今回ちょっと画面が小さい状態で書いているので行間とか違和感あったらごめんなさい~
昼ご飯も食べて、お腹もこなれて。
いつも通り体育館のステージで、うんとこせ、とウォーターベッドを引きずり出している最中。
踏ん張って突き出したお尻に、何かが衝突した。
えっ?と振り向こうとした瞬間に、両脇を抱えるように掬い上げられて、脳天にむにゅりとした触感。
頭のてっぺんのつむじのあたりをす~っと吸引される感触がする。
やる気が根こそぎ吸い取られて俺のウマ耳はへにょり、尻尾も両手も両脚もだらりと垂れた。
「・・・ふぅ、元気にしてたか?」
「今絶不調になったとこ。」
言わずと知れたムッタートレーナーが、背後に立っていた。
とん、と俺を床に降ろす。
見れば、今日は、スラックスに黄色のカラーワイシャツとかなりラフな格好だ。
「まったく、ウマ娘の背後を取って持ち上げるとか、俺が反射的に脚を出したらどうすんだ。」
「そこは、信頼してるぜ?」
「ったく、中身がオッサンだと思って遠慮無くしやがって。
普通にセクハラだぞセクハラ!」
「はっはっは。」
ムッタートレーナーは笑っているけれど、生粋のウマ娘は背後から忍び寄ってちょっかい出そうものなら反射的に脚が出るらしいからな。
ウマチューブのおバカな失敗シーンを集めた動画なんかじゃ、ウマ娘の背後からちょっかい出して、脚の関節が1箇所増えるシーンなんかがざらにあった。
俺は反射的に脚が出ることはないけど、耳と尻尾は勝手に反応する。
この辺、ウマ娘の本能に由来するものなのか、ウマ娘の身体が機能として持っているものなのかいまいちわからないな。
「まぁ、ロケが終わって今日半日くらいなら時間がとれたんでな。
様子を見に来た。
しかし、なんだこりゃ、ウォーターベッドの表面になんか貼ったのか?」
「テフロンシートを貼った。
新しくできた友人の中に科学に詳しいのがいてね。」
「へぇ、テフロン。
・・・おっと、ローションほどじゃないが結構滑るな。」
スリッパを脱いでテフロンを貼ったウォーターベッドに乗ったトレーナーは、意外と滑るテフロンに脚を取られていた。
「できるだけトレーニング器具安くあげるためにあの組み合わせだったんだがなぁ。」
「でもローションは独りじゃ準備も片付けも時間がかかりすぎるよ。
これにしてからだいぶ時短になったし。」
「なるほどな。
ま、使えるものは使わせてもらうとしよう。
とりあえず、どこまで足を回せるようになったか見せて貰おうか。」
ウォーターベッドを設置して、いつものようにハーネスに腕を通し、降ろしたワイヤーにつま先立ちで身体をぶら下げる。
今日はトレーナーがいるから、ワイヤーの高さの微調整は彼がやってくれる。
高さ調整の為にいちいちワイヤーを外さなくて済むので楽でいい。
「いいぞ。
始めてくれ。」
トレーナーの合図とともに、脚を動かし始める。
腿を上げ、そのまま踏み下ろしながらつま先がウォーターベッド表面に触れたら、表面をつま先で撫でるように踏み切る。
シュッシュッと靴下でテフロンシートを擦る音をさせながら、右、左、右、左とテンポ良く。
ワイヤーが少し前方に張る。
でも左右には揺れない。
脚の動きのベクトルを、揃えて、ただひたすら前に。
ジョギングくらいのテンポから、徐々に今出せるフルスピードへ。
ヒトの領域を超え始めたあたりで、片脚がついてこなくなってバランスを崩した。
身体がねじれて斜めを向いて揺れる。
まただ。
どうしても治らないこの問題。
俺の脚は、まだ上の領域が使える、と余裕があることを伝えてきているのに、一定の脚の回転数を超えると、思った通りに脚が出てこなくなる。
もう上がり切っているはずの腿を踏み下ろそうとすると、まだ腿が上がり切っていなかったり。
