FA魔窟も出てきたから番外編も書いちゃうよ!
てな訳で遅れに遅れたぜ☆()
書いたら最後まで書き上げたい質だから許せ!()
アークエンジェルはスペースデブリを抜けた後、軌道上にて第八艦隊と合流した。
ワッケインからの報告もあって、第八艦隊は軌道上に待機してアークエンジェルとの合流を計っていたので、ある意味必然と言える結果だろう。
アムロのクラスメイトらはようやく平穏が戻ると安堵していたが、しかし短い間とはいえ彼らの家になっていたアークエンジェルに愛着を持っていたため、寂しい気持ちもあった。
そんな彼らを若干軽蔑した視線で見るのはフレイ・アルスター。
ヘリオポリスからの脱出以降、我慢の連続だった彼女にとっては身に降りかかったこの出来事はただの理不尽で周囲の人間は自分を苛立たせる要因としか見ていなかった。
まあ、理不尽な目に遭ったこと自体は事実だがどのみちここで降りれるなら降りたいと言う気持ちは奇しくも同じであった。
元々、フレイを除くがオーブの住民である彼らは地上に降りても家族がいるという事もあるので、ようやく戻れるというのは嬉しい事だろう。
しかし、アムロは父であるテムは行方不明。
母は別居してから音信不通であり、アムロには行き場がなかった。
その事実にアムロは軽くうちのめされていた中。
臨時に作られた偽のプロフィールと除隊届けを渡されたミリアリアやトール達は、フレイが彼らを説得する出来事も起きようがないので、彼らは特に思うこともなく除隊届けを出した。
彼らは無意識にアムロもそうしている、と思っていたのはまだ精神的な未熟さがある子供ならではの事なのだろう。
しかし、アムロは自分に割り当てられた士官の部屋にハロの中身をいじったり、ストライクの蓄積されたデータを整理し、自分自身に最適化させたりとまさに機械オタクである。
戦いはアムロを呼んでいる………
オーブにへと降下するシャトルを見眺めながら、トール達の出発を見送り、ちょっと前に小さな少女から渡された花の折り紙を持つ手元を見る。
よく見れば、何度か折り間違えたりしたのか少しグシャグシャになっている所もあるが、しかし何の打算もない純粋な感謝を受けて、アムロは嬉しかった。
「守ってくれてありがとう!お兄ちゃん!」
そんな言葉は、帰る場所のないアムロにとって救いだった。
仲間も同じく、感謝を伝えてくれた。
だがしかし、ここまでに来るとき彼らはアムロを気遣うが深くまではせず、気軽なものだった。
結局、彼らは自分を解ってくれていない。
そんな苛立ちを溜め込んでいたが故に、アムロは自然と彼らとは疎遠となり、遂には別れの言葉もなくアムロは彼らを見送る。
が、そう問屋は下ろしてくれない。
このタイミングでザフトが襲撃してきたのだ。
爆発の衝撃で揺れる艦内の中を走るアムロ。
早めにあの旗艦からアークエンジェルに戻って良かったと思いながら、アムロはストライクに乗り込む。
自分にはここしか居場所はない。
そんな哀しみを抱きながら、宇宙に出る。
ムウは出撃する直前のアムロと会話していた。
アムロはすぐにストライクに乗って出たが、ムウはとにかく後味が悪かった。
「僕にはここしか居場所がないから…………か」
自分のせいではない、そう思ってもやはり良心ある大人としては自分の不甲斐なさが今に繋がっていると思うし、自惚れのようにも聞こえるが自分達大人が彼を戦場に立たせていた自覚がある。
ムウの為に輸送されてきた新しい力を見ながら、彼は愛機に視線を戻す。
乗りなれない物に乗って出ても死ぬだけなのだから、ムウの判断はメビウス・ゼロで出るのは必然だった。
【105ダガー ガンバレルパック装備】なんていう機体が送り付けられた時は驚いた物だが、先行量産されたこの機体はストライクのパックと互換性があるため、現段階の有用性はとても高い。
まあ、ガンバレルは地上に降りればしばらく無用の長物となるわけだが………
「俺は俺なりに頑張るしかない………ムウ・ラ・フラガ、ゼロで出る!」
せめてできる限りアムロの助けにならなくてはならない。
そうムウはアムロの影を帯びた顔を脳裏に浮かべながら、体に掛かるGに耐えるのだった。
今回のストライクには大気圏突入用のストライカーパックが装備されている。
機体各所に配置された耐熱ジェル、冷却ガスや試作の耐熱フィルムetc……
