初のPC投稿ですが、誤字が多いのとスマホの方が毎秒文字打ち数が明らかに多いので、もう二度とやりません...。
あれからしばらく時間が経過しつつも、
(…今のような18禁に触れる行為が行えた点からみて、ここはゲーム『ユグドラシル』の世界だとは考えにくい。それに、ログアウトやコンソールまでもが使用できない状態なのだ。)
つまり…これは…。
「…異世界じゃん…。」
現時点でわかることといえば、ユグドラシルの格好をした全くの別世界であるということだ。
NPCが自意識を持って会話することも加味すれば、まさにゲームの世界が現実になったかのような状況だ。
ちなみに、先程胸を預けて私を抱きしめていたペベレル副官は、
明らかに動揺した普段と違う私を落ち着けるため・・・
と、あの行為を弁明していたが...どうやらいい言い訳を思い付かれてしまったようだ。お仕置きをする名分が立たん。
「…?どうかなされましたか、大公カルラ様?」
おっと、私がつい口に出してしまったばかりにこの薄暗い船長室で副官ペベレルが私に疑問を投げかける。
副官も先程までの私をあやす雰囲気から一転、非常にまじめな参謀として常にテーブルの真横に侍ってくれている。
そこで、私はどうしたものかと思ったが、やはり情報の共有はしておくべきだと思ったがゆえに、この異常事態に気づけていない...否、
「…ペベレル。実は、だな…。」
私は彼女に、現在私たちはユグドラシル世界から何らかの形で追い出され、当てもなくヴァナヘイムとも違ったこの未知の大海原を航海中だと伝えた。
それを聞いた彼女は何かを考えこむように顎に手を当てて、こう述べた。
「
…そんな……先ほど私は甲板で舵取りの兵と航路の計画を立てておりましたが、
左右の護衛艦である2番艦『ヌエバ=グラナダ』中型帆船と、3番艦『サンチャゴ』軽量帆船はきちんと真横についておりました。
それに、海にだって特に変化はなかったですよ…?コンパスや魔力に揺らぎも一切映りませんでしたし。」
ふむ…NPCを通してとはいえ、視界的には何の変化も前ぶれもなかったようだ。
…待てよ、NPC達は自意識を持つまでの間の記憶をすべて保持しているのか…?
……ダメだ、この疑問は後回しにしよう。…何か恐怖を感じてしまうがゆえに。
それよりも、だ。
「…了解だ副官。まず第一にやるべきことは情報収集だ。各艦の艦長らをここに呼べ。…確か第6位階魔法である『
そういうと副官は胸に手を当てて、こういう。
「承知いたしました、カルラ卿…。」
と、静かに後ろに下がり、部屋を出ていこうとするが、そこに待ったをかける。
「待て…。そうだ、聞き忘れていたがこの艦の乗組員は全部で何名だ?それと、様子はどうだ…まさか反乱を企てていたりはしないだろうな?そこら辺の各艦の情報についても少し齧ってきてほしい。」
クスっと私が笑いながらきくと、彼女は再び光の関係もあるだろうが、それにしてもその暗い顔を覗かせて答えてくれる。
「…136名だったと記憶しています、カルラ卿。…彼らは常にあなたに忠誠を誓い、労務に励んでおります。…謀反など、天命に逆らう愚者はこの艦には1匹たりともおりませんよ。」
…やはり、基本情報は間違っていなかった。ユグドラシルにいた時と同じ人数のNPCがこの艦で働いてくれている。
私は若干不安だったのだ。本当に私の設定通りに、全てのNPCが忠実であるかどうかが...。
だが、それは杞憂であったらしい。彼女の顔には微塵も迷いもない暗い瞳の中から忠誠を誓ってくれていることが垣間見える。
それを知った私は「ご苦労…もう行っていい。」とだけ言い、彼女をそのまま見送った。
「・・・・・・あぁ、潮の香まで・・・・・・。」
現実世界では、・・・あのひどく汚れた濁った世界では、もはや感じることもできないこの素晴らしい海の香りを鼻いっぱいに堪能しながら、私は夜の甲板に出るためにこの薄暗い船長室から出ていくのだった。
さて、あれから少し時がたち、今甲板上で私は、時折懸命に働いている各兵士らに忠誠のを示されながらも、ユグドラシルにいた頃とは比較にすらならない夜空一杯の星空と海風が運んでくる潮の香を楽しんでいる。
おそらくペベレルが何か吹き込んだのだろう。おおよそ謀反を疑われているとか何とか…。全く、心底余計なことをしてくれる…。