タイミングが一旦崩れると、連鎖的に次の脚のタイミングもずれて、しっちゃかめっちゃかになる。
本当に地面を走っていたらつんのめって転倒しないために必死になっているはずだ。
このワイヤーとウォーターベッドに何度助けられたことか。
一旦仕切り直して、テンポが崩れる寸前のスピードで固定して脚を回転させる。
ゆらゆらと前後にワイヤーが張って揺れはするものの、姿勢も走りも安定した。
多少呼吸は荒くなるものの、身体にかかる負荷は大したことがないのでジョギングしているようなものだ。
それでも、じわりと染み出てくる汗を感じ始めた頃に、トレーナーから声がかかった。
「オーケー。
わかった。
もういい。」
トレーナーは自分の顔を手で一撫ですると、頭をしきりにぼりぼりと掻く。
思っていたのと違う、そんな仕草だ。
「・・・そんなにダメだったか?」
「・・・いや、違う。
逆だ。
やり方を教えて1週間ほど自主トレさせただけでこれか、と思ってな。
本来、お前の今の走り方は、ウマ娘が体重も軽く力もさほど無い幼い頃に、そこらを駆けまわって転んだりしながら一人で覚えていくもんだ。
ヒトの走りに染まっちまってたお前じゃ、早くて数か月、いや、半年以上かかるかもしれない、と思っていたんだが・・・
やっぱりウマ娘はウマ娘なんだと思い知らされたぜ。
基本的な走り方はそれでいいだろう。」
「じゃぁ・・・」
「ジョギング以上のトレーニング、解禁だ。
ジョギング程度の速度でなら道路も走っていいぞ。
ただし、トラックでの全力チャレンジはダート限定。
実際に走って脚に負荷がかかった状態ってやつは、このトレーニングとはまた違うからな。
慣れるまでしばらくはプロテクターもつけろ。」
「よしっ!」
自然とガッツポーズが出る。
・・・とは言っても、喜んだ理由は道路が走れれば放課後の買い出しが楽になるのが嬉しかったからだったりするんだけど。
今まで寮の門限を気にしながら片道30~40分かけて府中の繁華街まで出ていたのが、走れれば数分で行けるようになるのはでかい。
「とりあえず、実際に走ってみるか。
まずは脚への負担が少ないダートだな。
今日はウォーターベッドの上でのトレーニングは終わりだ。
ベッドかたしてくれ。
ワイヤーは俺が上げておく。」
「わかった。」
テフロンシートを底面に貼り付けているとはいっても数百キロはあるウォーターベッドの移動はヒトであるトレーナーには酷だ。
ベッドを破かないように気を付けながらズルズル引っ張ってステージの裾に引きずり込んでいく。
カーテンの隅っこでは、トレーナーがワイヤーを上げるためのハンドルを操作していた。
「ローション関係はもう使わないなら回収するぞ。
・・・うぉっ!」
ハンドルでワイヤーを巻き上げ終えたトレーナーが、奥の外へ出る扉の近くに放置していたホースリールやバケツなんかの近くに寄ったとたんに悲鳴に近い声を上げた。
腕をまっすぐに伸ばしてバケツを身体から遠ざけ、顔をそむけたままこっちに持ってくる。
まだここまで数メートルは距離があるってのにぷ~んと腐臭が漂ってきた。
「確かに余ったローションの処理までは教えなかったけどよ、もうすぐ夏ってこの時期に、蒸し暑い体育館に余ったローション放置したらこうなるってわからねぇか?」
床に置かれた使い残しのローションの入ったバケツを覗き込むと、ピンクやら緑やら毛玉のようなカビのコロニーがびっしりと埋め尽くしてすごいことになっていた。
息を止めていても結構な悪臭が鼻に入り込んでくる。
「・・・お前すごい顔してるぞ。
ウマ娘の鼻にはこれはちときついか。
しょうがねぇ、これは俺が片づけとく。」