バックパックの形状としては宇宙世紀のジム・ナイトシーカーの物に近い。
違いは追加されている背部の追加されたスラスターユニットが、エールストライカーの可動部分のスラスターユニットを取り付けたものという点か。
【アウトサイドアサルトパック】と開発陣が本来の名前を端折って名付けた名前は、まさにモビルスーツによる大気圏突入のための兵装だろう。
それを身に纏い、連合軍謹製の試作ビームマシンガンを持ち、襲い来るジンやハイマニューバに穴を空ける。
まあ、ビームマシンガンと言っても二点バーストのビームライフルの高速連射なのだが。
「墜ちろ!墜ちろぉ!」
トール達への理不尽な妬みを自覚しつつ、それをザフトという敵にぶつけることで解消しようとしているアムロは、そんな自分に嫌気が差しつつも止めることはない。
殺らなければ此方が殺られる。
背追い込み過ぎたアムロは、一人でまた背追い込む。
負のスパイラルがアムロに起きていた。
そして、宿命はやって来た。
「ストライク……アムロ………!」
「ディアッカ!今度こそアイツを落とすぞッ!!」
「ああ、解っているッ!」
四機のGがアムロを襲う。
「しつこいな!コイツゥ!」
失われた脚を下半身丸ごとハイマニューバの物に変えたデュエルと、頭部をジンのものを取っ付けたバスターがストライクを執拗に攻撃をする。
応急処置故に、性能をフルに発揮できないガンダムの内の二機は連携によって倒そうとしていた。
しかし、まだ拙い連携にアムロは今まで感じたことのない感覚と共にその攻撃を避けていた。
「コイツ!?後ろに目でもついてんのかよ!?」
「今のは死角からの攻撃の筈だ………どういうことだ!?」
訳がわからない、だからこそイザークとディアッカがストライクのパイロットに恐怖を抱くのは人間として当たり前の反応であった。
未知には人間は過剰に反応するからこそ、イザークはそれを認識した時、激昂する。
「ナチュラルの機体ごときがぁ!」
「待て!イザーク!」
「黙って見ていろ!アスランッ!!」
止めるアスランを無視してストライクに突撃をを敢行するイザーク。
ビームサーベルでコクピットを貫こうとするその単調な動きに、アムロは鋭い蹴りをデュエルの頭部に叩き込み、あらぬ方向へと飛ぶ。
「グオォ!?」
「そこっ!」
「っ!?」
振り向くと同時にビームマシンガンの火線がバスターの装甲の表面を舐め、融解させる。
そんな鬼神でも乗り移ったかのような戦いぶりに、アスランはストライクのパイロットがアムロであるのか解らなくなってきた。
しかし、このままではイザークらをアムロが殺してしまう。
そう思うと、アスランはイージスをストライクに近付けさせてビームサーベルで切り結ぶ事ができた。
砲身が切り落とされてしまい、アムロは捨ててビームサーベルで戦うも、格闘戦では経験も才能もアスランが上手である。
だが、アムロはその身に宿る力が開花し始めているのだ。
高い精度の先読み能力と相手の思念を感じとり、過去を覗ける力。
それは宇宙世紀では【ニュータイプ】と呼ばれた人類の革新的存在だった。
その力が、戦うことによって解放されている。
だからこそ、アムロがアスランの激しい攻撃に晒されても機体の何処にも傷を付けていない。
それを見ていたムウは、同じくニュータイプに近い存在としてアムロを感じ取っており、ムウは初めての感覚に戸惑う。
しかし、そんな彼らを置いていく非情なる時間はアークエンジェルを大気圏突入に入らせ、第八艦隊の大部分を壊滅させていた。
そんな最中、苦し紛れにとでも言うように一つのシャトルが打ち出される。
吹き飛ばされていたデュエルは、それを見掛けた。
見掛けた故に、彼は摩訶不思議な体験をすることとなる。
「脱走兵か!腰抜け共め!」
デュエルのビームライフルの銃口が、シャトルに向けられる。
ロックオンも完了し、後は引き金を引くだけ。
が、そこにイージスと激戦を繰り広げていたストライクが乱入する。
少し、時間を戻すとイージスはエネルギー切れ寸前のために撤退、隙を窺っていたブリッツはその激しさに奇襲を掛けれずイージスを回収して帰還した。
勿論、その為ストライクもエネルギー切れが近い。
節約してもストライクのバッテリーは大きく減っていた。
「ストライク!?」
[止めろ!あれは避難民しか乗っていないんだっ!!]