そして私がそんなちょっとダメな副官にぼそぼそと愚痴を漏らしていると、ちょうど各艦の艦長達が旗艦に到着したのだろう。私の真横に黒い霧がスルスルと左右の艦の甲板から高速で飛んでくる。
そして、この舵取りの後ろに立つ私を、黒い霧が晴れ姿を現した2人の男が頭を垂れながら申し上げていく。
まずは左側の比較的大きな整えられた髭を生やした男からだった。
「…カルラ大公、遅くなり申し訳ない所存。少し部下の配置を変えていましたので、手間がかかりました。カルロヴィッツ、ここに…。」
彼は跪いて、私に忠誠心を示してくれた。
その仰々しさに内心戸惑いながらも、何とか自分の設定した通りのNPCであることを読み取った私は、彼に手を貸してやる。
「…さ、いつまでもそんなとこに蹲っていては話もできない。立つんだ。」
「もったいなきお言葉…感謝いたします、大公。」
私が彼を起こすと、またもや仰々しく敬ってくれる。
(あー・・・そういやそんな設定にしたなぁ・・・。)
我ながら今思うと、堅苦しすぎてダメだったかとも後悔が胸を走ってしまう。
(これじゃぁまるで忠誠心満載の部下を持つブラック企業じゃないか・・・。)
確かに、彼らが種族としては人間であってもすでに職業『仙人』をコンプしてるせいか食事も睡眠も、疲労回復も不要だが・・・それでも休暇というのは大切だ、うんそうに違いない。
・・・もちろん私も完全コンプの上、最後のある条件を満たすことで取得可能な仙人職スキル『1000秒は1秒に如かず』を手にしているため、すさまじい作業効率なのだが。
『1000秒は1秒に如かず』は、読んで文字のごとく知覚系をバフしてくれるスキルだ。しかも、常時発動可能型であり、発動期間中は時間停止魔法ほどでないにしろ、まさしく1秒を1000秒としてとらえることができる。
つまり、周りの者が、物が、異常にゆっくりと見えるのである。
むろんこんなスキルを常時発動させていれば1日を迎えるのがそれこそユグドラシルサービス終了を迎えてもまだ足りないほどであろう。
だからこそ、必要時以外はオフってるのが基本だ。それに、MPをバカ食いするのも相まって一瞬一瞬を大切に使用していくことが求められる。
私は人間種だからこそ、職業レベルやスキルが豊富な分、純粋な魔力量や知覚において異業種にことごとく負けている。
それを補うための純粋ビルダー人間様なわけだが…。
っと、こんなことを考えていたら隣に立っているオロオロした男(の娘)が、立っていた。彼の名前はシュバルツ伯爵。別名すばるん。
彼女・・・彼は軽量帆船『サンチャゴ』の実質艦長(代理艦長、今は副官をやってくれている)であり、機動戦に長けた策略家だ。
短期的な目標に対して戦略を張り巡らす鬼の猛将…のはずだったんだがなぁ。
この子を設定するときに、あえて僕の容姿に似せたのはやはり、これも深い後悔を生み出すことになったのだ。
なぜ似せたか...答えは、まあ黒歴史の一面でもあるため、ここではあまり語る事はできない。絶対に...。
でも、それにしても......。
(・・・私もそれなりの童顔だが、この子のは・・・もう女の娘でもいいんじゃないか?)
そう見間違うほどに女系の容姿をしていたのだ。この僕の娘ともいえるすばるん!は僕の前で同じように頭を垂れながら、こう申してくる。
「あ、あぅぅ・・・カルラ様・・・遅れてしまい申し訳ありませんです・・・うぅ・・・。」
どこからどう見ても情所不安定なすばるんだが、そこにいつの間にか来ていた私の副官ペベレルが彼の背中をたたきながら横やりをしてくる。
「ちょっとシュバルツ!あなたまた艦内の人数を数え間違えていたでしょ!さっき私に報告したのは73名だったけど、数えなおしてみれば62名だったじゃない!もう、またあなたって子は・・・・・・って、カルラ様!」
彼女は薄暗い甲板上で手に持った書類を片手に歩き回っていたため、私の存在に気付かなかったのだろう。
「ご、ご無礼を働きました!このはペベレル、犯した失態は罰で持って、」
慌てて私に話を遮った謝罪と弁明をしようと膝まずこうとするが、私はそれを制止しながらこう言う。
「いい、副官。ちょうど良いタイミングだったぞ・・・さて、シュバルツ副官も着いたことだし、さっそく現状の把握と今後の航海計画の共有だ。皆、私の船長室に来てくれ。」
「「「はっ。」」」
私がそう場を締めくくり、ことを進めるために私達はまずは船内へと移動することにしたのだった
次回は『方針決定 進路を進め』 D e a t h !