あまりの悪臭に顔が歪んでいたらしい。
トレーナーはバケツを持って奥の非常口の扉から出て行った。
カーテンで仕切られているだけとはいえほぼ閉鎖空間のステージ裾の中は、強い日差しで温められた空気も相まってただでさえ息苦しく蒸し暑い。
そこに、腐敗したローションのバケツを持ち歩いて腐臭を振りまいたせいで、ぬか床の臭いのするサウナみたいな状態になっていた。
悪臭立ち込める空間から逃げ出すように、ステージに出て息をつく。
しばらく待っていると、トレーナーが戻ってきた。
「おかえり、って、バケツは?」
トレーナーは、ローションの袋とホースリールはぶら下げてきたけれど、バケツは持っていない。
「洗ってもにおいが取れないから、諦めた。
あのまま車に積んだら車まで汚染されちまう。
ま、外に放置しておけばそのうちにおいも取れるだろうし、誰か有効活用してくれるだろ。」
トレーナーは悪臭を放つバケツの不法投棄を宣言しながら、俺にホースリールを押し付けてきた。
二人して荷物を抱えて体育館外に横付けされているトレーナーのハイエースに積み込む。
「トレーニングシューズを履いてダートコースに集合だ。
俺はダートコース使ってるトレーナーに話付けてくる。」
トレーニングシューズは、体育館に置いてきたボストンバッグの中だ。
トレーナーの言葉に頷いて返すと、俺は体育館に向かって駆け出した。
「他のウマ娘がダートコースを使っていてもダートコースの最外周のあたりは適当に走ってくれて構わないそうだから、これからダートコースで練習する時は最外周を走れ。
あと、これ付けとけ。」
ダートコースで再会したムッタートレーナーが、一抱えくらいあるズタ袋を放ってくる。
中には、URA医療研究センターでも身に着けたのと同じ、膝や肘、肩なんかを守るプロテクターが一式入っていた。
あまり使われていないのか、ちょっとかび臭い。
あとでお風呂入った時にプロテクターの触れていたところは念入りに洗おう。
「使い終わったら水洗いして保健室に返却な。」
俺がプロテクターを付けている間、トレーナーは話しながら、以前トラックを走った時使った撮影機材を、ホームストレッチ終わり付近を撮影できるように設置していく。
「何周か流すように走って身体が温まったら、このカメラの前で今出せる全力で走ってくれ。
全力はカメラの前だけでいい。
転びそうになるのはいいが、転ぶな。
コーナーやバックストレッチは流して走って無理するな。」
「わかった。」
言われなくても転びたくないしね。
ウマ娘の速度で転倒したら土の上とはいえ運が良くてもあちこち擦り傷。
運が悪ければ入院コースだってあり得る。
プロテクターを付けておけば、土の上ならよほど変な転び方をしない限りせいぜいひどい擦り傷くらいで済むはずだ。
プロテクターを付け終わった俺は、ダートコースの中を他のチームの集団が駆け抜けていくのを待ってから、外埒をくぐってコースに入った。
何度もトレーニング中の集団に追い抜かれながら、ジョギング状態で外埒に沿って半周、ダートコースの感触ってやつを確かめると、軽く踵を浮かせる程度にとどめていた脚首に、ぐっと力を込める。
蹄鉄を付けたシューズでの、初めての新走法。
身体を前傾させ、蹄鉄の先端を土に食い込ませるように蹴り込む。
体重という負荷がかかったことで、さすがにワイヤーでぶら下がっていた時と同じようにはいかない。
脚を振り抜いたときには、わずかに上に跳ねてしまい、二歩目が接地するのが遅れてたたらを踏んだ。
前傾を深くして、断崖絶壁を駆け上がるつもりで脚を回す。
身体が浮く、ってことは滑落と一緒。
そう自分に言い聞かせて、地面と胴体の距離を一定に保ったまま、地面に蹄鉄の先を食い込ませて身体を押し出す。
