼の所持品だろう財布。

そこにある分厚い札束はアムロを驚愕させるには十分で、喉から手が出る程欲しいものだった。

 

「こ、こんなに受け取れません!」

 

「いいさ、これは僕の勝手な世話焼きだ。遠慮なく受け取ってくれ。様子を見る限り、明日の飯もあるかもわからんのだろう?」

 

「うっ……」

 

鋭いところを突かれてたじろぐアムロ。

結局、アムロは男に促されるがままに金を受け取り、財布を男に返却するが「いや、その財布も腹の足しにしてくれ。別になくて困るもんでもないしな」と、拒否されて渋々アムロは受け取った。

 

「隊長!お時間です!」

 

と、見張りに立っていた赤毛の青年が扉の前に立っており、ザフトの集団は外に出ていく。

最後に、隊長と呼ばれた男はアムロに別れを告げる。

 

「もし行けたら【バナディーヤ】に行くといい。あそこなら君が生きるための仕事も食べ物も色々揃っている。何せ、【砂漠の虎】が頑張って内政をしてるんだからね」

 

そう言い残して男は去った。

ダコスタ、というらしい赤毛の青年の背中を叩いて「もうちょっと気を抜いたらどうだ」と声をかけながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アムロはバナディーヤに行くか悩んだ。

悩んだ末に保留となったアムロは、チャージストライカーによるバッテリー充電を確認しながらストライクを起動させる。

尚、ハロをずっとストライクのコクピット内に放置していたのはアムロには知らぬ事だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バッグパック解説

 

[チャージストライカー]

 

モビルスーツの短い戦闘時間の延長を図ったストライカーパック。

太陽光発電、熱発電可能なバッグパックで、異様にエネルギー変換率が高いC.E.において効率的な発電ができる。

形状はエールストライカーに似ており、翼の部分が光、熱発電の受容器である。

機動力は勿論、エールストライカーに劣るがバッテリー充電しながら戦闘できるという点においては戦い方次第で相手のエネルギー切れによる勝利を得ることが可能である。

予算の都合でビームサーベルではなく、ビームピックを装備。

アーマーシュナイダーよりはマシな物の、近距離戦闘は苦手な部類に入った。

基本的にはビームライフルでチクチクと撃って戦う戦法となる。

 

 




まぁたエタるんじゃないかって?
それはないッ!!(確信)
他は駄目でもガンダムだけは終わらせん!終わらせんぞぉぉ!(謎のプライド)

お察しの通り、隊長はあの人。
アムロより人気なランバ・ラルを意識したバルトフェルドさんなら、あんなこともしてそうなのでファーストのシーンを入れられました。
で、今のところ無理矢理な感じのストライカーパックは原作よりも物資があるという事で許して……!
普通にそんな装備も有り得た筈のストライカーパックですし、ガンガンオリジナル出したいんですよ……

良かったら感想プリーズ!
現状打破に繋がれば恩の字!





知らぬ間の未来に悪魔と呼ばれる少年と虎と呼ばれた男の交わりは、運命を変えるか、それとも……
そしてアムロ脱走に浮き足立つアークエンジェル。
彼らは苦渋の決断をした。

次回、【夕焼けの砂漠にて】!

苦難を乗り越えろ!ストライク!

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