ウマ娘世界が地獄でも、住めば都です。   作:ジョンゲスト

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閑話風味の回です~


ウマ娘って水に浮かないらしい

どうも、たづなさんが、俺はお金を大して持っていないんじゃ?と思っている様子なので、とりあえず通帳を再発行してもらうべくウマホで銀行を検索中。

今キャッシュカードしかないから、とりあえず通帳を誤って紛失したことにして再発行してもらおう。

 

あっちの世界で住んでいた八王子市がウマ娘世界にはないみたいなので、キャッシュカードの店番号がどうなってるのかな、と調べてみたら全部『府中支店』で統一されてた。

八王子市は、ウマ娘世界じゃ一面畑と田んぼになっていたよ。

八王子市だけじゃなく、あっちの世界で首都圏周辺のベッドタウンだった場所、結構な割合で畑か田んぼだ。

そのせいか、あったはずの地名が無くて、~郡て区分けがあちこちに残ってる。

かなりあっちの世界よりもこのウマ娘世界は農業が盛んなようだ。

 

ところで、ウマ娘ネームのハンコってどうやって作ればいいんだろう?

たぶん府中駅前のショッピングモールに行けば、ハンコ屋さんの一つや二つあるだろうからそこで聞いてみるか。

 

あと、ヘルメットとプロテクター入りのライディングウェアを手に入れないと、バイクに乗れない。

それに、もしかしたらライディングウェアは別な用途でも役立つかもしれないしね。

バイク用品店は・・・と。

多摩霊園の方にバイク館があるな。

 

でも、ライディングウェア一式ってなると結構大荷物だ。

 

買い物のためにタクシーで往復ってのもなあ・・・

 

いや、脚が治れば、ウマ娘の力だったらそんな問題でもないのか?

急ぎじゃないし、これは後にしようか・・・

 

 

ウマホをいじりながら悩んでいたら、たづなさんにお風呂に誘われた。

ジャグジーが空いている時はしばらくそっちにしましょうと。

俺としては気持ちがいいので大歓迎だ。

 

で、お風呂を上がったら、なんかメジャーで身体のサイズを測られた。

 

「次のお休みの時、お洋服買いに行きますからね?」

 

と。

 

測られて、スリーサイズを言われても、その数字がいいのか悪いのか元男の俺にはさっぱりわからない。

更に、ブラには胸囲の他にカップサイズというものがある。

水着グラビアの宣伝文句に驚異のFカップ!とか書いてあるあれだ。

スポブラやチューブラはだいたいのサイズが合えば、収まりさえよければいいらしいのだが、ぴったりフィットの他の形状のものはそうはいかないらしい。

トップだアンダーだと言われても俺にはさっぱりだ。

とりあえず、この胸って何カップなんですかと聞いたら、BかCにちょっと足りないくらいじゃないかしらと答えられた。

専門店に行くとフィッティングしてくれるそうだが、下着買うのに専門店か、とも思う。

男の下着の専門店なんて見たことも入ったこともないからね。

 

脱衣所にヘルスメーターがあったので乗ってみたら、思った以上に重かった。

たづなさんにメジャーでざっくり身長測って貰ったら俺の身長は150cmちょっとあるらしい。

その身長でまさかの60kg台、170cm台だった男の時と大して体重が変わらない。

 

たづなさんにあっけらかんと、

 

「ウマ娘の体重だったら、普通だと思いますよ?」

 

と言われる。

 

筋肉と骨密度の関係で、ヒトよりもだいぶ重く出るのが普通だとか。

 

たづなさんは体重どれくらいなんだろうと、ヘルスメーターの前でたづなさんが乗るかと期待のまなざしを向けていたんだけれど、

 

「秘密です。」

 

と言って、頑としてヘルスメーターに乗ってくれなかった。

 

 

ふと、ウマ娘がそんなに重いと水に浮かないんじゃ?と思って尋ねたら、やはりそのままじゃ浮かないらしい。

 

筋力にものを言わせて無理やり浮くことはできるが、スタミナを使い切って泳げなくなると途端に溺れるので、脚のつかないところでの遠泳などは結構危険だそうだ。

 

ウマ自が陸上自警隊しかないのはそういう理由・・・と思ったら違うらしい。

 

ウマ娘はパワーはすごいが、食料消費も半端ないので、限られた食料を携えての遠征の類には全く向いておらず、ウマ娘海上自警隊が組織されないのも、宇宙へ行ったウマ娘がまだ二人しかいないのもその食糧補給が間に合わないからだという。

ウマ娘世界に来て初めてわかる事ばかりだ。

スーパーマンみたいなものかと思っていたら、意外と向き不向きが激しい種族なんだな。

 

 

そうそう、買ってきた耳栓はすごく役に立った。

もともと耳の周りの毛って結構脂っけがあって水を結構弾くみたいなんだけど、シャンプーとかで洗ってしまうと濡れるようになってしまう。

耳を伏せて水が入らないようにするのがまだうまくできないからこのマシュマロみたいな耳栓をすれば一人で頭が洗える。

 

ただ、髪の毛にシャンプーを撫でつけていたら、なんかたづなさんがそわそわしててね。

たぶん、もっとここはこう、みたいに手を出したいんだけど、ここで出すのも・・・と、見るからに初めてのお使いを見守る親みたいな葛藤してて・・・

ひとりでできるもん!と言うほどシャンプーの仕方にこだわりはないので、洗えてないところないですか~と訊くことでたづなさんのもやもやを解消してもらうことに。

髪の毛や尻尾が艶々になるのはうれしいんだけど、ここまでの手間をかけて美しくなりたい、って言う動機が無いんだよな、俺には。

だからどうしても面倒に感じてしまうし、こまごまとした洗い方に気を付けようって言う意識が足りない。

機械的に、うまく洗える手順を考えてみるか・・・

 

 

お風呂から上がった後のトリートメントは買ってこなかったので、またたづなさんのを使わせてもらったけど、仕上げのこれだけで充分きれいな艶が出るので実はシャンプーとかはもうちょいケチっても良かったんじゃないかな・・・

 

なんにしろ今日もお風呂に2時間だ。

女性の身だしなみってホント時間かかるな。

 

 

風呂上りに、ささっと冷蔵庫に近づいたら、先回りしたたづなさんに阻止された。

 

風呂上がりのキンキンに冷えたビール・・・

 

「癖になったらトレセン学園に入った時に苦労しますよ?」

 

いえ、もうなってます。

 

正論でたしなめられると返す言葉は無いんだけど。

 

でも、そこはそつのないたづなさん、色の違う缶を出してくれた。

 

おおっ!ビールだ!

・・・ノンアルコールの。

 

でも、昨日の感じだと相当飲まないと酔わないから同じか~。

と飲んでみたら、やっぱなんか違うんだけど、のど越しはイケル!

 

そう言えば、ウマ娘になってから味覚とか嗅覚とか変わるのかと思ったけど全然違和感ないんだよな。

好みも変わった感じしないし。

そのうち、香りの強烈な代表格本格インドカレーに挑戦してみようと思う。

あれに違和感がなければ、何でも食べられるはず!

ホヤが食えるウマ娘がいるんだ、きっと大丈夫だと信じたい。

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