強欲者の目指すヒーロー?   作:強欲同盟下っ端

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こんな風になってました。


木偶の坊の弟子

静岡県のとある海浜公園にて、ゴミに囲まれる中、ワンフォーオール継承者(仮)の緑谷 出久とオールマイト(トゥルーフォーム)が話していた。

 

「緑谷少年! 昨日、この区画一帯の掃除をするって言ったよね!」

 

「は、はい!」

 

「……はっきり言おう! 私、教えるの超絶ヘタクソだ!」

 

「えぇ!? そ、それは困りますよオールマイト!」

 

オールマイトの突然の発言に驚く緑谷。プランを練ってまで鍛えるとか言っておいて、ここにきて教えるの超絶ヘタクソ宣言(つまり、自分は教えないと言っているようなもの)に驚くのは無理もないだろう。

 

「そこで! 今日は助っ人を一人呼んできたよ! 尤魔、もう出てきていいよ!」

 

「はいはいっと……」

 

 尤魔がゴミ山の影からにゅっと出てくると、いきなり緑谷が狼狽し始めた。露骨すぎて逆にバレてしまいそうである。

 

「!? や、山羊の少女!? あ、あのね! この人はオールマイトじゃないんだ!」

 

「一体何時の話してるんだお前は。私は八木のオジサンの事知ってるし、ワンフォーオールも知ってるからここに来てるんだ。教えるのは私、あのふざけた題名の奴の中身を練ったのも私だ。八木 尤魔。オールマイトの養子だ」

 

「よ、養子ィィィィ!!??」

 

「いちいち驚きすぎだっての……おいオジサン、こんなんでホントに大丈夫なのか?」

 

「あはは……一応奴の存在がいるかもしれないって事とかは伝えたけど……緑谷少年はすごいいい目をして答えてくれたよ!」

 

「……ま、アンタがそういうならそれで納得しといてやる。いいか? 私がこれからやるのはあくまでもサポートだ。助け合いも必要だが、いつまでもおんぶにだっこじゃダメだぞ。ん?……お前、私が思っていたよりも引き締まっているな。よし、メニューを少し弄るぞ。更にキツくする」

 

「えぇっ!?」

 

「言っておくが私はチカラに敏感なんだ。お前の限界は常に分かる。例えば、今日のオジサンの活動可能時間は残り1時間程だな。どうせ来る途中で働いたんだろ?」

 

「やっぱり尤魔には敵わないね……いいかい緑谷少年。私のチカラを受け取るには、世界の命運を左右しかねない責任が伴う。軽い気持ちで渡せるものでは無い。オール・フォー・ワンがまだ生きている可能性もゼロとは言えない……」

「もしかしたら、君は奴に殺されるかもしれない。……それでも、それでも君は私のチカラを受け継ぐかい? 1度受け取ったらもう逃げる事はできない。君には、受け継ぐ時に絶対に逃げないって約束をして欲しいんだ……」

 

「オールマイト……僕は逃げません。貴方にあの時救われた! だから今度は僕が!」

 

緑谷の覚悟を聞いて、少し間を置いてから尤魔が口を開く。

 

「……50点。誰かを頼るのも考えておけ。相手は1人で倒せるような生易しいもんじゃないぞ…八木のオジサンだって沢山の人のサポートがあってアイツを追い詰められたんだ。……忠告だ。絶対に1人で戦うな」

 

「は、はい!」

 

「さて! それじゃあゴミ掃除の続きをしよう! 何事も1歩ずつさ!」

 

「そういう事だ。早速あの錆びたトラックを引っ張れ。勿論素手でな

 

「ひいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

 

緑谷の悲痛な叫びが砂浜で響く……

 

 

 

 

 

 

 


 

「あ、あれ? 予定よりもずっと早く終わっちゃったんだけど……」

 

「」

 

 7ヶ月後、ゴミひとつない綺麗な砂浜の一角で緑谷が息も絶え絶えで仰向けになって倒れていた。

 

 尤魔の恐ろしいまでのスパルタ指導により、緑谷は7ヶ月でゴミを片付けた。予定では約1年かけてやるつもりだったので、およそ5ヶ月の短縮。

代償として緑谷の体は常に疲労困憊であったが、この後の地獄に比べれば些細な影響である。

 

「その泣き虫直さないとな!さあ授与式だ!」

 

半泣きになってる緑谷をオールマイトがそう称えると、いよいよ授与式に移る。

 

「これは受け売りだが、最初から運よく授かったものと認められ譲渡されたものではその本質が違う!」

 

「肝に銘じておきな。これは貰い物でなんか無く、君自身が勝ち取った力だということを!さぁ……」

 

 

「食え」

 

 

 

八木のオジサンの色々と足りない言葉に、石の彫刻みたいに固まる緑谷。仕方ないので私がフォローを入れる。

 

「ワンフォーオールはDNAを一部分でも摂取できればそれでいい。だから……」

 

ベリ!

 

「いだだだだ!? 急に何するのさ!」

 

「ほれ、オジサンの皮膚だ。食え」

 

「どっちも嫌です! もごごごご!?」

 

「うるさい。面倒だからどっちも食え」

 

私は八木のオジサンから髪の毛をひったくり、皮膚と一緒に緑谷の口に突っ込む。これで無事にワンフォーオール継承完了だ。そして八木のオジサンから説明が入る。

 

「そうだね……継承と言っても食べた瞬間にOKって訳にはいかないからね。それに制御ができずに大怪我なんて起きたら今日のゴミ掃除ができなくなるし、親御さんにも迷惑がかかる!だから明日、君のケガに対処できる人を呼ぶから個性制御の訓練は明日から!いいね?」

 

「あの、ケガに対処できる人って……」

 

「それは明日のお楽しみさ!」

 

そして翌日……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と、言う訳で私が呼んだのはリカバリーガールでした!」

 

「よろしくね、緑谷君」

 

「リカバリーガール!?」

 

「言っておくがリカバリーガールさんはワンフォーオールについて知ってるから隠さなくていいぞ」

 

「緑谷少年!個性の使い方はこうだ!こう、ケツの穴引き締めて、SMASH!!……って叫ぶんだ!」

 

「……ぬん!!」

 

「がはっ!?」

 

尤魔の先割れスプーンによる鉄槌で巨大なタンコブを作るオールマイト。

それを見た緑谷は理解できない(宇宙猫)ような顔になり、リカバリーガールがため息をつく。

 

「そうだな。はっきり言ってこれから教える事じゃこいつは役立たずだ!」

 

「ひどい!」

 

「だから私が教える。……この先は更にキツイぞ?」

 

「……はい!」

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