ぐだ子はいつもの様にケルヌンノス着ぐるみを着て嫌そうな顔をしたトリ子を抱き枕にしながら気持ち良さそうに寝息を立てている、いつもの様に騒がしいが平和なカルデアの1日…の筈だった。
「先輩!トリ子さん!大変です!」
「なんだようるせぇな…と言うかコイツどうにかしろよ……は?」
慌てた様子で勢いよく扉を開けるマシュに苛立ちながら、ぐだ子のほっぺをつねりながら起きる…そしてマシュが抱き抱えてる恐ろしい生き物を見て素っ頓狂な声を上げる。
「マシュ‼︎マシュ‼︎」
ぬいぐるみサイズに小さくデフォルメされた可愛らしいマシュがマシュに抱えられながらこの世の物とは思えない恐ろしい鳴き声を上げていた。
「大変です!小さい私がカルデアに攻めて来ました‼︎」
「はーーーー‼︎⁉︎」
カルデアは瞬く間に地獄絵図の様相になった、至る所にぬいぐるみサイズのマシュが出現し色々と暴れていた、例えば厨房に現れたマシュはエミヤやキャットが作っているご飯を摘み食いしたり、ご飯を食べようとした青セイバーのご飯を勝手に食べて泣かせたり、子供サーヴァントがお茶会を開いてる所に突如として乱入したり、医務室のフワフワベッドを占領しナイチンゲールが対処に追われていた。
「マシュー‼︎マッシュー‼︎」
「先輩!小さい私の攻勢が激しいです‼︎」
「頑張ってマシュ何としてもダ・ヴィンチちゃんの所に行かないと!」
「おい…跳ね返ったのが私に来るんだけど⁉︎」
ぬいぐるみマシュに追い掛けられるカルデア職員や上にのし掛かられうつ伏せになっているサーヴァントを尻目にぐだ子一向はマシュの盾で飛び掛かってくるぬいぐるみマシュの攻勢を防ぎながらジリジリとダ・ヴィンチちゃんがいる場所に向かって進む…盾で弾かれたマシュは跳弾した弾丸の様に跳ねトリ子に次々と取り付いていく、フワフワして皆んなに大人気なケルヌンノス着ぐるみのお陰で何とも無いが鬱陶しそうにボヤく。
ゆっくりと進軍し、ようやく管制室にたどり着くが其処にも既にマシュの魔の手が及んでいた!
「わー‼︎モルガン助けてくれ‼︎」
「マシュー‼︎マシュ!」
「あー‼︎ハベトロット!今助けるぞ!」
マシュの大群がハベトロットを乗せ小さなワームホールの様な物に次々と入っていく、まるでぐだ子達がレイシフトするかのように!
ハベトロットを攫ったマシュ一向が入ってすぐにそれは消え次の瞬間モルガンが勢いよく壁にぶつかる!
「うわー!」
「あー!お母様大丈夫⁉︎」
ととと!っとトリ子が慌てて壁にぶつかったモルガンのほっぺを摘み持ち上げる、着ぐるみがモフモフしてるのでほっぺを摘んでも痛く無いのだ!
だが持ち上げられたモルガンはハベロットを救えなかったからか大粒の涙を流して泣いてしまった!
「雑魚ー⁉︎どうしようお母様泣いちゃった!」
「あー‼︎‼︎大変だー‼︎」
トリ子が慌てる声を掻き消すように管制室の真ん中、マシュが集まり塔のようになっている場所から悲鳴じみた声が聞こえて、マシュタワーの中からダ・ヴィンチちゃんが顔だけ出す、続いてバーゲストとメリジューヌも顔だけ出す。
「皆んな大変だよ!ちっちゃいマシュにサーヴァント達が次々と攫われちゃったよ‼︎」