それでも、アークエンジェルに戻れなくなる可能性を無視してでもアムロは疲労した頭で、必死に守ろうとした。
その姿と、見知らぬ声を感じてイザークは混乱した。
訳が解らなくなっていた。
しかし、それを遮るのはバスターの牽制射。
「イザーク!しっかりしろ!」
「ハッ!?お、俺は……!?」
イザークが困惑している中、アムロもまた自分………正確にはストライクに向けられる敵意を敏感に感じとり、困惑していた。
双方共に不可思議な出来事にポカンとしてしまう中、件のシャトルは大気圏に突入し、無事オーブにへと降りる。
デュエルとバスターは、本調子ではないため少しストライクと交戦した後、撤退した。
ゼロもすでに帰還したが、しかしアムロのストライクは戻れなかった。
アークエンジェルに近付くことはできたものの、下手に近付けれず、アウトサイドアサルトパック……ASA装備の機能を使う。
摩擦熱で機内の温度が上昇する中、ハロは限界までストライクのOSをアップデート処理し続けていた。
重力による影響を受けた火器管制システムの調整や、格闘プログラムの最適化、そして現段階では大気圏突入によるその他諸々でもしハロに素手で触れば機内温度もあって大火傷することだったろう。
アムロはマードックから渡されていた紙資料のマニュアルを席の下から取り出して読み込む。
その隣では、重力から抜けれなくなったジンが熱で装甲が融解し、爆散していた。
「これをこうして……こうか!?」
スイッチや計器を確認しながら、大気圏突入の為の操作を行う。
ストライク単体による大気圏突破は可能であると、カタログスペックに載っていたストライクだが、アムロはその中を考慮した物ではないと考えており、実際そうであった。
コーディネーターならともかく、ナチュラルのアムロはこのままでは体が動けなくなる感覚を感じながら死ぬことになる。
それを回避するために、ゆっくりながらも突入シークエンスをこなしていた。
結果から言えば、その試みは成功した。
アムロも無事であり、原作とは違いシャトルを撃ち落とされていない。
が、しかし相手の策が上手い為だったかザフトの支配下であるアフリカに降り立ったのは、運命と言うべきなのかもしれない。
砂漠の虎が、そこに待ち構えている………
尚、ハルバートンとは会う暇もなくアムロは大気圏突入。
最近、久しぶりにマキオンやってたら初代の格闘派生で踏み台を見つけた………思わず困惑したぜぇ…
種だとビームサーベルで鍔競り合いにはならないとかあるけど、今作ではできる仕様。
というか、原作でやっている以上、できるのが公式設定()でしょう。
ガバ?俺には関係無いッ!!
ザフトによる戦闘で第八艦隊は壊滅した。
宇宙から逃れるもアークエンジェルに待ち受けていたのは、灼熱の砂漠に牙を研ぎ澄ます虎だった。
次回、【悪魔と虎】!
主の為にそのガンダムを打ち破れ、バクゥ!