ヤンキー王国のヤンキー魔導士 作:ただの半グレ
俺は軽く自己紹介を済ませると、そのまま案内されるがままに部屋へと連れて行かれることになった。そこで俺は、今後の予定を考えることにする。
(さてと、これからどうしたものかな?)
まずは、どうにかして街に行き、生活の基盤を作る必要がある。そのために、金を稼ぐ必要があった。幸いなことに、俺にはある特技がある。それを使えば、簡単にお金を稼げるはずだ。
(だが、問題はどうやってその方法を見つけるか……)
俺はその方法を必死になって考えていた。しかし、なかなか良いアイデアが思い浮かばず、頭を悩ませていると、扉の前で立ち止まった。
「着いたよ。ここがお兄さんの泊まる場所になると思う」
「ああ、ありがとう」
俺は礼を言うと、部屋の中に入った。すると、そこには一人の女性がいた。年齢は20歳くらいだろうか?綺麗な金髪と青い瞳をしており、どこか神秘的な雰囲気を放っている令嬢だった。
「あら、お客様かしら?」
「そうだよ。ほら、ボクを助けてくれた人なんだ」
「そうなのね。私はリリアナ・アル・メル・アーレント。この屋敷の主人よ。よろしくね。」「俺の名はアレン。今日、この街に着いたばかりだ」
「そう。なら、ゆっくりしていくといいわ」
「ああ、そうさせてもらう」
俺の言葉を聞くと、彼女は微笑みを浮かべた。
「それで、あなたはどうしてここに来たのかしら?観光……というわけでもなさそうだけど」
「実は、仕事を探しているんだ」
「仕事?どんなものなのか教えてくれるかしら?」
「それは……まぁ、あれだ。モンスターを倒したり、人を助けたりするものだ」
「つまり、傭兵のようなことをしたいということね?」
「そういうことだ」
俺が答えると、彼女は顎に手を当てながら考え込む。そして、数秒後にあることを提案してきた。
「なら、私の専属護衛にならない?」
「え?」
「最近、私を狙う輩が多くて困っているのよ。もしよかったら、助けてもらえないかしら」
「なるほど。報酬次第では引き受けよう」
「本当!?助かるわ!それじゃあ、早速契約しましょうか」
「わかった」
俺は彼女と契約を結ぶことになった。その結果、月に金貨5枚で雇われることが決まった。ちなみに、一般的な家庭の平均月収は銀貨30〜40枚と言われているので、かなり破格の条件と言えるだろう。
「さて、話はまとまったみたいだね。ボクもそろそろ帰るよ」
「そうか。色々と世話になったな」
「いいよいいよ。困った時はお互い様だし!」
「そうか……じゃあな!」
「うん!」
こうして、俺は新たな人生を歩むこととなった。そして、この日を境にして、俺の傭兵としての生活が幕を開けるのであった。
「ん……朝、か」
俺はベッドから起き上がると、大きく伸びをする。そして、窓の外を見た。空には太陽が昇っており、眩しい光が差し込んでいる。
「よし、起きるとするかね」
俺は着替えると、部屋を出て食堂へと向かうことにした。そして、中に入るとすでに何人かの女性が食事をしていた。
「おはようございます。アレンさん」
「ああ、おはよう」
「朝食の準備ができております」
「わかった」
俺は使用人の女性から食事を受け取ると、適当な席に座って食べ始める。すると、隣の女性が話しかけてきた。
「ねえねえ、聞いた?また出たらしいよ」
「何がだ?」
「例の魔物だよ。この辺りにも出るみたいだから、気をつけた方がいいかも」
「なるほどな……」
俺はこの屋敷の来客であろう女性の話を聞きながら、パンを食べていた。すると、今度は別の女性が声をかけてくる。
「ここの魔物って、他の地域の魔物に比べてやけに強いらしいですけど昨日は大丈夫だったのですか?」
「ああ、特に問題はなかったぞ」
「そうですか……なら、良かったですね」
「そうだな」
その後も、俺は女性達と会話をしながら食事を済ませた。その後、俺は屋敷の主人であるリリアナの元へと向かう。
彼女の部屋の前にたどり着くと、扉をノックした。
コンッコンッ……。
「入ってもいいわよ」
「失礼する」
俺は部屋の中に足を踏み入れると、ソファーに腰掛ける。そして、向かい側の椅子に座る彼女を見つめた。
「それで、何か用かしら?」
「専属護衛に任命されたが、俺は具体的に普段は何をすればいいんだ?」
「基本的には自由行動で構わないわ。でも、街に行くときは一緒に来てほしいわ」
「了解だ。ところで、街の名前を教えてくれないか?」
「あら、まだ言ってなかったかしら?ここから一番近い街は王都よ」
「すなまい。どこの国の王都だろうか」
「ヤンキー王国よ」
「は?今なんて言った?」
俺は思わず聞き返すと、彼女はキョトンとした表情を浮かべている。しかし、すぐに説明を始めた。
「だから、ヤンキー王国の王都よ」
「……悪いがもう一度言ってくれ」
「だから、ヤンキー王国の王都よ」
「……そうか」
どうやら、あの悪名高いヤンキー王国に転移されたようだ。
ヤンキー王国、それは世界で最も恐れられている国の一つである。その特徴はとにかく荒くれ者の数が多いことで、国民のほとんどが傭兵などの戦う職業に就いていることで有名だった。そんな国に俺みたいな一般人が入ると、確実に殺されるだろう。
俺はリーゼントを抱えると、大きなため息をつく。それからしばらくして気持ちが落ち着いた俺は改めて質問することにした。
「それで、俺の他に専属護衛はいないのか?」
「いないわね。基本的にこの家にいる人は全員一人で暮らしているわ」
「そうなのか」
「ええ。私は魔術師だけど、あまり戦闘が得意じゃないの。護衛は雇っているけど、一人しかいないからどうしても手が回らない部分があるのよね。だから、あなたのそのリーゼントを見込んでこうして専属護衛に任命したのよ」
「……まぁ、とりあえず引き受けたことだし全力は尽くさせてもおう」
「頼もしいわ!これからよろしくね!」
こうして、俺はどうやら明日は王都に行くことになったようであった。