その試行錯誤は僅か十数歩くらいだったはずだ。
あっという間に自分の回せる脚の限界に達して、脚がもつれ始める。
安定して脚を回せる速度に落ち着ければ、もうコーナーだ。
最外周のRは緩い、とは言っても、それなりに遠心力はかかる。
身体を傾けて回っていくと、傾けた脚の親指の付け根と小指の付け根に荷重が集中しているのがわかる。
ヒトの走り方ではあまり実感できなかったタキオンが言っていた脚の過負荷ってのはこれか。
もう少し、脚首が柔軟に横に動けば脚の指全体に負荷を分散できるのだろうけど、俺の脚首はそんなに柔軟じゃないらしい。
痛くはないけれど、長く走り続けてこの過負荷をかけ続けたら確かにどこか痛めるかもしれないな。
コーナーを抜けて直線、と言ったところでまた内埒側を集団が追い抜いていく。
流して走っているとはいえ、ヒトの出せる速度はとっくに超えて原付バイクの最高速くらいは出ていそうなのに、あっさりと置いてけぼりにされる。
心の奥底で何かが疼いた気がするけれど、ぐっと抑え込む。
まだだ。
俺はまだ彼女らと同じ土俵に立っていない。
直線での限界速度を試しながら2周ほど。
その間、何度も何度も、チームでトレーニングをしている連中に抜かれた。
抜かれるたびに、全力で脚を回そうにも回らずもつれる脚に内心悪態をつきながら走っていたんだけれど・・・
突然、我に返った。
いったい俺は何に不満を感じて悪態なんかついていたんだ?
極度の運動音痴だった俺は、あっちの世界じゃ、速足くらいの歩くのと変わらない速度ですら、こんな距離を走り続けられたことはない。
若かった学生の頃ですら、1キロも走れば息も絶え絶えで走るのをやめていた。
走って抜かれるなんてことは『あたりまえ』だったはずだ。
それが、この身体はどうだ。
あっちの世界の短距離走世界記録保持者を軽くぶっちぎる速度で、ダートコースの最外周を2周以上。
軽く5キロは走り続けている。
なのに、まるで息が上がらない。
かつてのどうしようもない運動音痴な自分を忘れて、別次元の走りができるこの身体に不満を感じるなんて!
いつの間にか恵まれたこの身体をありがたがるどころか当たり前のように不満を感じていたことに笑いが止まらなくなった。
「ああ、ちくしょう!
楽しいなぁ!」
走る。
ヒトだった頃はただ苦しくて嫌なものだったのに、今はそれがただ楽しい。
笑いながら、前方に見えてきたカメラに向かって、限界ギリギリの速度で脚を回す。
もう少し上げられる。
あともう少し。
今まででも最高速で脚を回せた、と思ったその時、無情にもいつもの限界がやってきた。
「とっとっと・・・」
焦らず、出きらなかった脚で軽く地面を掻いてから両脚のタイミングを整える。
身体が捩れてつんのめりそうになるのを何とか堪えてまた巡航速度に向けて脚を回す。
もう一周、今度は脚をもつれさせないギリギリのラインで脚を回してカメラの前を駆け抜けた。
「ハァ、ハァ、ハァ・・・
今出せる全力はこんなもんだよ・・・」
トレーナーの下に戻ってきた。
さすがに息は荒くなるし、全身汗でぐっしょりだ。
頬のあたりに髪の毛が張り付いてきて鬱陶しい。
「ちと遅いな。
ウマ娘の全力だともう1~2段上のギアがあるはずなんだが・・・」
「わかってる。
脚に余力はあるんだ。
でも、あるところから脚がついてこない。
出したはずの脚が出ていないから脚がもつれるんだ。」
「う~む・・・
見た感じフォーム自体には問題が無さそうなんだがな。
ただ、俺も何とははっきり言えないが、ちょっと違和感を覚えるのは確かなんだ。
まぁ時間ができたときに今日の映像を解析してみるわ。」
「またトレーナーしばらく来れないんだろ?
俺明日からどういうトレーニングすればいい?」
「体育館でのトレーニングはしなくていい。
明日からは今日と同じようにひたすらダート外周を走って、走り方を身体に馴染ませろ。
転ばないギリギリの速度で5周、30分~1時間の休憩を挟んでそれを毎日最低3セットだ。
体育館でのトレーニングは基本的な走り方を叩き込んだだけだからな、走っているうちにこうした方が走りやすい、とか気づいたことがあったらどんどん試せ。
公道のランニングはやりたければやってもいいが、現状だとリスクの割に得られるものはあまりないからな。
走るならできるだけダートを走れ。」
「わかった。
・・・ところで、何?」
いつの間にかムッタートレーナーが腰をかがめて俺のそばに顔を近づけていた。
「いや、ちょっとな。
このにおいは・・・」
「汗まみれなんだからしょうがないだろ!
ってそんなにくさいか?俺・・・」
年頃のウマ娘の羞恥心など持ち合わせてはいないけど、面と向かってにおうとか言われるのはさすがにちょっと傷つく。
「いや違う。
勘違いさせたのなら済まん。
ちょっと尻尾を振ってみてくれ、左右に激しく。」
「?
こうか?」
バッサバッサと尻尾を振ると、トレーナーが鼻から大きく息を吸い込んだ。
「ああ、やっぱりだ。
お前、近いうちに本格化始まるぞ。
大人のウマ娘のにおいがし始めてる。」
「大人のウマ娘の?」
「ああ。
動物で言うフェロモンに近いものだと思うが、ウマ娘は本格化のあたりから独特の体臭がするようになる。
特に尻尾から強く香るが、大きく分けて2つ。
甘くて他人を引き寄せるような誘惑的なにおいか、逆に他人に警戒心を抱かせるような威圧的なにおいか、だ。
お前はどっちかって言うと威圧的な方だな。」
「ちょっと前から布団が妙に尻尾くさくなってきたと思ったらそれか。」
改めて自分の尻尾の房を抱えてふわりと香ってくる尻尾のにおいを嗅ぐと、威圧的なにおい、かどうかは知らないけれど、甘い誘惑的なにおいじゃないな、確かに。
『俺はここにいるぞ』って存在を主張するようなにおい、っていえばいいんだろうか。
元が男だからか、男性的な感じのにおいって言えばそんな気もする。
「あとな、ちょっと残念なお知らせだ。
ウマ娘って本格化が始まる前に、体格がほぼ決定するんだ。
成人するまで、もう大きく背が伸びたりはしないぞ。」
「・・・まあ別に背が高くなりたいとかは思っていないからいいけど。」
むしろ、せっかく服を買いそろえたのにまた身長が伸びたりして買い直しとかにならない方がありがたい。
「もう少し休んだら、さっき言った通り、あと2セット走ってこい。
今までと負荷が段違いだから、急に量を走ると筋肉痛が酷いことになる。
もっと走ってもいいが、様子を見ながらトレーニング量は調節しろよ?
俺はちょっと理事長室に顔出したら今日は帰る。
次回までにお前の脚がついてこない問題に関しては対策を考えておくからお前の方でも試行錯誤はしてくれ。」
「わかった。
あ、そうだ。
同じ学年のチームに所属してる学園生は7月から合宿だっていうのが多いけど、俺は?」
7、8月と、2か月みっちり行われる夏合宿。
ゲームの中じゃめちゃくちゃステータスが上がる重要行事だった。
「俺の全国ドサ回りロケについてくるか?」
「デスヨネ~。
わかってた。」
あっさりと言外で俺たちに合宿は無いと提示されてしまった。
夏は、中等部の1年と一緒に学園内でトレーニングになりそうだ。